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第145話:丑三つの鐘の音と共に
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勝ち誇る宇喜多直家の姿と毛利元就の亡骸。
吉川元春と小早川隆景の前には白虎と緑霊。
「兄上・・・これは武道大会どころではない・・・。」
「わかっておる。一刻も早くこやつらを倒し、宇喜多直家の首を獲る。そして国に戻り戦の準備じゃ。」
「帰れると思うか? まして私の首を獲る? 無理無理無理ィィィッ!!」
宇喜多直家は元春と隆景を嘲笑する。
くそッ・・・村上の海賊共はどうしたんだ・・・
吉川元資は黄扤と戦いながら動きを見せない村上水軍が気になっていた。
「ぐああッ!?」
その傍らで口羽通良が赤龍に真っ二つに斬り倒される。
悪夢じゃ・・・毛利家の栄光が都にて無に化すというのか・・・
緑霊の剛剣を弾き返しながら小早川隆景は唇を噛み締める。
吉川元春と背中合わせ状態になっていた。
「父上、叔父上!!」
白虎、緑霊、赤龍、宇喜多直家に囲まれた二人を見て絶叫する吉川元資。
更に絶望的な瞬間が訪れた。
「これよ・・・これこれ・・・」
風魔忍軍の廖鬼が首を持ってやってきた。
「風魔!? た・・・武吉・・・馬鹿な・・・貴様ら・・・話が違う・・・」
小早川隆景は絶句する。
その首は村上武吉に他ならなかったのである。
隆景のそんな姿を見た宇喜多直家は静かに笑みを浮かべると赤龍に問いかける。
「青の方と橙の方が遅いですな・・・。」
「案ずるな。」
赤龍はそう答えると刀を抜いて飛んできた矢を次々と斬り落とした。
「やはり怪しいと思っていたが・・・とんでもない連中だな。」
弓矢を放り投げると刀を抜いて近づいてくる一人の男。
「貴様・・・」
赤龍たちの眼の色が変わった。
「毛利家の方々、間に合わず申し訳ない。私は里見家家臣犬江八房と申します。」
試合場とは全く別人のオーラを身に纏ったその男は素早い身のこなしで赤龍たちに襲い掛かっていった。
八房の剣を受けた白虎の顔色が変わった。
なんだ・・・この・・・圧倒的な武は・・・
その脳裏に思い浮かぶのは義輝の姿。
「里見家も勝ち残り、明後日の試合に・・・。」
「我らは北条の動向を探るためにこの武道大会に参加したのです。」
八房はそのまま刀の切っ先を赤龍たちに向けて威圧する。
「そうそう・・・里見八犬士のふりをしているが、ワシらの目的は北条。その裏で風魔とその宇喜多直家とやらが繋がっていることがわかったってことだ!! ただ、風魔と元就公も繋がっていたことはかなり気に食わんがな!!」
屋敷の屋根の上から声がした。
次々と風魔の忍びたちの死体を投げ落としている一人の男。
「そして風魔狩りよォォォ!!」
その男は屋根から飛び降りると一目散に廖鬼に斬りかかる。
慌てて刀を抜いて防ごうとするも
「ぐえッ!!」
廖鬼の身体はその刀ごと横に一刀両断されていた。
「俺の剣は”八文字正義”・・・白い男さんよォ。もう遊びはないぜ!!」
「貴様は獅子丸・・・」
白虎は自身と引き分けた男の別人のような姿に戦慄を覚えていた。
「獅子丸? ああ・・・ふざけてつけた名を真に受けるな。俺の名は佐竹次郎義重・・・またの名を坂東太郎と呼ぶ!!」
その正体を明かした佐竹義重。常陸国の大名である。
「ゴホッ・・・ゴホゴホ・・・ああ・・・苦しい。」
そこに吐血しながら槍を手にした男も現れる。
「狐火丸・・・だと。」
黄扤は吉川元資の攻撃を受け流すとそのままその男に襲いかかっていった。
しかし、その攻撃をフラフラとかわし続けると突然蹴りを飛ばす。
「ガハッ!!」
腹部にもらった黄扤は転がりまわる。
「私は狐火丸ではない・・・宇都宮弥三郎広綱と申す・・・ぐはッ!?」
名乗りながら吐血するその男は下野国の大名宇都宮広綱であった。
「次郎殿。長くは戦えません・・・早く殺りましょう。」
「ここで死んでいいぞ、弥三郎。安心して下野は俺に任せろ。」
「相変わらず非情な男ですな・・・ゴホゴホ・・・」
そんなやり取りに更にもう一人の男が加わってきた。
「蛇尾丸・・・まさかコイツも偽りだと・・・」
緑霊がその男を睨みつける。
「ご名答・・・ワシの名は結城晴朝。日頃の鬱憤をここで晴らさせて貰おう。」
下総国の大名結城晴朝は長刀を構えるとじりじりと赤龍たちに近づいていく。
「七郎(結城晴朝)、やっと戦う気になった? 次は俺と闘るぞ♪」
「私の命が尽きるまでに是非命のやり取りを・・・ゴホゴホ・・・」
晴朝の勇姿に歓喜の声を上げる義重と広綱。
こんな馬鹿共、なんでワシの周囲はこんな奴らしかおらぬのか・・・
こんな奴らに囲まれての領地を守る日々・・・ウンザリじゃ・・・
「コイツら全員ぶった斬ったら、貴様らもここで終いにしたるわ!! それで領地安泰じゃ!!」
結城晴朝は絶叫するとそのまま赤龍へと飛びかかっていった。
「うぬう・・・なんという読めぬ太刀筋じゃ!!」
その頃、青彪と飯田基次は凄まじい激闘を繰り広げていた。
「なんという強さだァァァ!! たまんねえなああああ!!」
互いにその実力は全くの互角である。
達人同士、そのことには薄々気づいてはいたが、手を休めることはなかったのであった。
「この私がここまで優位に立てぬとは・・・」
そして橙騎の前には一人の男が立ちはだかっていた。
里見家の代表として参加しており青彪と引き分けた男、蝦蟇之介。
その剣は全く乱れのない感情のない太刀筋、的確に相対するものを斬り倒す剣であった。
「貴様・・・正体を名乗れ・・・里見家家臣ではないだろう。」
橙騎の言葉に蝦蟇之介は無表情で返した。
「拙者は塚原彦四郎幹重と申す。」
剣聖塚原卜伝の養子であり後継者であるその男の名乗りに橙騎は思わず後ずさりをした。
何故・・・このような男がここにおるのだ・・・!?
毛利家の宿泊する屋敷の一室。
震えている一人の少年を庇う様に次々と怪しげな装束の男たちを斬り捨てる美少年。
新生里見八犬士として川獺丸を名乗っていた少年の正体は後の伊達家家臣片倉景綱。
北条に脅威を感じていた伊達輝宗が里見家に送り込んたのであった。
「すまぬ・・・だが、おぬしのような童がこのように強いとはな・・・。」
震えていた少年は毛利輝元。故毛利隆元の忘れ形見であり、次期毛利家当主である。
「若君、ご無事で!!」
襲い来る刺客たちを殲滅させた家臣たちが輝元の下へ集まってきた。
その様子にほっと胸を撫でおろす景綱であった。
やがて鐘の音が鳴り響く。
刻は丑三つ、伏見稲荷周辺はまるで戦があったかのように無残な光景が広がっていた。
青彪を取り逃がしたであろう飯田基次は笑みを浮かべたまま立ち尽くしている。
同じく橙騎に逃げられた塚原幹重は道端に腰を下ろすと無表情に月を見上げていた。
吉川元春と小早川隆景も月を見上げていた。
赤龍たちや宇喜多直家を取り逃がしたが、追う気力もなくその目に力はない。
犬江八房は佐竹義重、宇都宮広綱、結城晴朝と共に毛利元就の亡骸に手を合わせている。
そんな中で吉川元資は一人立ち去っていく。
「元資、何処へ行く?」
「・・・お許しを・・・不肖の息子の最後の我儘をお聞きくだされ。」
このとき吉川元資は祥鶴として尼子家に参戦する覚悟を決めていたのである。
翌朝、当主元就を失った毛利家は早馬を走らせ、大武道大会の辞退を申し出る。
無論、毛利元就の死は内密にしており、河内国に滞在していた五千の兵と共に早急に立ち去って行った。
また里見家もいち早く国に帰り、北条対策を整えるために同じく辞退したのである。
よって・・・明後日はいきなり決勝となり山田対尼子ということになるのであった。
吉川元春と小早川隆景の前には白虎と緑霊。
「兄上・・・これは武道大会どころではない・・・。」
「わかっておる。一刻も早くこやつらを倒し、宇喜多直家の首を獲る。そして国に戻り戦の準備じゃ。」
「帰れると思うか? まして私の首を獲る? 無理無理無理ィィィッ!!」
宇喜多直家は元春と隆景を嘲笑する。
くそッ・・・村上の海賊共はどうしたんだ・・・
吉川元資は黄扤と戦いながら動きを見せない村上水軍が気になっていた。
「ぐああッ!?」
その傍らで口羽通良が赤龍に真っ二つに斬り倒される。
悪夢じゃ・・・毛利家の栄光が都にて無に化すというのか・・・
緑霊の剛剣を弾き返しながら小早川隆景は唇を噛み締める。
吉川元春と背中合わせ状態になっていた。
「父上、叔父上!!」
白虎、緑霊、赤龍、宇喜多直家に囲まれた二人を見て絶叫する吉川元資。
更に絶望的な瞬間が訪れた。
「これよ・・・これこれ・・・」
風魔忍軍の廖鬼が首を持ってやってきた。
「風魔!? た・・・武吉・・・馬鹿な・・・貴様ら・・・話が違う・・・」
小早川隆景は絶句する。
その首は村上武吉に他ならなかったのである。
隆景のそんな姿を見た宇喜多直家は静かに笑みを浮かべると赤龍に問いかける。
「青の方と橙の方が遅いですな・・・。」
「案ずるな。」
赤龍はそう答えると刀を抜いて飛んできた矢を次々と斬り落とした。
「やはり怪しいと思っていたが・・・とんでもない連中だな。」
弓矢を放り投げると刀を抜いて近づいてくる一人の男。
「貴様・・・」
赤龍たちの眼の色が変わった。
「毛利家の方々、間に合わず申し訳ない。私は里見家家臣犬江八房と申します。」
試合場とは全く別人のオーラを身に纏ったその男は素早い身のこなしで赤龍たちに襲い掛かっていった。
八房の剣を受けた白虎の顔色が変わった。
なんだ・・・この・・・圧倒的な武は・・・
その脳裏に思い浮かぶのは義輝の姿。
「里見家も勝ち残り、明後日の試合に・・・。」
「我らは北条の動向を探るためにこの武道大会に参加したのです。」
八房はそのまま刀の切っ先を赤龍たちに向けて威圧する。
「そうそう・・・里見八犬士のふりをしているが、ワシらの目的は北条。その裏で風魔とその宇喜多直家とやらが繋がっていることがわかったってことだ!! ただ、風魔と元就公も繋がっていたことはかなり気に食わんがな!!」
屋敷の屋根の上から声がした。
次々と風魔の忍びたちの死体を投げ落としている一人の男。
「そして風魔狩りよォォォ!!」
その男は屋根から飛び降りると一目散に廖鬼に斬りかかる。
慌てて刀を抜いて防ごうとするも
「ぐえッ!!」
廖鬼の身体はその刀ごと横に一刀両断されていた。
「俺の剣は”八文字正義”・・・白い男さんよォ。もう遊びはないぜ!!」
「貴様は獅子丸・・・」
白虎は自身と引き分けた男の別人のような姿に戦慄を覚えていた。
「獅子丸? ああ・・・ふざけてつけた名を真に受けるな。俺の名は佐竹次郎義重・・・またの名を坂東太郎と呼ぶ!!」
その正体を明かした佐竹義重。常陸国の大名である。
「ゴホッ・・・ゴホゴホ・・・ああ・・・苦しい。」
そこに吐血しながら槍を手にした男も現れる。
「狐火丸・・・だと。」
黄扤は吉川元資の攻撃を受け流すとそのままその男に襲いかかっていった。
しかし、その攻撃をフラフラとかわし続けると突然蹴りを飛ばす。
「ガハッ!!」
腹部にもらった黄扤は転がりまわる。
「私は狐火丸ではない・・・宇都宮弥三郎広綱と申す・・・ぐはッ!?」
名乗りながら吐血するその男は下野国の大名宇都宮広綱であった。
「次郎殿。長くは戦えません・・・早く殺りましょう。」
「ここで死んでいいぞ、弥三郎。安心して下野は俺に任せろ。」
「相変わらず非情な男ですな・・・ゴホゴホ・・・」
そんなやり取りに更にもう一人の男が加わってきた。
「蛇尾丸・・・まさかコイツも偽りだと・・・」
緑霊がその男を睨みつける。
「ご名答・・・ワシの名は結城晴朝。日頃の鬱憤をここで晴らさせて貰おう。」
下総国の大名結城晴朝は長刀を構えるとじりじりと赤龍たちに近づいていく。
「七郎(結城晴朝)、やっと戦う気になった? 次は俺と闘るぞ♪」
「私の命が尽きるまでに是非命のやり取りを・・・ゴホゴホ・・・」
晴朝の勇姿に歓喜の声を上げる義重と広綱。
こんな馬鹿共、なんでワシの周囲はこんな奴らしかおらぬのか・・・
こんな奴らに囲まれての領地を守る日々・・・ウンザリじゃ・・・
「コイツら全員ぶった斬ったら、貴様らもここで終いにしたるわ!! それで領地安泰じゃ!!」
結城晴朝は絶叫するとそのまま赤龍へと飛びかかっていった。
「うぬう・・・なんという読めぬ太刀筋じゃ!!」
その頃、青彪と飯田基次は凄まじい激闘を繰り広げていた。
「なんという強さだァァァ!! たまんねえなああああ!!」
互いにその実力は全くの互角である。
達人同士、そのことには薄々気づいてはいたが、手を休めることはなかったのであった。
「この私がここまで優位に立てぬとは・・・」
そして橙騎の前には一人の男が立ちはだかっていた。
里見家の代表として参加しており青彪と引き分けた男、蝦蟇之介。
その剣は全く乱れのない感情のない太刀筋、的確に相対するものを斬り倒す剣であった。
「貴様・・・正体を名乗れ・・・里見家家臣ではないだろう。」
橙騎の言葉に蝦蟇之介は無表情で返した。
「拙者は塚原彦四郎幹重と申す。」
剣聖塚原卜伝の養子であり後継者であるその男の名乗りに橙騎は思わず後ずさりをした。
何故・・・このような男がここにおるのだ・・・!?
毛利家の宿泊する屋敷の一室。
震えている一人の少年を庇う様に次々と怪しげな装束の男たちを斬り捨てる美少年。
新生里見八犬士として川獺丸を名乗っていた少年の正体は後の伊達家家臣片倉景綱。
北条に脅威を感じていた伊達輝宗が里見家に送り込んたのであった。
「すまぬ・・・だが、おぬしのような童がこのように強いとはな・・・。」
震えていた少年は毛利輝元。故毛利隆元の忘れ形見であり、次期毛利家当主である。
「若君、ご無事で!!」
襲い来る刺客たちを殲滅させた家臣たちが輝元の下へ集まってきた。
その様子にほっと胸を撫でおろす景綱であった。
やがて鐘の音が鳴り響く。
刻は丑三つ、伏見稲荷周辺はまるで戦があったかのように無残な光景が広がっていた。
青彪を取り逃がしたであろう飯田基次は笑みを浮かべたまま立ち尽くしている。
同じく橙騎に逃げられた塚原幹重は道端に腰を下ろすと無表情に月を見上げていた。
吉川元春と小早川隆景も月を見上げていた。
赤龍たちや宇喜多直家を取り逃がしたが、追う気力もなくその目に力はない。
犬江八房は佐竹義重、宇都宮広綱、結城晴朝と共に毛利元就の亡骸に手を合わせている。
そんな中で吉川元資は一人立ち去っていく。
「元資、何処へ行く?」
「・・・お許しを・・・不肖の息子の最後の我儘をお聞きくだされ。」
このとき吉川元資は祥鶴として尼子家に参戦する覚悟を決めていたのである。
翌朝、当主元就を失った毛利家は早馬を走らせ、大武道大会の辞退を申し出る。
無論、毛利元就の死は内密にしており、河内国に滞在していた五千の兵と共に早急に立ち去って行った。
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