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その3
軍議に女がいるというだけで異質であったのに、キャシーがその場で夜の契りなどと言いだすものだから、私が何を言っても彼らのざわつきを抑えることはできなかった。本当ならば、この場で作戦を立案し決定するはずだった。でも、それは難しそうだった。
「あーあっ……これから戦いだって言うのに、大将は嫁さんとよろしくってか?」
一人の将軍がぼやいた。そもそも最初から私はなめられていた。彼らは元々父の部下である。父は私と違い、恐ろしく屈強だった。だから国を一つにまとめることができた。男たるもの、力を持てば、少なからずこの世界の覇者になろうと考える。しかしながら、その熱い心を父に託し、覇者の礎になることを選んだ者たちにしてみれば、私は本当に……無力であった。
「俺らの夢も……ここまでか?」
父は……ひょっとして彼らと同じように諦めているのか?私が王になった暁には、この国は滅ぶ。そんな未来が待っているのだろうか?
「馬鹿らしいから帰るか?久しぶりに長い夜だ……」
軍人たちは、私とキャシーを部屋に残して去っていった。
「最悪だ……」
私は頭を抱え、その場に倒れ込んだ。
「王子様!」
キャシーが手を添えてくれた。きっとこれが初めてだった。
「ああっ……私は君を責めるつもりなんかないから安心してくれ。私がどれほど無力な人間か分かっただろう?」
そもそも、これほど美しい娘を嫁にもらうことが間違いだったのだろうか?父に捨てられ、味方に捨てられ、キャシーもそのうち私を見捨ててどこかへ行ってしまう。すると私は死ぬまで孤独…………?
「お兄さま!大丈夫ですか?」
そうだ、ルカがいるじゃないか。
「王子様……」
キャシーはまるで、いつまでも出番のやってこない女優だった。私はそんなキャシーを無性に犯したくなった。気の向くまま……彼女は乱れることをきっと好んでいた。
「あーあっ……これから戦いだって言うのに、大将は嫁さんとよろしくってか?」
一人の将軍がぼやいた。そもそも最初から私はなめられていた。彼らは元々父の部下である。父は私と違い、恐ろしく屈強だった。だから国を一つにまとめることができた。男たるもの、力を持てば、少なからずこの世界の覇者になろうと考える。しかしながら、その熱い心を父に託し、覇者の礎になることを選んだ者たちにしてみれば、私は本当に……無力であった。
「俺らの夢も……ここまでか?」
父は……ひょっとして彼らと同じように諦めているのか?私が王になった暁には、この国は滅ぶ。そんな未来が待っているのだろうか?
「馬鹿らしいから帰るか?久しぶりに長い夜だ……」
軍人たちは、私とキャシーを部屋に残して去っていった。
「最悪だ……」
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キャシーが手を添えてくれた。きっとこれが初めてだった。
「ああっ……私は君を責めるつもりなんかないから安心してくれ。私がどれほど無力な人間か分かっただろう?」
そもそも、これほど美しい娘を嫁にもらうことが間違いだったのだろうか?父に捨てられ、味方に捨てられ、キャシーもそのうち私を見捨ててどこかへ行ってしまう。すると私は死ぬまで孤独…………?
「お兄さま!大丈夫ですか?」
そうだ、ルカがいるじゃないか。
「王子様……」
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