政略結婚は勘違いだらけ？

勘違い

「どうして君がやって来るんだ？？？？？私は君のことをあんまり知らないし…そもそも、どうして私が君のような人間と婚約することになったのだろうか？？？？」

「お言葉を返すようで恐縮ですが……私にもよく分かりませんの。まあ……困りましたわね？」

「困っているのは、こっちの方だよ。どうして君が……君のような抜け策と、この私が婚約することになっているんだろうか？？？？？」

抜け策……この言葉は令嬢にとっては禁句だった。

「なんですって？？？？？もう一回、言ってくださいな！！！！！！！」

ものすごい怒り……どうにもできないレベルだった。

「いやいや……もう勘弁してくれないか？？？？？」

「ふざけないでください！！！！あなたの方こそ、完全なる抜け策よ！！！！！！！」

そう言って、令嬢は、勝手な婚約者もどきを投げ飛ばした。丁度その時だった。

「ごめーん……お待たせ！！！！待った？？？？」

そんなかけ声でやって来た少女がいた。

「あれ……もしかして、私は婚約者を間違えていたのか？？？？？」

「当たり前でしょう。誰が、あなたみたいなバカ人間と婚約するって言うのよ！！！！！」

「あのお……何かありましたか？？？？」

「いいえ、別に何でもありません。ただ……こちらにいらっしゃる男性は……少々めんどくさい人みたいですね。ああ、私はこのような人と婚約したくありませんわ！！！！！」

令嬢がこのように言うと、少女も、

「そうなんですか？？？？？？」

と、問いかけた。

「ええ、婚約なんて辞めた方がいいわよ……」

令嬢はこの様に言った。

「一応、政略結婚なんですけど……」

「ああ、それならば心配する必要はないわ。こんな男の国なんて、明日にでも滅んでいるでしょうから！！！」


この話を聞いて、少女は政略結婚を止めたのだった。