レナのレッスン ~スレイブのおけいこ(^-^)~

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08 奴隷の先輩


「学校の制服で来ること」

 メールにはそう、指示があった。

 新幹線口からほどない、その高級ホテルのラウンジにつくと、サキさんはもう着いていた。

 静かな弦楽四重奏。カルテットが奏でるBGMと、そこに集う人々の発する穏やかな複合された声。それらに囲まれ、コーヒーカップを片手に、ソファーに寛ぎ、巨大なガラスの屋根を頂いた、初夏の陽光が降り注ぐアトリウムの、美しい人工的な自然を楽しんでいた。

「やあ。シオリの学校はブレザーなんだね」

 と、サキさんは、もとい、ご主人様は言った。

 紺のジャケットに、濃い緑色をベースにした地味なタータンチェックのスカート。シャツの胸元には緑の細いリボンが結んである。


 

「シオリにしよう」

 初めての調教を終え、サキさんに送ってもらった車中で、彼は、そう言った。

「レナはこれから、僕とのプレイ中はシオリになれ」

「私はご主人様と呼びます」

 レナは挑戦的な目を、ご主人様に向けた。

 別れ際、ご主人様は優しいキスと共に、

「いいよ。レナの、シオリの自由だ」と言った。

 車から降ろされ、プレイは終わった。

 本名に戻り、「ウソの時間」のなかでサキさんの車を見送った。


 

 そして今。またプレイは、「本当の時間」は、始まった。

 そこで、レナはシオリに。サキさんは、ご主人様となる。このプレイが終わるまで。このウソの名前で、本当の自分になる。そう改めて胸に刻み込み、レナはご主人様の傍に立った。

「申し訳ありません。お待たせしましたか」

「いや。僕も今着いたばかりだよ。ハイ、これ」

 ご主人様は、小さな紙袋を示し、

「プレゼント。トイレに行って、中を見てごらん」

 と言った。

「わかりました」

 レナは言われた通りに、トイレに向かい個室に入った。

 !

 可愛らしい上品なその宝石店の小さな紙袋の中には、禍々しいものが入っていた。取り出して、手に取り、広げた。紫色の、ほとんど紐状の下着のようなもの。股間に当たる部分と、サイドには同じ布で小さなホルダーがついている。

 もう一つは。白い、親指ほどの卵型をしたプラスチックのボール。そこから短いコードが伸び、同じ白色でプラスチックの小さな箱に繋がっていた。ボタンも何もない。

 そして、二枚の写真が同封されていた。

 装着方法を示すためだろう。スレイヴの誰かに装着した様子が、前からと後ろから、映っていた。

 腰に巻いたベルトから幾本もの紐が股間に伸び、そこに装着された白い卵を釣っているように見える。陰毛はない。豊満な尻にも、そこを覆う布は一切なかった。

 イヤらしい・・・。

 慌ててショーツを脱いだ。もう、濡れてきてしまった。今日は替えが一枚。上着のポケットに忍ばせてある。だが、この先を考えると今、ぐしょぐしょにしてしまうわけにはいかない。

 まず、紐の、とても下着とは言えない装着ベルトを穿く。二つの輪に足を通しながら、淫らさに身悶えしそうになる。その装着ベルトはレナの下半身によくフィットしていた。

 腰を一周する帯。そこからサイドと中央の計四本の紐が股間に集まっている。後はサイドだけ。レナの尻の下を走り、やはり股間に繋がっている。ちょっとずらせば、用も足せる。つまり、脱がずに一日中装着できるわけだ。

 エロい・・・。

 レナは白いボールを股間のホルダーに入れた。丁度、クリトリスの上に、それが当たる。そして、箱の方を左サイドについているホルダーに入れた。コードはちょうど二つの間の長さ分しかない。

 レナにはこの仕組みはわからない。

 だが、いずれにしろ、何か淫靡な、レナのクリトリスをを責めるための道具に違いはない。

 ちょっと考えて、脱いだばかりのショーツを上着のポケットにねじ込んで個室を出た。

 休日の昼間、股間に淫具を装着した女子高生が、シティーホテルのロビーを歩いている。人々の視線が身体に突き刺さるように感じる。

 ラウンジに戻ると、ご主人様のテーブルの向かい側には女性の後ろ姿があった。

「初めまして。カエデです」

 そう名乗った女性に、レナはぺこりと頭を下げ、

「シオリです」

 と挨拶した。

 ご主人様に促され、隣に腰掛けた。念のために、浅く。


 

「今日は、スレイヴのレナの先輩の一人が同行するからね」

 あらかじめ、聞いてはいた。

 改めて向かいの女性と目を合わせた。そして、気付いた。

 この人、ブログに載ってた人だ。

 写真ではモザイクで見えなかったカエデさんの表情は穏やかで、上品な奥様と映った。少なくともレナよりは、高級ホテルのラウンジでの談笑が似合いそうな人だ。

 バラ鞭を口に咥えさせられて、全裸で両手を高く拘束され、白い肌を桜色に染めていた、その人だ。オナニーのネタに使っていた、レナの被虐のイメージを育てて来た情景のヒロインが、目の前にいる。もう数えきれないくらい、プレイを経験してきているのだろう、スレイヴの、奴隷の一人が。

 レナがあまりに見つめるからだろう。カエデさんは顔を赤らめて下を向いた。

「してきたか」

 ご主人様の手がレナの尻に触れた。

「スカートの裾、上げろ」

 ここで、ですか。

 それは、もう、覚悟してきた。でも、やはり、まだ、慣れない。それに、初対面の、しかも、同性が、この場がSMのプレイであることを、レナがそのプレイの中で奴隷として調教されていることを知っている、そういう人が、目の前にいる。その場で・・・。

 それでも、やる。 

 レナは覚悟していた。自分から望んだのだから・・・。

 人目を測り、さっと尻の下の裾を、広げた。ソファーの布が、直に尻に触れる。

 ご主人様の手がスカートを捲って尻の割れ目に伸びる。

「ほう。ショーツは脱いできたんだね」

 前後のボックスにその声が届いているのではないか。羞恥に耐えながら、目の前のカエデさんと目が合う。穏やかな微笑の下の女の顔を、レナは見た。

 何てイヤらしいの、この子。

 目が、そう蔑んでいた。

 指が、クレヴァスに這い、ヴァギナを刺激する。

「うっ・・・」

 まずい。ソファーを汚してしまう。もし、クリトリスを刺激されたら・・・。どうしよう。

 悶々としているうちに、手は去って行った。

「ちゃんとつけてる。いい子だな、シオリ」

 ご主人様はポケットから小さなリモコンのような箱を取り出した。レナの目が、その箱に釘付けになる。それは、テーブルの上に置かれた。通路を歩く、誰でもが、見える場所に。

 やめて!

「カエデ。そのコントローラーは、これからお前に預ける。試しに今、ONにしてみろ」

 なんてこと。こんなところでなんて。しかも今日会ったばかりの知らない女の人に。しかも、レナと同じ、奴隷の人に・・・。奴隷に、虐められるなんて・・・。

 焦るレナの目の前で、カエデさんの手がその小箱に伸びた。小箱を掴んだ手がスカートの膝の上に置かれ、片方の手が、それを隠した。

 レナの目は、その行方を追った。嫌でも追わずには、いられない。

 いいのですか?

 カエデさんの目がそう、尋ねている。

「やれ」

 カエデさんとご主人様とのアイコンタクトが交わされた。カエデさんの目が、妖しく光った。

 やめて!

 ブーン。

「わ、・・・・・・」

 口を押えようとした手が、一瞬間に合わなかった。周囲が気になって仕方なかった。先日のディルド以上の快感が、襲っている。衆人環視の中、股間から全身へ。怒涛の快楽が迸る。快感に気が遠くなりそうなのを、唇を噛み、膝頭をギュッと掴んで、耐えた。堪えねばならない。

「ん? おかしいな。・・・まあいい。じゃあ、行こうか」

 スイッチが切られた。

 ご主人様に促されて立ち上がる時、今まで座っていたソファーを気にした。


 

 地下の駐車場に降りるエレベーターの中で、再びスイッチが入れられた。今度はこの三人だけだった。

「・・・っう、ううっ!・・・。あう」

「シオリ。遠慮しなくていい。お前の綺麗な鳴き声をカエデに聞かせてやれ」

 レナは、よたよたと車まで引きずられるようにして引き立てられていった。

「靴と、ソックスを脱げ」

 股間の快感に耐えながら、裸足になる。足の裏のコンクリートの冷たさと、股間の淫具。この場では、レナだけが、奴隷なのだ。惨めさに、またも被虐感が増幅された。

 制服のまま、革の手錠で後ろに拘束された。後部シートに座るようにと指示された。それも中央に。そこにはもうバスタオルが重ねて置かれていた。さらにスカートを捲り上げられ、下半身をむき出しにされた。

 シートに掛けると、さらに両の足首を、左右のヘッドレストに掛けるように、と。ご主人様の手が、レナを叱りながら足首に足枷を掛けた。その先をヘッドレストに掛けると、閉じ切ることはできなかったが、せいせい膝を少し寄せるぐらいまでが、レナの防衛範囲になった。

「やっぱりか。こういうものをつける時は、捲れと言ったじゃないか」

 そしてやはり、クリトリスの包皮をめくられた。テープで外に向かって広げられ、早くも飛び出している豆は、これで直に卵の刺激を受けることになる。

 カエデさんはレナが縛られてゆくその様子をずっと見つめていた。

 早くも濡れそぼったヴァギナに指が入れられた。

「あ、ううっ・・・」

「もう、こんなに濡らして。はしたない娘だ」

 最後に目隠しをされた。

 自分の股間の匂いのする指が唇をなぞった。自分の愛液の付いた指に舌を這わせた。

「さあ、出るぞ」

 車がスロープを上がって地上に出る。それは、頬に当たる陽の暖かさでわかる。

「信号待ちかあ。ジロジロ見るやつがいるんだろうなあ」

 スイッチが入れられた。

「ぐあっ!・・・、ううっ! ・・・は、ああ」

 クリトリスへの直の刺激。痛いほどの強烈な快感。

「一応、後ろの窓はティントしてあるけど、足上げて股開いてるのは判っちゃうな」

 スイッチ。

「はあうっ!・・・。むっ、ううんっ」

「あ、隣の車、気付いたみたいだぞ。こっち見てる」

 スイッチ。

「あ、ふんっ、く、ああ」

 ウインドウのモーター音に続いて、熱い外気が入ってくる。

 見られてる・・・。見えない数多の視線を感じた。

 ご主人様が何か言う度に、カエデさんは容赦なくスイッチをONにする。視覚を奪われると想像力がいや増す。ご主人様の言葉が何十倍もの数の目となって、レナの恥ずかしい痴態に注がれる。小さな卵の振動を何十倍にも増幅し、車が環状高速に乗るころにはもう、尻の下に引いたバスタオルはレナの垂れ流した愛液で重く湿っていた。

 実際には十数分程度だったのだが、その羞恥責めは何時間にもわたったように感じられ、レナの息は乱れ過ぎていた。

 窓から潮風が入って来た。遠くの霧笛が聞こえる。

 もうだいぶ前に家族で水族館に行った思い出の中に、併設した遊園地のテーマソングが流れていたのを思い出す。その曲が、遠く聞こえた。

 車が停車し、アイマスクが外された。

「着いたよ」とご主人様は言った。

 スイッチ。

 股間の振動に耐え、時折蹲りながら歩いてゆくと、ある頑丈なコンクリートの建物の前についた。

「ここだ」

 スイッチはもう、押されなくなった。


 
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