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転送世界編

11話 仲間と共に永遠の別れを

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~コール側~

カモフラージュのエミング
「エイでこちらまで来たか
はは いいだろう こいよ」

コール
「お前は誰だ」

そのまま鮫を召喚して鮫から
水光線を吐いた

カモフラージュは次々と壊れていった



コール
「その化けの皮を見破ってやる」

コールはフクロウを召喚して
正体を見破らせた
その正体はエミングだった

コール
「エミングが何でだ?」

コールは能力者装置とオックスの機嫌を考える

コール
「そうか
オックスの奴の…せいではないか
何でそこまでいっちまった

お前にはもう意識はねぇのかよ」

オックスが原因という訳にもならない
それはエミング自身が望んだ結果だったからだ





カモフラージュで残像繰り出しながら蹴り上げる
それを貝殻召喚で受け止める

コール
「エミング聞こえねぇのか!
俺達仲間だろ!

三人組で仲良くやってたろ
おい聞いてんのか!」

コールの説得
しかしエミングには聞く気が無い

エミング
「聞こえないよ
何もかもな」

もうエミングには聞こえなかった
いや、彼の意識にはもう仲間意識が存在していなかった

コール
「能力者だけの意識しかもう残ってないのか
俺達との縁はここで終わりか

分かったよ
じゃあ欲しければくれてやる

己の意地で俺は仲間を思い出させてやるよ」






~ルイ側~

ルイが煙幕となって雲をたどってから空中からそのまま煙幕を温度で凍らせて空中落下する
そこにはコールとエミングが戦っていた

何が起こっているか分かっているのは
自分と同じ闘争本能むき出しで戦っている様だ

強いゴリラとカモフラージュされた全てと戦う姿
何が起こっているかその身に焼き付けていた


そして自分も参加した

コール
「何だお前
お前も意識を失っているのか」

変り果てたルイの意識の無さと
闘争心だけで来た状態を確信する
そしてそのまま殴り合う




コール
「でも何でだ?
何で俺ら笑いながら戦ってんだ」

ゴリラ召喚で殴り合う
カモフラージュで殴り合う
煙幕の硬化で殴り合う




コール
「そうか…
これもまた友情の中で殴り合った中で出会えた仲間意識か」

まだまだ殴り合う

コール
「じゃあ俺らの世界はこの戦いの中でしかもう有り得ないってのか?
そりゃねえよな」

それでも殴り合う

コール
「でも何でそれでも笑い合えるんだよ
なぁお前ら」

コールは泣いた
一人だけ意識がある事と二人に意識が無い事に



コール
「俺も能力者装置で進化しまくれば良かったって後悔してる
でも俺ら戦いの中で生きれない事にも後悔しかねぇよ

だからよ
今だけを 今だけを楽しもうぜ」

殴り合いだけがそこに音だけが響き渡っていた





~時間停止の建物内~

オックスはロジクトでその始終をかくにんしていた

オックス
「俺の大切な絆を持った奴らが死んでしまったよ
何故俺はこの装置を作ったんだろう

でも仕方ないんだ
俺の中にアイデアばかりが生まれるんだ
何でだ アイデアばかりが駆り立てられててたまらないよ」

オックスの能力は
アイデア発掘能力だ
次第に時間停止の中でそれは進化していっていた

オックス
「これより全てのアイデアを俺の中に収納する為に
俺は能力者装置と一体化を始める」

そして完成したのは
時間停止の建物が圧縮された姿となったオックスだった

オックスの姿は
オックスに対して翼と剛力が追加されていた

オックス
「へー今なら全てのアイデアの在処も在り方も見える
全ては鮮明だ

この世界が催眠世界だって事も
この世界が現実世界じゃないって事も

そして二度と死んだ奴は生き返らないって事もね」

オックスは涙をしながら
皆のいる場所へと向かう
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