政略結婚のゴールは婚約破棄?それはそれでようございますからとっとと消え失せてくださいこの野郎!

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その35

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「これは一種のお遊びだ」

イサクは答えた。しかしながら、イサクの冗談を真に受けるわけもなく、将軍は兵を呼んだ。

「バカなことをしやがる」

イサクはライドの首筋にあてがった剣をしまった。

「私はこれで一度失礼します。そうそう、今度来るときには、妹を連れ帰りますので、よろしくお願いします」

そう言い残して、イサクは部屋をあとにした。

「一体なんだったんだろう?」

ライドは首を傾げた。イサクの真意が全くわからなかった。


「ライド様!ご無事ですか?」

しばらくして、武装した兵を連れた若い将軍が帰ってきた。既にイサクの姿がなかったので、

「イサク様は?」

と尋ねると、ライドは、

「さっき帰られたよ」

と答えた。

「イサク様っていうのは、ずいぶんと面白い人なんだね」

ライドは感心していた。
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