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14 コンドーム
「あのー、一番大きいサイズのコンドーム下さい!」
コンビニには無く、何件かのドラッグストアを梯子して買った、特大サイズのゴムが幾種類か、バッグにある。
他の客に聞こえるのも憚らず、普通の音量で明瞭に尋ねるレナに、たいていは無表情に対応されたが、男性の店員の中にはニヤけるものがいたし、女性の、特に若い店員さんは、下を向いて顔を赤らめていたりした。レナは、学校の制服姿のまま、それをやった。
ベッド脇に置いたバッグから、その調達した製品たちを取り出した。
「どれが、いいですかね」
ベッドの上に広げた。日本語表記のものは少なく、ほとんどが、英語だった。
こうしてみると、やっぱ、日本人のサイズは、世界標準より、小さいんだな。レナは妙に感心した。
「んー、と・・・」
それらをひとつひとつ取り上げ、真剣に吟味するサイトーさん。
なんか、楽しい・・・。不思議な気持ちが湧いてきていた。
「これかな」
「つけてあげます」
箱の包装を破り、パックを切り裂いて、緑色の、ぬらぬらする丸い輪っかを取り出した。
「コンドーム、着け方、口」で検索すると、口を使って模型のペニスに装着する方法がユーチューブにUPされているのを誰でも見ることが出来る。去年、幼馴染のタイチと初めてをする時、すでに調べてあった。彼はそれをつける間もなく暴発してしまったが、それが、こんな時に、役立った。
レナはサイトーさんに跨った。逆さまに。
「こういうの、イヤですか」
「・・・大丈夫」
とサイトーさんは言った。
「サイトーさんに、オ●ンコ、見られながら、着けたいんです。もっと興奮したいんです」
サキさんじゃない相手に、スラスラと、そんな言葉が出たことに、自分が驚いた。急に恥ずかしさが込み上げ、ゴムを片手に、サイトーさんのにしゃぶりついた。
と、
尻ががしっと掴まれ、強烈な刺激がクリトリスを直撃した。
「ヒッ、ああーっ!!!!」
「ごめん、痛かった?」
「ううん。急に、キタから・・・。止めないでください。もっと、吸って。ナメて下さい」
急速に復活し起き出すサイトーさんのペニス。
そして、じっくり見られているだけじゃない、蕩けるような、股間への舌の愛撫。
レナはゴムのポチッとした部分を口に咥え、ゆっくりと、大きなクマの肉棒に被せ、唇で伸ばし下ろし、あとは手で扱き下ろしながら、装着していった。全部下ろしても、途中までしか、覆わなかった。
股間に手を伸ばし、サイトーさんの頬を撫でて、自分のヴァギナから溢れる愛液を掬い、ゴムの上に塗りたくった。
サイトーさんの上から一度降り、向きを変えて、再び跨った。
「いいですか?」
「うん」
と彼は言った。
ラビアの下で、ゴムに包まれたそれはぬるぬる滑った。クリトリスが刺激される度に、レナは体を震わせた。
「じゃあ、いきますよ」
「うん」
レナは、ゆっくりと、腰を落としていった。それは、すんなり、飲み込まれていった。
「ああ、入って来てます。気持ちいいですか」
「気持ち、いい。初めてかも、知らんかった、こんなの・・・」
全部飲み込む前に、レナの奥についてしまった。
「う、アッ、と、届いちゃいました。奥に・・・。サイトーさんの、おっきいーっ。・・・埋まる。埋まっちゃう。ああ、奥、潰れるよォああっ!」
それ以上、無理だと思った。サキさんのとは違い、狂暴さはなかった。その代り、じわじわ襲ってくる快感が次第に大きくなってゆき、いったいどこまでの規模のものなのか、全く予想が付かない。空恐ろしいまでの悦楽に、堕ちようとしていた。
全部入れたら、どうなってしまうのだろう。
それでも、飲み込みたい、と思った。
「サイトーさん! お願い、好きって、言って」
厚い胸板に両手をつき、息を整えながら、懇願した。
「好きだよ」
「レナ。名前呼んで」
「好きだよ、レナ。大好きだ」
レナは、全部、飲み込んだ。
「くあっ、あううーっ!・・・。入った。全部入ったよ。さいとーさーん!!!」
レナはその厚い胸の上に、ばったりと、倒れ込んだ。
ズンズン、なんて、到底無理だった。
毎秒数ミリ。そんなゆっくりとした動きが精いっぱいで、それですら、何度もレナを絶頂させ、その度に、サイトーさんのペニスをぎゅうぎゅうに締め付けた。一度出してはいたが、やはり、数分ぐらいしか持たなかった。でも、レナにはそれで充分過ぎるぐらいで、痙攣しながら彼の上から降りた時に出て行った彼の肉棒の存在の喪失感が巨大過ぎて、涙が出た。
「ああ、やっぱり。ごめんな・・・。だから、俺、ソープで嫌われんだ・・・」
「違う! 違う違う」
レナはその大きなクマに抱きついた。
「めっちゃ、よかった。めっちゃ、気持ち良かったの!」
そして、キスの雨を降らせた。
サイトーさんは、その大きなペニス以外、何も使わなかった。
甘い言葉も、淫らな言葉の責めも、縄も、おもちゃも、手枷も足枷も、ビデオも、プレイルームも。
何も使わなかった。
おちんちんが、大きい。それは確かにそうだ。
だが、それだけじゃない、それも大事だが、それ以外の何かが、レナの心に強烈な刻印を残していた。
その後。
サイトーさんとの素晴らしいセックス以外に、レナを揺すぶったエピソードが二つ、あった。
まどろみから目覚めると、彼の大きな背中が見えた。
「ああ、母ちゃん? トオル。薬、飲んだか? 飲まんきゃ、ダメじゃあ。あまりミチコさんに手間かけさせちゃあ、イカんど。じゃあな、また電話するけえ・・・」
電話を終え、振り向いたサイトーさんの目が光っていた。
「ああ、ゴメン。起こした? うちのオフクロ、我儘でさ。・・・アニキの嫁さん、苦労させてんだ・・・」
あったかい人・・・。
恐らく、は前回のホテルの前に家に電話したのもこれだったのだろう。レナは、理屈ではなく、心で、彼を理解し始めていた。
そして、もう一つは・・・。
ホテルを出た。歩くのに苦労するほどだった。股間と、腰が、痛かった。でも、その痛みが、嬉しかった。そんなレナを、サイトーさんは気遣ってくれた。腰を支え、包むように、寄り添ってくれた。
と、駅までのその道のりの前に、胡散臭げな一団が立ちはだかった。
彼らにしてみれば、ただ仲間とつるんで歩いていただけだったろう。でも、その明らかにヨタ者風味の風体の群れは、レナを含め、周囲を威圧していた。
不安から、思わず、サイトーさんを見上げた。彼はレナの腰にまわした腕にギュッと力を込めた。
しかし、その顔は、これから隣村の馴染みに茶飲み話をしに行くおじいさんのような、柔和そのものの色を浮かべていた。少しタレ気味の目はさらに垂れ、口元には微笑みさえ浮かんでいた。
ヤンキー集団との距離は刻々と縮まる。不安になり、
「サイトーさん!」
思わず小声で呼びかけたレナに、彼はこう囁いた。
「大丈夫だよ」
そして、もう、お互いの腕が届いてしまいそうな、絶望的距離に接近した時、彼らの顔から一斉に不敵な笑みが消えた。
そして、まるで、モーセの十戒のように、さっと両脇に寄り、道を開けてくれた。
「すいませんね」
擦れ違いざま、サイトーさんは彼らにそう言った。
十分に彼らとの距離が開いてから、レナはクマに吐き出した。
「・・・怖かったよォ」
「ごめんね。でも大丈夫。『柔よく剛を制す』だから」
強い人だ・・・。これが本当の強さだ。胸が、キュンと、鳴った。
それに引き換え、自分は、汚いなと思った。
サイトーさんがシャワーを浴びている間、ゴミ箱を漁って、さっき口を縛って捨てたゴムを拾い上げ、自分の顔とツーショットで自画撮りしたのだから。純朴なサイトーさんを欺き、自分を欺いている。
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