23 / 30
第二十三夜 あなたを快感と恥辱の海に墜としたい 門倉医師の治療 四回目
しおりを挟むワセリン、ヴァセリン(Vaseline)は、保湿剤のひとつで石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したものだ。使い道は様々で、お気に入りのコロンを練りこんで汗で落ちにくい香水にしたり、砂糖を混ぜて唇専用のスクラブにしたり、鼻の中や目の周りに塗って花粉対策にしたり、鼻全体にたっぷり縫って毛穴の角栓ケアに使ったりメイクを落とすクレンジングにも効果がある。
またホモセクシュアルの男性がパートナーとメイクラブするときの必需品としても重宝される。パートナーのアナルにたっぷりと塗り込み、直腸のデリケートな粘膜を保護し、挿入されるペニスの刺激から守るのに効果があり愛用されているという。
当然に女性にも有用なものだ。
先生は指に大量のワセリンを取り、紗和の突き出された尻の菊門、アナルの周りに塗布するだけでなく、すぼまった穴に指をこじ入れその中の粘膜にもたっぷりと塗り込むんだ。
「うむうっ!、ふん、ふん、・・・っあえっ!・・・んんんうむんんんっ!」
排便に似た異様な快感。先生の太い指が、特に肛門の周辺に集まっている触覚系の神経を刺激する。ちゃぶ台の上で踏ん張る紗和の、赤いペディキュアを施した真っ白な足指にギュッと力が篭り、薄赤く変色してゆく。
「ふむ。感じるか。やはりお前の言葉の通り、開発されていたな」
「フンッ! うむんっ!、・・・んんんっ!」
乳房が、乳首が震え鈴がコロコロと軽やかに鳴り続け、紗和の額にも脂汗が浮き出た。このところのロードワークのせいなのか新陳代謝が向上し、紗和はよく汗をかくようになった。
指が抜き去られた。紗和は鼻腔を大きく広げて息をした。蛙のような無様な格好で鼻息を荒くしている。その滑稽の自覚が、被虐を、淫靡な意識へと紗和を誘っていった。
「ふーんんんっ! ・・・っあうううんんんんっ!」
再びアナルに異物を呑んだ。指ではない、何か異質なものがワセリンの潤滑に援けられて容易に紗和の尻を犯して来た。先生の指ほどの太さはないが、それは指よりも深く、直腸を犯した。
パアーンッ!
あまりな異物感におもわず背をそびやかし、引こうとした尻を張られた。
「むうーっ!・・・」
「ちゃんと尻を突き出せ。ガマンしろ!」
「・・・おえっ・・・」
そればずっと奥まで侵入し、いきなりビリビリと震え出した。
「んがわーっ!・・・」
まるでケダモノのような唸り声をあげ、紗和は悶えた。肛門に異物が挿入れられることによって排泄欲求を刺激された上にそれを微振動によって増幅されたことでその欲求と戦い耐えねばならなくなった。しかもその振動する異物が紗和の両の太腿の付け根に場バンドで留められた。排出したくても出来なくなってしまったのだ。その上、再びヴァギナに太い指が二本、挿入されて中で蠢いた。
「ケツの穴を締めてるからこっちのもいい締まりだな。そろそろ、一度イキたいだろう。イカせて下さいと言え」
「うわええうわあえ、うわええうわあえええっ! おえああ、おえあえあああっ」
「何を言ってるか、さっぱりわからない」
先生は冷笑を浮かべながら紗和の顎を摘み、
「降りなさい」
と言った。
ちゃぶ台が取り除けられ紗和はまたリングの真下に立たされた。アナルには振動する異物を挿入れられたままだ。だが姿勢を変えて立ちあがったせいか先ほどまでの切ないほどの排泄欲求は薄れ、なにか得体の知れないゾワゾワした感触が尻から背筋を這い上っていた。
先生は紗和の肩を掴んで回れ右をさせた。
「手首を後ろに回しなさい」
また、縛られるのだ、と思った。
先日の後ろ手よりも縛り方がキツいと感じた。そのせいなのか、昂ってくるのが早い気がした。明らかに昂奮し始めていた。先生が縄をさばき、縄のザラザラした肌が紗和の柔肌を何度も擦る度に、尻の穴から来るゾワゾワ感と麻縄で拘束される被虐とが溶け合ってゆく・・・。そんなイメージに襲われさらに昂奮を深くしていった。それは必然的に胸の起伏を大きくし、鼻の孔での呼吸を乱してゆく。フンッ、フンッ、まるで四つ足の獣のようにいきり立ち、昂奮を高めているのを知られてしまう。
先生が麻縄をグッ、グッと引き絞る度に身体が揺れ乳房を揺らし、鈴が鳴る。揺れるクリップが乳首を刺激し、その快感でさらにゾクゾクが増えて行く。快感の蟲たちが蠢き、噛んだ青竹の口の端と股間から涎と淫らな液体が流れ出すのを止められない。
その縄が胸の上に回される。縄のザラザラがゆっくりと乳房を這う。二本の細縄がよじれないようにピシッと並ぶように気配りされているせいだ。それが背中に戻るとグイッと引かれ乳房に食い込む。
「むううっ!・・・」
激痛ではないが、痛みを伴う苦しさ。拘束感が強い。思わず漏れた吐息が涎と共に畳の上に落ちる。そして一周目の二本の細縄の下にさらにもう二本。細い縄が四本、美しく乳首の上に並び、尖り切った乳首がさらに上を向いた。コロコロ。鈴が悲しく鳴る。
ぱらっ。もう一本の縄が解かれ、端が畳に落ちる。それが今度は乳首のすぐ下を通り背中で絞られる。
「ううむっ!・・・」
瓜実顔の広い額。その眉根がきつく寄り、噴き出た汗が滴り落ちる。乳房のアンダーではなく乳房そのものを押し潰すように巻かれた縄も二本ずつ四本、クリップの先の鈴を気遣いながら巻かれ、縛られた。上下の縄で挟み込まれた乳輪が縊り出され、乳首に体液が集中してさらに勃起を硬くして尖っていた。
「胸縄というものは乳房のアンダーに施すものではなく、こうして乳首をより縊り出して勃起させるためにするものだ。当然に胸はひしゃげる。それを美しくないと敬遠する者は、そもそものこの縛りの目的を知らんのだろうな・・・」
先生にしては珍しく施術、プレイの内容を解説してくれた。
「どうだ、本格の胸縄は。込み上げてくるだろう、んん?」
そういって縊れた乳房に舌を這わせ、クリップをピンッ、と指で弾いた。
「ん、あーぐがっ!・・・フーッ、フーッ・・・」
軽やかな鈴の音が激痛を和らげ癒した。だが小刻みに身体を震わせ、乳房を乳首を揺らしコロコロと鈴を振り続ける紗和の痴態は、やはり淫靡としか形容し得なかった。
背中で括られた胸縄の結び目にまた二本の縄が結ばれた。ちゃぶ台を踏み台にした先生がその縄の先を天井のリングにかけ、下に垂らした。先生の逸物の先が自然に紗和の裸の腹を突く。その逸物がもたらしてくれた快感を想い出し、紗和はさらに、濡らした。
ついで黒革の幅広のベルトが二本、紗和の膝上に巻かれ、バックルで留められた。そこにもリングが付いていた。
「膝をつきなさい」
と、先生は言った。
「・・・お、え・・・」
紗和は爪先を立てたままの踵に尻を載せた。赤いペディキュアを施した爪先に力が篭る。
その状態で紗和は吊られた。膝立ちの姿勢のまま。それは吊るというよりも、身体が前後に倒れないようにするための措置だったことが、先生の次の縄の使い方でわかった。
太腿に巻いたベルトのリングに縄が結ばれ、紗和の左側の古い柱に掛けられた。反対側も、クローゼットの無数の棚を仕切る柱に掛けられ、その端を持った先生が紗和の正面にどかっと胡坐をかいた。
「膝を開きなさい、紗和」
その言葉で、紗和は自分がどういう状態にされるかがわかってしまった。
「・・・おえ・・・」
ゆっくりと、紗和は畳に付いた膝を開いた。薄い叢が露になり、ぱっくりと開いた小陰唇からはヌラヌラと淫液が溢れていた。
「もっと。もっとだ、紗和。もっと開きなさい」
「おえ・・・」
これ以上は無理。そんな恥ずかしい姿を全開にした紗和はそんな言葉を込めて先生を見た。すると彼は手にした左右の縄を同時にさらに引き絞った。
「あ・・・。ああ・・・」
紗和の股はほぼ一直線になろうかというほどに無理矢理広げられた。
先生は、縛られてつま先立ちでしゃがまされるのを余儀なくされている紗和を抱きかかえるようにして左右の縄を紗和の尻の上で引き結わえた。その、苦しく、淫らで惨めな開脚姿勢が、固定された。縄を結わえながら、先生は紗和の耳元に囁いた。
「・・・どうだ。・・・嬉しいか、紗和」
あまりな苦痛、あまりな、屈辱・・・。なのに、紗和は、萌えた。被虐の悦びが溢れてきて、身体の中を黄金の鱗を持つ竜が這いまわった。その鱗の熱くてゾクゾクするような快楽に身を委ねたいという欲を抑えきれなかった。
「・・・おえ」
天井から紗和を吊る縄が調整され、少し前に傾いでいた上体が引き起こされた。二の腕の縄が更に彼女の柔肌に食い込んだ。後ろ手に縛られ、胸縄を施され、縊り出された乳首には鈴をぶら下げられ、それを始終コロコロと鳴らしながら、アナルに差し込まれた異物の醸す刺激が徐々に快感に変わってゆくのと、身体を縛る縄の快感。限界以上に広げられた股間節の痛みと、被虐の悦楽との坩堝(るつぼ)の中に紗和はいた。
「あがっ、は、ふん・・・、ふん・・・、ふんっ!・・・」
そんな紗和の、紅潮して汗の浮き出たうなじに、おくれ毛が張り付いていた。先生は唇を寄せて舌を這わせた。舌全体を押し付けてそこに浮き出ている汗の珠を舐めとるように。
次から次、ゾクゾクと這い上ってくる快感に悶えた。
「ふん、があ・・・、ふん、があっ!・・・」
「もっと、見てみたい。お前がどこまで耐えられるか」
こんな・・・、こんな・・・、こんな・・・。
愛する妻に、こんな残酷で、惨いことを・・・。
譲治は紗和の大きく広げた脚の間にいた。その勃起を最大に滾らせながら。
自ら語り続ける先生の施術の内容を具現するように、紗和は全裸でソファーに寝そべるように掛け、股間を全開にし、さらにその美しい片足を愛する夫の肩に乗せ、ヴァギナとクリトリスを譲治のクンニリングスに委ねていた。譲治の頭を抱え、愛おしそうに何度も撫で、さすりながら。その美しい顔を快感に歪め、双眸には蠱惑の光を宿らせながら。
「それから、何を、何をされた・・・」
「指が・・・、先生の、太い、指が・・・。オ●ンコとクリを、ぐちゃぐちゃに、して、・・・ん、何度も、何度も・・・。はうっ! ・・・、何度もォッ!・・・、い、イクゥッ! ・・・、んんんんんんんんん・・・・・・・・、く、はうっ!・・・んんん・・・、イキ、ました・・・」
紗和は告白の間に股間を舐め続ける譲治の髪をぐしゃぐしゃにして身体を弓なりに反らせ、ソファーの背におとがいを仰け反らせながら悶え、何度か絶頂し、痙攣を繰り返した。
むせかえるような濃い女の匂いを振りまきながら愛液を垂れ流し、ときおり昂奮した紗和が漏らす微量の潮さえイヤらしい音を立てて舐めとりながら、譲治もまた昂奮の極みにあった。
「それから・・・、それからっ!」
「それからっ、お、オモチャ、オモチャでっ、・・・責め、られ・・・ましたああんっ!」
紗和は手探りで傍らのバッグを掴み、中から白い奇妙な形をした玩具を取り出した。一見してドアのノブのような、茄子のような、一部だけやや起伏した先の丸い十センチほどの形の底部に楕円形の板がついていて、茄子が湾曲している方の板の上にもやや膨らんだ突起があった。楕円形の両側にはゴムのバンドが付いていてそれがアジャスター付きのフックで留められ輪っかになっていた。
「・・・これで、これを着けられて、何度も、何度も、イカされ、シオを・・・」
ヴァギナに挿入して膣の中のいわゆる「Gスポット」という部分を刺激し、さらにクリトリスを刺激し、しかも長時間装着できるシロモノだった。挿入した後、ゴムバンドで太腿に固定し、紗和は前と後ろの穴を同時に責められ続けたのだ。しかも、二時間近くも。屈辱的な姿で。
二人でバスルームに入った。
抱き合ってキスをしながら湯に浸かった。昂奮していて紗和の唇だけでなく、うなじや脇の下にまで舌を這わせ、舐めまくった。石鹸でもボディーソープでもコロンでもリンスでもない、紗和自身の匂いが立ち上がりバスルームに充満していった。乳房も揉み、クリップでひしゃげていたであろう薄茶色の大ぶりな乳首も舐めて含んで唇で引っぱり、コロコロ転がした。紗和はまるで青竹を噛まされてでもいるかのように唇を噛み、喘ぎ声を我慢していた。
「・・・うっ、・・・はうっ!・・・、あぐっ! い、いっ!・・・ンンッ! 」
苦悶の表情で快感に抗い、嗚咽を耐える姿に気が狂いそうなほどの愛しさを覚え、さらに紗和の身体を求めた。
浴槽を出て狭い洗い場に仰向けになり脚を浴槽の縁にかけた。
「紗和。顔の上に跨って」
自分の身体にソープを塗りたくり、譲治の身体に覆い被さって身体ごとソープを擦り付けてから、紗和は身を起こした。しかし、譲治の顔の上ではなく、痛いほどにいきり立って腹に張り付いている男根の上に跨った。また挿入しようとしているのか。そう思ったがそうではなく、股間を譲治のそれに擦りつけ、身体を前後し始めた。俗にいう「素股」だ。ソープと自身の愛液とで潤滑して亀頭と自分のクリトリスとを擦り合わせ、次第に昂っていった。
ヴァギナとアナルにオモチャを呑んだまま、そのオモチャの振動に耐え、耐えられずに何度も絶頂させられ、盛大に白濁した淫液を漏らし、漏らした液を吹きだした潮が洗っていったという。紗和は譲治の男根で自ら昂まりながら、つい先刻まで体験した淫らな調教の風景を赤裸々に告白していった。
そして先生はオモチャでよがり続ける紗和の前にちゃぶ台を置き、その上に乗り、紗和の口を拘束していた青竹を外し、逸物を強引にねじ込み、喉奥まで注挿を繰り返したと。
「あっ!・・・、ダメ、イク、・・・ああっ! あ、イッチャうっ・・・、くうぅっ!・・・んんんんんんん・・・」
紗和は譲治の身体の上にその灼熱した身体を投げ出し、彼の耳元に熱くて荒い吐息を吹き込んだ。
「最後に、先生が、んんっ!・・・わたしにご奉仕、ん、させながら、仰ったことを、お話するのを、忘れ、・・・いました、ん・・・」
「・・・なに? 先生は、最後に、何て?・・・」
「次は、ここの毛を、・・・剃る・・・って」
ドクンッ! ・・・。
だしぬけに頭の後ろから背中を突き抜けて足の裏にまで及ぶ射精感が襲ってきた。
「・・・毛を?」
「それから、あんっ・・・。先生以外に、も、一人・・・、パトナ・・・を、って・・・。こんど、三人で・・・。んんっ、ああ、あ、また・・・。また、イク、イキそ、・・・んんんっ! あ、イク、んんんんんんんん・・・」
心臓が悪魔の手で握りつぶされるような痛みと、大量の精液が噴出し、譲治の腹に飛び散るのとが同時だった。気が遠くなりそうなほどの快感と、地の底にまで堕ちて行きそうなほどの鬱とが、譲治の意識をしばしの間、奪った。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる