1 / 1
社長のボーナス
しおりを挟む
社長からのボーナスはホモセックス。俺、どうしたらいいんだ?
「おい! お前ら!」
「はい?」
「なにか?」
「なんでしょう?」
突然の怒声に俺と先輩が同時に返事をする。
ここは社員食堂だ。
今日もいつものように先輩と一緒に昼飯を食べていたのだが……突然見知らぬおっさんが現れて怒鳴り始めたのだ。
おっさんの年齢は三十代後半ぐらいだろうか? 身長百八十センチほどのガッチリとした体格で顔には髭を蓄えている。髪は短く刈り込まれており、着ているものは白いシャツに黒いズボンといったラフな格好をしている。
「お前らがこの会社の者か!?」
おっさんは俺たちの顔を見回すようにしながらそう言った。
俺は手に持っていたスプーンを置いてから答える。
「えぇまぁ……」
すると、その答えを聞いたおっさんはテーブルの上にバンッと両手をつくと身を乗り出してきた。
「聞いてないぞっ!! なんでうちの娘と同じ職場なんだ!?」……娘? 一体何を言っているんだ?
「あのぉ~すみませんがどちら様でしょうか?」
俺が質問し返すと、おっさんは一瞬だけポカンとした表情を浮かべたあとで気を取り直したのか口を開いた。
「私は大吾の父親だ!!」……あぁなるほどね。それでこの人はこんなにも怒ってるわけか……。
「……そうですか。それはご愁傷さまです」
「なにぃ!? どういう意味だ!?」
「いえ別に……」
俺が適当に受け流そうとすると、隣に座っていた先輩が割り込んできた。
「あのですね。実は私たち今週いっぱいで会社を辞めることになっていまして……」
「辞めるぅ!? なぜだ!? まさか娘が原因なのか!?」
「はい。それが原因です」
「そんな馬鹿な!? あいつは昔から素直で優しい子だったのにどうしてこんなことに……」
おっさんは頭を抱えながらブツブツ言い始める。
「あのぉ~」
「うるさい!! もうお前たちなんて知らん!! 二度と私の前に姿を現すんじゃねぇーぞ!!」
そう言うとおっさんはドタドタ足音を響かせながら去っていった。
嵐のような出来事に俺と先輩はしばらく呆然としていたが、やがてお互いに見つめ合った。
「なんというか……面倒くせぇ親父さんだよな」
「うん……でも悪い人じゃなさそうだよね」
「確かにそうかもな……」
俺は椅子に深く座り直すと再びスプーンを手に取った。そして、目の前にあるカレーライスを口に運ぶ。……ん? なんか違和感があるような気がするけど……気のせいかな? こうして俺たちは親父の暴走によって会社を辞めることになった。
次の日。
「おはようございます」
いつものように出勤するといつものように自分の席に着く。
すると、隣のデスクに座っている先輩が笑顔を浮かべて話しかけてきた。
「ねぇ知ってる? 昨日のニュースのこと?」
「いえ知らないですよ。何かあったんですか?」「ほらあれだよ。『株式会社T&Kカンパニー』の社長である大吾さんのお父さんが自殺したってやつ」……マジで? 俺は慌ててスマホを取り出してネットに接続した。検索窓に「株式会社T&Kカンパニー 社長 自殺」と入力すると、トップページのトップ記事として『社員に対するセクハラ疑惑による精神的苦痛が原因?』というタイトルの記事が出てきた。その本文を読んでみると、どうやら噂通り社長の父親がセクハラ問題で悩んでいたらしい。そしてそれが今回の自殺の原因となったようだ。
社長は社員のボーナスに自分のホモセックスを支給していたらしい。
「おい! お前ら!」
「はい?」
「なにか?」
「なんでしょう?」
突然の怒声に俺と先輩が同時に返事をする。
ここは社員食堂だ。
今日もいつものように先輩と一緒に昼飯を食べていたのだが……突然見知らぬおっさんが現れて怒鳴り始めたのだ。
おっさんの年齢は三十代後半ぐらいだろうか? 身長百八十センチほどのガッチリとした体格で顔には髭を蓄えている。髪は短く刈り込まれており、着ているものは白いシャツに黒いズボンといったラフな格好をしている。
「お前らがこの会社の者か!?」
おっさんは俺たちの顔を見回すようにしながらそう言った。
俺は手に持っていたスプーンを置いてから答える。
「えぇまぁ……」
すると、その答えを聞いたおっさんはテーブルの上にバンッと両手をつくと身を乗り出してきた。
「聞いてないぞっ!! なんでうちの娘と同じ職場なんだ!?」……娘? 一体何を言っているんだ?
「あのぉ~すみませんがどちら様でしょうか?」
俺が質問し返すと、おっさんは一瞬だけポカンとした表情を浮かべたあとで気を取り直したのか口を開いた。
「私は大吾の父親だ!!」……あぁなるほどね。それでこの人はこんなにも怒ってるわけか……。
「……そうですか。それはご愁傷さまです」
「なにぃ!? どういう意味だ!?」
「いえ別に……」
俺が適当に受け流そうとすると、隣に座っていた先輩が割り込んできた。
「あのですね。実は私たち今週いっぱいで会社を辞めることになっていまして……」
「辞めるぅ!? なぜだ!? まさか娘が原因なのか!?」
「はい。それが原因です」
「そんな馬鹿な!? あいつは昔から素直で優しい子だったのにどうしてこんなことに……」
おっさんは頭を抱えながらブツブツ言い始める。
「あのぉ~」
「うるさい!! もうお前たちなんて知らん!! 二度と私の前に姿を現すんじゃねぇーぞ!!」
そう言うとおっさんはドタドタ足音を響かせながら去っていった。
嵐のような出来事に俺と先輩はしばらく呆然としていたが、やがてお互いに見つめ合った。
「なんというか……面倒くせぇ親父さんだよな」
「うん……でも悪い人じゃなさそうだよね」
「確かにそうかもな……」
俺は椅子に深く座り直すと再びスプーンを手に取った。そして、目の前にあるカレーライスを口に運ぶ。……ん? なんか違和感があるような気がするけど……気のせいかな? こうして俺たちは親父の暴走によって会社を辞めることになった。
次の日。
「おはようございます」
いつものように出勤するといつものように自分の席に着く。
すると、隣のデスクに座っている先輩が笑顔を浮かべて話しかけてきた。
「ねぇ知ってる? 昨日のニュースのこと?」
「いえ知らないですよ。何かあったんですか?」「ほらあれだよ。『株式会社T&Kカンパニー』の社長である大吾さんのお父さんが自殺したってやつ」……マジで? 俺は慌ててスマホを取り出してネットに接続した。検索窓に「株式会社T&Kカンパニー 社長 自殺」と入力すると、トップページのトップ記事として『社員に対するセクハラ疑惑による精神的苦痛が原因?』というタイトルの記事が出てきた。その本文を読んでみると、どうやら噂通り社長の父親がセクハラ問題で悩んでいたらしい。そしてそれが今回の自殺の原因となったようだ。
社長は社員のボーナスに自分のホモセックスを支給していたらしい。
0
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
美澄の顔には抗えない。
米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け
高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。
※なろう、カクヨムでも掲載中です。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
来世はこの人と関りたくないと思ったのに。
ありま氷炎
BL
前世の記憶を持つ、いずる。
彼は前世で主人だった三日月と、来世で関わらない事を願った。
しかし願いは叶わず、幼馴染として生まれ変わってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる