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第30話 城下町での買い物 ③
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ギルドで偶然のフレドとの再会。
荷物運びを探す手間も省けたし、フレドにもなんとなく義理立てが出来たようで気分は上々だった。
再び賑やかな目抜き通りに出ると旅支度を始める。
買うものは、ほぼ食料品で何か予期せぬ事が起こった時の野営用。
だから、最低で二、三日分の食料があれば事足りるのだが、なにせ俺達と聖騎士団を入れると大人七名、子供二名だからなかなかの大所帯になる。
通りには両側に沢山のお店がならび、まずはジャガイモや玉ねぎに人参など店先に山積みにされてる食材を見ては買う。
それに、この世界での主食となるパンも沢山必要だ。
こちらに来て初めて食べたシチュー。
シチューにパンをは浸しながら食べるのが好きだ。
メリルの手作りシチューは絶品の味で聖騎士団にも機会があれば食べて欲しい。
味付けに使う香辛料やバターにチーズも忘れてはいけない。
こちらの世界では牛やは羊といった家畜の乳を加工した食品もあり、かなり食文化は進んでいる。
俺のいた世界では、牛や羊などの家畜は稲作の手伝いはしたが食べるって習慣はないから驚きだった。せいぜい、肉類はイノシシやキジなど鷹狩りの獲物を食する程度。
そういった訳で最初に出された時は口に入れるのを迷ったが、食すると腹も膨れるし、疲れもすぐに飛ぶ。
それに何より美味い。
だから、元の世界に戻れたら寧々やおっかあ、小一郎。それに家来達皆に食べさせてやるつもりだ。
「ヒデヨシ様、野菜類はだいたい買い出し終わりましたね。本当にフレドさん達には助かります」
メリルが喜ぶのには、食材が買い終わると遠目に見ているフレドの弟達が走って飛んできて店員から受け取るとすぐに屋敷に運んでくれるからだ。
手間賃を彈んで渡したってのもあるがフレドの弟達の動きは機敏で見ているこちらも気持ちよくなる働きぶり。
それにしても俺達一行は買い物が進むに連れ、街の中では目立つ存在になっていた。
理由は恐らく二つ。
1つ目は服装かと思われた。
アレクサンドリア城、正式にはアレクサンドリライト城というらしいが、王様に謁見した帰りでよそ行きの出で立ちをしていたから。
つまり俺達一行は貴族丸出しで庶民とはかけ離れた身なりをしているからだ。
しかも一般の人達の買い物とは違い荷物運びの人夫を何人も雇っている。
フレドの弟達に荷物を渡す度に深々とお辞儀をして走り去っていく。
この光景を垣間見た人は貴族がお忍びで買い物しているのだと好奇の眼差しを送るだろう。
そして、もう一つ。
これが一番の理由なのだろうが、俺はさておきメリルとトレマシーにドーラの三姉妹はとにかく眩しいくらいに美しい。
透き通るように肌色が白く高貴な金色の髪に端正の取れた顔。
目が三人とも大きくて見つめられると吸い込まれそうになると、買い物の合間、合間にフレドが嬉しそうに報告してくるから確かだった。
店主が男の場合、たいていめちゃくちゃに値引きしてくれて、隣の女将さんにホッペタをつねられていたから、やはり美人には特別扱いしたくなるのが男の本性だとよく分かる。
だいたい三姉妹が通ると世の男どもはポカーンと口を空けて鼻の下が伸びていた。
フレドと弟達のお陰で買い物は予定していたより早く終わりそうだった。
「あとは、メリル何が必要?」
「そうですね。生鮮食品を買えば終わりですかね」
「ということは肉や魚だな」
目抜き通り沿いのお店はどこも食材や商品を店先に並べて陳列してくれているので分かりやすくて買いやすい。
肉や魚のあまり日持ちしないものは、買うとすぐにトレマシーが魔法をかけて凍らせた。
氷属性魔法の平和的使い方だ。
これにはフレドも弟達も目を丸くしている。
「フレドさん達のおかげて買い出しも出来て助かりましたわ。良ければ皆さん一緒に夕飯食べていかれませんか? 結構沢山買ってしまいましたから。良いでしょヒデヨシ様……いやヒデヨシ」
メリルはフレド達に素敵な提案を申し出た。
メリルの中の設定では俺は従者なので時々こんがらがるようだ。
メリルはまじまじとフレドの顔を見つめている。
返事を待つというよりか何か観察しているような感じだ。
だが、メリルみたいな美人に顔を見つめられてフレドは視線を合わせられないようで目が泳ぎ出している。
「メリルさん、本当によろしいのでしょうか!」
フレドが返事をしているのに、まだメリルはフレドの顔を見つめている。
「あの~メリルさん」
「あ、ごめんなさい。フレドさん是非是非、弟さん達とご一緒に。手伝っていただいたお礼ですから」
こうして、メリルの提案で屋敷で一緒にフレドと夕飯を食べる事になったのだが……。
しかし、珍しいな。
メリルはこういう提案をしてくる種類の人なんだ。
ある意味意外だと思っていたら頭の中で声がした。
「ヒデヨシ様、実は少し気になる事がありまして……」
「何が気になるんだ?」
「はい、城下町で買い物をしている時からおかしな色が見えるのです。ここに暮らす人々のほとんどから身体全体から嫌な感じがする色のオーラが見えました」
「オーラって?」
メリルの話ではオーラとは人それぞれが持つ雰囲気や霊気だそうだ。
俺の持つ【人たらし】のスキルで相手の特徴が色で見えたのもオーラ、つまり気を見れる派生的な能力の一つだそうだ。
荷物運びを探す手間も省けたし、フレドにもなんとなく義理立てが出来たようで気分は上々だった。
再び賑やかな目抜き通りに出ると旅支度を始める。
買うものは、ほぼ食料品で何か予期せぬ事が起こった時の野営用。
だから、最低で二、三日分の食料があれば事足りるのだが、なにせ俺達と聖騎士団を入れると大人七名、子供二名だからなかなかの大所帯になる。
通りには両側に沢山のお店がならび、まずはジャガイモや玉ねぎに人参など店先に山積みにされてる食材を見ては買う。
それに、この世界での主食となるパンも沢山必要だ。
こちらに来て初めて食べたシチュー。
シチューにパンをは浸しながら食べるのが好きだ。
メリルの手作りシチューは絶品の味で聖騎士団にも機会があれば食べて欲しい。
味付けに使う香辛料やバターにチーズも忘れてはいけない。
こちらの世界では牛やは羊といった家畜の乳を加工した食品もあり、かなり食文化は進んでいる。
俺のいた世界では、牛や羊などの家畜は稲作の手伝いはしたが食べるって習慣はないから驚きだった。せいぜい、肉類はイノシシやキジなど鷹狩りの獲物を食する程度。
そういった訳で最初に出された時は口に入れるのを迷ったが、食すると腹も膨れるし、疲れもすぐに飛ぶ。
それに何より美味い。
だから、元の世界に戻れたら寧々やおっかあ、小一郎。それに家来達皆に食べさせてやるつもりだ。
「ヒデヨシ様、野菜類はだいたい買い出し終わりましたね。本当にフレドさん達には助かります」
メリルが喜ぶのには、食材が買い終わると遠目に見ているフレドの弟達が走って飛んできて店員から受け取るとすぐに屋敷に運んでくれるからだ。
手間賃を彈んで渡したってのもあるがフレドの弟達の動きは機敏で見ているこちらも気持ちよくなる働きぶり。
それにしても俺達一行は買い物が進むに連れ、街の中では目立つ存在になっていた。
理由は恐らく二つ。
1つ目は服装かと思われた。
アレクサンドリア城、正式にはアレクサンドリライト城というらしいが、王様に謁見した帰りでよそ行きの出で立ちをしていたから。
つまり俺達一行は貴族丸出しで庶民とはかけ離れた身なりをしているからだ。
しかも一般の人達の買い物とは違い荷物運びの人夫を何人も雇っている。
フレドの弟達に荷物を渡す度に深々とお辞儀をして走り去っていく。
この光景を垣間見た人は貴族がお忍びで買い物しているのだと好奇の眼差しを送るだろう。
そして、もう一つ。
これが一番の理由なのだろうが、俺はさておきメリルとトレマシーにドーラの三姉妹はとにかく眩しいくらいに美しい。
透き通るように肌色が白く高貴な金色の髪に端正の取れた顔。
目が三人とも大きくて見つめられると吸い込まれそうになると、買い物の合間、合間にフレドが嬉しそうに報告してくるから確かだった。
店主が男の場合、たいていめちゃくちゃに値引きしてくれて、隣の女将さんにホッペタをつねられていたから、やはり美人には特別扱いしたくなるのが男の本性だとよく分かる。
だいたい三姉妹が通ると世の男どもはポカーンと口を空けて鼻の下が伸びていた。
フレドと弟達のお陰で買い物は予定していたより早く終わりそうだった。
「あとは、メリル何が必要?」
「そうですね。生鮮食品を買えば終わりですかね」
「ということは肉や魚だな」
目抜き通り沿いのお店はどこも食材や商品を店先に並べて陳列してくれているので分かりやすくて買いやすい。
肉や魚のあまり日持ちしないものは、買うとすぐにトレマシーが魔法をかけて凍らせた。
氷属性魔法の平和的使い方だ。
これにはフレドも弟達も目を丸くしている。
「フレドさん達のおかげて買い出しも出来て助かりましたわ。良ければ皆さん一緒に夕飯食べていかれませんか? 結構沢山買ってしまいましたから。良いでしょヒデヨシ様……いやヒデヨシ」
メリルはフレド達に素敵な提案を申し出た。
メリルの中の設定では俺は従者なので時々こんがらがるようだ。
メリルはまじまじとフレドの顔を見つめている。
返事を待つというよりか何か観察しているような感じだ。
だが、メリルみたいな美人に顔を見つめられてフレドは視線を合わせられないようで目が泳ぎ出している。
「メリルさん、本当によろしいのでしょうか!」
フレドが返事をしているのに、まだメリルはフレドの顔を見つめている。
「あの~メリルさん」
「あ、ごめんなさい。フレドさん是非是非、弟さん達とご一緒に。手伝っていただいたお礼ですから」
こうして、メリルの提案で屋敷で一緒にフレドと夕飯を食べる事になったのだが……。
しかし、珍しいな。
メリルはこういう提案をしてくる種類の人なんだ。
ある意味意外だと思っていたら頭の中で声がした。
「ヒデヨシ様、実は少し気になる事がありまして……」
「何が気になるんだ?」
「はい、城下町で買い物をしている時からおかしな色が見えるのです。ここに暮らす人々のほとんどから身体全体から嫌な感じがする色のオーラが見えました」
「オーラって?」
メリルの話ではオーラとは人それぞれが持つ雰囲気や霊気だそうだ。
俺の持つ【人たらし】のスキルで相手の特徴が色で見えたのもオーラ、つまり気を見れる派生的な能力の一つだそうだ。
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