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その18
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朝がやってきた。とりあえず家に帰ろう。私の居場所はここじゃない。
「マリー、待ってよ……」
「お姉様、急いでください。朝食に間に合いませんよ」
「そんなのどうだっていいじゃない、待ってって……」
お姉様は私がいないと何もできない。陸地に捨てられたミミズのように干からびてしまう。
「後から来てくださいね……」
「待って待って待ってと言っているじゃない……どうして先に行こうとするの?私から逃げたいの?」
私はにこやかに、
「ええ、そうです」
と答える。
「どうして?」
「そうしないとお姉様に殺されるからです」
「まあ、物騒なことを言うのね」
お姉様はあからさまに驚いたような顔で言う。
「私がそんなことするわけないでしょう」
「いえいえ、お姉様。さっき私を殺しかけたじゃありませんか?」
「あれは……そう、愛ゆえの咄嗟的行動なの!」
また、わけのわからないことを……。
「とにかく、わかったから帰りましょう。さあ、帰りましょう!」
なんだかんだで距離をつめてくるお姉様。もう一回くらい殺されるのかしら?なんて理不尽なんでしょうね。この世界は。
「マリー、待ってよ……」
「お姉様、急いでください。朝食に間に合いませんよ」
「そんなのどうだっていいじゃない、待ってって……」
お姉様は私がいないと何もできない。陸地に捨てられたミミズのように干からびてしまう。
「後から来てくださいね……」
「待って待って待ってと言っているじゃない……どうして先に行こうとするの?私から逃げたいの?」
私はにこやかに、
「ええ、そうです」
と答える。
「どうして?」
「そうしないとお姉様に殺されるからです」
「まあ、物騒なことを言うのね」
お姉様はあからさまに驚いたような顔で言う。
「私がそんなことするわけないでしょう」
「いえいえ、お姉様。さっき私を殺しかけたじゃありませんか?」
「あれは……そう、愛ゆえの咄嗟的行動なの!」
また、わけのわからないことを……。
「とにかく、わかったから帰りましょう。さあ、帰りましょう!」
なんだかんだで距離をつめてくるお姉様。もう一回くらい殺されるのかしら?なんて理不尽なんでしょうね。この世界は。
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