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新たな旅路 その5
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「そこにいる方々は何者だい?」
私とエドワードが足を休めていると、狩人らしき村人に声をかけられた。
「人を探す旅をしているところです」
村人は、そうかそうかとうなずいた。
「この森は容易に人を迷子にする。そういう魂が集まって、あなたたちが見上げる星になるんだ……」
村人は戦争について語り始めた。この森が戦争を嫌ったある職人の手によって生み出されたこと、そして、戦いを好む人間を容易に殺すという伝説があるらしい。
私は思わずプスっと笑ってしまった。なるほど、そう考えると、キャシーはすでに死んでいるということになる。私やエドワードもそのうち死ぬということである。
「お見受けしたところによると……ただの田舎者ではないようだな……」
父ならば、村人の無礼に怒り、すぐさま刃で切り裂いたかもしれない。私はエドワードに頼むことができる。しかしながら、そうすると二人とも死んでしまう。もっとも、最初から国王だと威張るつもりはない。名乗ったところで、信じてもらえないに決まっている。
「あといくらかしたら夜が明ける。村に案内しよう」
私は村人に感謝した。
私とエドワードが足を休めていると、狩人らしき村人に声をかけられた。
「人を探す旅をしているところです」
村人は、そうかそうかとうなずいた。
「この森は容易に人を迷子にする。そういう魂が集まって、あなたたちが見上げる星になるんだ……」
村人は戦争について語り始めた。この森が戦争を嫌ったある職人の手によって生み出されたこと、そして、戦いを好む人間を容易に殺すという伝説があるらしい。
私は思わずプスっと笑ってしまった。なるほど、そう考えると、キャシーはすでに死んでいるということになる。私やエドワードもそのうち死ぬということである。
「お見受けしたところによると……ただの田舎者ではないようだな……」
父ならば、村人の無礼に怒り、すぐさま刃で切り裂いたかもしれない。私はエドワードに頼むことができる。しかしながら、そうすると二人とも死んでしまう。もっとも、最初から国王だと威張るつもりはない。名乗ったところで、信じてもらえないに決まっている。
「あといくらかしたら夜が明ける。村に案内しよう」
私は村人に感謝した。
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