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その9 part2
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「ということは、おじいさんも、この空間に迷い込んだのですか???」
「迷い込んだ???私が???そんなわけないだろう。何年魔法使いをやっていると思っているんだ。いや、というより、こんなところに迷い込んでやってこられるお前さんの方が幸せじゃぞ???」
「それはまた、どういう意味ですか???」
「お前さん……ひょっとして、幻の空間を知らないのかい???」
「幻の空間???なんですか、それ???」
「ああ、知らないのか……。お前さん、出身はどちらかな???」
「出身……ああ、ミンコク王国です」
「なに、ミンコク王国だって???」
「知っているんですか???」
「知っているも何も、私はお前さんの祖国と戦争している隣国、エートル王国出身なんじゃ」
エートル王国……それを聞いて、私はなんとなく馴染みがありました。でも、戦争中と言うのは初耳でした。
「あの……ひょっとして、ここって、私の過ごしていた時代とずれているのですか???」
「ずれている???さあ、分からないな。私はこの瞬間を生きているだけだから。それにしても、ミンコク王国というのは、随分と中途半端な国じゃな。科学と魔法の融合とか、ああ、確かに聞こえはいいが、どっちも中途半端ってことじゃないか。それではダメだ。実際、お前さんのような、中途半端な魔法使いが生まれることになるんだ、これが……」
私は少しむっとしました。でも、男の言っていることは事実だったので、反論することができませんでした。
「迷い込んだ???私が???そんなわけないだろう。何年魔法使いをやっていると思っているんだ。いや、というより、こんなところに迷い込んでやってこられるお前さんの方が幸せじゃぞ???」
「それはまた、どういう意味ですか???」
「お前さん……ひょっとして、幻の空間を知らないのかい???」
「幻の空間???なんですか、それ???」
「ああ、知らないのか……。お前さん、出身はどちらかな???」
「出身……ああ、ミンコク王国です」
「なに、ミンコク王国だって???」
「知っているんですか???」
「知っているも何も、私はお前さんの祖国と戦争している隣国、エートル王国出身なんじゃ」
エートル王国……それを聞いて、私はなんとなく馴染みがありました。でも、戦争中と言うのは初耳でした。
「あの……ひょっとして、ここって、私の過ごしていた時代とずれているのですか???」
「ずれている???さあ、分からないな。私はこの瞬間を生きているだけだから。それにしても、ミンコク王国というのは、随分と中途半端な国じゃな。科学と魔法の融合とか、ああ、確かに聞こえはいいが、どっちも中途半端ってことじゃないか。それではダメだ。実際、お前さんのような、中途半端な魔法使いが生まれることになるんだ、これが……」
私は少しむっとしました。でも、男の言っていることは事実だったので、反論することができませんでした。
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