旧友に婚約者を寝取られて婚約破棄～復讐？とりあえず休みます～

アンネ抹殺？

アンネが気が付くころには、もう遅かったのでしょう。

その名前が消える日がやって参りました。

アンネはいつものように化粧を楽しんでおりました。アンネの化粧はメイドの仕事でして、そこに猛毒を仕込みました。もちろん、すぐに死んでしまうわけには行きませんから……じわじわと効能の出るタイプの毒でした。

「何だか熱いわねえ…………」

アンネは呼吸が苦しくなって、その見苦しい姿を見せびらかすことになりました。そんなのが、数時間も続きました。

「まさか……あなたたち？？？」

そのうち、アンネは気が付きました。そして……表面だけでも、反省の姿を見せようとしました。反省すれば……許してくれるのではないか……そして、アーサー公爵様が助けてくれるのではないか……そんなことを考えているようでございました。

そして……アンネが段々と意識が遠のいていく中、お望みの人物が現れるようになりました。

それは……アーサー公爵様でした…………。

「アーサー公爵…………！！！」

薄れていく意識の中、アンネは、夫であるアーサー公爵様の名前を呼んでおりました。

ですが……アーサー公爵様には、その声は届いていないようでございました……。