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その29

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気が付くと、私は処刑台の上に立っていた。

「君の価値はどのくらいかな?」

なんでも、私のことを品定めする輩がいるらしい。そんなに希少価値でもあるんだろうか?

だったら、私は王子様との婚約を成功させることができたはずだ。

それができないということは……やはり、女としてどこかに欠陥があるということに違いない。

ああ、そうなのだ、私は欠陥だらけなのだ。ポンコツ野郎なのだ。

こんな私にさえ、価値を付けてくれると言うのなら、それは素晴らしいことなのか?


「早く誰かが入札しないと、君は魔女として処刑されることになるからね。分かっているね?」

男の声を聞いて、私はゾッとした。

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