428 / 495
衝撃の新学年編
ジャージャー麺
しおりを挟む
週が明けて月曜日。
日中はつつがなく授業が終了して、もう放課後。
今日はもう帰ろうかな、いや、生徒会室で古い資料をスキャンしPDFデータで保存していく仕事がまだ、たんまり残っているんだった。
あの仕事は特に締め切りは決まっていないので、今日はまっすぐ家に帰ろうかな、などと思いつつカバンに教科書などを詰め込む。
うん。やっぱり、かえってダラダラしようと思い立ち上がると、毛利さんが歩み寄ってきて言う。
「じゃあ、行こう」
「え? どこへ?」
「みんなで新大久保にジャージャー麵を食べに行こうって言ってたじゃん?」
「あ…、ああ、そういえばそうだっけ…」
先週のうちに新聞部の小梁川さんにそう誘われてたんだっけ。
約束していたのはしょうがない、付き合うか。
僕と毛利さんは一緒に校門の前までやってきた。
すると、そこに新聞部の小梁川さんと将棋部の成田さんが僕らを待っていた。
「じゃあ、行こっか」
小梁川さんが言う。
「行くお店は決まっているの?」
僕は尋ねた。
「ええ。事前にネットで調べておいたわ」
そんなこんなで移動のため、地下鉄の雑司が谷駅にやってきた。
副都心線で移動するのだが東新宿で降りれば、徒歩で新大久保まで移動できるので、乗り換えなしなのだ。
というわけで、2駅4分で東新宿駅に到着。
東新宿駅周辺はさほど観光客はいなかったが、新大久保駅に向かうと、徐々に観光客がいっぱいになってきた。
平日の午後という時間だが歩道は人でいっぱいで歩くのも困難。
小梁川さんの誘導で僕らは目的のお店に到着した。
お店の中は混んでいたので15分程待って、テーブルへ。
早速、4人ともジャージャー麵を注文する。
待っている間、世間話。
「この中に本当にジャージャー麵を食べる資格がある人はいるのかしら?」
と小梁川さんが尋ねた。
「“資格”とは?」
僕は尋ねる。
「バレンタインデーもホワイトデーも関係のなかった人ってこと、つまり、チョコをあげたり、もらったりしなかった人のことね」
「そうか…。僕はチョコもらったな」
「かなりの数をもらったんでしょ?」
「まあ…、15個程…」
それを聞いて成田さんが驚く。
「すごいですね!」
「武田君は、我が高1番のモテ男だからね」
小梁川さんが解説する。
「それって」
僕が尋ねた。
「新聞部が、ある事ない事Xで拡散しているからでしょ?」
「まあ、そうだけど。まったくの素養が無かったら、いくら新聞部がデマを拡散しても受け入れられないから」
今、明確に“デマ”って言ったよな。
「武田君にはモテの素養があると思うでしょ? 毛利さん?」
小梁川さんは唐突に毛利さんに話を振った。
「う、うん…。そう思う」
毛利さんは恥ずかしそうに答えた。
「本当に武田さんと毛利さんは付き合ってないんですか?」
成田さんが笑顔で尋ねた。
「い、い、いや。付き合ってないよ」
僕は答えた。
毛利さんは、悠斗が本命なのかもしれないのだぞ。
もしくは悠斗が毛利さんを好きとか。
毛利さんは相変わらず、よくわからないな。
「武田君は、二股なのよ」
小梁川さんは平然という。
「誰が二股だよ」
僕は抗議する。
「でも15個もチョコもらったのなら、15股もできるんじゃないですか?」
成田さんが言った。
「何言ってんの。そんなの無理だって。そもそも15個のうち、義理チョコがほとんどだっただから」
「じゃあ、本命チョコは誰からもらったの?」
小梁川さんが興味津々に訪ねてきた。
新聞部にあまり詳細を話すと、後が面倒そうだから、ごまかす。
「だれでもいいじゃない」
「まあ、いいわ。大体、予想はついているから」
小梁川さんはそう言ってニヤリと笑った。
そうなんだろうか。
さすがに赤松さんのことは知らないと思うけどね。
そうこうしていると、ジャージャー麵が4人分テーブルに運ばれた。
見ると、確かに麺の上に肉や野菜の入った黒いソースがかかっている。
黒みそを使っているからこんな色になるんだそう。
1口食べてみると、ソースは意外にも甘い。
みんながジャージャー麵を食べ終わって、まったりしていると小梁川さんが再び話し始めた。
「今日、たぶんどこかで“P”の犯行が行われていると思うから、情報が入ったら知らせるわね」
“P”の犯行。
そういえば、そうだったな。
「“P”とはいったい誰なのか、その人が何のためにこんなことをするのか…、私、気になります!」
成田さんは目を輝かせながら言った。
「“P”は名前ではなくて、誰かのあだ名なんじゃあと思っているんだけど?」
僕は言った。
「それについては以前、新聞部のXで情報提供を呼び掛けたけど、結局、有効な情報はなかったわ」
小梁川さんが言う。
「だから、何か別の事なんだろうと思っているわ」
「あとは、最初の怪文書の“CROWNから盗む” の意味もまだわかっていないよね」
「そうね。次の犯行で何か手がかりがつかめればいいけど」
「頑張って、捕まえましょう!」
成田さんはちょっと気合をいれた感じで言った。
なんで、成田さんはこんなに張り切っているんだろうか?
とりあえず、僕も同意する。
「そうだね。さっさと犯人を捕まえて、1.57Mをゲットしよう」
「おー!」
成田さんは拳を上げた。
最後は、ちょっと決起集会ぽくみたいになったな。
まあ、それはそれで、いいでしょう。
僕らはジャージャー麵の料金を払って帰路に就いた。
ジャージャー麵は、美味しかったです。
日中はつつがなく授業が終了して、もう放課後。
今日はもう帰ろうかな、いや、生徒会室で古い資料をスキャンしPDFデータで保存していく仕事がまだ、たんまり残っているんだった。
あの仕事は特に締め切りは決まっていないので、今日はまっすぐ家に帰ろうかな、などと思いつつカバンに教科書などを詰め込む。
うん。やっぱり、かえってダラダラしようと思い立ち上がると、毛利さんが歩み寄ってきて言う。
「じゃあ、行こう」
「え? どこへ?」
「みんなで新大久保にジャージャー麵を食べに行こうって言ってたじゃん?」
「あ…、ああ、そういえばそうだっけ…」
先週のうちに新聞部の小梁川さんにそう誘われてたんだっけ。
約束していたのはしょうがない、付き合うか。
僕と毛利さんは一緒に校門の前までやってきた。
すると、そこに新聞部の小梁川さんと将棋部の成田さんが僕らを待っていた。
「じゃあ、行こっか」
小梁川さんが言う。
「行くお店は決まっているの?」
僕は尋ねた。
「ええ。事前にネットで調べておいたわ」
そんなこんなで移動のため、地下鉄の雑司が谷駅にやってきた。
副都心線で移動するのだが東新宿で降りれば、徒歩で新大久保まで移動できるので、乗り換えなしなのだ。
というわけで、2駅4分で東新宿駅に到着。
東新宿駅周辺はさほど観光客はいなかったが、新大久保駅に向かうと、徐々に観光客がいっぱいになってきた。
平日の午後という時間だが歩道は人でいっぱいで歩くのも困難。
小梁川さんの誘導で僕らは目的のお店に到着した。
お店の中は混んでいたので15分程待って、テーブルへ。
早速、4人ともジャージャー麵を注文する。
待っている間、世間話。
「この中に本当にジャージャー麵を食べる資格がある人はいるのかしら?」
と小梁川さんが尋ねた。
「“資格”とは?」
僕は尋ねる。
「バレンタインデーもホワイトデーも関係のなかった人ってこと、つまり、チョコをあげたり、もらったりしなかった人のことね」
「そうか…。僕はチョコもらったな」
「かなりの数をもらったんでしょ?」
「まあ…、15個程…」
それを聞いて成田さんが驚く。
「すごいですね!」
「武田君は、我が高1番のモテ男だからね」
小梁川さんが解説する。
「それって」
僕が尋ねた。
「新聞部が、ある事ない事Xで拡散しているからでしょ?」
「まあ、そうだけど。まったくの素養が無かったら、いくら新聞部がデマを拡散しても受け入れられないから」
今、明確に“デマ”って言ったよな。
「武田君にはモテの素養があると思うでしょ? 毛利さん?」
小梁川さんは唐突に毛利さんに話を振った。
「う、うん…。そう思う」
毛利さんは恥ずかしそうに答えた。
「本当に武田さんと毛利さんは付き合ってないんですか?」
成田さんが笑顔で尋ねた。
「い、い、いや。付き合ってないよ」
僕は答えた。
毛利さんは、悠斗が本命なのかもしれないのだぞ。
もしくは悠斗が毛利さんを好きとか。
毛利さんは相変わらず、よくわからないな。
「武田君は、二股なのよ」
小梁川さんは平然という。
「誰が二股だよ」
僕は抗議する。
「でも15個もチョコもらったのなら、15股もできるんじゃないですか?」
成田さんが言った。
「何言ってんの。そんなの無理だって。そもそも15個のうち、義理チョコがほとんどだっただから」
「じゃあ、本命チョコは誰からもらったの?」
小梁川さんが興味津々に訪ねてきた。
新聞部にあまり詳細を話すと、後が面倒そうだから、ごまかす。
「だれでもいいじゃない」
「まあ、いいわ。大体、予想はついているから」
小梁川さんはそう言ってニヤリと笑った。
そうなんだろうか。
さすがに赤松さんのことは知らないと思うけどね。
そうこうしていると、ジャージャー麵が4人分テーブルに運ばれた。
見ると、確かに麺の上に肉や野菜の入った黒いソースがかかっている。
黒みそを使っているからこんな色になるんだそう。
1口食べてみると、ソースは意外にも甘い。
みんながジャージャー麵を食べ終わって、まったりしていると小梁川さんが再び話し始めた。
「今日、たぶんどこかで“P”の犯行が行われていると思うから、情報が入ったら知らせるわね」
“P”の犯行。
そういえば、そうだったな。
「“P”とはいったい誰なのか、その人が何のためにこんなことをするのか…、私、気になります!」
成田さんは目を輝かせながら言った。
「“P”は名前ではなくて、誰かのあだ名なんじゃあと思っているんだけど?」
僕は言った。
「それについては以前、新聞部のXで情報提供を呼び掛けたけど、結局、有効な情報はなかったわ」
小梁川さんが言う。
「だから、何か別の事なんだろうと思っているわ」
「あとは、最初の怪文書の“CROWNから盗む” の意味もまだわかっていないよね」
「そうね。次の犯行で何か手がかりがつかめればいいけど」
「頑張って、捕まえましょう!」
成田さんはちょっと気合をいれた感じで言った。
なんで、成田さんはこんなに張り切っているんだろうか?
とりあえず、僕も同意する。
「そうだね。さっさと犯人を捕まえて、1.57Mをゲットしよう」
「おー!」
成田さんは拳を上げた。
最後は、ちょっと決起集会ぽくみたいになったな。
まあ、それはそれで、いいでしょう。
僕らはジャージャー麵の料金を払って帰路に就いた。
ジャージャー麵は、美味しかったです。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる