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「月の精霊みたい…きれい…」
その令嬢は、月明かりに照らされた美しい人に見惚れながら、話の途中で突然思わず漏れ出たかのように呟いた。
ここは静けさに包まれた王城の庭の一角。ホールでは若い人のための華やかで賑やかなダンスパーティーが続いている。
令嬢は、賑やかな空間に馴染めず、落ち着ける場所を探してここへ辿り着いたと、聞かれもしていないというのに語っていた。
目の前の御人が尊き御方だと知らぬ故に、あのように気安く話しかけているのだろう。
加えて、ロマンチックなシチュエーションで魅力的な異性と2人きりだと勘違いして舞い上がっていることも、無礼な振る舞いを後押しさせていると見える。
よく知りもしない相手にあのような振る舞いをするなど、貴族令嬢としては警戒心が薄すぎる。
「あっ、急にごめんなさい。でも、あなたがとても綺麗だったから、つい」
令嬢は、慌てるように、照れ隠しをしながらも、口説くかのように、1人で言葉を続けている。美しい人とお近づきになりたいとでも思っているのだろう。それは珍しい感情ではない。
尊き人はただずっと静かに微笑んでいる。令嬢は愚かにもその笑みを受容と誤解している。その視線が一度も向き合っていないことに気づいていないのか。
本日は、王城にてデビュタントボールを催している。
うら若き令嬢たちの想い出の一幕を授けるという役目を果たし終えた王太子殿下は、一息つくためにホールを出て庭へ足を運んだ。
側近である私もすぐに殿下を追いかけて庭へ向かったが、少し離れた間に殿下はかの無礼な令嬢に接近されてしまった。
もちろん姿を隠しているだけで、殿下の側には複数の護衛がいる。彼らが姿を見せていていないということは、殿下がそう指示したということだ。私も護衛に倣って、すぐには近づかず距離を置くことにした。
本来、この王城内に王族の顔を知らない者がいることはない。城仕えの者が主に無礼を働かないためにも、必ず拝顔の機会を与える。貴族も社交パーティー等に王族が参加する場合は必ず皆挨拶をする。
本日のデビュタントボールでも殿下方王族は、予定通り参加した全ての貴族と顔を合わせた。予定外の1人の稀有な例外を除いて。
殿下を見知らぬ人と見做して話を進めるあの令嬢は、本日がデビュタントとなったブラントン男爵家の令嬢で間違いないだろう。その者だけが唯一、王族への挨拶を放棄してパーティー会場から姿をくらましていた。
そして人目のつかぬ場所で王太子が1人になったところで都合を合わせたかのように現れた。怪しむなと言う方が無理な話だ。
殿下はきっと、令嬢が国にとっての危険因子になり得るかどうか見極めていらっしゃるのだろう。
現在殿下の周りには、我ら以外にも人の気配はある。物陰に隠れたその者たちに動きは特には見られない。皆、2人の様子を窺っているだけのようだ。
「ミーナ!どこにいるんだ!?」
落ち着かない声が響いた。ブラントン令嬢と親しいと聞く令息が来た。想い人を庭で見かけたという情報が届いたようだ。
「テオの声っ!どうしよう…!?」
令嬢は困惑の声を上げる。2人が親しい間柄という情報は誤りのようだ。
情報の正誤はさておき、殿下に助けを求めるような視線を送っている姿は本当に厚かましい。
「パトリック、いつまで私を待たせるつもりだ」
「!?申し訳ありません、ローレンス様!!」
令嬢への苛立ちに耐えている中、私の存在に気付いていた殿下に突然呼ばれ、慌てて殿下の御前へと向かう。
殿下の正面に立つと、横から見ていた時は柔らかく微笑んでいるように見えた殿下の瞳に、怒りが籠もっていることがよく分かる。
「パトリック、何か勘違いをしていたようだが、私はずっとお前を待っていたのだ。言い訳は後で聞いてやる。ここは思いの外人が多い。場所を移す」
「かしこまりました。私の誤った判断により、殿下に御迷惑をおかけしたこと、誠に申し訳なく存じます」
「そうだな」
多少溜飲が下がったご様子の殿下が歩き始める。当然ながら令嬢を一瞥することなどあるはずもない。
令嬢は殿下の言動が予想外だったのか、しばらく呆けていた。
私も殿下の後に続いていたため、私達が庭を去る時の令嬢の表情は分からない。聞き間違いでなければ、間を置いて令嬢は叫び騒いでいたようだ。
*
「例のブラントン男爵令嬢に関する報告です」
「デビュタントボールの最中に、私にくだらない時間を過ごさせた令嬢か」
「その節は誠に申し訳ありませんでした」
「そうだな」
怪しい令嬢の接近がありながらもローレンス様が護衛を動かさなかったのは、令嬢を御自身の目で見極めるからではなく、私がすぐに駆けつけると考えてのことだった。にもかかわらず、当の私はローレンス様の意図を履き違え、ローレンス様の望みとは反対の行動をとってしまった。
あの夜は、宴の終了後、しっかりとお仕置きをされてしまった。
いや、あのことは今考えるべきではない。
「令嬢は、ローレンス様の他有力貴族の令息たちを将来侍らせ、己のハーレムを作ろうと考えていたようです」
「ブラントン男爵家に王家を脅かすほどの何かはなかっただろう?」
「もちろん、ありません。令嬢は、家の力ではなく、己自身の魅力でローレンス様や令息たちを籠絡できると考えていたとのことです。自身を恋愛小説の主人公であると思い込んでいると調査員は結論づけました」
「実害は出そうか?」
「王族への無礼は許しかねる行為ですが、被害と加害という観点から考えると、現段階では分かりかねます。ブラントン男爵へは、令嬢の王都への接近禁止命令が出ました」
「現状ではそんなものだな。あとは男爵がどう責任をとるか。お前ならどうする、パトリック?」
「そうですね。問題を起こせば収容施設へ入れることを前提に修道院に入れるのが安全かと。親の情でそのような決断はできないとなれば、苦労すると思われます」
「そうか」
淡々と私とやりとりをしていたローレンス様の視線が私を通り抜けて、後ろへと届く。
「パトリックの意見をお前はどう思う?」
「あ…私ですか?」
「そうだ」
「そう、ですね。我々の中でも殿下への忠義が一際厚いパトリック卿らしいご判断かと思います」
「なるほど。…他の者も同意見のようだな」
振り返れば文官たちに困ったような笑みを浮かべられた。私の考えは厳しいということか?そもそも、ローレンス様にあれだけの無礼を働いたのだから、五体満足でいられるならばそれだけで十分幸運なはずだ。
納得いかない気持ちで姿勢を戻すと、ローレンス様は満足そうなお顔をされていた。…ローレンス様も私の意見を厳しい判断だと思われたのだろうか。
確かに、辺境伯家の後継者の座を辞してローレンス様の側近となった私は、ローレンス様を最も敬う者として自他共に認められてはいるが。
「あくまで私の意見です。令嬢の処遇を決めるのは私ではなく男爵ですから、貴族として適切な決断をくだすことを期待します」
「そうだな」
…ローレンス様のお心が快くあるのなら、かまわないか。
その令嬢は、月明かりに照らされた美しい人に見惚れながら、話の途中で突然思わず漏れ出たかのように呟いた。
ここは静けさに包まれた王城の庭の一角。ホールでは若い人のための華やかで賑やかなダンスパーティーが続いている。
令嬢は、賑やかな空間に馴染めず、落ち着ける場所を探してここへ辿り着いたと、聞かれもしていないというのに語っていた。
目の前の御人が尊き御方だと知らぬ故に、あのように気安く話しかけているのだろう。
加えて、ロマンチックなシチュエーションで魅力的な異性と2人きりだと勘違いして舞い上がっていることも、無礼な振る舞いを後押しさせていると見える。
よく知りもしない相手にあのような振る舞いをするなど、貴族令嬢としては警戒心が薄すぎる。
「あっ、急にごめんなさい。でも、あなたがとても綺麗だったから、つい」
令嬢は、慌てるように、照れ隠しをしながらも、口説くかのように、1人で言葉を続けている。美しい人とお近づきになりたいとでも思っているのだろう。それは珍しい感情ではない。
尊き人はただずっと静かに微笑んでいる。令嬢は愚かにもその笑みを受容と誤解している。その視線が一度も向き合っていないことに気づいていないのか。
本日は、王城にてデビュタントボールを催している。
うら若き令嬢たちの想い出の一幕を授けるという役目を果たし終えた王太子殿下は、一息つくためにホールを出て庭へ足を運んだ。
側近である私もすぐに殿下を追いかけて庭へ向かったが、少し離れた間に殿下はかの無礼な令嬢に接近されてしまった。
もちろん姿を隠しているだけで、殿下の側には複数の護衛がいる。彼らが姿を見せていていないということは、殿下がそう指示したということだ。私も護衛に倣って、すぐには近づかず距離を置くことにした。
本来、この王城内に王族の顔を知らない者がいることはない。城仕えの者が主に無礼を働かないためにも、必ず拝顔の機会を与える。貴族も社交パーティー等に王族が参加する場合は必ず皆挨拶をする。
本日のデビュタントボールでも殿下方王族は、予定通り参加した全ての貴族と顔を合わせた。予定外の1人の稀有な例外を除いて。
殿下を見知らぬ人と見做して話を進めるあの令嬢は、本日がデビュタントとなったブラントン男爵家の令嬢で間違いないだろう。その者だけが唯一、王族への挨拶を放棄してパーティー会場から姿をくらましていた。
そして人目のつかぬ場所で王太子が1人になったところで都合を合わせたかのように現れた。怪しむなと言う方が無理な話だ。
殿下はきっと、令嬢が国にとっての危険因子になり得るかどうか見極めていらっしゃるのだろう。
現在殿下の周りには、我ら以外にも人の気配はある。物陰に隠れたその者たちに動きは特には見られない。皆、2人の様子を窺っているだけのようだ。
「ミーナ!どこにいるんだ!?」
落ち着かない声が響いた。ブラントン令嬢と親しいと聞く令息が来た。想い人を庭で見かけたという情報が届いたようだ。
「テオの声っ!どうしよう…!?」
令嬢は困惑の声を上げる。2人が親しい間柄という情報は誤りのようだ。
情報の正誤はさておき、殿下に助けを求めるような視線を送っている姿は本当に厚かましい。
「パトリック、いつまで私を待たせるつもりだ」
「!?申し訳ありません、ローレンス様!!」
令嬢への苛立ちに耐えている中、私の存在に気付いていた殿下に突然呼ばれ、慌てて殿下の御前へと向かう。
殿下の正面に立つと、横から見ていた時は柔らかく微笑んでいるように見えた殿下の瞳に、怒りが籠もっていることがよく分かる。
「パトリック、何か勘違いをしていたようだが、私はずっとお前を待っていたのだ。言い訳は後で聞いてやる。ここは思いの外人が多い。場所を移す」
「かしこまりました。私の誤った判断により、殿下に御迷惑をおかけしたこと、誠に申し訳なく存じます」
「そうだな」
多少溜飲が下がったご様子の殿下が歩き始める。当然ながら令嬢を一瞥することなどあるはずもない。
令嬢は殿下の言動が予想外だったのか、しばらく呆けていた。
私も殿下の後に続いていたため、私達が庭を去る時の令嬢の表情は分からない。聞き間違いでなければ、間を置いて令嬢は叫び騒いでいたようだ。
*
「例のブラントン男爵令嬢に関する報告です」
「デビュタントボールの最中に、私にくだらない時間を過ごさせた令嬢か」
「その節は誠に申し訳ありませんでした」
「そうだな」
怪しい令嬢の接近がありながらもローレンス様が護衛を動かさなかったのは、令嬢を御自身の目で見極めるからではなく、私がすぐに駆けつけると考えてのことだった。にもかかわらず、当の私はローレンス様の意図を履き違え、ローレンス様の望みとは反対の行動をとってしまった。
あの夜は、宴の終了後、しっかりとお仕置きをされてしまった。
いや、あのことは今考えるべきではない。
「令嬢は、ローレンス様の他有力貴族の令息たちを将来侍らせ、己のハーレムを作ろうと考えていたようです」
「ブラントン男爵家に王家を脅かすほどの何かはなかっただろう?」
「もちろん、ありません。令嬢は、家の力ではなく、己自身の魅力でローレンス様や令息たちを籠絡できると考えていたとのことです。自身を恋愛小説の主人公であると思い込んでいると調査員は結論づけました」
「実害は出そうか?」
「王族への無礼は許しかねる行為ですが、被害と加害という観点から考えると、現段階では分かりかねます。ブラントン男爵へは、令嬢の王都への接近禁止命令が出ました」
「現状ではそんなものだな。あとは男爵がどう責任をとるか。お前ならどうする、パトリック?」
「そうですね。問題を起こせば収容施設へ入れることを前提に修道院に入れるのが安全かと。親の情でそのような決断はできないとなれば、苦労すると思われます」
「そうか」
淡々と私とやりとりをしていたローレンス様の視線が私を通り抜けて、後ろへと届く。
「パトリックの意見をお前はどう思う?」
「あ…私ですか?」
「そうだ」
「そう、ですね。我々の中でも殿下への忠義が一際厚いパトリック卿らしいご判断かと思います」
「なるほど。…他の者も同意見のようだな」
振り返れば文官たちに困ったような笑みを浮かべられた。私の考えは厳しいということか?そもそも、ローレンス様にあれだけの無礼を働いたのだから、五体満足でいられるならばそれだけで十分幸運なはずだ。
納得いかない気持ちで姿勢を戻すと、ローレンス様は満足そうなお顔をされていた。…ローレンス様も私の意見を厳しい判断だと思われたのだろうか。
確かに、辺境伯家の後継者の座を辞してローレンス様の側近となった私は、ローレンス様を最も敬う者として自他共に認められてはいるが。
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