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第一部
第一話 7人目の依頼人 ツンデレのオダ・マリ (後編)
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むちむち、プリプリの太腿とお尻に浮いた玉のような汗が、マリが感じるたびに震え、流れ落ちる。敏感なだけじゃない。マリはけっこうな汗かきだ。その玉のような汗がまた、得も言われず、エロい。
その上、汗の浮いたプリプリのお尻の間、濃く黒い繁みのその奥の、赤い花園。その花の奥からは汗ではない、甘い蜜がとめどもなく溢れ出し、ぬめぬめと花びらを濡らし、滴り落ちている。たまらなく、むっちゃ、エロい。
ぼくは蜜を啜り、花の芯をナメ、時に強く吸う。じゅるじゅる、ちゅばっ! れろれろ、ちろちろ・・・。
マリの叢の向こうに彼女の固くとがったピンクの乳首が揺れているのがみえる。
「あ・・、うむ、ああ、あ”っ、あ”お”そん、なああんっ、ぐむっ・・・」
さらにその乳首の向こうで、さっきから意味不明な呻きをあげ続けながらも、マリはぼくのペニスに手を添え、亀頭を舐め回すのを止めない。
あろ、えろ。舐め回すだけではなくて、ときおり美味しそうにシャフトをナメ、食み、亀頭を口の中に含んで口の中でまで舌を使ってくる。さらに亀頭の先の尿道口にまで舌先をこじ入れようとするのを感じた。すでにぼくのはマリの唾液でヌラヌラのびちょびちょになっていた。めっちゃ、気持ちいい・・・。
でもいい加減、疲れないのかな、と思う。ついさっきまで恥ずかしそうにシーツにくるまっていたのがまるでウソのように、ケモノみたいにぼくのペニスを、貪っている。
「ねえ、そんなの、どこで覚えたの? カレシ?」
ぼくのをしゃぶりながら、マリはぼくのから口を離し、首を振った。
「本で・・・」
へえ・・・。
「勉強家なんだね。カレシ、悦んだろう」
するとマリは黙ってしまった。そしてまたぼくのを口に含んだ。そして時々ぼくにナメられてる股間を振り返っては恨めしそうな顔をしてまたしゃぶる。
そこがちょっと、気になった。
「んあっ、んん、もう・・・。もうっ! ん、あ、そこっ! ・・・んんんんっ!」
カラダをピクピクさせ、マリはまた、イッた。
ぼくは訊いた。
「どうする? 挿入れたい?」
・・・コク。
ヌラヌラのぼくのをしこしこしながら、マリは乳首の向こうで頷いた。
「下がいい? それとも、上になりたい?」
「・・・下がいい」
マリの下から這い出してカバンを取った。そして、目当てのものを取り出し、ベッドに戻った。横たわったマリはもう、顔もカラダも火照って上気していた。そしてハアハア息遣いを荒くしながら、トロンとした潤んだ目でぼくを見上げていた。むっちゃゾクゾクしてきた。
ベッドに上がってマリのそばに座り、ぼくはそれをパッケージから取り出した。
「着けてくれる?」
コク。
頷いてぼくの手からそれを取った。
ラブホテル備え付けのものはたいていサイズが小さすぎて入らない。だからぼくはいつもカバンのなかに常備していた。自分で着けてもいいのだが、相手に着けさせる方が間が持つしシラけた雰囲気にならずに済む。雰囲気は、大事だ。
恥ずかしがっていたわりに、手慣れた様子で包装を破き、それをぼくのに被せた。
実を言えば、たぶんコレは必要ない。でも礼儀だからいつも着けている。女の子もそれで安心するのだ。
驚いたことには、マリはそれを自分のくちびるで下ろしていった。苦しがりながらも半ばまで飲み込むようにして下ろし、最後は手で下ろし切った。そのふぜいがまためっちゃエロくてジンジン来る。
装着し終わって顔を上げたマリはとても嬉しそうだった。なんとも可愛くて、ぼくは思わずマリを抱きしめ、熱いキスをあげた。
「ありがと」
とぼくは言った。
そしてゆっくりと、もう一度マリをベッドに横たえた。
マリの脚を広げ、そこに膝を進めた。念を入れてクンニして耕した、濃い叢の奥の彼女の赤い花園。完全に開き切ってぬめぬめと潤み、ぼくの這入って来るのを待っていた。
マリは下付きだ。だから両の膝下を抱え抑えて、少し上を向くようにする。大きく開いた彼女の両脚の足の裏が天井を向く。ぼくのに手を添え、入り口に亀頭を潜らせ、それを何度か上下に動かした。ぐちゅ、ぐちゅっ。いやらしい音がしてくる。
「あ、やんっ! あんっ! 」
クリが刺激されてたまらないのだろう。マリは身を捩り、腰を揺すった。
「欲しい?」
ぼくは訊いた。
コク。
「コトバにして。ぼくのが、欲しい?」
「・・・欲しい」
一度覆い被さり、キスする。
「言って。挿入れて、って」
「・・・挿入れて」
「何を?」
「それ」
「指?」
「ああんっ、もう、やあっ!」
この期に及んで言葉責めするぼくに、マリは苛立った。それがなんとも言えず、可愛い。
「それっ! おちんちん!」
生徒会の副会長。ツンツンの女傑の口から卑猥な男性器の名前が出た。またゾクゾクした。
「よくできました」
そしてもう一度、キス。
「挿入れるよ?」
額の汗を拭ってあげた。桜色に萌えあがった上気した顔で、マリは頷いた。
そしてシャフトに手を添え、ぼくは亀頭をぬめぬめのそこに押し付けた。
「あっ・・・、あっ!」
震えている。たぶん、怖いのだろう。自分がフェラして大きさは確認済みだから。
「大丈夫。ぼくに任せて」
予想通り、マリのそこはキツキツだった。だが、マリのよりももっとキツキツの子にも挿入れたことがある。要は無理押ししないこと。時間をかけて馴染ませるようにすればいいのだ。ゴウインは、絶対に、禁物だ。
「チカラ抜いて。ぼくに任せて。そして、ぼくを欲しがって」
息を乱し、おおきく胸を上下させながら頷くマリ。
開いているほうの手を彼女の手に添え指を絡ませた。ギュッと握り締めて来た。
押し付けたり引いたりをビミョーに繰り返す。ゆっくりと、だ。すると、次第にコワバリが引き、マリの入り口が徐々にぼくを迎え入れようとして来る。そこをさらにゆっくりと、押す。最初の入り口を通り抜けてしまいさえすれば半分以上終わったようなものだ。だから、そこだけは焦らずになじませる。
ぐちゅ、ぬちゅ。
「あ、あ、あ、・・・んはっ!・・・」
何度か押しつけと引きを繰り返した後、ようやく亀頭が彼女の中に呑み込まれた。
「・・・はいったよ。うわ、マリの中、すっごい、気持ちいい・・・」
まだそういう状況ではないが、相手をリラックスさせるためにあえて口にする。自分が受け入れたことで相手が気持ちよくなってくれている。そういう心を演出するのだ。そうすれば、女の子はもっと受け入れようとしてくる。
ここまでくれば添えている手は要らない。もう片方の手もマリの手に添え、絡ませた。
バンザイのマリを抑えつけたような体制。マリも、バンザイさせられて抑えつけられるのを受け入れ、期待している。心を開いていない男にされるのは嫌悪だろうけど、心を許した男に抑えつけられ、征服されるのを悦ぶ女の子はいる。普段の「女傑」のマリは男を抑えつけてるほうだが、今ぼくの下にいるマリは征服されぼくに犯されるのを待っている。それを思うと、どうにも萌える。
「はあ、はあ、はあ・・・」
ぼくの先っぽを呑み込んでコーフンし、さらに息が乱れている。瞳は潤み切って切なげな色を浮かべている。フツーの男ならこんな顔されたらたまらん。イッキに突き進んで思いを遂げたくなるだろう。
だけど、ぼくは敢えてそこに留まる。これから何が起こるのかを知りたかったのだ。
マリの中はぬるぬるの、きっつきつだった。
躾のいい子は電車の座席や椅子に座っている時も常に膝をつけている。畳に座る時も正座。常に股間を緊張させている。スカートを穿いているのに膝を緩めて居汚なく寝入ってる子をよく見かけるけど、そんなことはしない。だから自然にヴァギナと肛門を締める括約筋を鍛えていることになる。だから締りが良くなる。だからマリのこのキツキツは躾の厳しいいい所のお嬢さんである証拠のひとつと言えるかもしれない。
だけど、もちろん、そんなことを知りたくて留まっているんじゃない。
「ねえ・・・」
マリが口を開いた。どうしてもっと挿入れてくれないの? そう言いたげに。だが、まだだ。
「ねええっ!」
マリの声が上ずって来た。もっと奥に挿入れてもらいたくて焦れて堪らなくなっているのだ。
そろそろかな。
と。
マリの腰が、動いた。クイクイ。まるでぼくのペニスを引き込もうとするかのように。そしてそれに合わせてキツキツが締まったり緩んだりを繰り返しはじめた。
「ああっ! ああんっ! はんっ! ねえっ! お願い・・・、あんっ!」
ぼくは、コレを待っていたのだ。
マリが自分からぼくのを誘いこもうとするのを。
例えばここに一杯の水がある。普通に部屋にいて何気に飲む一杯の水と、夏の真っ盛りに目一杯運動して汗をかいた後に飲む一杯の水では、同じ温度同じ水質の水でもまったく味が違う。
それと同じで、単に男の勝手に突っ込まれるのと、ガマンできなくなって自分から吞み込もうとするのでは感じる度合いが違うのだ。それが奥に入って来た時の感動と快感がダンチなのだ。マリは自分から呑み込もうとして腰を使い、入り口の括約筋を締めたり緩めたりした。そうすると、膣の奥にあるもう一つの筋肉も動くのだ。
俗に「二段締め」とか、「三段締め」とか言い、膣の中のヒダヒダのザラザラ感と並んで名器の条件ともいわれるそれは骨盤底筋が作り出す。恥骨から尾てい骨につながるお腹の中の内臓を支えるテント状の筋肉で、これが膣の中ほどを締めたり緩ませたりして挿入されたペニスを中ほどとで締め上げ刺激するのだ。入り口の括約筋とペアでキュッキュされると、男はペニスが二段か三段で締められているように感じ、快感が倍増する。
そして、そこが活性化すると、普段はわりと鈍感な膣の中の神経も息をしはじめ、単にペニスを突っ込まれてガシガシやられる場合以上にカンジるようになるのだ。挿入している男も、挿入されてる女の子も、どっちもより気持ちよくなるわけなのである。
マリのここに指を入れた時から、もしかするとコレできるかも、と思っていたのだ。
果たしてマリの膣は入口を通過したぼくの先っぽを中ほどでさらにクイクイと刺激して来た。ぼくは、誘い込まれるままに、もう少し中に這入った。中で膣が締まり、ヒダヒダがグニュグニュ蠢くのがわかる。
「あーっ! あー、ああっ、んああっ!」
うわ、たまんね・・・。めっちゃ、気持ちいい・・・。
マリのは、名器だった。
こりゃ、並みの男なら挿入しただけできもちくて出しちゃうだろうな・・・。
「ああんっ! ねえっ! ねえってば!」
ジレたマリが再び切なげな声を上げた。
もちろん、ぼくは口に出した。
「マリ・・・。マリのここ、めっちゃ、気持ちいい・・・。たまんないくらいだよ。マリは、どう?」
「ええっ? ああんっ、わかんない・・・」
「こうするとわかるよ。もう少し、挿入れるね?」
奥のグニュグニュの中に、ちょっとだけ進んだ。
「んんっ! ああんっ、ナニコレ、ナニコレ、あ、イヤ、だめああんっ! ・・・。キスして、ねえ、キスしてェんっ!」
マリの手を解き、彼女を抱きしめ、マシュマロのくちびるを食んだ。マリは夢中でぼくのくちびるを食み、舌を入れて来た。そして開いた両手をぼくの背中に回し、キツく抱きしめてくる。そして、
「ンぐんっ、っああんっ! ・・・なんか来るまた来る来ちゃう来ちゃうよっ! ああっ! ・・・んんんっ!」
ぼくの下でマリの身体が大きく仰け反り、全身がコワバリ、特に入り口と太ももの筋肉がピクピクし、ぼくのをキューッと締め付け、彼女の息が、瞬間、止まった。
挿入で、マリはイッた。
もちろん、ぼくもイキそうになる。だけど、射精しないんだな、これが。
深いオーガズムを得て快楽の国へ行ったマリは、しばらくして、戻ってきた。
「・・・すっごい。初めてだよ、こんな・・・」
「初めてがいっぱいだね。きもちかった?」
「めちゃ、気持ちいい・・・。なんか、まだふわふわしてる」
「でも、まだ半分しか入ってないんだよ」
「え、うそ」
「ホント。ほら・・・」
少し体を起こして結合部分を見えるようにしてやる。マリは絶句していた。
「しかもまだ動かしてもないしね。マリは自分で動かして気持ちくなったんだよ」
もう一度マリに密着し、彼女の耳元で囁く。
「スゴいね。マリのここは名器だよ。今だって蕩けそうになってる。ああ、出しちゃいそうだよ」
すると、またコーフンが襲って来たのか、ぼくのをキュッキュ締め付ける。ぼくにしがみつき、ぼくの首筋や肩にめちゃくちゃにキスしてくる。歯も立ててくる。コーフンし過ぎて、どうしたらいいのかわからなくなっちゃったんだろう。鼻息や荒い息遣いを肌に感じ、ぼくも次第にコーフンしてくる。
「全部、挿入れたい?」
「ああんっ、うん。挿入れたい! 挿入れて。奥まで来てああんっ・・・」
さらに、ゆっくりと、挿入れてく。メリメリ、という感じ。彼女の反応を見ながら。痛がるようならやめる。
「んんっ、あ、スゴ・・・。スゴいいいいいいっ!」
髪を振り乱し、ぼくの背中に回した指が爪を立てる。無我夢中。彼女はいま、その境地にいるらしい。
「痛い?」
「わ、わかんないっ、怖いっ!」
たぶん、子宮口に触れたと思う。
だけど、マリはそれが苦痛なのか気持ちいのかまだわかんないのだ。それが正直なところだと思う。今までここまで挿入れられたことはなかったのだろう。初めての未体験ゾーン。最初から奥を突かれて中でイクなんて、まずない。それはマンガかAVだけのお話だ。今回はここいらでやめとこうと思った。慣れてくれば自然に奥で快感を覚えるようになるのだから。すでにマリは挿入しただけでオーガズムを得た。今日はそれで十分だと思う。
ぼくはもと来た道を引き返し、今度はゆっくりと抜いていった。
「うわわ、ああんっ! ナカが、ナカがあっ!」
「どうしたの?」
「もってかれる、出されちゃうよおああんっ!」
そしてまたピクピク、ビクビク。
一般的に女の子は這入って来る時よりも出て行くときの方がカンジるみたいだ。中の襞が掘り返され、えぐり取られる感覚が気が狂うほどの快感なのだろう。きっとマリもそうなのだ。回を重ねれば、マリはセックスの達人になりそうな気がする。これほどのポテンシャルを持った子は、ぼくも初めてだ。
「あ、いいっ! めっちゃいいい、ヤッバいっ! ヤバイよコレっ、ああっ! あああああっ! んんんんんっ! ・・・」
マリはまた、イッた。
挿入と同じくらい時間をかけて、ぼくはマリから自分自身を抜いた。
しばしマリの様子を観察する。
両脚は大きく開き切ったまま。全身に汗が噴き出して身体全体で大きく息をしてまだ余韻に浸っている。
彼女のそこは赤黒くなっていて透明から白く濁ったものに変わった愛液が溢れ、流れ出していた。めっちゃ、卑猥な画だ。
しばらくすると、マリは上体を起こした。ぼくと目が合う。
「まだ、したい?」
マリは答える代わりにガバッと身を起し、ぼくの上に跨り自分で腰を落として来た。
対面座位。
これなら、マリは自分の好きなようにぼくのを楽しめる。見かけによらずタフで相当エッチな子だったんだな、と思う。快感に素直な子は可愛い。ぼくはこういうエッチな子が、大好きだ。
下品に。大胆に。大股を開いて。ベッドの上に両足を踏ん張って。メリメリ。ぐにゅるん。ずぶずぼ。・・・と。
「あっ!・・・。んんんっ、あ、ああんっ! た、たまんない・・・。すっごい、気持ちいい・・・。ヤッバい・・・。ヤバすぎるよこれああんっ・・・」
すでに一回挿入れてるから、マリにはどこか慣れがある。品行方正。謹厳実直な生徒会副会長が全身汗みどろになって髪を振り乱している。その口からはヤバイヤバイと野卑な言葉が連発で迸り出る。そのギャップに萌えながら、ぼくのペニスはふたたびキツキツの肉壺に呑み込まれる。
このラーゲ、体位は、女の子が自由に抜き差しをコントロールできる上にぼくの両手が自由なので彼女の汗ばんだ背中や豊満なお尻や太股を自在に愛撫できる。その上ちょうどぼくの顔が彼女の胸の上らへんに来るからおっぱいを舐めたり乳首を含んで舌で転がしたりもできる。しかもカラダの密着度が高い。柔らかなマリの身体は、熱かった。
驚いたことには、さっき怖いと言っていた奥まで、彼女が深く腰を落としたことだった。
「あーっ、奥っ! 奥ヘンっ! ・・・んんごいっ、んごいのォッ! 奥んごいっ!」
おとがいをのけ反らせて快感の声を上げるマリ。
目一杯ぼくを呑み込んでわずかな身体の揺れや息遣いで刺激されるのを確認しているというか、愉しんでる感じ。そしてぼくにギューッと抱きついてくるのとあそこがギューッと絞られてゆくのが同時だった。めっちゃ、気持ちいい・・・。思わず出しそうになってしまうのだが、でも、出ないんだな、これが。
それからゆっくりと上下したりゆっくりと前後に揺れたりしていた。エロい。エロ過ぎる。まだガシガシ動かしたりは出来ないみたいだ。でもそれでいい。彼女のペースでぼくのを愉しんでくれればいいのだ。
「また来るっ、アレ来るのおっ、ダメっ、そこダメああっ! あイク、イッちゃうっ!・・・、んんんんっ!・・・」
結局この対面座位で、さらにマリは何度か身体を硬直させ痙攣しあそこをキュウキュウに締めあげて、イッた。
イキすぎて、というよりも初めての大きな快感の連鎖に疲れたみたいに、マリはその場に仰向けに倒れた。
ハアハア大きく息をしながら満足の笑みを浮かべているマリ。回を重ねればこの子はセックスの手練れになる。そう思った。
「・・・すっごい・・・」
と、大きく起伏を繰り返すムネを抑えながら、マリは言った。
ぼくは彼女の隣に添った。マリの身体を横向けにし、後ろから抱きしめた。
後戯をする。
前戯はとても大事だが、性交後の後戯もぼくは大切にしている。目一杯コーフンし、ケダモノのように快楽を貪った後は、お互いを慈しみ合い人間に戻る時間が必要だからだ。
彼女の身体を優しく撫でまわし、胸や股間を労わるように愛撫する。それでもう一度昂まってしまうこともあるけれど、それはその時の流れに任せる。
ただし、今夜はもう終わりにした方がいいだろう。彼女のカラダがムリをしていると思たからだ。なんでもそうだと思うが、最初からアクセル全開よりも徐々に高めていく方がなにかといい事が多い。特にセックスはそうだと思う。
マリの汗で濡れた髪を梳いて耳に尋ねた。
「良かった?」
「サイコー・・・。こんなの、初めて。まだフワフワしてるよォ・・・」
そう言いながら、マリは彼女のお尻をツンツンしているぼくのに手を伸ばして来た。そして大胆に握った。
「スッゴイ! なんで? まだギンギンじゃない! 出してなかったの?」
「うん」
「どうして? あたし、良くなかった?」
「そんなことないよ」
マリを振り向かせて優しくキスした。十分にエクスタシーして満足し潤み切ったマリの瞳がそこにあった。
「サイコーだったよ。めっちゃ、よかった。なんなら、もう10回くらいマリに這入ってイカせてあげたいくらいだよ。マリのここ、名器だしね。サイコーのおまんこ」
「メイキ?」
「オトコが悦ぶあそこだってこと」
「・・・カオリよりもメイキ?」
あらあら・・・。
ジェラシーが出てきちゃったか・・・。
やっぱり副会長も、オンナだなあ・・・。
「ひとはそれぞれ。ぼくは誰かと誰かを比べることはしないんだ」
と、ぼくは言った。
「ちなみにさ、カオリとはどういうカンケーなの? 」
「ああ、あたし去年までテニス部だったから。退部したけど」
「なるほど。センパイコーハイのカンケーかあ。でも・・・、」
「ん?」
「こんなことまで相談できるなんて、仲いいんだね」
マリはくるっと身体を回し、ぼくを押し倒すように抱きついて来た。
「ヒロキ・・・」
いつの間にかマリは自然にぼくを名前で呼んでいた。
「もう一回、して?」
マリの右手は硬くボッキしたままの、まだ彼女の愛液が乾いていないぼくのを掴んで離さなかった。しかも、シコシコまでしてきた。しかも、切なそうにぼくを睨んでいた。
「うん。もう10回くらいシタいとこだけど、また今度にしよう。遅くなると家のひとも心配するだろうし。明日も学校あるしさ」
「ん、もうっ!」
マリは体を起こし、名残惜し気にぼくのにキスした。
やっぱりマリも、オンナだなあ。そして、やっぱり今回も、ダメだった。
身支度をしてホテルを出て駅に向かった。
「家まで送ってあげたいけど・・・」
「大丈夫。ウチ、駅の近くだから」
「そう。じゃ、気を付けてね」
「ヒロキ・・・」
改札の手前で、マリは立ち止まった。
「今日はありがと。ステキだった」
と、マリは言った。
「うん」
「ルールは守るよ。約束だから。でも・・・」
「うん?」
「ヒロキのこと、好きになってもいい?」
まいったな・・・。
改札を抜け、何度も振り返るマリを見送りながら、ぼくは思った。毎回のことだが、こういうのはどうしても、付き物なのだ。
だが、そんなことよりも、だ。
彼女の姿が見えなくなると、ぼくは駅のトイレにダッシュした。
そして運よく空いてた個室に飛び込み、もどかしくズボンとぱんつを下げた。
そして、あのマリの豊かなお尻と太もも、それに類まれなる名器なあそこを思い出しながら、思い切り、シコった。
そうなのである。
なぜぼくが、こんな性感開発ボランティアみたいなことをしているか。その最大の理由が、これなのだ。
「ウッ!」
ものの30秒も経たないうちに、ぼくは盛大にセーシを発射した。
ある時から、ぼくは、女の子の中で発射できなくなってしまったのである。
ゴムありなしにかかわらず。何百回何千回ピストンしようが、何時間挿入しようが。
フェラでもダメ。だけど、オナニーではフツーに出せる。
ある意味で、これは「呪い」のようなものなのだ。
個室のドアまで勢いよく飛んだ自分のセーシをトイレットペーパーで拭きとりつつ、ぼくはこの史上最低にトホホな呪われた我が身と運命と気分とを、耐えた。
次の日。
教室移動でクラスのツレと廊下を歩いていたら、向こうからテキストを胸に抱えた「名器」が歩いて来た。
マリはぼくを認めるや連れ立っていた同じクラスの女子になにやら耳打ちし、
「タダノくん! ちょっと」
と、ちょうど生徒たちが出ていったばかりの誰もいない理科室にぼくを誘った。
そして、
「昨日はありがと。またLINEするね」
そう言って、笑った。めっちゃ愛くるしい顔をして。
不思議なことに、彼女からは以前までのトレードマークだったトゲトゲしさがすっかり消え、代わりに女の子らしい穏やかな春の陽の優しさともいうべきものが漂っていた。
そして、ぼくの耳にこう囁いた。
「今度は、バックでされてみたいな」
妖艶な笑み。そして香しいシャンプーと上品なコロンの香りを残してマリは出ていった。
「おい、タダノ。あれ、副会長だろ? なんだって?」
「バック・・・」
「え? バック?」
「あ、いや・・・」
ぼくは慌てて言い直した。
「その、何事も後ろ向きじゃなくて前向きに考えた方がいいよ、っていうアドバイス? そんなカンジかな・・・。はは」
「スゲえな! あんな『女傑』に目ェかけられるなんてよ!」
その時、ポケットのスマホがブーブー言った。電源切り忘れてた。
見ると、カオリからだった。
ポップアップに、
「マリ先輩、どうだった?」
くっそー、あの、アマッ! 絶対にとっちめてやる!
ぼくはスマホをポケットに突っ込み、どうやってカオリをシメるかを考え始めた。
第一話 7人目の依頼人 ツンデレのオダ・マリ 終わり。
その上、汗の浮いたプリプリのお尻の間、濃く黒い繁みのその奥の、赤い花園。その花の奥からは汗ではない、甘い蜜がとめどもなく溢れ出し、ぬめぬめと花びらを濡らし、滴り落ちている。たまらなく、むっちゃ、エロい。
ぼくは蜜を啜り、花の芯をナメ、時に強く吸う。じゅるじゅる、ちゅばっ! れろれろ、ちろちろ・・・。
マリの叢の向こうに彼女の固くとがったピンクの乳首が揺れているのがみえる。
「あ・・、うむ、ああ、あ”っ、あ”お”そん、なああんっ、ぐむっ・・・」
さらにその乳首の向こうで、さっきから意味不明な呻きをあげ続けながらも、マリはぼくのペニスに手を添え、亀頭を舐め回すのを止めない。
あろ、えろ。舐め回すだけではなくて、ときおり美味しそうにシャフトをナメ、食み、亀頭を口の中に含んで口の中でまで舌を使ってくる。さらに亀頭の先の尿道口にまで舌先をこじ入れようとするのを感じた。すでにぼくのはマリの唾液でヌラヌラのびちょびちょになっていた。めっちゃ、気持ちいい・・・。
でもいい加減、疲れないのかな、と思う。ついさっきまで恥ずかしそうにシーツにくるまっていたのがまるでウソのように、ケモノみたいにぼくのペニスを、貪っている。
「ねえ、そんなの、どこで覚えたの? カレシ?」
ぼくのをしゃぶりながら、マリはぼくのから口を離し、首を振った。
「本で・・・」
へえ・・・。
「勉強家なんだね。カレシ、悦んだろう」
するとマリは黙ってしまった。そしてまたぼくのを口に含んだ。そして時々ぼくにナメられてる股間を振り返っては恨めしそうな顔をしてまたしゃぶる。
そこがちょっと、気になった。
「んあっ、んん、もう・・・。もうっ! ん、あ、そこっ! ・・・んんんんっ!」
カラダをピクピクさせ、マリはまた、イッた。
ぼくは訊いた。
「どうする? 挿入れたい?」
・・・コク。
ヌラヌラのぼくのをしこしこしながら、マリは乳首の向こうで頷いた。
「下がいい? それとも、上になりたい?」
「・・・下がいい」
マリの下から這い出してカバンを取った。そして、目当てのものを取り出し、ベッドに戻った。横たわったマリはもう、顔もカラダも火照って上気していた。そしてハアハア息遣いを荒くしながら、トロンとした潤んだ目でぼくを見上げていた。むっちゃゾクゾクしてきた。
ベッドに上がってマリのそばに座り、ぼくはそれをパッケージから取り出した。
「着けてくれる?」
コク。
頷いてぼくの手からそれを取った。
ラブホテル備え付けのものはたいていサイズが小さすぎて入らない。だからぼくはいつもカバンのなかに常備していた。自分で着けてもいいのだが、相手に着けさせる方が間が持つしシラけた雰囲気にならずに済む。雰囲気は、大事だ。
恥ずかしがっていたわりに、手慣れた様子で包装を破き、それをぼくのに被せた。
実を言えば、たぶんコレは必要ない。でも礼儀だからいつも着けている。女の子もそれで安心するのだ。
驚いたことには、マリはそれを自分のくちびるで下ろしていった。苦しがりながらも半ばまで飲み込むようにして下ろし、最後は手で下ろし切った。そのふぜいがまためっちゃエロくてジンジン来る。
装着し終わって顔を上げたマリはとても嬉しそうだった。なんとも可愛くて、ぼくは思わずマリを抱きしめ、熱いキスをあげた。
「ありがと」
とぼくは言った。
そしてゆっくりと、もう一度マリをベッドに横たえた。
マリの脚を広げ、そこに膝を進めた。念を入れてクンニして耕した、濃い叢の奥の彼女の赤い花園。完全に開き切ってぬめぬめと潤み、ぼくの這入って来るのを待っていた。
マリは下付きだ。だから両の膝下を抱え抑えて、少し上を向くようにする。大きく開いた彼女の両脚の足の裏が天井を向く。ぼくのに手を添え、入り口に亀頭を潜らせ、それを何度か上下に動かした。ぐちゅ、ぐちゅっ。いやらしい音がしてくる。
「あ、やんっ! あんっ! 」
クリが刺激されてたまらないのだろう。マリは身を捩り、腰を揺すった。
「欲しい?」
ぼくは訊いた。
コク。
「コトバにして。ぼくのが、欲しい?」
「・・・欲しい」
一度覆い被さり、キスする。
「言って。挿入れて、って」
「・・・挿入れて」
「何を?」
「それ」
「指?」
「ああんっ、もう、やあっ!」
この期に及んで言葉責めするぼくに、マリは苛立った。それがなんとも言えず、可愛い。
「それっ! おちんちん!」
生徒会の副会長。ツンツンの女傑の口から卑猥な男性器の名前が出た。またゾクゾクした。
「よくできました」
そしてもう一度、キス。
「挿入れるよ?」
額の汗を拭ってあげた。桜色に萌えあがった上気した顔で、マリは頷いた。
そしてシャフトに手を添え、ぼくは亀頭をぬめぬめのそこに押し付けた。
「あっ・・・、あっ!」
震えている。たぶん、怖いのだろう。自分がフェラして大きさは確認済みだから。
「大丈夫。ぼくに任せて」
予想通り、マリのそこはキツキツだった。だが、マリのよりももっとキツキツの子にも挿入れたことがある。要は無理押ししないこと。時間をかけて馴染ませるようにすればいいのだ。ゴウインは、絶対に、禁物だ。
「チカラ抜いて。ぼくに任せて。そして、ぼくを欲しがって」
息を乱し、おおきく胸を上下させながら頷くマリ。
開いているほうの手を彼女の手に添え指を絡ませた。ギュッと握り締めて来た。
押し付けたり引いたりをビミョーに繰り返す。ゆっくりと、だ。すると、次第にコワバリが引き、マリの入り口が徐々にぼくを迎え入れようとして来る。そこをさらにゆっくりと、押す。最初の入り口を通り抜けてしまいさえすれば半分以上終わったようなものだ。だから、そこだけは焦らずになじませる。
ぐちゅ、ぬちゅ。
「あ、あ、あ、・・・んはっ!・・・」
何度か押しつけと引きを繰り返した後、ようやく亀頭が彼女の中に呑み込まれた。
「・・・はいったよ。うわ、マリの中、すっごい、気持ちいい・・・」
まだそういう状況ではないが、相手をリラックスさせるためにあえて口にする。自分が受け入れたことで相手が気持ちよくなってくれている。そういう心を演出するのだ。そうすれば、女の子はもっと受け入れようとしてくる。
ここまでくれば添えている手は要らない。もう片方の手もマリの手に添え、絡ませた。
バンザイのマリを抑えつけたような体制。マリも、バンザイさせられて抑えつけられるのを受け入れ、期待している。心を開いていない男にされるのは嫌悪だろうけど、心を許した男に抑えつけられ、征服されるのを悦ぶ女の子はいる。普段の「女傑」のマリは男を抑えつけてるほうだが、今ぼくの下にいるマリは征服されぼくに犯されるのを待っている。それを思うと、どうにも萌える。
「はあ、はあ、はあ・・・」
ぼくの先っぽを呑み込んでコーフンし、さらに息が乱れている。瞳は潤み切って切なげな色を浮かべている。フツーの男ならこんな顔されたらたまらん。イッキに突き進んで思いを遂げたくなるだろう。
だけど、ぼくは敢えてそこに留まる。これから何が起こるのかを知りたかったのだ。
マリの中はぬるぬるの、きっつきつだった。
躾のいい子は電車の座席や椅子に座っている時も常に膝をつけている。畳に座る時も正座。常に股間を緊張させている。スカートを穿いているのに膝を緩めて居汚なく寝入ってる子をよく見かけるけど、そんなことはしない。だから自然にヴァギナと肛門を締める括約筋を鍛えていることになる。だから締りが良くなる。だからマリのこのキツキツは躾の厳しいいい所のお嬢さんである証拠のひとつと言えるかもしれない。
だけど、もちろん、そんなことを知りたくて留まっているんじゃない。
「ねえ・・・」
マリが口を開いた。どうしてもっと挿入れてくれないの? そう言いたげに。だが、まだだ。
「ねええっ!」
マリの声が上ずって来た。もっと奥に挿入れてもらいたくて焦れて堪らなくなっているのだ。
そろそろかな。
と。
マリの腰が、動いた。クイクイ。まるでぼくのペニスを引き込もうとするかのように。そしてそれに合わせてキツキツが締まったり緩んだりを繰り返しはじめた。
「ああっ! ああんっ! はんっ! ねえっ! お願い・・・、あんっ!」
ぼくは、コレを待っていたのだ。
マリが自分からぼくのを誘いこもうとするのを。
例えばここに一杯の水がある。普通に部屋にいて何気に飲む一杯の水と、夏の真っ盛りに目一杯運動して汗をかいた後に飲む一杯の水では、同じ温度同じ水質の水でもまったく味が違う。
それと同じで、単に男の勝手に突っ込まれるのと、ガマンできなくなって自分から吞み込もうとするのでは感じる度合いが違うのだ。それが奥に入って来た時の感動と快感がダンチなのだ。マリは自分から呑み込もうとして腰を使い、入り口の括約筋を締めたり緩めたりした。そうすると、膣の奥にあるもう一つの筋肉も動くのだ。
俗に「二段締め」とか、「三段締め」とか言い、膣の中のヒダヒダのザラザラ感と並んで名器の条件ともいわれるそれは骨盤底筋が作り出す。恥骨から尾てい骨につながるお腹の中の内臓を支えるテント状の筋肉で、これが膣の中ほどを締めたり緩ませたりして挿入されたペニスを中ほどとで締め上げ刺激するのだ。入り口の括約筋とペアでキュッキュされると、男はペニスが二段か三段で締められているように感じ、快感が倍増する。
そして、そこが活性化すると、普段はわりと鈍感な膣の中の神経も息をしはじめ、単にペニスを突っ込まれてガシガシやられる場合以上にカンジるようになるのだ。挿入している男も、挿入されてる女の子も、どっちもより気持ちよくなるわけなのである。
マリのここに指を入れた時から、もしかするとコレできるかも、と思っていたのだ。
果たしてマリの膣は入口を通過したぼくの先っぽを中ほどでさらにクイクイと刺激して来た。ぼくは、誘い込まれるままに、もう少し中に這入った。中で膣が締まり、ヒダヒダがグニュグニュ蠢くのがわかる。
「あーっ! あー、ああっ、んああっ!」
うわ、たまんね・・・。めっちゃ、気持ちいい・・・。
マリのは、名器だった。
こりゃ、並みの男なら挿入しただけできもちくて出しちゃうだろうな・・・。
「ああんっ! ねえっ! ねえってば!」
ジレたマリが再び切なげな声を上げた。
もちろん、ぼくは口に出した。
「マリ・・・。マリのここ、めっちゃ、気持ちいい・・・。たまんないくらいだよ。マリは、どう?」
「ええっ? ああんっ、わかんない・・・」
「こうするとわかるよ。もう少し、挿入れるね?」
奥のグニュグニュの中に、ちょっとだけ進んだ。
「んんっ! ああんっ、ナニコレ、ナニコレ、あ、イヤ、だめああんっ! ・・・。キスして、ねえ、キスしてェんっ!」
マリの手を解き、彼女を抱きしめ、マシュマロのくちびるを食んだ。マリは夢中でぼくのくちびるを食み、舌を入れて来た。そして開いた両手をぼくの背中に回し、キツく抱きしめてくる。そして、
「ンぐんっ、っああんっ! ・・・なんか来るまた来る来ちゃう来ちゃうよっ! ああっ! ・・・んんんっ!」
ぼくの下でマリの身体が大きく仰け反り、全身がコワバリ、特に入り口と太ももの筋肉がピクピクし、ぼくのをキューッと締め付け、彼女の息が、瞬間、止まった。
挿入で、マリはイッた。
もちろん、ぼくもイキそうになる。だけど、射精しないんだな、これが。
深いオーガズムを得て快楽の国へ行ったマリは、しばらくして、戻ってきた。
「・・・すっごい。初めてだよ、こんな・・・」
「初めてがいっぱいだね。きもちかった?」
「めちゃ、気持ちいい・・・。なんか、まだふわふわしてる」
「でも、まだ半分しか入ってないんだよ」
「え、うそ」
「ホント。ほら・・・」
少し体を起こして結合部分を見えるようにしてやる。マリは絶句していた。
「しかもまだ動かしてもないしね。マリは自分で動かして気持ちくなったんだよ」
もう一度マリに密着し、彼女の耳元で囁く。
「スゴいね。マリのここは名器だよ。今だって蕩けそうになってる。ああ、出しちゃいそうだよ」
すると、またコーフンが襲って来たのか、ぼくのをキュッキュ締め付ける。ぼくにしがみつき、ぼくの首筋や肩にめちゃくちゃにキスしてくる。歯も立ててくる。コーフンし過ぎて、どうしたらいいのかわからなくなっちゃったんだろう。鼻息や荒い息遣いを肌に感じ、ぼくも次第にコーフンしてくる。
「全部、挿入れたい?」
「ああんっ、うん。挿入れたい! 挿入れて。奥まで来てああんっ・・・」
さらに、ゆっくりと、挿入れてく。メリメリ、という感じ。彼女の反応を見ながら。痛がるようならやめる。
「んんっ、あ、スゴ・・・。スゴいいいいいいっ!」
髪を振り乱し、ぼくの背中に回した指が爪を立てる。無我夢中。彼女はいま、その境地にいるらしい。
「痛い?」
「わ、わかんないっ、怖いっ!」
たぶん、子宮口に触れたと思う。
だけど、マリはそれが苦痛なのか気持ちいのかまだわかんないのだ。それが正直なところだと思う。今までここまで挿入れられたことはなかったのだろう。初めての未体験ゾーン。最初から奥を突かれて中でイクなんて、まずない。それはマンガかAVだけのお話だ。今回はここいらでやめとこうと思った。慣れてくれば自然に奥で快感を覚えるようになるのだから。すでにマリは挿入しただけでオーガズムを得た。今日はそれで十分だと思う。
ぼくはもと来た道を引き返し、今度はゆっくりと抜いていった。
「うわわ、ああんっ! ナカが、ナカがあっ!」
「どうしたの?」
「もってかれる、出されちゃうよおああんっ!」
そしてまたピクピク、ビクビク。
一般的に女の子は這入って来る時よりも出て行くときの方がカンジるみたいだ。中の襞が掘り返され、えぐり取られる感覚が気が狂うほどの快感なのだろう。きっとマリもそうなのだ。回を重ねれば、マリはセックスの達人になりそうな気がする。これほどのポテンシャルを持った子は、ぼくも初めてだ。
「あ、いいっ! めっちゃいいい、ヤッバいっ! ヤバイよコレっ、ああっ! あああああっ! んんんんんっ! ・・・」
マリはまた、イッた。
挿入と同じくらい時間をかけて、ぼくはマリから自分自身を抜いた。
しばしマリの様子を観察する。
両脚は大きく開き切ったまま。全身に汗が噴き出して身体全体で大きく息をしてまだ余韻に浸っている。
彼女のそこは赤黒くなっていて透明から白く濁ったものに変わった愛液が溢れ、流れ出していた。めっちゃ、卑猥な画だ。
しばらくすると、マリは上体を起こした。ぼくと目が合う。
「まだ、したい?」
マリは答える代わりにガバッと身を起し、ぼくの上に跨り自分で腰を落として来た。
対面座位。
これなら、マリは自分の好きなようにぼくのを楽しめる。見かけによらずタフで相当エッチな子だったんだな、と思う。快感に素直な子は可愛い。ぼくはこういうエッチな子が、大好きだ。
下品に。大胆に。大股を開いて。ベッドの上に両足を踏ん張って。メリメリ。ぐにゅるん。ずぶずぼ。・・・と。
「あっ!・・・。んんんっ、あ、ああんっ! た、たまんない・・・。すっごい、気持ちいい・・・。ヤッバい・・・。ヤバすぎるよこれああんっ・・・」
すでに一回挿入れてるから、マリにはどこか慣れがある。品行方正。謹厳実直な生徒会副会長が全身汗みどろになって髪を振り乱している。その口からはヤバイヤバイと野卑な言葉が連発で迸り出る。そのギャップに萌えながら、ぼくのペニスはふたたびキツキツの肉壺に呑み込まれる。
このラーゲ、体位は、女の子が自由に抜き差しをコントロールできる上にぼくの両手が自由なので彼女の汗ばんだ背中や豊満なお尻や太股を自在に愛撫できる。その上ちょうどぼくの顔が彼女の胸の上らへんに来るからおっぱいを舐めたり乳首を含んで舌で転がしたりもできる。しかもカラダの密着度が高い。柔らかなマリの身体は、熱かった。
驚いたことには、さっき怖いと言っていた奥まで、彼女が深く腰を落としたことだった。
「あーっ、奥っ! 奥ヘンっ! ・・・んんごいっ、んごいのォッ! 奥んごいっ!」
おとがいをのけ反らせて快感の声を上げるマリ。
目一杯ぼくを呑み込んでわずかな身体の揺れや息遣いで刺激されるのを確認しているというか、愉しんでる感じ。そしてぼくにギューッと抱きついてくるのとあそこがギューッと絞られてゆくのが同時だった。めっちゃ、気持ちいい・・・。思わず出しそうになってしまうのだが、でも、出ないんだな、これが。
それからゆっくりと上下したりゆっくりと前後に揺れたりしていた。エロい。エロ過ぎる。まだガシガシ動かしたりは出来ないみたいだ。でもそれでいい。彼女のペースでぼくのを愉しんでくれればいいのだ。
「また来るっ、アレ来るのおっ、ダメっ、そこダメああっ! あイク、イッちゃうっ!・・・、んんんんっ!・・・」
結局この対面座位で、さらにマリは何度か身体を硬直させ痙攣しあそこをキュウキュウに締めあげて、イッた。
イキすぎて、というよりも初めての大きな快感の連鎖に疲れたみたいに、マリはその場に仰向けに倒れた。
ハアハア大きく息をしながら満足の笑みを浮かべているマリ。回を重ねればこの子はセックスの手練れになる。そう思った。
「・・・すっごい・・・」
と、大きく起伏を繰り返すムネを抑えながら、マリは言った。
ぼくは彼女の隣に添った。マリの身体を横向けにし、後ろから抱きしめた。
後戯をする。
前戯はとても大事だが、性交後の後戯もぼくは大切にしている。目一杯コーフンし、ケダモノのように快楽を貪った後は、お互いを慈しみ合い人間に戻る時間が必要だからだ。
彼女の身体を優しく撫でまわし、胸や股間を労わるように愛撫する。それでもう一度昂まってしまうこともあるけれど、それはその時の流れに任せる。
ただし、今夜はもう終わりにした方がいいだろう。彼女のカラダがムリをしていると思たからだ。なんでもそうだと思うが、最初からアクセル全開よりも徐々に高めていく方がなにかといい事が多い。特にセックスはそうだと思う。
マリの汗で濡れた髪を梳いて耳に尋ねた。
「良かった?」
「サイコー・・・。こんなの、初めて。まだフワフワしてるよォ・・・」
そう言いながら、マリは彼女のお尻をツンツンしているぼくのに手を伸ばして来た。そして大胆に握った。
「スッゴイ! なんで? まだギンギンじゃない! 出してなかったの?」
「うん」
「どうして? あたし、良くなかった?」
「そんなことないよ」
マリを振り向かせて優しくキスした。十分にエクスタシーして満足し潤み切ったマリの瞳がそこにあった。
「サイコーだったよ。めっちゃ、よかった。なんなら、もう10回くらいマリに這入ってイカせてあげたいくらいだよ。マリのここ、名器だしね。サイコーのおまんこ」
「メイキ?」
「オトコが悦ぶあそこだってこと」
「・・・カオリよりもメイキ?」
あらあら・・・。
ジェラシーが出てきちゃったか・・・。
やっぱり副会長も、オンナだなあ・・・。
「ひとはそれぞれ。ぼくは誰かと誰かを比べることはしないんだ」
と、ぼくは言った。
「ちなみにさ、カオリとはどういうカンケーなの? 」
「ああ、あたし去年までテニス部だったから。退部したけど」
「なるほど。センパイコーハイのカンケーかあ。でも・・・、」
「ん?」
「こんなことまで相談できるなんて、仲いいんだね」
マリはくるっと身体を回し、ぼくを押し倒すように抱きついて来た。
「ヒロキ・・・」
いつの間にかマリは自然にぼくを名前で呼んでいた。
「もう一回、して?」
マリの右手は硬くボッキしたままの、まだ彼女の愛液が乾いていないぼくのを掴んで離さなかった。しかも、シコシコまでしてきた。しかも、切なそうにぼくを睨んでいた。
「うん。もう10回くらいシタいとこだけど、また今度にしよう。遅くなると家のひとも心配するだろうし。明日も学校あるしさ」
「ん、もうっ!」
マリは体を起こし、名残惜し気にぼくのにキスした。
やっぱりマリも、オンナだなあ。そして、やっぱり今回も、ダメだった。
身支度をしてホテルを出て駅に向かった。
「家まで送ってあげたいけど・・・」
「大丈夫。ウチ、駅の近くだから」
「そう。じゃ、気を付けてね」
「ヒロキ・・・」
改札の手前で、マリは立ち止まった。
「今日はありがと。ステキだった」
と、マリは言った。
「うん」
「ルールは守るよ。約束だから。でも・・・」
「うん?」
「ヒロキのこと、好きになってもいい?」
まいったな・・・。
改札を抜け、何度も振り返るマリを見送りながら、ぼくは思った。毎回のことだが、こういうのはどうしても、付き物なのだ。
だが、そんなことよりも、だ。
彼女の姿が見えなくなると、ぼくは駅のトイレにダッシュした。
そして運よく空いてた個室に飛び込み、もどかしくズボンとぱんつを下げた。
そして、あのマリの豊かなお尻と太もも、それに類まれなる名器なあそこを思い出しながら、思い切り、シコった。
そうなのである。
なぜぼくが、こんな性感開発ボランティアみたいなことをしているか。その最大の理由が、これなのだ。
「ウッ!」
ものの30秒も経たないうちに、ぼくは盛大にセーシを発射した。
ある時から、ぼくは、女の子の中で発射できなくなってしまったのである。
ゴムありなしにかかわらず。何百回何千回ピストンしようが、何時間挿入しようが。
フェラでもダメ。だけど、オナニーではフツーに出せる。
ある意味で、これは「呪い」のようなものなのだ。
個室のドアまで勢いよく飛んだ自分のセーシをトイレットペーパーで拭きとりつつ、ぼくはこの史上最低にトホホな呪われた我が身と運命と気分とを、耐えた。
次の日。
教室移動でクラスのツレと廊下を歩いていたら、向こうからテキストを胸に抱えた「名器」が歩いて来た。
マリはぼくを認めるや連れ立っていた同じクラスの女子になにやら耳打ちし、
「タダノくん! ちょっと」
と、ちょうど生徒たちが出ていったばかりの誰もいない理科室にぼくを誘った。
そして、
「昨日はありがと。またLINEするね」
そう言って、笑った。めっちゃ愛くるしい顔をして。
不思議なことに、彼女からは以前までのトレードマークだったトゲトゲしさがすっかり消え、代わりに女の子らしい穏やかな春の陽の優しさともいうべきものが漂っていた。
そして、ぼくの耳にこう囁いた。
「今度は、バックでされてみたいな」
妖艶な笑み。そして香しいシャンプーと上品なコロンの香りを残してマリは出ていった。
「おい、タダノ。あれ、副会長だろ? なんだって?」
「バック・・・」
「え? バック?」
「あ、いや・・・」
ぼくは慌てて言い直した。
「その、何事も後ろ向きじゃなくて前向きに考えた方がいいよ、っていうアドバイス? そんなカンジかな・・・。はは」
「スゲえな! あんな『女傑』に目ェかけられるなんてよ!」
その時、ポケットのスマホがブーブー言った。電源切り忘れてた。
見ると、カオリからだった。
ポップアップに、
「マリ先輩、どうだった?」
くっそー、あの、アマッ! 絶対にとっちめてやる!
ぼくはスマホをポケットに突っ込み、どうやってカオリをシメるかを考え始めた。
第一話 7人目の依頼人 ツンデレのオダ・マリ 終わり。
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