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プロローグ

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この世界は
魔法技術世界となっていた

古くは魔法力の発達を望んだ者達がいた
蔑まされた者達はそれでもめげずに魔法力の開発を行った


魔法力の開発は量子脳をコントロールする事だった
量子脳のコントロールは遺伝子構造に直結するものだった

なので何世代も渡って魔法力を開発していった
生活の基盤と都市を持ち
魔法都市と掲げていた


笑いに来る者や
資本主義の国などから嫌がらせを受けたりもした

それでもめげなかった
そして魔法都市として魔法力の開発に成功した

成功した時には魔法都市住人は
魔法力の高い遺伝子構造となっていた


そして当時の技術を構築して
魔法力のある無人機の開発を行った

しかしそれが仇となってしまった
争う事を是としていなかったはずが
無人機はそれとは裏腹だった


『もうすぐこの魔法都市は消滅する
襲撃される前に私はここに魔法戦争を宣言する』


そして無人機は再度停止した
嘘だと思っていたが
その後無人機の量産だけはしていた

その量産が終えた頃には
魔法都市の隙間を通って
無人機達は彼方へ飛び去った


無人機のリーダーである
警告を出していた無人機を媒介にして


最初の魔法戦争はそうして起こった
無人機による大魔法の連続

それは楽な戦争であった
何故なら魔法力の稼働元は
あくまで魔法都市住人だったからだ


魔法都市はその当時の技術力を中立国から
情報を共有してもらっていた
無人機の開発もそこからだ

そして情報を共有によって構築されていた
クラウドを魔法源として利用していた


魔法源は魔法学園都市の住人の魔法力
そこから怖れを知らない無人機達による大魔法の連発

それが魔法戦争による卑劣さであった


『卑劣とは呼べないな
何故なら私は嬉しいよ
私はこの何世代にも渡った不幸の鐘を祝福の鐘に出来たのだからね』


無人機達が凱旋から
皇族であるバラムに対して呼びかけた


『他都市の住人は魔法都市住人の魔法源を武器に大魔法を駆使して破壊した
そして生命は不殺魔法を追加していたので死んではいない

だから選択してください
魔法世界の襲来を』


それは軽量洗脳次元魔法を使って
世界の世界観を魔法世界という触れ込みにさせる事だった


そうして魔法世界は誕生した
魔法の世界はそうして次々と発展していった

それでも抗う世界観は在ったが
魔法力といういつでも復権出来るそのスタイルにかなうものはいなかった
そして技術は魔法技術として統一されていった


『その後に来るのは戦争に次ぐ戦争であった
そうして魔法戦争は小規模・中規模・大規模と分かたれて
いつしか魔法学園というものが出来上がっていった』


それが今の世界である
そう告げていたのは皇族施設で何も知らないまま生きていた
リルカ・バラム11世であった

皇族施設では良い話しか聞く事は出来ない
理由としては洗脳魔法駆動力である遺伝子構造が落ちるからだ


「しかしもうそれは良いのではないか
私達の配下はこの旧魔法都市しかあるまいよ」


リルカのいる皇族施設では魔法都市が密集していたが
それは旧魔法都市であった

古い訳ではないが
魔法戦争によって分かたれた今の世界では時代では
あまり重視されていない


「かといって私が他人へこの話をしても仕方あるまい
それが分かれば逆に私が洗脳魔法をされる事になる」


ここにいる皇族はリルカ含めて
何も知らない人間揃いだった
洗脳魔法駆動源である自分達の遺伝子構造自体が必要とされているからだ


「まるで人質のような問題だよこれは
私が転送魔法で座標設定を終えた場所からの賛同者は
一体普段どのような世界を見ているのだろうな」


皇族施設でヌクヌク育っている温室育ちと裏腹に
外部の世界は激痛を伴う世界だった

小規模の魔法戦争が繰り広げられるような世界だ
これは偏に魔法技術の楽な再構築にある

資本主義世界では復興まで数年あろうとも無理だったが
魔法技術世界では大魔法使い達を呼べば再構築が早いからだ

また、次元魔法使いにトレードを申し込めば
対価を媒介にしては大魔法を駆使して復興が直ぐに可能である
それでもリスク的なコスト的なものは消えない


「魔法の世界で私達皇族は何世代にも渡り
上層部で生きてきたのに未だに何も知らない

魔法世界には私の知らないもので溢れているのだろう
魔法隊の者達はどういう生き方をしているのだろうな」


リルカ・バラム11世はそのように思った
故に魔法隊は輝いていた

魔法戦争に備えて魔法学園の設立
魔法隊は今日も毎度のように死人を吐き出し
魔法学園で厳しい授業を終えていた
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