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その71
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車を用いた移動というのは、悪くなかった。何分にも速い。今まで私たちが旅してきた道のりが非常に空虚に感じてくる。今まで顔だけで感じ取っていた風が、今度は身体全面で感じ取るようになる。
「しばらく田舎道が続きますから、少しお休みになった方がいいでしょう」
道中、リチャードは私に休むよう促した。私は時折目を閉じながら、また新しい夢の世界に旅経つのだろうか、と思った。あるいは、この世界が夢なのか……。
「しばらく、私を一人にしてくれないかしら?」
ここは私の存在する世界。私がやっと誰からも干渉されずに生きることのできる世界。ようやくたどり着いた。ここまでの道のりは長かった。
婚約破棄された回数:2回
離縁された回数:10回
処刑された回数:10回
これだけの運命を変えなくてはならなかった。ご苦労様。さて、リチャードとの正式な婚約を認めてもらうために、お父様たちの帰りを待たなくてはならない。他の証人は、お父様の友人たちと、メリーさん?彼女はこの世界ではリチャードの母親なのよね。だから、とりあえず待たないといけない。
後は、皇帝の亡骸をこの地に埋めないといけない。
私が過酷な運命を辿ったように、皇帝の運命もまた過酷だった。
私は優しいから、せめてもの弔いである。
「ありがとう。私が間違っていたようだ」
皇帝の亡骸が、私にそう言っているように思えた。
最初から気がついていれば、男は女に騙されず、女は男に騙されなければ、二人の運命はもう少し違っていたのかもしれない。皇帝が死んだことが明るみになれば、世界は再び革命の渦に飲み込まれるのだろう。
私は?リチャードは?
そしたら、もう一度処刑されることになるのだろうか?
お父様はそうさせないはずだ。お父様は私の運命を変えるための方法を考えるのだから。
暫くして、リチャードがまた行方不明になった。私は3日程寝過ごした。この世界は、また違う世界なのだろうか?私は皇帝の墓を訪れた。きちんと存在した。世界はどうやら変わっていなかった。
では、リチャードは一人で旅に出たのだろうか?車がなかった。
元はと言えば、私がリチャードに言ったのである。一人にさせて、と。
だから、リチャードはまた女遊びにでも行ったのだろう。私は寛大だから、恋人の不義を許す。ああっ、今の状態ではまだ婚約していないのだから、不義とは言わないか。
お父様が帰ってくる日まで、私は瞳を閉じ続けることにした。疲れすぎて、日課が睡眠になった。これでよかった。新しい夢の世界で、私は旅をしていた。いつも笑っていた。皇帝と思しき男に遭遇するまでは。
「しばらく田舎道が続きますから、少しお休みになった方がいいでしょう」
道中、リチャードは私に休むよう促した。私は時折目を閉じながら、また新しい夢の世界に旅経つのだろうか、と思った。あるいは、この世界が夢なのか……。
「しばらく、私を一人にしてくれないかしら?」
ここは私の存在する世界。私がやっと誰からも干渉されずに生きることのできる世界。ようやくたどり着いた。ここまでの道のりは長かった。
婚約破棄された回数:2回
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これだけの運命を変えなくてはならなかった。ご苦労様。さて、リチャードとの正式な婚約を認めてもらうために、お父様たちの帰りを待たなくてはならない。他の証人は、お父様の友人たちと、メリーさん?彼女はこの世界ではリチャードの母親なのよね。だから、とりあえず待たないといけない。
後は、皇帝の亡骸をこの地に埋めないといけない。
私が過酷な運命を辿ったように、皇帝の運命もまた過酷だった。
私は優しいから、せめてもの弔いである。
「ありがとう。私が間違っていたようだ」
皇帝の亡骸が、私にそう言っているように思えた。
最初から気がついていれば、男は女に騙されず、女は男に騙されなければ、二人の運命はもう少し違っていたのかもしれない。皇帝が死んだことが明るみになれば、世界は再び革命の渦に飲み込まれるのだろう。
私は?リチャードは?
そしたら、もう一度処刑されることになるのだろうか?
お父様はそうさせないはずだ。お父様は私の運命を変えるための方法を考えるのだから。
暫くして、リチャードがまた行方不明になった。私は3日程寝過ごした。この世界は、また違う世界なのだろうか?私は皇帝の墓を訪れた。きちんと存在した。世界はどうやら変わっていなかった。
では、リチャードは一人で旅に出たのだろうか?車がなかった。
元はと言えば、私がリチャードに言ったのである。一人にさせて、と。
だから、リチャードはまた女遊びにでも行ったのだろう。私は寛大だから、恋人の不義を許す。ああっ、今の状態ではまだ婚約していないのだから、不義とは言わないか。
お父様が帰ってくる日まで、私は瞳を閉じ続けることにした。疲れすぎて、日課が睡眠になった。これでよかった。新しい夢の世界で、私は旅をしていた。いつも笑っていた。皇帝と思しき男に遭遇するまでは。
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