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その14

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とまあ、時々意味のわからないいざこざがあったりもしましたが、全体的な印象としては、私は快く受け入れられたようだった。皇帝陛下に謁見すると、

「是非とも私の愚息のことをよろしくお願いしますよ」

と言われて、私は恐れ慄き、

「かしこまりました!」

と答えた。

「いい嫁をもらって、ミズーリもさぞ喜んでいることでしょう」

とお母様に言われて、

「ありがとうございます」

と答えた。

謁見が終わると、今度は侍従たちに迎えられ、私はいよいよ王妃として与えられる空間に移動することとなった。


「これからよろしくお願いします」

私がこう言って、部屋に入ると、全ての整った、まさに王家の人間が住まうべき部屋だと確信した。

この日から、私は王子様の婚約者としての生活が始まったのだった。


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