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家族
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「どうかお兄様を助けてください……」
カセーの妹にあたるマリアが私に助けを求めてきた。そう言えば、カセーはシスコンであったが、マリアは兄を毛嫌いしていたような……。今更助けて、とはどういう風の吹き回しなのだろうか?
「確かに私はお兄様のことが好きではありません……」
うわっ、随分とストレートに言うんだな……。
「ですが、家族をほったらかしにしていい理由なんてないでしょう?」
「でもね、相手は王子様なんだよ?」
「なんと!王子様ですって?」
マリアの驚き方がどこか演技的だったが、それは置いておいて、なるべく早く、王子様が婚約破棄を発表する前に全てを終わらせなければならない。
私は王子様の住む城へ向かった。王子様は意外にも私と会うことを承諾してくれた。数時間後のあなたは私を蔑む。その事前準備というわけですか?
「暫くぶりだったね。元気かい?」
「はい、おかげさまで」
「そうか、それはよかった。寒くなって来たからね、お体に気を付けて」
そう言って、王子様は私の手を握った。
「どうかしたかね?」
私はきっと王子様を睨んでいたのだろう。そりゃそうだ。裏切られると分かっていて、いい顔をしていられるわけがない。
待てよ……。今、この場で王子様を殺したらどういうことになるのだろうか?それはやめておいた方がいいか……憎しみを憎しみで返してしまっては、私は人でいられなくなる……。
「それでは、本題に入ろうか……」
本題……まさか、王子様は気が付いている?まさか、まさか……。
「マリア……君の言った通り、こいつはバカな女だな……」
マリア……そうか、最初から騙されていたのか……。
私は突然やって来ためまいと眠気にたえることができなかった。そのまま意識を失い、倒れた。
カセーの妹にあたるマリアが私に助けを求めてきた。そう言えば、カセーはシスコンであったが、マリアは兄を毛嫌いしていたような……。今更助けて、とはどういう風の吹き回しなのだろうか?
「確かに私はお兄様のことが好きではありません……」
うわっ、随分とストレートに言うんだな……。
「ですが、家族をほったらかしにしていい理由なんてないでしょう?」
「でもね、相手は王子様なんだよ?」
「なんと!王子様ですって?」
マリアの驚き方がどこか演技的だったが、それは置いておいて、なるべく早く、王子様が婚約破棄を発表する前に全てを終わらせなければならない。
私は王子様の住む城へ向かった。王子様は意外にも私と会うことを承諾してくれた。数時間後のあなたは私を蔑む。その事前準備というわけですか?
「暫くぶりだったね。元気かい?」
「はい、おかげさまで」
「そうか、それはよかった。寒くなって来たからね、お体に気を付けて」
そう言って、王子様は私の手を握った。
「どうかしたかね?」
私はきっと王子様を睨んでいたのだろう。そりゃそうだ。裏切られると分かっていて、いい顔をしていられるわけがない。
待てよ……。今、この場で王子様を殺したらどういうことになるのだろうか?それはやめておいた方がいいか……憎しみを憎しみで返してしまっては、私は人でいられなくなる……。
「それでは、本題に入ろうか……」
本題……まさか、王子様は気が付いている?まさか、まさか……。
「マリア……君の言った通り、こいつはバカな女だな……」
マリア……そうか、最初から騙されていたのか……。
私は突然やって来ためまいと眠気にたえることができなかった。そのまま意識を失い、倒れた。
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