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真実の記憶編

六章 第六話 燃え盛る戦場

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ルカディアは先ほどからほとんど武器を手に持っていない。と言うよりは、神速で移動する二人について行くのでやっとだったのだ。そして同時に、二人の戦う姿を見ていると自分が二強などという二つ名で呼ばれているのが恥ずかしくなってきていた。

(違う、私の知っている強さじゃない)

 まずルカディアが驚いたのは二人のの尋常でない速度だ。ルカディアから見ても、二人の速度を完全に把握することはできなかった。後ろで走っていると二人の風を切る音が聞こえてくるほどでありながら、不思議なことにルカディアには一切の風圧がかかってこなかった。
前線にいる魔物に関してはルカディア一人でも難なく倒せるレベルだったため、前方の魔物に狙いをつけて一歩を踏み出そうとするといつの間にか視界から魔物が消え去る、そんなことを繰り返していた。前方を走るボルとトキワは互いにスピードを競い合うようにして次々と魔物を狩って奥にいる魔族にも一瞬で距離を詰め倒しており、魔族達に対して戦闘に参加させる暇を与えなかったのだ。

 そして何よリも衝撃だったのが、そんな戦場において負傷したアザール国の兵士を一瞬の内に安全な場所へと運び、素早く対処する二人の判断力だった。機械のように正確で素早いその対応はあまりにも自然で気付けば二人は再び走り出し、戦場の最前線へと戻っていた。

(体力は······どうなって)

それに加え常人ならすぐに疲れ果ててしまいそうなその運動量を先ほどから休みもなく二人はこなしていた。ただ走ってついていくのだけのルカディアでもかなり息が上がり、自身に何度も魔法をかけやっとの思いでついていく。

「休憩するか?」

「い、いえ大丈夫です」

「もう少しで関所にツク?」

「ええ、あと少しです」

二人の活躍により通った道において全ての魔物と魔族が戦闘不能になっていた。三人はダイラドが先程戦闘を終え、戦況が落ち着いた場所を越えてしばらく走ると視界に大きな門が見えてきた。

「あそこです。おそらく戦闘は少し離れた巨壁近くで行われているかと」

辺りには雪が降っていた。三人はその雪の中を進み、関所の中に入る。巨壁に向かうには一度関所の中を通り、中にある大門から再び外に出る必要がある。兵の出払った関所の中は閑散としており、人の声は一切聞こえてこない。すぐに斜め前にあった大門を通り、巨壁へとつながる道を進むと頂上へと繋がる土の階段があった。

「おそらくファラドニールもここについています」

ルカディアはすぐ近くまで来たもののあまりにも静かなことに少し疑問を持った。

「何か飛んで来るぞ」

トキワの突然の言葉に戸惑ったが数秒後、目の前の巨壁が砕け散り砕けた欠片とともに何かが吹っ飛んできた。

「ダイラド!?」

ルカディアは視界に入った人物を見て反射的にその名前を声に出していた。
すぐさま落下地点へと走り込み、空中でダイラドを受け止めるとルカディアは全身の毛が逆立つ。
受け止めた手には真っ赤な血がつき生々しい感触が現実味を帯びて伝わってきた。

「ダイ····ラド」

「回復だ」

「は、はい!」

一瞬だけ放心状態になったが、トキワの言葉にハッとなりすぐにダイラドに治癒魔法をかけるため手をかざした。

「ッ——」

しかし突然、その手はダイラドに振り払われた。

「····僕は··いい。はやく····」

薄れゆく意識の中で力を振り絞るようにダイラドは言葉を発した。その涙が溢れ悔しそうな顔はルカディアの心にグサリと突き刺さった。

「ボクたちに任せて、ルカディアさんはこの人の治療をシテ」

「ブハッ—」

ダイラドは大量の血を吐き出し、全身の力がぬけたようにグッタリとしていた。

「で、ですが」

「大丈夫だ、関所で待っとけ」

「······はい、お気をつけて」

歯を食いしばり、ダイラドを抱えてすぐに走り出した。同じほどの強さであるダイラドがここまでやられていると自分が行っても二人の邪魔になると判断したのだ。

「行くぞ」

「オケ」

「······どうされましたか?」

しかし二人はすぐに動き出すことはなく、ほんの一瞬黙ってその場に立った。
そして二人とも少し息を吸うと音もなくルカディアの視線から姿を消した。

「私のためにゆっくり走って······」

思わずそう呟いた。そして先程の静けさを破壊するような轟音が巨壁の奥から聞こえてくる。





「何だぁ?」

巨壁を越え、戦場のド真ん中目掛け二人は派手に登場した。ボスメルの注意はすぐさま二人に向き、雪と砂埃が舞う中、注意深く様子を観察した。そして現れた二人を見て声を出す前に不気味で大きな笑みを浮かべた。

「ヒャヒャヒャヒャ!! また二人だけで来やがったよ! バカかぁ? お前ら人間はどんだけ死にてえんだよ」

「何を言っている。先程は俺がいなければ危なかっただろ」

アルミラの命令により第一、第二部隊は近隣国に侵攻していた。第二部隊の幹部であるボスメルは軍を率いてアザール国に侵攻していたがその場にいたのはボスメルだけではなかった。隣にはもう一人魔族がいたのだ。ドグラスという名のその魔族は第一部隊の幹部であり他国での戦闘を先程終えてきたのだ。

「あぁ? お前がいなくても結果は同じだったわ。俺の獲物だったんだぞ」

「そうか? 俺がいなければおそらく負けていたぞ」

そんな二人の会話を聞くことなく、トキワとボルはすぐ近くにいた人物を見つめた。
会ったことのないその人物が誰なのかを二人はすぐに理解した。
ファラドニールは白目をむき全身血だらけになりながらも大剣を地面に突き刺し立っていた。正確に言えば立ったまま気絶していたのだ。
しかし気絶してもなお、ファラドニールからは敵を威嚇する覇気が感じられた。そして二人は表情を変えず周りの戦場を見渡した。周りには真っ白な雪の上に鮮血がかかりこの場で行われた戦闘の激しさを物語っていたのである。

「あんたみたいな人間に依頼されて、光栄だ」

そう呟き、素早く安全な場所へと運んで周りに倒れていたアザール国の兵士は誰一人としていなくなった。

「隔てろ、ガルドのカベ」

 ボルは後ろの巨壁を覆い隠すほどの壁を生み出し、完全に関所へと繋がる道を絶った。避難を終え、壁を作るその二つの動作はボスメルとドグラスの話している最中、あまりにも自然かつ素早く行われた。
そして戦場にはトキワとボルの二人に対して残った数千の魔物と魔族、それにボスメルとドグラスがいるという状況になった。

「二人だけで何のつもりだ?」

「勝つつもりだ」

「この侵攻は我らが主の御命令だ。まあどう殺すかは俺らの自由だがよ」

「お前たちの動機なんてどうでもイイ。さっさとかかってコイ。晩御飯があるンダ」

焦った様子もなく淡々と答える二人にドグラスとボスメルは次第に苛立ってきた。しかしその苛立ちを抑え、二人は前線から離れ後方に移動した。

「後ろから見ておいてやる、潰されろ人間」

 ボスメルがスッと手を前にやると後方にいた魔族も前線に上がり、数千もの魔族と魔物が二人を囲い込んだ。魔族はニヤニヤと余裕そうな表情を崩さずで二人を見つめていた。そして後ろからさらに複数の大きな足音が聞こえてくる。ファラドニールとダイラドによりある程度の魔物は掃討したものの、ドグラスの第一部隊が来てしまったのだ。この場に来た第一部隊の数はおよそ一万弱、今の状況でこの援軍は絶望的だった。

二人の後ろには新たに作られた巨大な壁が反りたち、後ろに一切の退路は無い。
だが二人の表情は一切曇ることなく、真剣な顔のまま真っ向から敵を迎え撃つように堂々と立っていた。

そして、後ろの援軍が完全に辿り着く前に、二人の目の前には最前線に数百匹のアブアラーネアが動き出した。

「ボル、陽動を頼む」

「リョウカイ」

トキワはその場に止まり、ボルが一人、素手のまま動き出した。そして敵の注意はボル一人に向かう中、ボルはある魔物のいる場所へと一直線に走っていった。

「ヒャヒャヒャヒャ!! あいつ、倒す順番ってのがわかってねえのかぁ?」

ボルの向かう方角にいたのは百体を超えるアダマンタートルというAランクの魔物だった。大きいもので体長三十メートルを越す巨大な亀の魔物であり、単身で向かうのは自殺行為である。進化の過程で形成された何層もの鉱石からできた巨大な甲羅を持つアダマンタートルは防御力だけを見れば裕にSランクの大台に乗るのだ。
それに加え通常は大人しい性格であるが強化魔法をかけられたことにより凶暴性を増していた。

ボルはアブアラーネアの吐く毒を避けつつ最も巨大なアダマンタートルに狙いを定め、高速で近づく。
考えが分からず周りにいた魔族はその様子を静かに見つめていると、ボルは空中を飛び、その有り得ない跳躍力でアダマンタートルの遥か上まで飛んだ。

「こんなところに武器がタクサン」


ーバキッ


 戦場にいたものの耳にはっきりとその音が聞こえてきた。
それがボルの骨が折れた音—ではなく、巨大な甲羅が砕け散る音だということは、目の前の光景を見て明らかに分かることだったのだ。
アダマンタートルは巨大な甲羅を破壊され、ボルはその破片をまるで脆い石のように割っていた。そうして簡易的な武器を作っていたのだ。その光景をはっきりと目視し、辺りは雪の中静まり返った。
そしてボルは甲羅の破片を加工し終えると、後ろを振り向き、ある場所を見つめてニヒリに笑う。
暗く一切の考えが読めないボルの顔、視線の先にいた二人は長い間味わっていなかった恐怖を背中の寒気とともに感じた。

「つ、潰せぇエエ!!」

その恐怖を振り払うようにボスメルは声を荒げた。

「ギャアアアアッ——!」

だが同時に魔族の悲鳴が聞こえてくる。威勢よく先頭に立ったその魔族は苦痛に耐えきれず地面を転がり回っていた。
アダマンタートルの甲羅からできた鋭利な破片は魔族の肉を引きちぎり、さらに奥に押し込まれたことにより激痛が魔族の体全体を駆け巡っていたのだ。

四方八方から向かってきた敵を破片で瞬殺し、無くなればまたアダマンタートルの甲羅を破壊する。その繰り返しにより周りの魔物はすぐに倒れていった。だが魔族は知能が高い。ボルとの距離を取り、遠距離からの攻撃に切り替えるとともに集団戦法を開始した。

「距離を取って弱体化の魔法をかけろ、弱ったところを叩け!」

ドグラスの命令により魔族はボルに向かって複数の弱体化魔法をかけ始めた。魔族は魔法の操作において非常に優れている。身体能力低下、筋力低下、魔法耐性低下、状態異常耐性低下など様々な能力低下の魔法がいずれも高い練度で発動されボルに降りかかった。

「おっとット」

しかしボルはまるで魔法を払い落とすようにして服を手で払った。

「暑い」

寒さ対策のため厚着していた服を脱ぎ、地面に落とした。しかし再び動き出そうとしたタイミングで後ろから来ていた第一部隊が辿り着いた。だがダイラドとボスメルの余裕そうな表情は先程から消えたままだ。

「今ぐらいでいいか」

「ウン」

 そして入れ替わるようにして視界に敵が埋め尽くされる中、『炎』を構えたトキワが前線に立った。
この頃、トキワはまだ若かった。しかしボルと共に常人の数百倍もの戦場を経験し、父親と最強の獣人にその強さを磨かれてきた。その実力は若くして武人の極地を遥かに凌駕していたのだ。

(最大火力で頼む、細かい調整は俺に任せとけ)

(了解した)

 限界まで研ぎ澄まされた集中力の中、目を瞑り凪のような静けさの広がる空間が周りを包み込んだ。両腕の筋肉は硬く、燃え盛る炎を纏い赤く変化する。そして槍を投げるようにして大きく背中の後ろで振りかぶった。
紅蓮の炎はトキワを包み込み、その中で無限とも言えるような凄まじい魔力が炎に姿を変えて更に燃え盛る。

そして、炎の中でニヤリと笑い前方にその全てを放出させる。

果てしなき炎ッインフィルガリオ——」

「ッ——!?」

『炎』から放たれた超高温の炎は塊となり視界の全てを呑み込む。地面を抉り、雲を切り、雪を全て蒸発させながら空気をも抉り取った。


「グギャァアアアアア——ッ!!!」


魔物と魔族は雑草のように焼き尽くされ、叫び声を上げながら高熱の炎に包み込まれた。少しの間静寂に包まれていた戦場は一変し、生々しい苦痛の声が響き渡る。

しかしこの大技の最も恐ろしい部分は、炎が消えずそのまま残り続けることなのだ。この炎は相手に強制的に消される以外、トキワの意志でしか消えることはない。
そのまま勢いは殺さずその場にいた第一部隊ごと焼き尽くした。
そして数百メートルも後方にいたダイラドとボスメルの元まで轟々と音をたて、神速の如く迫っていく。
二人は視界の全てを埋め尽くす紅蓮の炎を前に体が硬直し、退路を探す間もなく見つめていた。

——しかし

その炎は二人の寸前で何かに吸い込まれゆっくりと収束していった。
ボスメルとドグラスの二人は目の前に現れた存在を見て背筋が凍りついた。だが咄嗟に我に帰り、跪き頭を垂れた。

「帝王以外にこれほどの者が存在するとはな」

目の前の光景に、思わずボルとトキワの表情も曇り、一気に最大限の警戒態勢へと切り替わる。

「閣下、何故このような場所へ」

魔帝の登場が戦場の雰囲気を一瞬のうちに反転させたのである。

「少し興味が出た」

「グレイナル様、ここは危険です。我ら二人にお任せを」

「お前達では勝てぬ、少し下がっておけ」

「ハハッ—」

二人がグレイナルの命令に背くことはない。下がれと言われれば従順に従うのだ。グレイナルは武器を手にはしていなかった。ボルと同様に素手で戦場に現れた。しかしその魔力はボルを遥かに上回っていた。

「まずいな、あれは流石に厳しいか」

「頑張ってここでヤル?」

「いや、流石に無理があるな。情報が足りねえ」

「なんとか帰ってもらうしかナイネ」

「無礼だぞ、お前達。この方が誰か····」

「下がってろ、モブ」

「貴様ッ—」

「······ 」

ボルの挑発に釣られ声を上げたが、グレイナルの無言の圧に二人とも大人しく引き下がった。
ボスメルとドグラスであっても、三人の戦闘に巻き込まれれば命は無い。
それはグレイナルの優しさ、ではなく単純に久しぶりの強敵と戦いたいという願望によるものだ。

「実はボクのハンマー持ってタリ?」

「しねえよ」

 グレイナルは片手でサッと空を切ると空気が途切れたように時空が歪み、そこから太刀を取り出した。
その太刀はグレイナルの身長ほどあり、刀身は黒紫の魔力をまとっていた。そんな太刀を片手で持ち、肩にかけ上空に浮かんでいたグレイナルは二人のいる地上まで降りていった。
そして両手に持ちかえ頭の上まで太刀を持ち上げる。

「力を見極めてやる、話はそれからだ」

 そう言ってすぐに一撃を放てるモーションにまで入った。辺りは既に暗く、夜空に浮かぶ無数の星の光がグレイナルを後ろから照らした。しかし二人は何も構えず、その様子を観察するように見つめていた。

「諦めて死ぬ気か」

 刀身は更に濃密度の魔力を纏い、禍々しさを増した。その魔力は近づけば一瞬にして消滅するような危険な魔力であった。グレイナルのその太刀は『ニグラム』という名の意思を宿す。ニグラムとの契約からは人間の寿命からすれば想像もできないほど果てしない年月を経ている。その一体感は尋常ではなく、ニグラムはグレイナルの手と同化するように自然に馴染んでいた。

 しかし、二人の力を見極めるというグレイナルの意図は本意ではない。グレイナルの強さの一つは分析力である。トキワの放った大技を打ち消すのに代償が何もなかったわけではないのだ。一般的な魔族なら一瞬にして枯渇するような量の膨大な魔力を使用したのだ。一瞬のうちに二人の実力を見抜き、同時に持久戦へ持ち込まれることを避け、戦いの早期決着を望んでいた。感情の薄くなった今のグレイナルにとって最も感情が起伏する場面は強敵と戦い勝利することだ。そのため勝負に敗北するということはひどく嫌った。グレイナルにとって勝利こそが全てなのだ。

「消えろ」

そしてゆっくりと空気を断絶するように太刀を振り下ろした。グレイナルは自身の強さを疑わない。勿論、ニグラムという意思の存在もグレイナルにとっては自身の力の源であった。


「ッ———!?」


だからこそ、想定外の出来事に対し久しぶりに驚きの感情がグレイナルの中を埋め尽くした。
刀身を纏っていた魔力が黒い雷に打ち消されたのだ。

「何者だ、お前は」

そして気づけば興味とともに目の前の人物に話しかけていた。

「黙れ、話す気はない」

「珍しいなクレース、どうしたんだ」

「お前達が帰って来ないとあの子が夜ご飯を食べないだろ。いつまで遊んでる」

「ごめん、ジン心配シテタ?」

「ああ、顔を膨らませて怒っていた」

「ちょっと待ってくれ、俺らが帰れば後ろの奴らがッ—」

「おい魔帝、今ここから先に進めば殺す。さっさと退け」

クレースは命令するようにグレイナルに言い放った。

「貴様グレイナル様にッ—!」

「分かった」

「し、しかし」

「私の言うことが聞けぬのか?」

その言葉に二人は再び萎縮する。

「帰るぞ」

そしてグレイナル達はその場から引き、その様子を確認するとクレース達三人もボーンネルで待つジンの元へと帰っていった。
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