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その2

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そんな私が密かに王子様を愛していたというのは内緒の話。それでも、王子様は聖女という女と婚約することに固執した。

「君と婚約したところで、手に入るのは所詮金くらいだ。つまらない!私は永遠の命と幸福が欲しいのだ!そのためには聖女と結婚すればいいのだ!」

幻想に取り憑かれた王子様を救う手立てなんて、なかった。

「それでは、いったい、その聖女とやらはどこにいるのですか?」

私は王子様に質問してみた。



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