ボーンネル 〜辺境からの英雄譚〜

ふーみ

文字の大きさ
149 / 240
真実の記憶編

六章 第十二話 両親の約束

しおりを挟む
 地面に伏せたデュランは完全に動かなくなり生々しい血で地面が赤く染まった。その火は静かに消えていき、デュランの体温はゆっくりと確実に冷たくなっていく。その様子をコッツは口を開けルシアは何も言わず、ただ見つめていた。

「············」

ルシアは徐々に青褪めていく夫の様子を見て、死を実感する。現実味を帯びて伝わってきたその感覚を紛らわすようにジンとガルをもう一度強く抱きしめた。

「い······やぁああ」

ルシアの耳には胸で抱きしめるジンの咽び泣く声が聞こえてきた。見なくとも子は父の死を感じ取ったのだ。
だがグレイナルの感情は自分でも理解ができないほど複雑だった。デュランは自分の予想のことごとくを凌駕し死という結果に至ったためである。結果は予想通り、だがグレイナルは完全なる勝利を実感できないでいた。血を流し倒れるデュランを冷たい目で見下ろし、その様子をアルミラは悲しげな顔で見つめていた。

だがグレイナルはすぐにその目をルシアに向けた。

「この者を否定するために、お前達は私が殺す」

ルシアはガルごとジンを抱きかかえ立ち上がる。

「ッ——」

グレイナルが手を伸ばした瞬間その視界にコッツが入り込んできた。

「失せろ」

「コッツ!!」

だがコッツは簡単に振り払われ骨が砕け散る音とともに吹き飛ばされた。
遠くの地面でグシャリと鈍い音が響く。
コッツの骨は別の場所に飛び散り完全に人型の原型を失い動かなくなった。

(私はあの人間を、その考えを否定したい)

「おい女、男を殺された感覚はどうだ。私が憎いか、殺したいか?」

(泣き喚け、人間)

グレイナルの心はドス黒い何かで満たされ、その黒い塊は先程から大きさを増していた。ルシアの目からは先程まで流れていた涙が消え去り真剣な顔でグレイナルの顔をジッと睨み返し、口を開いた。

「私の大好きな人は、最後までかっこよかった。だから私は最後まで二人でした約束を守り続ける」

その言葉にグレイナルの苛立ちは更に高まる。
胸の中でジンは恐怖に染まり小刻みに震えていたが、ルシアを抱きしめ返すその力は先程から変わらず、強いままだった。それに応えるようにしては強く、強くジンを抱きしめる。


「ッ———」


そして額にそっとキスをした。
震えはピタリと止まり、至近距離で二人は見つめ合う。ルシアは一度ガルを見た。
ルシアの思いに、ガルは確かに頷いた。言葉が通じなくともその間には確かに意思疎通が為されたのだ。

ジンの目から溢れる涙を優しく拭い、愛おしそうな目で見つめる。

(······どうしよう、私本当に堪らないくらいこの子のことを愛してる)

時間が引き伸ばされたような感覚を感じ、その一時二人の間には確かに時が止まったような空間が生まれた。

「大丈夫だよジン。最後に伝えておきたいの」

「イヤだよ····最後なんて、言わないで」

「ジンは優しいから、何があってもきっと大丈夫。ただこれからもずっと····一生懸命ッ—生きて。······お父さんもお母さんもジンのことを世界で一番愛してる。ジン、お母さんとお父さんの子に生まれてきてくれて····ありがとう。私をお母さんにしてくれて、ありがとう。············大好き」

次の瞬間、ルシアの視界に何かが飛び込んできた。


「ー死ね」

「ガルッ—!」

グレイナルが武器を手に取った瞬間、ルシアはガルとジンを後ろに投げ飛ばした。
ガルは空中で受け身を取り、ジンを背中に乗せる。
後ろに向かって走り出すその時、後ろから何かが飛び散り、ガルの尻尾にかかった。

「お母さんッ———!! 行かないでッ——イヤだ!!」

「ガゥッ!!」

背中で暴れるジンを尻尾を使い必死に抑え、ガルは黙って走り出す。

「無駄なことを」

グレイナルの太刀にルシアの心臓は貫かれ、口から大量の血を吐き出していた。
意識が朦朧としながらも首を動かし、ルシアはゆっくりと後ろを振り返る。その瞳にはガルの背中の上で必死に抵抗する娘の姿が映り、先程まで抑えていたはずの”感情”が無意識の内に溢れ出した。

(まだ····寝てなくちゃ駄目なのに。あんなに····頑張って)

その姿を見て、抑えていた涙と感情は堰を切ったように溢れ出し、止まらない。

「安心しろ。すぐに全員、同じ場所へ行く」

しかしそんなグレイナルの声はその耳に届かず、走馬灯のような景色がルシアの頭を駆け巡った。




『ねえ、ジンは大人になったら何をしたいの?』

『私は、誰も危ない目に遭わないような世界にしたい。難しいかもしれないけど、そうしたらボルもトキワもいっぱいここにいてくれるでしょ?』

『だからそのために強くなりたい。私、いつか大きくなったらお母さんとお父さんが怪我しないように守るから』

『ウフフ、じゃあお任せしようかなあ。でもそれまではお母さんとお父さんがジンを守るからね』



何度も胸の中で抱いたジンの温もりがルシアの身体を隅々まで満たした。

(でも、ジンと······離れたく····ない。もっと······一緒に生きたい。ジンが大人になった姿が見たいッ—)

ただ、その約束した言葉がルシアの身体を突き動かした。

「······まさか貴様、わざと」

ルシアは自分の胸に突き刺さった太刀を握りしめた。

「つくづく、人間は····」

「絶対に····あの子はッ—傷つけさせない」

(······引き抜けない)

「本当に愚かなことを、そんな抵抗数秒しか持たぬわッ——! アルミラ!!」

「ハッ!」

全速力で逃げるガルの背中をアラミラは高速で追い上げ、一瞬にして攻撃範囲に捉えた。

「意味は······ある··だって····」

「何を言っている····」

ルシアの言葉に苛立ちが積もり引き抜こうとするが、全く持って引き抜けない。
グレイナルを制止したことによる、ジンへの攻撃の遅延は僅か数秒。
グレイナルの一瞬の判断とアルミラの超速度の前ではその犠牲はそんな僅かな時間のみしか生み出さなかった。

アルミラは手を広げ、魔力の線が糸を縫うようにガルへと迫った。

「ッ———!?」

だが、その数秒は確実に運命を左右したのだ。



———ガンッ



突然鳴り響いた鈍い音とともにアルミラは地面に叩き潰された。

「だって私には····家族がいるもの」

(ジン、私の自慢の子ども。 ジンのおかげで、ずっと····幸せだった。あなたならきっと····なれる)

その言葉と共にルシアは静かに力尽きた。

「アルミラ····」

目の前に現れたボルは凄まじい怒気を放っていた。
その魔力はいつの間にか限界を越え、魔力の圧だけでグレイナルの皮膚を震わせる。
ボルは大きく目を開け、後悔と屈辱がが入り混じったような顔で倒れ伏す者たちを見た。



『オマエが······やったのかぁああアアアアッ————!!!!!!!』



龍の咆哮とも言えるその叫び声は空気を揺らし、グレイナルの覇気を押し返す。

「———っ」

久しぶりにグレイナルは恐怖を味わった。無意識の内に身体が目の前の存在を恐怖の対象として受け入れていたのだ。

そんな中、現れたトキワはガルとジンを強く抱きしめた。

「ときわっ······」

力の抜けたその声にトキワは胸の中心から引き裂かれるような後悔に襲われた。

「ごめんッ······ジンッ! ごめんッ—」

「お前の強さもこれほどであったか······人間····か?」

「黙ってろ」

いつもとは違う低く威圧感のあるボルの声。
グレイナルは『ニグラム』を引き抜き、ルシアは音を立てて地面に倒れ込んだ。

「来い、強き者よ」

武器を構えるグレイナルに対して、ボルは真っ赤な血のついたハンマーを片手に握り突っ立っていた。
しかし、真っ黒に染まったその瞳にグレイナルなど入っていなかった。

(ルシアを····デュランを··死なせてしまった。あの子を、ジンを悲しませた。ジンに···もう······親はいない)

ボルの身体を黒い何かが纏い、果てしないほどその魔力は膨れ上がる。

「ガラ空きだぞ」

グレイナルはそんなボルの肩に向かい斜め上からニグラムを振り下ろした。
いつもなら片手で振り回すその大太刀を両手に持ち替え、重量を全てニグラムにかける。
あまりにも重たいその一撃に空間は歪み、雲を切り裂いた。

その一太刀は肩から胴を切り裂き、その身体を真っ二つにするー確かにそう思われた—


「なッ——」


だがその一太刀は、直前でピタリと動きを止める。
肩に入れた太刀は肉を削ぐことなく動かなかったのだ。

「はぁああああああッ!!!」

グレイナルは内に秘めたるその全ての力をニグラムに注いだ。

(なぜ届かないッ——)

ニグラムを持ったグレイナルの額には血管が浮き上がりその目は血で真っ赤に染まった。

「触れるな······もう何にも」

ボルのハンマーはそのドス黒い物体を纏い、グレイナルを押し返した。

「絶対に······殺す」

ボルはグレイナルの首筋を掴み、その巨体の自由を奪った。
ハンマーを天に掲げ、グレイナルの脳天を捉える。

———だが、その時だった。

突如として空から奇妙なヒビが割れる。
空のカケラが割れ、その間隙から何かが見えた。
その間隙は見る見るうちに広がり、破片とともに誰かが出てきた。

「お前は······」

隙間から出てきたクレースは上空から、戦場を俯瞰する。
そしてその顔は一瞬で青ざめ、ボルの掴んでいたグレイナルを見つめた。

その時、クレースから天に向かって果てしないほどの雷を纏った光が駆け上った。
雷鳴が響き渡り、不規則な落雷の轟音がその空間を満たす。

「······よこせ、私の獲物だ」

「ッ——」

ボルであっても全く反応できない速度で一瞬にして至近距離に近づいた。

「さっさとしろ」

空中に投げ飛ばされたグレイナルは咄嗟に空中で体勢を整えた。
だがそんな絶望的な状況でグレイナルはニヒルに笑う。

(この時を、どれほど待ち侘びたかッ——!)

グレイナル個人の目的が今目の前に現れたからだ。そのために数十万年ぶりに自身を磨き上げたのだ。

「来いッ——獣人!」

「いけ····ませんッ——グレイナル····様ッ」

だがその刹那、意識が朦朧とするアルミラは必死に呼びかけた。
察していたのだ、感じたことのないような主の危機を。

「雷震流ッ——」

その雷声は落雷の如く響き渡る。

(全てよこせ····ニグラム)

アルミラは途切れかけの余力を振り絞り、必死に手を伸ばした。

「······転移!」

その瞬間、グレイナルの身体は消え去りボルとクレースのみがその場に残った。
グレイナルの飛ばされた場所は、自身の玉座。

「チッ、余計な真似を······」

ボーンネルからその場所までの距離は直線距離でも多くの国を跨ぐ。
大陸の両端を繋ぐ、人が移動するには果てしないほどの距離。
確かに飛ばされたのはグレイナルのみだった。

「ッ—————!」 

だがそこに、クレースは現れた。
僅か数秒、その速度は物理法則を無視し、明らかに光速を越えていた。

(グレイナル! 我を持てッ—)

ニグラムからの声もグレイナルには聞こえなかった。
ただ目の前に現れた存在に最大の畏怖を感じて身体が硬直してしまったのだ。

威雷いらいッ——」

魔帝の座る帝王の間は黒い雷で満たされた。

「グゥあああアアアッ——」

グレイナルは雷の中で悶え、苦しみ永遠とも言える痛みを味わった。

「死ね」

その意識はゆっくりと途絶え、恐怖と苦痛あらゆる負の感情に呑み込まれて落ちていったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」

まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。 目が覚めたら、婚約破棄されていた。 理由は「地味で面白みがない」から。 泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。 最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。 でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。 厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。 そして就任スピーチで宣言した。 「500人全員の名前を、覚えます」 冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。 悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。 元婚約者は——後悔し始めていた。 婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。 なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...