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24 二十四時間調教 その三
しおりを挟む「あ、・・・うっ、う、・・・はあっ・・・」
肌に縄が掛けられる度に、吐息を桃色に、淫ら色に染めてゆくレナをよそに、サキさんは淡々と事務的ともいえるほどあっさり、縄を絞り、また掛けてゆく。縄が絞られる感覚が、初めての時より、数倍、肌を刺す。
鞭打ちのあとに縄責めをする理由は、これなんだな・・・。
軟膏を塗られ、オイルでケアはしてもらったけれど、まだ、赤い肌に容赦なく食い込む麻縄が、痛い。そして、気持ちいい。縄酔いの回るのが速い。
首にかけられ、二本で前に垂らした縄が、乳房の上と下、そして下腹の上でひし形をつくり、左右の点が背中に回る縄に結ばれて引かれる。その、痛さと切なさは、早くもレナの股間の潤いを醸していた。
「レナ」
「・・・は、い」
「お前、高校卒業したら、進学するのか」
「はい、・・・そのつ、もりです」
およそプレイとは関係のない進路の話。そんな色気のない話に、無理矢理縄に色気を出させられている女として応ずるのは、恥ずかしさを覚える。
なんだ。人に縛らせておいて、身の上の心配までしてやってるのに、自分ばっかり盛り上がって、感じて、しかもびしょびしょに濡らしやがって・・・。
そんな風に罵倒されそうな気がして、さらに濡らしてしまう。
前に回ったサキさんはレナの股間にしゃがみこんで縄に瘤を作っている。その瘤が、何を目的に作られているのか、何度もブログの写真を見たレナには、わかってしまう。
「この前も言ったけど、僕の仕事は、危険なものだ。お前を愛しちゃったから、本当は関わって欲しくない。それは今でも変わらないんだ。でもな・・・」
瘤付きの縄が後ろに引かれ、股間を絞る。股間に食い込む。
「あううっ!・・・」
俯いたレナの唇からつーっとよだれが尾を引いて落ちて行く。肥大して露出しているクリトリスを、瘤が、擦る。
「はう、・・・」
股間の縄は首にまわしたそれに繋がれ、苦しみに俯くとより股間を絞り、陰核を磨り潰すようになっている。俯きから天を仰ぎ、また俯く。なんとか、この堪らない疼痛と快感の責めから逃れる術はないものかと身体を捩るほど、縄は食い込み、敏感な肌を刺す。まるで悦楽の蟻地獄に堕ちたように、レナを絡め取り、引きずり込もうとしている。
「この仕事は、バカには務まらない。でも、利巧すぎると、すぐに消される」
最後に、両手が小高後手に括られる。これで両脚以外の全ての自由が奪われた。首輪にリードがつけられ、レナはその縄打たれた恥ずかしい姿を鏡の前に引き立てられてゆく。
「見ろ」
全裸に縄を這い回らせた、あまりにも卑猥な姿。現役の女子高生の堕ちた、快楽地獄の生贄が、そこにいた。
「お前は、バカだが、今までお前ほど賢いスレイヴは、いなかった」
「ひ、酷いです。うう。テスト、頑張ったのに・・・」
「賢い、って言ったじゃないか。いいから、見ろ、自分を」
髪を乱し、よだれを垂らし、淫らな目を蕩けさせている女がこちらを見ている。思わず、目を逸らす。サキさんの手が、それを許さない。顎を掴まれて、無理矢理鏡に正対させられる。隣にいるサキさんの目が、爛々と光っている。
「どうせ、あと一年半。今のお前の成績じゃ、どう頑張っても卒業までに一番にはなれないだろう?」
まるで憎たらしい進路指導の教師のようなことを、サキさんは言う。
「それじゃ僕と結婚も出来ない。でも、それでいいんだよ」
訳が分からない。人をアゲたりサゲたり。一体何が言いたいんだ、この人は。
「そんな下らん勉強して、最高学府と称する下らん大学に入って、下らん人生を送る奴らと同じ道を歩もうとする必要はないんだ、レナ」
乳首が強く摘ままれた
「はあううっ!・・・」
「レナ。高校卒業したら、僕の秘書にならないか」
鏡の前に立つレナの頭の上に滑車が引かれてきた。フックがレナの背中の縄にかけられ、釣られる。
「あ、あ、・・・うぐぁっ」
細い縄がきりきりとレナの肌に食い込む。疼痛が刺すような痛みに変わる。赤いペディキュア。その爪先の、ほんの先が、辛うじて床に届く。レナの身体は、やや身体を前のめりにするように、ほぼ、釣られた。
「痛いか」
サキさんが鏡のレナに訊く。
「・・・はい」
「どこが痛い」
「な、縄が、二の腕と、胸と、お腹と、・・・お股・・・、食い込んで・・・」
「全部じゃないか。それに、『お股』じゃないだろ」
「・・・オ●ンコ、です」
「じゃ、それでいい」
ひ、酷い・・・。
「もし、この、」
股間に廻した縄がグイと引かれる
「ひいっ!」
「この縄一本に荷重がかかれば、股が裂ける。全部痛いってことは、ちゃんと荷重が全てに分散されて縛れてるってことなんだ。ま、今はそれどころじゃないかも知れんけどな」
この、悪魔! レナの心の罵声が届いたのかどうか。サキさんはまたニヤと笑いを浮かべ、レナの乳首を転がした。
「ああん・・」
「ここが、寂しそうだな」
あのSMショップでされたクリップがかけられた。勃起した乳首が潰され、ひしゃげた。さらに仕込まれたローターのスイッチが入れられると、疼痛を電流が増幅した。
「はうっ!」
身体が揺れ、ぎりぎりと縄が鳴る。後ろ手の指が空を掴む。油汗がじわっと現れ、額を彩る。ギュッと目を閉じ、耐える。快感が全身を這う。あふれ出した愛液が、太腿を伝い、流れ落ちて、赤い爪先の周りに溜まりを作るのはもうすぐだ。
唇を噛んで食い込む縄の苦痛と股間から湧いてくる快感に耐えるレナに、無慈悲な言葉を浴びせ続けるサキさん。
「相変わらず、いい声で鳴くなあ、レナは。もっと聞かせてくれ」
サキさんの指が、尻から前に伸び、股間に食い込んだ縄沿いにレナのヴァギナを探る。
「ああん。・・・そこ、ああん」
「ここが、どうしたって?」
「か、感じます」
「痛いのに、どう、感じるんだ」
くちゅくちゅ。指がうごめき、イヤらしい音を立てて、レナの陰門を弄る。
「気持ち、が、・・・イッ!・・・はああん!」
瘤の下の勃起したクリトリスを引っ張られ、摘ままれると悶絶しそうになる。
「クリ、デカくなったなあ。ショーツに擦れて。感じてるんだろ」
「はい、ああん! 感じてます」
「テスト中も感じてたんだろ」
「はい。・・・テスト中も、感じて来て、堪らなかった、ですう、んん」
「それでよく成績上がったな。不思議な奴だな、お前は」
演技。それがいつしか、本気に変わって行く。サキさんに合わせて淫らを言うレナも、本当にテスト中にこうなってしまったらどうしよう、と妄想に酔いしれる。
「イキたいか、レナ」
脂汗が滴りはじめた。快感と痛みが綯交ぜになって、全てが快楽に変わってゆく。絶頂できないもどかしさが、頂点に達しようとしていた。
「イキたい。イカせてください、・・・はあああん」
「スケベな女子高生だな。縛られて、釣られて、マンコ弄られて、悦んで、ぐちょぐちょに濡らして、垂れ流して・・・。言ってみろ、同じこと。そしたら、イカせてやる」
「レナは、はああん、縛られて、釣られてェ、オ●ンコ、悦んで、ぐちょ、んんん、濡らし、はあん、垂れェん、じょしこ、おおん」
「何言ってるか、さっぱりわからん。それじゃ、イカせられない」
ああん、悪魔! 人でなし! 心でサキさんを詰る。
股間の縄だけが解かれた。 縄の瘤で擦られて赤く爛れたクリトリスと、ぬらぬらになって垂らしているラビアの間が露になる。
「仕方ないから、またこれでも入れとけ」
カエデさんとのプレイで入れられた、奇妙なディルド。ベルト付きのそれがヴァギナに押し込まれ、装着された。 スイッチが、入る。
ブイイーン。
「あああーん。ダメ! 出る、出ちゃう、出ちゃいますぅー」
「構わないから、出せ」
あまりにも冷たいその言葉で、レナはまた、潮を吹かされる恥辱を味わわされる。
目の前の大鏡にまで飛び散る。股間から透明な淫水を迸らせる淫らな女の姿が、水滴に塗される。
「ああーん。もう、ヤダー・・・。恥ずかしい・・・」
涙が頬を伝う。恥辱が大きければ大きいほど、レナの芯が萌え、身体を昂ぶらせる。
両の足首に枷が嵌められ、そこから伸びた縄が引かれ、鏡に突き出た輪っかに通され、するすると引かれると片足が上がった。もう片方も上げられると、鏡に向かって淫らな股間を全開にした恥ずかしい姿にされた。
「ああーん。恥ず・・・んん」
鏡の足の裏には「和食、洋食」の落書きが見える。あまりにも滑稽で、惨めすぎる自分の姿。
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