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Ⅲ
満足出来るまで
しおりを挟む無機質な白いコンクリートの部屋は
退屈さと不気味さを感じさせる。
マリアはキリストの後ろで
『お飾り』の
金のモーニングスターを担いでいた。
道中、怪しい店を見つけ
店員などをチェックした際に
買ったものだ。
値段は15万円。
どうせ金メッキのされたただの鉄だろうが、
マリアが気に入ったので買った。
キリストはマリアの前で
囚人達の『品調べ』をしている。
どいつもこいつも、
万引き、密輸、殺人などの
普通の犯罪者ばかりだ。
あいにく、
うちのキリシャのメンバーの条件は
大まかに言うと
頭の冴えた屈強な奴か、
主人の言うことを聞く屈強な奴かの
2種類だ。
キ「………」
マ「ねぇ、キリスト」
エ「マリア様、お静かに」
マ「はぁ~い」
退屈さと不気味さであれば、
マリアにとっては
退屈さが勝るらしい。
***********
マリアのスタイリッシュな太ももには
感動すら覚える。
体づくりは怠らない為、
少し小柄ではあるがセクシーさの塊であった。
上半身のあるべき所に
ちゃんと肉があるそのバランスの良さ、
華奢な腕と細い首。
顔も完璧で正に五つ星を与えるべき女性だ。
が、
そんな神からの産物も
彼女の性格を持ってすれば
ただの淫乱な蛇のようにしか見えなかった。
キ「?」
マ「どうしたの?」
キ「…………」
マ「?」
キ「…………………こいつにしよう。」
***********
選ばれたのは一人の黒人。
名はオネイロス。
夢の神だ。(以下略)
マ「ふ~ん。
確かにうちには黒人の割合が少ないし
これは少し良いわね。」
キ「白人と割合を合わせる為に
黒人を選んだんじゃない。
単純に役に立つからだ。」
マ「あら、じゃあ期待しなきゃね。
オネイロス?」
オ「よろしくお願いします。」
マリアの目がオネイロスに向けられる。
その目には
彼女らしい感情が混じっていた。
ク「…………マリア様」
マ「何?」
ヘ「今は仕事中ですよ」
マ「わかってるわよ♪」
可哀想にオネイロス、
君はキリスト様直々に選ばれた
有能な者だが
マリアの色情に絡まれたら最後、
傷付かずには恐らくいられない。
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