175 / 495
逡巡する初冬編
生徒会室で先輩女子に囲まれる
しおりを挟む
そんなこんなで、放課後。
伊達先輩に呼び出されたので、生徒会室へと向かう。
生徒会室に到着すると、松前先輩のみが来ていた。
「あら、こんにちは」
松前先輩は僕に気付くと挨拶をした。
「こんにちは」
松前先輩に椅子に座って待つように言われたので、その通りに座る。
少し待つと、ぞろぞろと他の生徒会役員共もやって来た。
ロの字に並べられたロングテーブルの真正面に伊達先輩、左側に松前先輩、右側に津軽先輩と佐竹先輩が座って、一見、僕は先輩女子4人に取り囲まれるような感じになってしまっている。
「えっと…、伊達先輩、なにか僕に用があるとか…?」
伊達先輩が話を始める。
「実は、生徒会に対して、一部で反発が出てきたようなのよ。何人か生徒が集まって、生徒会を妨害しようとする動きを察知したの」
「ほほう」
何かマンガみたいな展開だな。
伊達先輩は続ける。
「彼らは、女子制服の事とか、トイレの生理用品の事とか、女子のみが優遇されるような施策がとられているという風に言っているみたいなの」
次に松前先輩が話す。
「学食の値下げとか、部費の増額とか、男子生徒を含めた全校生にも恩恵のある施策もやったんだけど、そいうことには目もくれないようなのよ」
「で、その首謀者なんだけど…」
伊達先輩は静かに言う。
「生徒会選挙で対抗馬だった、北条よ。私たちが、彼の公約だった来年の学園祭の日程変更を採用したことにも不満があるみたいで」
「なるほど、なんか大変ですね」
生徒会で起こることなんて、正直、他人事だ。
でも、それが、僕と何の関係があるのだろう。
「まだ、目立った動きはないんだけど、反発が大きくなると、まだ半年ある任期で生徒会の運営がやりにくくなるのでは、と危惧しているの。それで、急遽、昼休みに私たちで協議をして、彼らの反発を早めに抑えるために、いくつか対策を打つことにしたの。まず、彼らが、生徒会が女子優先の施策しかやってないというふうな誤解をするのは、今の生徒会役員が女子だけだで、男子がいないことが理由の一つになっているという結論になったのよ。それで、まずは生徒会に男子役員を入れるというものよ」
ん? いやな予感しかしないんだが…。
「だから、武田君に生徒会役員になってほしいの。具体的には、武田君に松前さんがやっている副会長に就任してもらって、松前さんのほうは庶務に就いてもらうことにしたいのよ」
「お断りします」
頼むから、巻き込むなよ。
「そう言うと思ったわ」
伊達先輩は笑った。
「だから、交換条件で生徒会として、武田君の望みを聞いてあげるわ。出来る範囲内でね」
僕は腕を組んで考えた。
『出来る範囲内』というのが、上手いな。
"望みを『何でも』聞く”、と言わないところが、伊達先輩の策士らしいところだ。
しかし、この生徒会の4人に対しての望みが、すぐに思いつかない。
しばらく、考え続ける。
どうしようか?
「武田君?」
何も答えない僕に、待ちきれなくなった伊達先輩が声を掛けてきた。
僕は考えを披露する。
「その……。今すぐに望みが思い浮かばないので、少し時間をください。僕の望みを幾つか考えてきます。その中で先輩たちで出来そうなことをピックアップしてもらって、それらが、僕の納得がいく数であれば、副会長になってもいいですよ」
「なるほどね。私はそれでいいわ。皆は、それで、いいかしら?」
伊達先輩は、他の役員に目配せで返事を求める。
特に異論が出なかった。
「じゃあ、あまり時間が取れないから、希望を出してもらうのは、今週中でどうかしら?」
「それで構いません」
「じゃあ、今週の金曜日、放課後にこの生徒会室に来てちょうだい。その時に、武田君の望みを聞かせて」
「わかりました」
「じゃあ、今日は、これで解散とします」
伊達先輩がそう言うと、一同は立ち上がって生徒会室を後にした。
これは、やりようによっては、いろいろ望みを飲んでもらえるかもしれない。
ちょっと楽しいことになって来た。
最後に歩きながら、伊達先輩に僕が学年9位だったことを報告し、一応勉強を見てもらったりしているので、礼を言っておいた。
ちなみに伊達先輩は今回も学年5位だったそうな。
伊達先輩は普段ほとんど勉強しないのにあの成績。やはり地頭が違う。
そんなこんなで、僕らは校門付近で別れて、帰路についた。
伊達先輩に呼び出されたので、生徒会室へと向かう。
生徒会室に到着すると、松前先輩のみが来ていた。
「あら、こんにちは」
松前先輩は僕に気付くと挨拶をした。
「こんにちは」
松前先輩に椅子に座って待つように言われたので、その通りに座る。
少し待つと、ぞろぞろと他の生徒会役員共もやって来た。
ロの字に並べられたロングテーブルの真正面に伊達先輩、左側に松前先輩、右側に津軽先輩と佐竹先輩が座って、一見、僕は先輩女子4人に取り囲まれるような感じになってしまっている。
「えっと…、伊達先輩、なにか僕に用があるとか…?」
伊達先輩が話を始める。
「実は、生徒会に対して、一部で反発が出てきたようなのよ。何人か生徒が集まって、生徒会を妨害しようとする動きを察知したの」
「ほほう」
何かマンガみたいな展開だな。
伊達先輩は続ける。
「彼らは、女子制服の事とか、トイレの生理用品の事とか、女子のみが優遇されるような施策がとられているという風に言っているみたいなの」
次に松前先輩が話す。
「学食の値下げとか、部費の増額とか、男子生徒を含めた全校生にも恩恵のある施策もやったんだけど、そいうことには目もくれないようなのよ」
「で、その首謀者なんだけど…」
伊達先輩は静かに言う。
「生徒会選挙で対抗馬だった、北条よ。私たちが、彼の公約だった来年の学園祭の日程変更を採用したことにも不満があるみたいで」
「なるほど、なんか大変ですね」
生徒会で起こることなんて、正直、他人事だ。
でも、それが、僕と何の関係があるのだろう。
「まだ、目立った動きはないんだけど、反発が大きくなると、まだ半年ある任期で生徒会の運営がやりにくくなるのでは、と危惧しているの。それで、急遽、昼休みに私たちで協議をして、彼らの反発を早めに抑えるために、いくつか対策を打つことにしたの。まず、彼らが、生徒会が女子優先の施策しかやってないというふうな誤解をするのは、今の生徒会役員が女子だけだで、男子がいないことが理由の一つになっているという結論になったのよ。それで、まずは生徒会に男子役員を入れるというものよ」
ん? いやな予感しかしないんだが…。
「だから、武田君に生徒会役員になってほしいの。具体的には、武田君に松前さんがやっている副会長に就任してもらって、松前さんのほうは庶務に就いてもらうことにしたいのよ」
「お断りします」
頼むから、巻き込むなよ。
「そう言うと思ったわ」
伊達先輩は笑った。
「だから、交換条件で生徒会として、武田君の望みを聞いてあげるわ。出来る範囲内でね」
僕は腕を組んで考えた。
『出来る範囲内』というのが、上手いな。
"望みを『何でも』聞く”、と言わないところが、伊達先輩の策士らしいところだ。
しかし、この生徒会の4人に対しての望みが、すぐに思いつかない。
しばらく、考え続ける。
どうしようか?
「武田君?」
何も答えない僕に、待ちきれなくなった伊達先輩が声を掛けてきた。
僕は考えを披露する。
「その……。今すぐに望みが思い浮かばないので、少し時間をください。僕の望みを幾つか考えてきます。その中で先輩たちで出来そうなことをピックアップしてもらって、それらが、僕の納得がいく数であれば、副会長になってもいいですよ」
「なるほどね。私はそれでいいわ。皆は、それで、いいかしら?」
伊達先輩は、他の役員に目配せで返事を求める。
特に異論が出なかった。
「じゃあ、あまり時間が取れないから、希望を出してもらうのは、今週中でどうかしら?」
「それで構いません」
「じゃあ、今週の金曜日、放課後にこの生徒会室に来てちょうだい。その時に、武田君の望みを聞かせて」
「わかりました」
「じゃあ、今日は、これで解散とします」
伊達先輩がそう言うと、一同は立ち上がって生徒会室を後にした。
これは、やりようによっては、いろいろ望みを飲んでもらえるかもしれない。
ちょっと楽しいことになって来た。
最後に歩きながら、伊達先輩に僕が学年9位だったことを報告し、一応勉強を見てもらったりしているので、礼を言っておいた。
ちなみに伊達先輩は今回も学年5位だったそうな。
伊達先輩は普段ほとんど勉強しないのにあの成績。やはり地頭が違う。
そんなこんなで、僕らは校門付近で別れて、帰路についた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる