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その1
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「もう大部時間が過ぎてしまったみたいだな。エリーナ。私は君のことが好きで、君は私のことが好きだった。それが、今はどうだろうか?私は君を疎んじるようになって、君は私を疎んじるようになった……。ああ、神様は私たちを今ここに別々の道を与えようとしている……」
公爵令嬢として、将来王子様であられるクリープ様と婚約することを運命づけられていました。これは、私の意志ではなく、世界が決めたことでした。私は王子様に恋をしたことが何度かありました。ですが、それは硝子のようにもろく、王子様もまた、私のことを本気で愛したことなどなかったのです。
王子様の近くには、いつも可愛らしい子猫がうろついていました。私と同じく、公爵令嬢のキャシーです。私に女としての魅力を見出すことができなかった王子様はキャシーを愛するようになりました。
男が勝手に恋を実らせておいて、私ばかりが責められるのは、なんとも不公平な話だと思います。まあ、本当ならば修道院送りになるところを、王子様のおかげで、お咎めなしにはなったのですが、問題はそこではありません。
そんな私にも恋の季節がやってきました。小さな村に出張したとき、まあ、とはいうものの、個人的な憂さ晴らしだったのですが、そこで出会った小貴族様に、心を奪われました。
どうしてでしょう?寂しさによって人生が変わることを教えてくれたからでしょうね。
「勇気を出して、別れればいいじゃないですか?まだまだ、生きる術なんていくらでもありますよ」
この時、私は王子様の元を離れる決意をしました。
旅を終えて、私は新しい恋の話をぶつけました。王子様の隣にいらっしゃったキャシーは、ガッツポーズ。そして、王子様も安心したようでした。
それから暫くして、王子様は私に婚約破棄を宣告しました。
ですが……。私は最後に一度、王子様と語り合いをしたいと思うのです。
「最後の夜だけ、お相手をお願いしたいのですが」
王子様は私に情けをかけてくれました。
「いいだろう」
と言ってくれました。私は安堵しました。復讐か、あるいは、告解か。私もまだ、決めかねていました。
公爵令嬢として、将来王子様であられるクリープ様と婚約することを運命づけられていました。これは、私の意志ではなく、世界が決めたことでした。私は王子様に恋をしたことが何度かありました。ですが、それは硝子のようにもろく、王子様もまた、私のことを本気で愛したことなどなかったのです。
王子様の近くには、いつも可愛らしい子猫がうろついていました。私と同じく、公爵令嬢のキャシーです。私に女としての魅力を見出すことができなかった王子様はキャシーを愛するようになりました。
男が勝手に恋を実らせておいて、私ばかりが責められるのは、なんとも不公平な話だと思います。まあ、本当ならば修道院送りになるところを、王子様のおかげで、お咎めなしにはなったのですが、問題はそこではありません。
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