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58.酢味噌コンニャクは口移しで

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「ささ!こちらへ!皆の衆!」

パンパン!

何人かのガチムチが風呂の床に仰向けになり、人間カーペットになる。

「どうぞ。お客人」
「なんか心苦しね」
「凄い腹筋だ」
「ささ。遠慮なく」

その上を手を引かれよちよち歩く二人と。
竿と玉金をギュンギュンに縛られ直立したオチンコ2本。
コレどーゆー設定?

「足元滑りますからお気をつけて」
「おっとっと!」
「ヤベ!ちんこ踏んだ!」

タマキンを踏まれた男は苦悶の表情。でもちょっと嬉しそう。

ずっこけながらやっと湯船に浸かる事ができた。

「ふぅ~~!」
「ああぁ…!」

「湯加減はいかがですかな?」と三助。

「ばっちぐーですよ!」

僕の後ろにはヒゲ面のハルクみたいな三助が密着。
左右にはラグビー日本代表みたいなのが僕の腕を抱えている。
まさきを見るとやはり同じように三人のガチムチがぴたりと寄り添っていた。

と、僕の両脇にいたリーチマイケルと中島イシレリが何の前触れもなく頬ずりをしてきた。
バイキングみたいな剛毛が僕の柔らかい頬っぺたをジョリジョリする。

「ぱ、パパのお、お髭が… イテテテテテ!」

次の瞬間分厚い唇が僕の口を塞いだ。
「ちょ…!ゔぐぐぐぐ…!」

ニンニク臭いベロが強引に入ってきて僕の歯茎をベロベロと舐め回す…
ドブみたいな口臭だ。
「だ、誰か… ブレスケアを!」

歓迎されてるのか、虐待を受けているのかわからない。

するとお膳に載った飲み物とおつまみがプカプカやって来た。
おつまみは"酢味噌こんにゃく"と"きのこのバターソテー"
「生憎お酒は出せませんのでノンアルコールビールでご容赦くださいまし」

「ぜんぜんオッケーです」
僕はオールフリーをグビグビ飲んだ。ニンニク臭を取り去るために。

「こんにゃくをどうぞ」
「いえ。このコンニャクは怪しいので辞退します」

「そうですか。では私めが口移しで… 失礼つかまつる!」
三助が酢味噌コンニャクを口一杯に頬張り、くちゃくちゃしながら僕の口の中へ。
半ば咀嚼された酢味噌コンニャクを無理やり大量に食わされた。

「む… ぐぐぐぐっ…!オエッ!」

ち、窒息してしまう!
ジタバタしてるとリーチマイケルと中島イシレリが僕の乳首を思いきりツネってきた。

「痛タタタタタタッ!!何するんですか!!」
僕は猛抗議。

「すいません!ついコーフンして…」
「いい加減にして下さい!」

「酢味噌コンニャクは口移しが一番美味しいんですよ」

「嘘つけッ!!」

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