14 / 39
その14
私が国を統治する理由など存在しない。私が王子、これからは真の王となるわけであるが、とにかく戦いには勝利した。戦いのない平和な国を作ることになった。私が王として語ることのできる歴史はそれくらいである。ではこの続きを紡ぐのは誰か、という問いが出てくる。
ご想像の通り、それはキャシーである。彼女が私の元へ戻ってきたのは第二帝国との戦いが終わり、ルカが死んで暫く経ったころだった。
「やあ、久しぶりだね」
「まあ、王子様!随分とご立派になられまして!」
私とキャシーは、そうだ、友達である。数ヶ月のブランクは、たかだか一日顔を合わせなかった友達と再会するためのモラトリアムに過ぎないのである。キャシーは、相変わらず僕と似つかぬ獣の美しさをダイヤのように見せつけてきた。不思議がって首をかしげる仕草……完全に弄ばれているようだった。
「今晩、おひまですか……」
耳元で囁かれると、あらぬ想像を掻き立てられる……というのだが、今回は強力なストッパーがあった。
「いや、遠慮しておくよ。君の好きにしなさい」
ご想像の通り、それはキャシーである。彼女が私の元へ戻ってきたのは第二帝国との戦いが終わり、ルカが死んで暫く経ったころだった。
「やあ、久しぶりだね」
「まあ、王子様!随分とご立派になられまして!」
私とキャシーは、そうだ、友達である。数ヶ月のブランクは、たかだか一日顔を合わせなかった友達と再会するためのモラトリアムに過ぎないのである。キャシーは、相変わらず僕と似つかぬ獣の美しさをダイヤのように見せつけてきた。不思議がって首をかしげる仕草……完全に弄ばれているようだった。
「今晩、おひまですか……」
耳元で囁かれると、あらぬ想像を掻き立てられる……というのだが、今回は強力なストッパーがあった。
「いや、遠慮しておくよ。君の好きにしなさい」
あなたにおすすめの小説
婚約者を友人に奪われて~婚約破棄後の公爵令嬢~
tartan321
恋愛
成績優秀な公爵令嬢ソフィアは、婚約相手である王子のカリエスの面倒を見ていた。
ある日、級友であるリリーがソフィアの元を訪れて……。
婚約者から悪役令嬢だと言われてしまい、仕方がないので娼婦になります。ところが?
岡暁舟
恋愛
あらぬ疑いをかけられて、婚約者である王子から婚約破棄されることになった。もう誰も面倒を見てくれなくなったので、娼婦になることを決意する。新たな人生が軌道に乗り始めた矢先のこと、招かれざる客人がやって来た。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
婚約破棄寸前だった令嬢が殺されかけて眠り姫となり意識を取り戻したら世界が変わっていた話
ひよこ麺
恋愛
シルビア・ベアトリス侯爵令嬢は何もかも完璧なご令嬢だった。婚約者であるリベリオンとの関係を除いては。
リベリオンは公爵家の嫡男で完璧だけれどとても冷たい人だった。それでも彼の幼馴染みで病弱な男爵令嬢のリリアにはとても優しくしていた。
婚約者のシルビアには笑顔ひとつ向けてくれないのに。
どんなに尽くしても努力しても完璧な立ち振る舞いをしても振り返らないリベリオンに疲れてしまったシルビア。その日も舞踏会でエスコートだけしてリリアと居なくなってしまったリベリオンを見ているのが悲しくなりテラスでひとり夜風に当たっていたところ、いきなり何者かに後ろから押されて転落してしまう。
死は免れたが、テラスから転落した際に頭を強く打ったシルビアはそのまま意識を失い、昏睡状態となってしまう。それから3年の月日が流れ、目覚めたシルビアを取り巻く世界は変っていて……
※正常な人があまりいない話です。
婚約破棄の夜の余韻~婚約者を奪った妹の高笑いを聞いて姉は旅に出る~
岡暁舟
恋愛
第一王子アンカロンは婚約者である公爵令嬢アンナの妹アリシアを陰で溺愛していた。そして、そのことに気が付いたアンナは二人の関係を糾弾した。
「ばれてしまっては仕方がないですわね?????」
開き直るアリシアの姿を見て、アンナはこれ以上、自分には何もできないことを悟った。そして……何か目的を見つけたアンナはそのまま旅に出るのだった……。
最愛の婚約者に婚約破棄されたある侯爵令嬢はその想いを大切にするために自主的に修道院へ入ります。
ひよこ麺
恋愛
ある国で、あるひとりの侯爵令嬢ヨハンナが婚約破棄された。
ヨハンナは他の誰よりも婚約者のパーシヴァルを愛していた。だから彼女はその想いを抱えたまま修道院へ入ってしまうが、元婚約者を誑かした女は悲惨な末路を辿り、元婚約者も……
※この作品には残酷な表現とホラーっぽい遠回しなヤンデレが多分に含まれます。苦手な方はご注意ください。
また、一応転生者も出ます。
もう我慢したくないので自由に生きます~一夫多妻の救済策~
岡暁舟
恋愛
第一王子ヘンデルの妻の一人である、かつての侯爵令嬢マリアは、自分がもはや好かれていないことを悟った。
「これからは自由に生きます」
そう言い張るマリアに対して、ヘンデルは、
「勝手にしろ」
と突き放した。