婚約破棄された令嬢は海に愛される

月夜の庭

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女神転生の目的

ヒロイン量産の現状

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高等学校に通い始めて思った事がある。


「これは勘違いヒロインを量産しても仕方ありませんわね」


華やかな入学式………会場にいる、どこかで見た事があるイケメンのオンパレード。


「バランスが悪過ぎて、食あたり起こして吐きそうですわ。なんと言うか現実味に欠ける上に、詰め込み過ぎですわね」


わたくしの感想に、苦笑いのロゼッタ。


「いや~っ趣味に走り過ぎた事は認めるわ」


「それに辛い目にあったら前世の記憶を思い出させるって、本当に救済処置なのかしら?前世の記憶が邪魔なだけじゃなくて?」


「いや、アカリの様な成功例もあるから。森に捨てられて、前世の記憶が戻ったから生きる気力が湧くこともあるでしょう?」


「あれは、たまたまゴルゴン公爵領で、事情を知っている、わたくし達が近くにいたからであって、成功する確率は低いと思うわ」


「だから、断罪返しが必要なのよ」


ロゼッタの説明では、自称ヒロイン達を大人しくさせ、現実を教える手段として、派手に断罪返しをしていく計画らしいです。


「現にメデューサの濡れ衣事件で、目を覚ました令嬢は多いと聞く」


わたくし達は、3人で学校のカフェのBOX席で、お茶を飲みながら話し合っていた。


入学式が終わり、クラス発表も明日なので、帰るだけですので、カフェの利用者は少ないです。


わたくしは、エスメラルダと話していたから、来るのが遅れて席に着いていたから、メルビンをロゼッタと挟むように座っている。



「メルビンは、どなたから聞きますの?」


「男同士の方が、以外と聞けるもんだ」


話しながらも、ピッタリくっ付く様に抱き寄せられ、メルビンの手が、わたくしの太腿をスカートの上から撫でている。


「だが……もう二度とメデューサを矢面に立たせる事はしたくない」


「分かっているわ。それにメデューサが美しく優しい上に溺愛してくる婚約者付きで入学して来た事は、周知の事実だもの。わざわざターゲットにする馬鹿なんて居ないわよ。普通ならね」


最近のメルビンのスキンシップは過剰な気かする。


それだけ不安にさせてしまった自覚があるので、抵抗出来ない………と言うよりは抵抗したくない。


でも、人前で制服を乱されるのは恥ずかしい。


「今回は、とある令嬢に協力して貰う予定なの」


カフェに入って来た女子生徒は、サリバン侯爵令嬢と執事だった。




ゆるふわパーマのラベンダー色の髪を首の後ろで結んで、キリッとした濃い紫の目が意志の強さを感じさせる美少女です。



「表情筋が死滅したと噂されていたポセイドン公爵家の次男とは思えぬ姿ね」


「メデューサが可愛いのでな」


「………気持ち悪いわ。ゴルゴン公爵家の令嬢達は、みんな可愛いのは認めるけど」


「やらんぞ」


「「………」」


サリバン侯爵令嬢とメルビンって仲悪いのかな?


さっきから睨み合ってる。


ロゼッタがわたくしを見て、ニコニコしている。


止めろと。


「ダメよ。メルビンったら、怖い顔しないで」


ブレザーの袖をクイクイと引っ張ってみる。


すると満面の笑みで抱き締められる。


「可愛い………俺の婚約者がこの世で一番だ」


「アレはメデューサに任せましょう。バレンティーナ様も、お座りになって?」


ロゼッタの言葉に、静かに頷くと、何故かわたくしの隣に座った。


メルビンの顎を両腕を突っ張るようにして、ぐいーっと押しやる。


「いちいちメデューサの仕草が可愛くて辛い」


「もう~っストップ!……後で」

視線だけ後ろを見て、サリバン侯爵令嬢に目配せします。


するとニッコリ微笑み返される。

「相談にのって頂き感謝しますわ」


執事さんは………素朴な顔立ちですね。


それなりに整った顔立ちですが、目が細過ぎる気がします。


「ハッキリ言わせて頂きますが、わたくしは無駄にギラギラしたイケメンと呼ばれている濃い顔が、吐き気がするくらい嫌いですの。後ろの執事のような慎ましい顔立ちの者以外は雇っておりませんわ。わたくしは自他ともに認めるフツメン愛好家ですの」


フツメン愛好家………モブコレクター。


この方も前世の記憶が有るようです。
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