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第50話:多聞山城の戦い(2)
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九兵衛討死・・・この報は義輝や景兼にも伝わった。
「なんだと・・・」
義輝は絶句する。
美佳に何と言えばいいのだ・・・
「九兵衛・・・何ということだ・・・。」
景兼は肩を落とした。
九兵衛の亡骸を前にした私たち・・・ただ無言の時間が続く。
初日の戦闘が終わった。
大砲による城壁破壊と破裏数多による搦手門攻略戦。
山田忍軍の工作活動による兵糧庫消失。
しかし、結果的に一人の男を失うことになった。
滝谷九兵衛勝秀。
思い出せば私たち家族が山賊を撃退した後のことだった。
「どうしたら良いのやら・・・」
私は小高い山の上からただ景色を眺めていた。
この時代に来て3日が過ぎていた。
食料もそろそろ尽きそうだ。
「パパ・・・サバイバル生活になりそうだね・・・。」
美佳が隣に立っていた。
そんなときに麓から二人の侍が我が家へと向かっているのがわかった。
やがてその二人の侍は私と美佳の前に立った。
「拙者、赤埴家家臣滝谷六兵衛勝政と申す。」
「同じくその弟の滝谷九兵衛勝秀でございます。」
そして九兵衛は美佳を見つめた。
「ん・・・どうしたんですか?」
「いや・・・その・・・あの・・・」
美佳に言われて取り乱す九兵衛。
これが九兵衛と私たちの出会いだった。
そこからずっと私たち家族と一緒に歩んできてくれた。
家の周りに柵を作ったり・・・
近くの農家の作物の収穫を手伝ったり・・・
サスケの散歩をしてくれたり・・・
思い出が尽きない・・・
「すまない・・・許してくれ・・・九兵衛・・・」
私は溢れてくる涙を抑えることができなかった。
美佳はどれだけ悲しむのだろう。
そんなことを考えると胸が痛い・・・痛すぎる。
六兵衛は九兵衛の亡骸の側を離れなかった。
その眼は光を失い魂が抜けたかのよう。
その姿を見つめながら清興が言う。
「九兵衛を斬った緑の鎧の男・・・あれは九兵衛のみを狙っていたかに思える。」
「・・・そう思いますか・・・島殿も。」
光秀はうなずくと話を続ける。
「あの時、出てきた松永軍も全てが九兵衛殿を討ち取るための捨て駒ではないか?そう私には感じられるのです。」
「そう言えば勝秀様の家来が言っておりました。『強き者よ・・・その力を我に捧げよ』・・・そう緑の鎧の男が言っていたと。」
義成が口を開いた時だった。
はっとした表情を見せる一馬と源之進。お互いに顔を見合わせる。
「強き者・・・。」
胤栄と戦ったときのことを思い出したのだ。
「もしや・・・胤栄様を操った奴らと関係があるかもしれませぬ。」
源之進の脳裏に浮かんだのは上泉信綱とその取り巻きの男たち。
その男たちの中に景兼と戦った紫恩がいたという話。
源之進には思うところがあった。
「強き者と思われる者、またはそうなるであろう存在を独自に調べ上げ、消そうとしている連中がいるとしか思えませぬ。」
源之進の言葉に私たちは驚く。
「なるほどな・・・。」
そこに景兼がやってきた。
九兵衛の亡骸の前に座り込むと目を閉じる。
「疋田殿の師である上泉信綱も絡んでいるのではないか・・・?」
清興が景兼を見る。
「ああ・・・何かしら動いているのは確かだ。胤栄殿の件もあるしな。」
立ち上がった景兼は私の前へと歩み寄った。
「疋田殿、明智殿・・・明日は私が先鋒に立ちましょう。」
六兵衛も九兵衛の亡骸の前から立ち上がると力強い口調で言う。
「六兵衛・・・」「勝政殿・・・」
心配そうな表情を見せる景兼と光秀。
「仇討ちではございません。」
六兵衛は笑みを浮かべた・・・とても寂しそうな笑みだった。
「あの緑の鎧の男をおびき出すということです。多分、私に勝てると踏んで出てくるのではないかと思います。」
六兵衛はあの手合わせで感じ取っていた。
自分ではまだあの緑の鎧の男に及ばないと・・・だがそれはあくまでも真っ向勝負の話。
「石川殿。」
六兵衛が言う。
「わかってますよ・・・勝政様。」
五右衛門が姿を現した。
「頼みます。」
「九兵衛には世話になったしな・・・任せてくれ!!」
五右衛門の眼光が鋭くなった。
「俺がやる・・・。」
そこに義輝がやってきた。
その身体からほとばしる憎悪のオーラに私たちは気圧される。
九兵衛の亡骸の前に座ると前を閉じて手を合わせた。
俺の半ば私怨による戦いのせいだ・・・
「義輝様はダメだ。それなら俺がやる」
清興が首を振る。
「なんだと・・・?」
義輝は憤りを隠さずに清興に詰め寄る。
「元よりこの戦で死ぬつもりでございましょう・・・?」
「・・・。」
清興の言葉に義輝は黙り込む。
「義輝・・・いい加減にしろ!!」
思わず私は大声を張り上げた。
まさかの事態に一同固まってしまう。
「確かにおまえは大切なモノを失い続けている。今回・・・私たちも九兵衛という大切な友を失ってしまった・・・。」
私は義輝の胸倉を掴む。
「私はこれからもっと失うかもしれない。私が殺されてみなさんの前から消えてしまうこともあるかもしれない。でもな・・・誰も大切な人を・・・仲間を失いたいと思って戦ってはいないんだぞ!!」
更に私は続けた。
「松永久通を倒して終わりか?私たちはどうする?義輝・・・オマエを慕っている者たちはどうする?九兵衛だって死にたいと思っていなかったはずだ。抗えよ・・・私と一緒にな・・・この戦乱の世に抗って生きようではないか!!」
私は義輝から手を放した。
力なく後ずさりするとひざまずいた義輝。
「義兄上・・・すまなかった。」
これだよ・・・これだから殿の下で働きたくなるんだよね。
その場にいる者全てが笑みを浮かべたのだった。
翌朝、再び戦いが始まった。
義輝たちは搦手門から攻め入る。
「はァァァッ!!」
一人の鉄棒使いが松永軍の兵を蹴散らしていく。
元仁興家家臣の仁興英圭。
まだ齢十九ながらも長滝慎之助と共に筒井家内でも知られていた存在だった。
福住城攻略戦で景兼に敗れ捕縛され、その説得を受けて山田家に下った。
「強い方が増えると助かります。」
元規が英圭に声をかける。
「油断するな・・・戦は・・・ってな!!」
英圭は飛んでくる矢を鉄棒で薙ぎ払いながら道を切り開いていく。
「仁興英圭、先に行かせてもらう。」
筒井家家臣の万歳則定が兵を率いて城内を目指していた。
しかし・・・
「!?」
元規と英圭は目を疑った。
筒井軍の兵たちから血飛沫が舞い上がりその真ん中を割っていくように現れた一人の男。
「・・・ま・・・まさか・・・」
その男の顔を見ると元規はたじろく。
「元規・・・大きくなったな・・・手合わせするか?」
その男は二本の槍を手にしていた。
更にその背後で万歳則定が馬上から崩れ落ちていくのが見える。
「白虎様・・・。」
元規は流星鎚を構えた。
二本の槍を構えた白虎は笑みを浮かべながら元規に向かってくる。
「ハアッ!!」
元規の投げた流星鎚を白虎は弾くと更に次の流星鎚が飛んでくる。
その鮮やかな手並みに英圭は驚く。
こいつ・・・強いな・・・
しかし白虎は捌き切った。
「腕を上げたな・・・元規よ。オマエも強き者と認めよう。」
そして双槍を振るうと元規を追い詰めていく。
ヤバい・・・って
元規は防御に手いっぱいで下がっていくだけになっていた。
更に白虎の槍の手数が増えていく。
「させんぞ!!」
そこに英圭が飛び込んできて鉄棒で槍を防いだ。
重いな・・・なんという一撃・・・。
白虎は距離を取ると英圭を見つめる。
「さて・・・どうする元規?俺ではあの男には勝てそうにない。」
英圭は苦笑いを浮かべながら元規に問いかける。
「二人がかりで・・・。」
「相、分かった。」
二人は馬首を揃える。
「強き者が二人・・・楽しみだな。」
白虎は挑発的な手招きをした。
多聞山城大手門前では六兵衛が奮戦していた。
来い・・・緑の鎧の男よ・・・
その強さは修羅の如くで遂に大手門を突破した。
「盾隊!!」
六兵衛の指示で盾隊が展開していき松永軍の待ち伏せの鉄砲攻撃を防いだ。
そこに山田忍軍の忍びたちが突撃をしていき松永軍の鉄砲隊が補充している隙をつく。
次々と倒れていく松永軍の鉄砲隊。
そこに緑霊が現れた。
更にその背後に緑の装束に身を包んだ一団が控えている。
来たか・・・
六兵衛は荒ぶる気持ちを抑えながら大刀を構えた。
それぞれの戦いが始まる。
果たしてその結末はどのようになるのだろうか・・・
「なんだと・・・」
義輝は絶句する。
美佳に何と言えばいいのだ・・・
「九兵衛・・・何ということだ・・・。」
景兼は肩を落とした。
九兵衛の亡骸を前にした私たち・・・ただ無言の時間が続く。
初日の戦闘が終わった。
大砲による城壁破壊と破裏数多による搦手門攻略戦。
山田忍軍の工作活動による兵糧庫消失。
しかし、結果的に一人の男を失うことになった。
滝谷九兵衛勝秀。
思い出せば私たち家族が山賊を撃退した後のことだった。
「どうしたら良いのやら・・・」
私は小高い山の上からただ景色を眺めていた。
この時代に来て3日が過ぎていた。
食料もそろそろ尽きそうだ。
「パパ・・・サバイバル生活になりそうだね・・・。」
美佳が隣に立っていた。
そんなときに麓から二人の侍が我が家へと向かっているのがわかった。
やがてその二人の侍は私と美佳の前に立った。
「拙者、赤埴家家臣滝谷六兵衛勝政と申す。」
「同じくその弟の滝谷九兵衛勝秀でございます。」
そして九兵衛は美佳を見つめた。
「ん・・・どうしたんですか?」
「いや・・・その・・・あの・・・」
美佳に言われて取り乱す九兵衛。
これが九兵衛と私たちの出会いだった。
そこからずっと私たち家族と一緒に歩んできてくれた。
家の周りに柵を作ったり・・・
近くの農家の作物の収穫を手伝ったり・・・
サスケの散歩をしてくれたり・・・
思い出が尽きない・・・
「すまない・・・許してくれ・・・九兵衛・・・」
私は溢れてくる涙を抑えることができなかった。
美佳はどれだけ悲しむのだろう。
そんなことを考えると胸が痛い・・・痛すぎる。
六兵衛は九兵衛の亡骸の側を離れなかった。
その眼は光を失い魂が抜けたかのよう。
その姿を見つめながら清興が言う。
「九兵衛を斬った緑の鎧の男・・・あれは九兵衛のみを狙っていたかに思える。」
「・・・そう思いますか・・・島殿も。」
光秀はうなずくと話を続ける。
「あの時、出てきた松永軍も全てが九兵衛殿を討ち取るための捨て駒ではないか?そう私には感じられるのです。」
「そう言えば勝秀様の家来が言っておりました。『強き者よ・・・その力を我に捧げよ』・・・そう緑の鎧の男が言っていたと。」
義成が口を開いた時だった。
はっとした表情を見せる一馬と源之進。お互いに顔を見合わせる。
「強き者・・・。」
胤栄と戦ったときのことを思い出したのだ。
「もしや・・・胤栄様を操った奴らと関係があるかもしれませぬ。」
源之進の脳裏に浮かんだのは上泉信綱とその取り巻きの男たち。
その男たちの中に景兼と戦った紫恩がいたという話。
源之進には思うところがあった。
「強き者と思われる者、またはそうなるであろう存在を独自に調べ上げ、消そうとしている連中がいるとしか思えませぬ。」
源之進の言葉に私たちは驚く。
「なるほどな・・・。」
そこに景兼がやってきた。
九兵衛の亡骸の前に座り込むと目を閉じる。
「疋田殿の師である上泉信綱も絡んでいるのではないか・・・?」
清興が景兼を見る。
「ああ・・・何かしら動いているのは確かだ。胤栄殿の件もあるしな。」
立ち上がった景兼は私の前へと歩み寄った。
「疋田殿、明智殿・・・明日は私が先鋒に立ちましょう。」
六兵衛も九兵衛の亡骸の前から立ち上がると力強い口調で言う。
「六兵衛・・・」「勝政殿・・・」
心配そうな表情を見せる景兼と光秀。
「仇討ちではございません。」
六兵衛は笑みを浮かべた・・・とても寂しそうな笑みだった。
「あの緑の鎧の男をおびき出すということです。多分、私に勝てると踏んで出てくるのではないかと思います。」
六兵衛はあの手合わせで感じ取っていた。
自分ではまだあの緑の鎧の男に及ばないと・・・だがそれはあくまでも真っ向勝負の話。
「石川殿。」
六兵衛が言う。
「わかってますよ・・・勝政様。」
五右衛門が姿を現した。
「頼みます。」
「九兵衛には世話になったしな・・・任せてくれ!!」
五右衛門の眼光が鋭くなった。
「俺がやる・・・。」
そこに義輝がやってきた。
その身体からほとばしる憎悪のオーラに私たちは気圧される。
九兵衛の亡骸の前に座ると前を閉じて手を合わせた。
俺の半ば私怨による戦いのせいだ・・・
「義輝様はダメだ。それなら俺がやる」
清興が首を振る。
「なんだと・・・?」
義輝は憤りを隠さずに清興に詰め寄る。
「元よりこの戦で死ぬつもりでございましょう・・・?」
「・・・。」
清興の言葉に義輝は黙り込む。
「義輝・・・いい加減にしろ!!」
思わず私は大声を張り上げた。
まさかの事態に一同固まってしまう。
「確かにおまえは大切なモノを失い続けている。今回・・・私たちも九兵衛という大切な友を失ってしまった・・・。」
私は義輝の胸倉を掴む。
「私はこれからもっと失うかもしれない。私が殺されてみなさんの前から消えてしまうこともあるかもしれない。でもな・・・誰も大切な人を・・・仲間を失いたいと思って戦ってはいないんだぞ!!」
更に私は続けた。
「松永久通を倒して終わりか?私たちはどうする?義輝・・・オマエを慕っている者たちはどうする?九兵衛だって死にたいと思っていなかったはずだ。抗えよ・・・私と一緒にな・・・この戦乱の世に抗って生きようではないか!!」
私は義輝から手を放した。
力なく後ずさりするとひざまずいた義輝。
「義兄上・・・すまなかった。」
これだよ・・・これだから殿の下で働きたくなるんだよね。
その場にいる者全てが笑みを浮かべたのだった。
翌朝、再び戦いが始まった。
義輝たちは搦手門から攻め入る。
「はァァァッ!!」
一人の鉄棒使いが松永軍の兵を蹴散らしていく。
元仁興家家臣の仁興英圭。
まだ齢十九ながらも長滝慎之助と共に筒井家内でも知られていた存在だった。
福住城攻略戦で景兼に敗れ捕縛され、その説得を受けて山田家に下った。
「強い方が増えると助かります。」
元規が英圭に声をかける。
「油断するな・・・戦は・・・ってな!!」
英圭は飛んでくる矢を鉄棒で薙ぎ払いながら道を切り開いていく。
「仁興英圭、先に行かせてもらう。」
筒井家家臣の万歳則定が兵を率いて城内を目指していた。
しかし・・・
「!?」
元規と英圭は目を疑った。
筒井軍の兵たちから血飛沫が舞い上がりその真ん中を割っていくように現れた一人の男。
「・・・ま・・・まさか・・・」
その男の顔を見ると元規はたじろく。
「元規・・・大きくなったな・・・手合わせするか?」
その男は二本の槍を手にしていた。
更にその背後で万歳則定が馬上から崩れ落ちていくのが見える。
「白虎様・・・。」
元規は流星鎚を構えた。
二本の槍を構えた白虎は笑みを浮かべながら元規に向かってくる。
「ハアッ!!」
元規の投げた流星鎚を白虎は弾くと更に次の流星鎚が飛んでくる。
その鮮やかな手並みに英圭は驚く。
こいつ・・・強いな・・・
しかし白虎は捌き切った。
「腕を上げたな・・・元規よ。オマエも強き者と認めよう。」
そして双槍を振るうと元規を追い詰めていく。
ヤバい・・・って
元規は防御に手いっぱいで下がっていくだけになっていた。
更に白虎の槍の手数が増えていく。
「させんぞ!!」
そこに英圭が飛び込んできて鉄棒で槍を防いだ。
重いな・・・なんという一撃・・・。
白虎は距離を取ると英圭を見つめる。
「さて・・・どうする元規?俺ではあの男には勝てそうにない。」
英圭は苦笑いを浮かべながら元規に問いかける。
「二人がかりで・・・。」
「相、分かった。」
二人は馬首を揃える。
「強き者が二人・・・楽しみだな。」
白虎は挑発的な手招きをした。
多聞山城大手門前では六兵衛が奮戦していた。
来い・・・緑の鎧の男よ・・・
その強さは修羅の如くで遂に大手門を突破した。
「盾隊!!」
六兵衛の指示で盾隊が展開していき松永軍の待ち伏せの鉄砲攻撃を防いだ。
そこに山田忍軍の忍びたちが突撃をしていき松永軍の鉄砲隊が補充している隙をつく。
次々と倒れていく松永軍の鉄砲隊。
そこに緑霊が現れた。
更にその背後に緑の装束に身を包んだ一団が控えている。
来たか・・・
六兵衛は荒ぶる気持ちを抑えながら大刀を構えた。
それぞれの戦いが始まる。
果たしてその結末はどのようになるのだろうか・・・
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