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李如松
文禄二年一月一日に能役者の暮松新九郎が肥前国名護屋城に新年祝賀を述べに来たので太閤殿下が大いに喜び、正月中は能の稽古に励み、太閤殿下は名護屋に滞在中、退屈をかこつため能道具を大坂から多数運ばせ、大和猿楽の四座の役者を名護屋へ下向させました。
そして北政所へ出した書状に「のふ十はんおほへ申候」と能を十番覚えたと伝え、また金春太夫に謡本百番を整理させた。
この頃から天皇の住まいでの能の催し[禁中能]や、みずからの功績を題材とした能「太閤能」の新作などを計画し、能にのめり込んでいきました。さらに、自分が贔屓にしていた金春をはじめ、観世・宝生・金剛のいわゆる大和四座の役者たちに給与[配当米]を与え保護することで、支配下におきました。
六日に蝦夷地松前の「蠣崎志摩守」より毎年の「鷹の雛」献上にあたり、その道中の秋田実季、津軽為信、上杉景勝、前田利家、堀秀治、大谷吉継、の領内および西近江に於いて支障無きよう命令を通達した。
また、鍋島直茂から「黄鷹」二居の献上を喜び、所務を滞り無く進行させていることを賞し、更に長期在陣を慰労した。
そして、太閤は名護屋城から「春に儂が渡海するまでに釜山から漢城の経路確保、平定せよ」と激を飛ばした。
■■■■…………
明皇帝は提督・李如松を高麗に派遣することを決定しました。李如松は一二月下旬に平安道義州を出発し鴨緑江を渡って高麗に入り、平壌に向かった。翌年一月三日に平安道安州に到着し、平壌城の南に陣営を構えました。名将軍として誉れ高い李如松の軍は総兵力五万三千で、李家の子飼の私兵一万余によって構成されており、精鋭無比の軍として知られていた。
そして「旗指物や兵器など整然と厳粛で、神兵のたたずまいのよう」であり、「提督は扇面に詩を書いて」柳成龍に届けてくれるという風流な一面もありました。
李如松は日本軍との決戦の準備を着々と進め、最初に使いを平壌郊外の順安に派遣し、明朝廷が講和を許し、使者がやがて到着することを小西軍に伝え一月五日から平壌城を包囲し始めた。
これに喜んだ小西行長は一月三日に竹内吉兵衛ら使者二十名を順安に派遣した。
しかし竹内らは伏兵に生け捕りにされたが、数名が突破に成功し包囲戦を行長に伝える事が出来た。一月六日に明軍と高麗軍の合従軍(五万三千)が小西行長(七千)が守る平壌城を包囲した。一月七日に合従軍が平壌城の攻撃を始めた。
包囲戦を知った行長は当時、平壌城には、宗義智、松浦鎮信、有馬晴信、大村喜前、五島純玄ら配下一万七千ほどであったが、食糧難と極寒のため小西軍七千が城に立てこもり囮と殿軍を勤め、一万を一月五日までに黄州の大友軍に合流させるため退却させた。
一月七日朝より戦闘が開始された。明軍は仏狼機(フランキ)砲、大将軍砲、霹靂砲などの火器の攻撃によって平壌城の外郭守備は破られ、小西軍は内城に籠った。しかし、日本軍の鉄砲火器が予想外に高性能の装備であったため、李将軍は無理攻めによる自軍の犠牲を考慮し、包囲の一部を解いて、小西軍の退却を促し、追撃戦とすることにした。
七日夜に小西軍は凍った大同江を渡り脱出した。翌日、明軍は精騎三千で追撃を開始、日本軍は四百弱が(日本軍は雪や氷の上を歩き馴れない上に、厚い皮靴の使用を知らず草鞋を履いていたので多くの者は足の親指が凍傷で動けず)討たれた。
このとき、黄州にいた大友義統は明軍襲来に際し、先に撤退してきた宗義智隊の兵から行長は切腹の用意をしているとの報せを受け、城を放棄。小西隊を救援しないまま漢城へ撤退してしまう失態を犯した。小西軍は落胆したが、さらに退却を続け、龍泉山城に在陣する黒田長政に迎えられた。小西軍は黒田軍と合流後、漢城へ戻る。
会議では、ひとまず開城まで撤退し、漢城に集結することとした。漢城では石田三成らは篭城戦を、小早川隆景ら六番隊は前進迎撃戦争を唱え、迎撃戦を大勢が選んだ。
漢城北部の開城にいた小早川隆景、吉川広家も城を放棄し漢城へ移動する。江原道の島津義弘や原州の毛利勝信らも漢城へ移動し、秀吉軍は釜山から漢城の経路確保を最優先事項とした。
一月十五日、石田三成らが名護屋城へ戦況報告を行う。
「一、小西行長は兵糧が一切なく、数万の攻撃を受けたので後退します。加藤清正が失態を犯し大きな損害を被りました。
一、漢城には去秋に刈田を行い兵糧が正月分はあります。残りは一万四千石になります。
一、漢城には宇喜多秀家ら軍勢一万七千が在陣しています。
一、加藤清正は遠国へ入り過ぎ引き返すよう伝えていますが、後退してきません。
一、兵糧がなく陣替えの調整もできません。」
また三成は沿岸部に城を普請して連携して統治することを希望した。
一月十八日、平壌を取り戻した明・高麗軍が開城へ入る。
□□□□…………李如松
軍は三協(三部隊)で編成し、左協(左翼)は副総兵・楊元(一万千五百)、中協(中央)は副総兵・李如柏(一万千五百)、右協(右翼)は副総兵・張世爵(一万千五百)とした。
さらに先鋒は副総兵・査大承(千)、その他副総兵として祖承訓、孫守廉ら(二千)。
本陣(二千)参謀は李応試、劉黄裳に経略(総監)は宋応昌を当て。
遊撃軍は、沈惟敬、呉惟忠、李寧ら(各千)を配備した。
これに高麗軍都元帥・金命元(八千)、僧軍・釈休静及び釈惟政(二千)も加わりました。
これに対し平壌城内の日本軍一万五千は、城の高みから鉄砲を乱射。明軍は城の四方八方から大砲を砲撃した。明軍は北方の遊牧民族と戦ってきた戦闘経験も豊富で、大砲類の性能が優れていました。
李如松と張世爵の兵が七星門を砲撃、撃破して城内に突入した。外城の守りは破られ、日本軍は中城に籠りました。激戦の末、李如松は平壌城奪回に成功し、日本軍は大同江を渡って黒田長政籠る黄海道白川に向かって落ち延びました。
「賊将行長は、残りの軍を率いて連夜遁走したが、気力は萎え、足はまめだらけで、ひき摺りながら行き、あるものは田の中を這いまわったり、口を指して食物を求めたりした」
□□□□…………富田一白
爺様は小太郎の事が心配で、名目は太閤殿下の渡海準備として釜山に渡海した。そして、拠点と拠点との間の兵糧の補給路の安全・確保に支障をきたし、慢性的な兵糧不足に陥った友軍の状態を見て、
戦略変換をする必要があると考えた。
まず、相手は兵站をすべて撤収しあえて手薄に構える。相手が深慮なら警戒して近寄らず、浅慮なら攻めてくるので伏兵で叩く、弱卒の勢いで殲滅すればよいので準備さえしておけば必ず守り手が有利、大兵力で攻められたらそのまま明け渡す、相手が守備兵と兵隊を残して進軍すれば、実戦闘力を削げる。爺様は相手の策は空城の計と読み、次のように考えた。
「占領」を目的とはせずに、出兵を繰り返して明・高麗軍に打撃を与え最終的に屈服させるというものでした。
一、明・高麗軍の軍事拠点となっていた「全羅道」の明・高麗軍を徹底的に撃滅し、忠清道の明・高麗軍もなるべく同様にすること
一、それが、済めば撤収し、日本軍が補給の届きやすい沿岸部に築いていた倭城群を、さらに拡大させ築城・補強し、防衛体制が整えば、在番を除いて日本本土に帰還し、次期出兵計画に備えること
一、もし、明・高麗軍が日本軍の防衛網に侵入すれば、徹底的に撃滅すること。
合わせて、間者を明へこちらから先に送り込む、まず土地勘と実績があり血縁のない孤立した俗人風の者を二名送り込む、一方は民衆に、一方は行政に直接または接点のある部署に取り入る。
官民双方から情報を得なければ諜報で相手方にしてやられることになる、一度得た接点を維持しつつ広範に情報収集や偽情報流布などを行なう、わが身を傷めつける者はいないのでわざと傷をつけて相手に信じさせる。
情報にはバイアスがかけられており、利害両面を曇りなく把握する、事態が起こるのは利があるからであり、誰が利を得るかを見抜く、自分がどうするかを基準に推測すれば相手方の考えに近づきやすい、だがそれに固執せず思い込みを捨てて柔軟に考えることも必要、すぐれた情報の提供者を内密に手厚く報償し、次なる情報を呼びこむ。
ただし、何もしないうちに相手方から情報を教えてくる内通者を信用しない、そういう人間はこちらに好意を寄せる者か相手方の間者かを看破する。
こちらが善政を布いているときは好意を寄せていることが多い、相手の求める見返りが割りに合っていなければ間者であることが多いが、特に死刑囚を釈放して本人に気づかせずに偽情報をつかませる、それを相手方に捕まえさせて、いかにも真実らしく相手方に嘘を流す、嘘を信じた相手方は当然敗北し、間者は殺されるが見抜くことが難しい。
やはり、可能な限り戦わず相手の戦力をこちらに組み入れて勢力拡大を目指すべき、十対四が戦って八対零で勝ったとして戦力は二も減ることになる。戦わずに組み入れれば一四の戦力となり勢力は一.四倍に拡大する。
よって基本は戦わずに仲間に組み入れることに主眼を置くべき、恫喝で臨めば怨みを買って将来に禍根を残すことになる。親和で臨めば次第に同化していき憂いのない戦力となる、同志と手を組んで同盟の手を広げ、数的有利を生み出して統合を急ぐ、親しくない、餌をチラつかせる、話が疑わしい者とは組まない。
冷静に長期的視点でのちの戦を回避できるよう同盟を結ぶ、勝利による驕りや損耗による怒りが判断に入るようでは後々後悔する。
否応なく従わせるには悪感情を覚悟してでも「弱み」を握って脅迫する、また同盟を組むことによって発生する利害関係も明確に把握する。
誘いに乗る者は魅力的な提案があればそちらになびくので信用ならない、乗らない者はのちのちまで信義を尽くしてくれるので信用に足る、自らの利を見つければいつでも裏切る手合いと組まず、その者から潰す。
そして、爺様は石田三成が名護屋城へ出した戦況報告を確認するため、漢城まで進軍することを決めた。(小太郎に会いたいためであるが、敵の将軍の戦い方も知る方が今後の為に必要と思えた)
そして北政所へ出した書状に「のふ十はんおほへ申候」と能を十番覚えたと伝え、また金春太夫に謡本百番を整理させた。
この頃から天皇の住まいでの能の催し[禁中能]や、みずからの功績を題材とした能「太閤能」の新作などを計画し、能にのめり込んでいきました。さらに、自分が贔屓にしていた金春をはじめ、観世・宝生・金剛のいわゆる大和四座の役者たちに給与[配当米]を与え保護することで、支配下におきました。
六日に蝦夷地松前の「蠣崎志摩守」より毎年の「鷹の雛」献上にあたり、その道中の秋田実季、津軽為信、上杉景勝、前田利家、堀秀治、大谷吉継、の領内および西近江に於いて支障無きよう命令を通達した。
また、鍋島直茂から「黄鷹」二居の献上を喜び、所務を滞り無く進行させていることを賞し、更に長期在陣を慰労した。
そして、太閤は名護屋城から「春に儂が渡海するまでに釜山から漢城の経路確保、平定せよ」と激を飛ばした。
■■■■…………
明皇帝は提督・李如松を高麗に派遣することを決定しました。李如松は一二月下旬に平安道義州を出発し鴨緑江を渡って高麗に入り、平壌に向かった。翌年一月三日に平安道安州に到着し、平壌城の南に陣営を構えました。名将軍として誉れ高い李如松の軍は総兵力五万三千で、李家の子飼の私兵一万余によって構成されており、精鋭無比の軍として知られていた。
そして「旗指物や兵器など整然と厳粛で、神兵のたたずまいのよう」であり、「提督は扇面に詩を書いて」柳成龍に届けてくれるという風流な一面もありました。
李如松は日本軍との決戦の準備を着々と進め、最初に使いを平壌郊外の順安に派遣し、明朝廷が講和を許し、使者がやがて到着することを小西軍に伝え一月五日から平壌城を包囲し始めた。
これに喜んだ小西行長は一月三日に竹内吉兵衛ら使者二十名を順安に派遣した。
しかし竹内らは伏兵に生け捕りにされたが、数名が突破に成功し包囲戦を行長に伝える事が出来た。一月六日に明軍と高麗軍の合従軍(五万三千)が小西行長(七千)が守る平壌城を包囲した。一月七日に合従軍が平壌城の攻撃を始めた。
包囲戦を知った行長は当時、平壌城には、宗義智、松浦鎮信、有馬晴信、大村喜前、五島純玄ら配下一万七千ほどであったが、食糧難と極寒のため小西軍七千が城に立てこもり囮と殿軍を勤め、一万を一月五日までに黄州の大友軍に合流させるため退却させた。
一月七日朝より戦闘が開始された。明軍は仏狼機(フランキ)砲、大将軍砲、霹靂砲などの火器の攻撃によって平壌城の外郭守備は破られ、小西軍は内城に籠った。しかし、日本軍の鉄砲火器が予想外に高性能の装備であったため、李将軍は無理攻めによる自軍の犠牲を考慮し、包囲の一部を解いて、小西軍の退却を促し、追撃戦とすることにした。
七日夜に小西軍は凍った大同江を渡り脱出した。翌日、明軍は精騎三千で追撃を開始、日本軍は四百弱が(日本軍は雪や氷の上を歩き馴れない上に、厚い皮靴の使用を知らず草鞋を履いていたので多くの者は足の親指が凍傷で動けず)討たれた。
このとき、黄州にいた大友義統は明軍襲来に際し、先に撤退してきた宗義智隊の兵から行長は切腹の用意をしているとの報せを受け、城を放棄。小西隊を救援しないまま漢城へ撤退してしまう失態を犯した。小西軍は落胆したが、さらに退却を続け、龍泉山城に在陣する黒田長政に迎えられた。小西軍は黒田軍と合流後、漢城へ戻る。
会議では、ひとまず開城まで撤退し、漢城に集結することとした。漢城では石田三成らは篭城戦を、小早川隆景ら六番隊は前進迎撃戦争を唱え、迎撃戦を大勢が選んだ。
漢城北部の開城にいた小早川隆景、吉川広家も城を放棄し漢城へ移動する。江原道の島津義弘や原州の毛利勝信らも漢城へ移動し、秀吉軍は釜山から漢城の経路確保を最優先事項とした。
一月十五日、石田三成らが名護屋城へ戦況報告を行う。
「一、小西行長は兵糧が一切なく、数万の攻撃を受けたので後退します。加藤清正が失態を犯し大きな損害を被りました。
一、漢城には去秋に刈田を行い兵糧が正月分はあります。残りは一万四千石になります。
一、漢城には宇喜多秀家ら軍勢一万七千が在陣しています。
一、加藤清正は遠国へ入り過ぎ引き返すよう伝えていますが、後退してきません。
一、兵糧がなく陣替えの調整もできません。」
また三成は沿岸部に城を普請して連携して統治することを希望した。
一月十八日、平壌を取り戻した明・高麗軍が開城へ入る。
□□□□…………李如松
軍は三協(三部隊)で編成し、左協(左翼)は副総兵・楊元(一万千五百)、中協(中央)は副総兵・李如柏(一万千五百)、右協(右翼)は副総兵・張世爵(一万千五百)とした。
さらに先鋒は副総兵・査大承(千)、その他副総兵として祖承訓、孫守廉ら(二千)。
本陣(二千)参謀は李応試、劉黄裳に経略(総監)は宋応昌を当て。
遊撃軍は、沈惟敬、呉惟忠、李寧ら(各千)を配備した。
これに高麗軍都元帥・金命元(八千)、僧軍・釈休静及び釈惟政(二千)も加わりました。
これに対し平壌城内の日本軍一万五千は、城の高みから鉄砲を乱射。明軍は城の四方八方から大砲を砲撃した。明軍は北方の遊牧民族と戦ってきた戦闘経験も豊富で、大砲類の性能が優れていました。
李如松と張世爵の兵が七星門を砲撃、撃破して城内に突入した。外城の守りは破られ、日本軍は中城に籠りました。激戦の末、李如松は平壌城奪回に成功し、日本軍は大同江を渡って黒田長政籠る黄海道白川に向かって落ち延びました。
「賊将行長は、残りの軍を率いて連夜遁走したが、気力は萎え、足はまめだらけで、ひき摺りながら行き、あるものは田の中を這いまわったり、口を指して食物を求めたりした」
□□□□…………富田一白
爺様は小太郎の事が心配で、名目は太閤殿下の渡海準備として釜山に渡海した。そして、拠点と拠点との間の兵糧の補給路の安全・確保に支障をきたし、慢性的な兵糧不足に陥った友軍の状態を見て、
戦略変換をする必要があると考えた。
まず、相手は兵站をすべて撤収しあえて手薄に構える。相手が深慮なら警戒して近寄らず、浅慮なら攻めてくるので伏兵で叩く、弱卒の勢いで殲滅すればよいので準備さえしておけば必ず守り手が有利、大兵力で攻められたらそのまま明け渡す、相手が守備兵と兵隊を残して進軍すれば、実戦闘力を削げる。爺様は相手の策は空城の計と読み、次のように考えた。
「占領」を目的とはせずに、出兵を繰り返して明・高麗軍に打撃を与え最終的に屈服させるというものでした。
一、明・高麗軍の軍事拠点となっていた「全羅道」の明・高麗軍を徹底的に撃滅し、忠清道の明・高麗軍もなるべく同様にすること
一、それが、済めば撤収し、日本軍が補給の届きやすい沿岸部に築いていた倭城群を、さらに拡大させ築城・補強し、防衛体制が整えば、在番を除いて日本本土に帰還し、次期出兵計画に備えること
一、もし、明・高麗軍が日本軍の防衛網に侵入すれば、徹底的に撃滅すること。
合わせて、間者を明へこちらから先に送り込む、まず土地勘と実績があり血縁のない孤立した俗人風の者を二名送り込む、一方は民衆に、一方は行政に直接または接点のある部署に取り入る。
官民双方から情報を得なければ諜報で相手方にしてやられることになる、一度得た接点を維持しつつ広範に情報収集や偽情報流布などを行なう、わが身を傷めつける者はいないのでわざと傷をつけて相手に信じさせる。
情報にはバイアスがかけられており、利害両面を曇りなく把握する、事態が起こるのは利があるからであり、誰が利を得るかを見抜く、自分がどうするかを基準に推測すれば相手方の考えに近づきやすい、だがそれに固執せず思い込みを捨てて柔軟に考えることも必要、すぐれた情報の提供者を内密に手厚く報償し、次なる情報を呼びこむ。
ただし、何もしないうちに相手方から情報を教えてくる内通者を信用しない、そういう人間はこちらに好意を寄せる者か相手方の間者かを看破する。
こちらが善政を布いているときは好意を寄せていることが多い、相手の求める見返りが割りに合っていなければ間者であることが多いが、特に死刑囚を釈放して本人に気づかせずに偽情報をつかませる、それを相手方に捕まえさせて、いかにも真実らしく相手方に嘘を流す、嘘を信じた相手方は当然敗北し、間者は殺されるが見抜くことが難しい。
やはり、可能な限り戦わず相手の戦力をこちらに組み入れて勢力拡大を目指すべき、十対四が戦って八対零で勝ったとして戦力は二も減ることになる。戦わずに組み入れれば一四の戦力となり勢力は一.四倍に拡大する。
よって基本は戦わずに仲間に組み入れることに主眼を置くべき、恫喝で臨めば怨みを買って将来に禍根を残すことになる。親和で臨めば次第に同化していき憂いのない戦力となる、同志と手を組んで同盟の手を広げ、数的有利を生み出して統合を急ぐ、親しくない、餌をチラつかせる、話が疑わしい者とは組まない。
冷静に長期的視点でのちの戦を回避できるよう同盟を結ぶ、勝利による驕りや損耗による怒りが判断に入るようでは後々後悔する。
否応なく従わせるには悪感情を覚悟してでも「弱み」を握って脅迫する、また同盟を組むことによって発生する利害関係も明確に把握する。
誘いに乗る者は魅力的な提案があればそちらになびくので信用ならない、乗らない者はのちのちまで信義を尽くしてくれるので信用に足る、自らの利を見つければいつでも裏切る手合いと組まず、その者から潰す。
そして、爺様は石田三成が名護屋城へ出した戦況報告を確認するため、漢城まで進軍することを決めた。(小太郎に会いたいためであるが、敵の将軍の戦い方も知る方が今後の為に必要と思えた)
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