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悪役令嬢? 3
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1度死んでいるのか。そう聞かれてみたら、前の自分が死んでいるのか、今ここにいるってことは多分そうなのであろうな、と、すん、と心におさまり、納得できる気がした。
「1度死んでいる…そう、なのかな?」
多分、そう、と曖昧なまま頷いた私を見て、嬉しそうに手を叩いたローズは微笑んだ。
「やはり、そうなのですね!」
「ローズ様も…?」
「ええ…ええ、前世で過ちを起こしました。今世では勘違いをされないように大人しくしていようと思ったのですが、どうしてもハルティナ様とお話してみたくて…」
過ち…勘違い…矢継ぎ早に言葉を紡ぐローズに、先程俯いていた彼女とは大違いだ、と何となく思いながら様子を見る。
「前世ではユーリス様がハルティナ様を殺した、と世間で言われておりましたが、今回はとても仲の良い兄妹だと噂されており…」
「そうなのですね。」
「ええ…!なのでどなたか私と同じなのではないかと…」
よっぽど不安だったのだろう、にこにこと話を進めるローズにこちらもにこにこしておくことにしたけれど、ローズと自分は何となく違う気がする。
私はこの世界に転生してハルティナになったけど、ローズは1度死んで、過去に戻ってきたのだ。
「ローズ様が秘密を打ち明けてくださいましたので、私も打ち明けさせていただきます。」
「…!ええ…」
「ローズ様は前世もローズ様として生きられていたのですよね?」
「ええ、そうですわ。」
「私は全くの別人でした。世界も違うかと…なので、この世界のことは…未来のことは全く知りません。」
「!!」
「ですが、今はハルティナです。ローズ様とはハルティナとして仲良くして頂けたら嬉しいです。」
「もちろん…もちろんです。ハルティナ様。」
涙ぐみながらうなづいてくれたローズにほっとして仲良くなれそうな様子に思わず口元が緩んだ。
「ふふ、では、様はいりません。ティナ、と呼んでくださいな。」
「ええ…ティナ…ふふ、私のこともどうぞローズと。」
綺麗な金髪の間から覗いたその笑顔は思わずこちらも笑顔になってしまう程の美少女ぶりである。俯いて前髪で顔を隠してしまっているのはもったいない。
「ローズ、貴女とてもかわいいわ。」
「えっ?」
「ちょっとじっとしててね。」
自分の頭から髪留めを外して、顔が出るように前髪を流し、髪型を変えてみる。
「うん、こっちの方が絶対いいわ。」
「あ…私の顔、怖く、ない?」
「怖い?いいえ、とても可愛いわ。」
「っ!」
「お友達記念?にその髪留めあげる!よければ使って。」
「えっ…そんな、私お返しできるものが…」
「そんなの今度でいいわ。また会ってくれるでしょ?」
「…ええ。あっ、ありがとう。」
「どういたしまして。」
「あと、あとね、ティナもとってもかわいいわ。」
「ふふ、ありがとう。」
不思議な体験をした同士であるということで、すんなりと仲良くなれた気がする。もちろん嬉しいんだけれど、ステータスが見れるのはどうも私だけのようだし、これからもっとお話をしていかなくてはいけないな、とローズの状態を見て感じた。
〘 称号: 秘密の共有者 状態: +魅了(ハルティナ)〙
「1度死んでいる…そう、なのかな?」
多分、そう、と曖昧なまま頷いた私を見て、嬉しそうに手を叩いたローズは微笑んだ。
「やはり、そうなのですね!」
「ローズ様も…?」
「ええ…ええ、前世で過ちを起こしました。今世では勘違いをされないように大人しくしていようと思ったのですが、どうしてもハルティナ様とお話してみたくて…」
過ち…勘違い…矢継ぎ早に言葉を紡ぐローズに、先程俯いていた彼女とは大違いだ、と何となく思いながら様子を見る。
「前世ではユーリス様がハルティナ様を殺した、と世間で言われておりましたが、今回はとても仲の良い兄妹だと噂されており…」
「そうなのですね。」
「ええ…!なのでどなたか私と同じなのではないかと…」
よっぽど不安だったのだろう、にこにこと話を進めるローズにこちらもにこにこしておくことにしたけれど、ローズと自分は何となく違う気がする。
私はこの世界に転生してハルティナになったけど、ローズは1度死んで、過去に戻ってきたのだ。
「ローズ様が秘密を打ち明けてくださいましたので、私も打ち明けさせていただきます。」
「…!ええ…」
「ローズ様は前世もローズ様として生きられていたのですよね?」
「ええ、そうですわ。」
「私は全くの別人でした。世界も違うかと…なので、この世界のことは…未来のことは全く知りません。」
「!!」
「ですが、今はハルティナです。ローズ様とはハルティナとして仲良くして頂けたら嬉しいです。」
「もちろん…もちろんです。ハルティナ様。」
涙ぐみながらうなづいてくれたローズにほっとして仲良くなれそうな様子に思わず口元が緩んだ。
「ふふ、では、様はいりません。ティナ、と呼んでくださいな。」
「ええ…ティナ…ふふ、私のこともどうぞローズと。」
綺麗な金髪の間から覗いたその笑顔は思わずこちらも笑顔になってしまう程の美少女ぶりである。俯いて前髪で顔を隠してしまっているのはもったいない。
「ローズ、貴女とてもかわいいわ。」
「えっ?」
「ちょっとじっとしててね。」
自分の頭から髪留めを外して、顔が出るように前髪を流し、髪型を変えてみる。
「うん、こっちの方が絶対いいわ。」
「あ…私の顔、怖く、ない?」
「怖い?いいえ、とても可愛いわ。」
「っ!」
「お友達記念?にその髪留めあげる!よければ使って。」
「えっ…そんな、私お返しできるものが…」
「そんなの今度でいいわ。また会ってくれるでしょ?」
「…ええ。あっ、ありがとう。」
「どういたしまして。」
「あと、あとね、ティナもとってもかわいいわ。」
「ふふ、ありがとう。」
不思議な体験をした同士であるということで、すんなりと仲良くなれた気がする。もちろん嬉しいんだけれど、ステータスが見れるのはどうも私だけのようだし、これからもっとお話をしていかなくてはいけないな、とローズの状態を見て感じた。
〘 称号: 秘密の共有者 状態: +魅了(ハルティナ)〙
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