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刀の主人は美少女剣士
十二 チーム文河岸の初陣
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俺は森に入ってすぐ、イチイという種類の大木を見つけていた。
「小梅、あそこに太い樹があるだろ。あれに登るぞ」
「うん……ん? あれ、枯れてない? なんて木だろ?」
「ああ、あれはイチイつってな。縦に裂けてるけど、枯れてるわけじゃない。……果実以外猛毒だけど」
「えええっ!?」
「心配ない、口に入れなきゃ大丈夫だよ。むしろあの茂った葉が、いい具合に身体を隠してくれる」
とはいえ相手は手練。気配で察することもあるだろうし、勝手知ったる土地の、微妙な変化に気づくことだって充分にあるだろう。
実際、気に登るのは奇襲をするためってわけでもない。
木に登りながら、俺は小梅に説明する。
「少しでも高い場所から、相手の動きを見たい」
「二手に分かれる可能性は?」
「……少ない、と踏んでる。これはあくまでも、彼女のお父上との対戦を想定した模擬戦だ。言ってみれば、俺というお父上代わりのカカシに対して、どういう立ち回りをするかってのがポイントになってくる。仮に正宗氏が見つけたとして、それじゃあ意味はないんだ」
そう。これはお父上と如月さんの戦いであって、正宗氏は立場としては中立なのだ。もちろんお父上としては、彼が心情的に如月さん側にいることは承知の上だろうし、彼を帯刀していることを前提をしているのは間違いない。
だが、本番はあくまでもタイマン。
1対1じゃないと、筋が通らない。
「だったら、こっちも2人のままじゃない方がいいんじゃ……?」
「その通り。だからこそ2人で森に入ったんだ」
「……どゆこと?」
「こっちとしては、これはあくまでもお父上との対戦に向けての模擬戦だ。1対1で戦うのが筋だって分かってる。……でも、如月さんの方は恐らく、今疑心暗鬼になってる」
前提としてはタイマン。だけど、実際に森に入るまでは俺たちは2人だった。
それを、彼女はどう判断するだろうか。
2人のままでいる、という疑いを、持ったまま森に入ってくることになるだろう、と俺は思っていた。
「つまり、判断を鈍らせるためにってこと?」
「そゆこと」
「えっげつな……」
「そういうなよ。こっちだって簡単にやられちゃったら申し訳ないじゃないか。付喪神なしでの実力差はさっきはっきりしたんだ、これくらいの細工をしないと、向こうはこっちの戦力を甘く見積もることになる」
「それだといけないの?」
「勝つならそれで油断を誘うこともアリだけどな。今回は勝つことが目的じゃない。彼女より格が上の相手と戦うための模擬戦なんだ。ナメられちゃったら駄目なんだよ」
なるほど、と小梅が頷いたところで、こちらも準備を始めよう。
「じゃ、来る前に準備しておこうか。小梅」
「うん」
返事をすると、小梅はその場に縮こまる。そのままどんどん小さくなり、着ていたものがふわりと枝にかかる。それを回収し予め持ってきていたバッグにつめると、彼女のいた場所には一挺の種子鋏―もちろん小梅だ―が置かれていた。
「さて、じゃあ行くぞ」
俺は元の姿に戻った小梅をそっと拾い上げ、左の掌に置いた。鋏の刃を繋げている部分には、昨夜俺が渡した、リング付きのネジが差し込んである。
俺は自分の左中指に付けた、同じデザインのリングを一瞬見た後、ネジを右中指に引っ掛けてゆっくりと引き抜いた。
――とくん。
鋏から、鼓動を感じる。
同時に、淡く青白く、ポウ、と輝いた鋏は、そのまま50センチほどまで巨大化した。
「よし、上手くいったな」
ぼそりと呟き、両手でそれぞれの刃を逆手に持つ。刃から指輪を伝い、小梅の意思が流れ込んできた。
『どお、成功した感じ!? なんかすごい幸せ感あるんだけど!』
「ああ、上手くいったみたいだ」
『あとなんかすごいアレ、チーム感! チーム文河岸って感じ!』
ちょっといいな、チーム文河岸。
小梅が“幸せ感”と表現したそれは、俺と小梅の意識が融合……とはちょっと違うな、互いの意識をより近くに感じられるっていうか……なんかそういう感じだ。うまく言えないが。
ようするに、今の俺たちは正に“一心同体”状態になっているのだった。
「そんで、向こうも来たみたいだな」
俺の位置から、如月さんが森に入るのが見えた。やはり正宗氏を帯刀している。
彼女はそのまま真っすぐこちらに向かってくるが、あたりの気配を探っている様子から、こちらの場所がばれているわけではないらしい。
『どーする?』
「分かってるでしょ?」
森と言っても広くはない。いることも知られているわけだから、奇襲をかけたところで上手くいく可能性も低い。
こちらとしても、正宗氏を帯刀、つまり単独行動でいることが分かれば、それ以上隠れている意味はない。
『「よし、いくか!」』
俺と小梅の意志が重なった。俺は小梅を両袖に隠し、彼女の前に躍り出た。
彼女は一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに気を取り直し、腰にさげた正宗氏を左手で抑え、鯉口に指を添えた。
「……意外ですね。急襲をかけてくるかと思いました」
「警戒されているのは分かってたからね。逆に対処されやすいかと思ったんだ」
読まれている奇襲、急襲というのは、普通に相対するよりも対処されやすい。特に彼女ほどの手練であれば尚更だ。
だが、彼女はこちらに対して、読みきれない部分がある。
小梅のことだ。
俺がどう小梅を使うのか、はたまた別働隊として動いているのか。
如月さんが、袖に隠した彼女に気づいた様子はない。彼女から見た俺は、おそらく丸腰にしか見えていないだろう。
その証拠に、こうして俺と会話してる間も、周囲への警戒を解いていない。
「大丈夫ですか?」
「何がです?」
「……」
彼女の問い直しに俺はあえて返事をせず、彼女の向こう側を見るように笑ってみせた。
――ほんの一瞬。
彼女は自分の真後ろへの警戒のため、俺から視線を外した。
その瞬間、俺は小梅を袖から出しつつ、溜め込んでいた脚の力を一気に開放した。
読まれている奇襲は意味がない。
ならば、一瞬でも読めない状況を作ればいい。
……が。
「くっ……!」
「さすが……っ!」
俺の一撃は、すんでのところで、正宗氏で受け止められていた。
「こっちが一人なら、やられていましたよ」
「……なるほど」
誤算、いや、読みが甘かった。
そうだよな。
こっちが俺と小梅のチームであるように。
向こうは、如月さんと正宗氏のチームなんだ。
つまり、彼女が目線を外したところで、正宗氏のアシストでこっちの様子を伺うことが出来ていたってことだ。
数瞬の鍔迫り合いの後、如月さんが正宗氏を横薙ぎに振り、小梅を弾く。俺はその勢いのまま後ろに飛ぶが、着地と同時にもう一度前に、今度は這うように低く突っ込んだ。
――ここで間を取られると不利になる。
『いけっ、怜ちゃん!』
「おおっ!」
勝ち負け云々の話ではない。
が、こっちにも“男の子の意地”ってもんがある。
惚れた女の見てる前で、無様晒すわけにもいかないんだ。
こっからが本番だ。
ドSの剣豪お嬢様に、一泡吹かせてみせるとしようか。
「小梅、あそこに太い樹があるだろ。あれに登るぞ」
「うん……ん? あれ、枯れてない? なんて木だろ?」
「ああ、あれはイチイつってな。縦に裂けてるけど、枯れてるわけじゃない。……果実以外猛毒だけど」
「えええっ!?」
「心配ない、口に入れなきゃ大丈夫だよ。むしろあの茂った葉が、いい具合に身体を隠してくれる」
とはいえ相手は手練。気配で察することもあるだろうし、勝手知ったる土地の、微妙な変化に気づくことだって充分にあるだろう。
実際、気に登るのは奇襲をするためってわけでもない。
木に登りながら、俺は小梅に説明する。
「少しでも高い場所から、相手の動きを見たい」
「二手に分かれる可能性は?」
「……少ない、と踏んでる。これはあくまでも、彼女のお父上との対戦を想定した模擬戦だ。言ってみれば、俺というお父上代わりのカカシに対して、どういう立ち回りをするかってのがポイントになってくる。仮に正宗氏が見つけたとして、それじゃあ意味はないんだ」
そう。これはお父上と如月さんの戦いであって、正宗氏は立場としては中立なのだ。もちろんお父上としては、彼が心情的に如月さん側にいることは承知の上だろうし、彼を帯刀していることを前提をしているのは間違いない。
だが、本番はあくまでもタイマン。
1対1じゃないと、筋が通らない。
「だったら、こっちも2人のままじゃない方がいいんじゃ……?」
「その通り。だからこそ2人で森に入ったんだ」
「……どゆこと?」
「こっちとしては、これはあくまでもお父上との対戦に向けての模擬戦だ。1対1で戦うのが筋だって分かってる。……でも、如月さんの方は恐らく、今疑心暗鬼になってる」
前提としてはタイマン。だけど、実際に森に入るまでは俺たちは2人だった。
それを、彼女はどう判断するだろうか。
2人のままでいる、という疑いを、持ったまま森に入ってくることになるだろう、と俺は思っていた。
「つまり、判断を鈍らせるためにってこと?」
「そゆこと」
「えっげつな……」
「そういうなよ。こっちだって簡単にやられちゃったら申し訳ないじゃないか。付喪神なしでの実力差はさっきはっきりしたんだ、これくらいの細工をしないと、向こうはこっちの戦力を甘く見積もることになる」
「それだといけないの?」
「勝つならそれで油断を誘うこともアリだけどな。今回は勝つことが目的じゃない。彼女より格が上の相手と戦うための模擬戦なんだ。ナメられちゃったら駄目なんだよ」
なるほど、と小梅が頷いたところで、こちらも準備を始めよう。
「じゃ、来る前に準備しておこうか。小梅」
「うん」
返事をすると、小梅はその場に縮こまる。そのままどんどん小さくなり、着ていたものがふわりと枝にかかる。それを回収し予め持ってきていたバッグにつめると、彼女のいた場所には一挺の種子鋏―もちろん小梅だ―が置かれていた。
「さて、じゃあ行くぞ」
俺は元の姿に戻った小梅をそっと拾い上げ、左の掌に置いた。鋏の刃を繋げている部分には、昨夜俺が渡した、リング付きのネジが差し込んである。
俺は自分の左中指に付けた、同じデザインのリングを一瞬見た後、ネジを右中指に引っ掛けてゆっくりと引き抜いた。
――とくん。
鋏から、鼓動を感じる。
同時に、淡く青白く、ポウ、と輝いた鋏は、そのまま50センチほどまで巨大化した。
「よし、上手くいったな」
ぼそりと呟き、両手でそれぞれの刃を逆手に持つ。刃から指輪を伝い、小梅の意思が流れ込んできた。
『どお、成功した感じ!? なんかすごい幸せ感あるんだけど!』
「ああ、上手くいったみたいだ」
『あとなんかすごいアレ、チーム感! チーム文河岸って感じ!』
ちょっといいな、チーム文河岸。
小梅が“幸せ感”と表現したそれは、俺と小梅の意識が融合……とはちょっと違うな、互いの意識をより近くに感じられるっていうか……なんかそういう感じだ。うまく言えないが。
ようするに、今の俺たちは正に“一心同体”状態になっているのだった。
「そんで、向こうも来たみたいだな」
俺の位置から、如月さんが森に入るのが見えた。やはり正宗氏を帯刀している。
彼女はそのまま真っすぐこちらに向かってくるが、あたりの気配を探っている様子から、こちらの場所がばれているわけではないらしい。
『どーする?』
「分かってるでしょ?」
森と言っても広くはない。いることも知られているわけだから、奇襲をかけたところで上手くいく可能性も低い。
こちらとしても、正宗氏を帯刀、つまり単独行動でいることが分かれば、それ以上隠れている意味はない。
『「よし、いくか!」』
俺と小梅の意志が重なった。俺は小梅を両袖に隠し、彼女の前に躍り出た。
彼女は一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに気を取り直し、腰にさげた正宗氏を左手で抑え、鯉口に指を添えた。
「……意外ですね。急襲をかけてくるかと思いました」
「警戒されているのは分かってたからね。逆に対処されやすいかと思ったんだ」
読まれている奇襲、急襲というのは、普通に相対するよりも対処されやすい。特に彼女ほどの手練であれば尚更だ。
だが、彼女はこちらに対して、読みきれない部分がある。
小梅のことだ。
俺がどう小梅を使うのか、はたまた別働隊として動いているのか。
如月さんが、袖に隠した彼女に気づいた様子はない。彼女から見た俺は、おそらく丸腰にしか見えていないだろう。
その証拠に、こうして俺と会話してる間も、周囲への警戒を解いていない。
「大丈夫ですか?」
「何がです?」
「……」
彼女の問い直しに俺はあえて返事をせず、彼女の向こう側を見るように笑ってみせた。
――ほんの一瞬。
彼女は自分の真後ろへの警戒のため、俺から視線を外した。
その瞬間、俺は小梅を袖から出しつつ、溜め込んでいた脚の力を一気に開放した。
読まれている奇襲は意味がない。
ならば、一瞬でも読めない状況を作ればいい。
……が。
「くっ……!」
「さすが……っ!」
俺の一撃は、すんでのところで、正宗氏で受け止められていた。
「こっちが一人なら、やられていましたよ」
「……なるほど」
誤算、いや、読みが甘かった。
そうだよな。
こっちが俺と小梅のチームであるように。
向こうは、如月さんと正宗氏のチームなんだ。
つまり、彼女が目線を外したところで、正宗氏のアシストでこっちの様子を伺うことが出来ていたってことだ。
数瞬の鍔迫り合いの後、如月さんが正宗氏を横薙ぎに振り、小梅を弾く。俺はその勢いのまま後ろに飛ぶが、着地と同時にもう一度前に、今度は這うように低く突っ込んだ。
――ここで間を取られると不利になる。
『いけっ、怜ちゃん!』
「おおっ!」
勝ち負け云々の話ではない。
が、こっちにも“男の子の意地”ってもんがある。
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