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番外編
お仕置き 3
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劇場に到着する頃には、テオドールは我慢のしすぎなのかぐったりとしていて、反対にマーガレットは大好きな人とずっとくっついていられたことにご満悦でツヤツヤとしていた。
「テオール、早く行かないと、劇が始まっちゃうわ!!」
「………はいはい」
(抜いてちょっと冷静になってくるって不思議なことを言っていたけれど、さっきよりももっとぐったりしているのは気のせいかしら?)
先に馬車から降りていたマーガレットは、5分後に降りてきたテオドールに向けて首を傾げたが、次の瞬間にはあっさりとエスコートの手を取られて彼に腰を抱かれていた。
「ひゃっ、」
背中に彼の冷たい手が直接当たって、ゾクゾクとしたもの駆け上がった。背中がパックリ空いているドレスはくすぐったがりの自分には向いていないなと冷静に判断しながら、マーガレットは表向き澄まし顔でゆったりと歩いた。
「ねえ、あれどなた?フローラさまとマーガレットさまに似ているようだけれど、あたしが知っているどちらとも異なるようだわ」
「きー!!テオドールさまのお隣にいるなんて、何て図々しい奴なの!?さっさと駆除しなくちゃいけないわ!!」
(テオールのことばっかり………。なんか気に入らないわ。口論で泣かしてやろうかしら)
「なあ、あの女嫌いの伯爵が女を連れてるぞ!!明日は槍が降るのか!?」
「嘘だろっ!!あんな美人を侍らせているだなんてっ。やっぱり、この世は顔なのか!?」
(マギーを語るだなんて、1000年早い。あの首をへし折って、八つ裂きにしてやろうか)
2人はお互いにお互いが物騒なことを考えているとも知らずに、微笑みを浮かべていた。
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
読んでいただきありがとうございます(*≧∀≦*)
「テオール、早く行かないと、劇が始まっちゃうわ!!」
「………はいはい」
(抜いてちょっと冷静になってくるって不思議なことを言っていたけれど、さっきよりももっとぐったりしているのは気のせいかしら?)
先に馬車から降りていたマーガレットは、5分後に降りてきたテオドールに向けて首を傾げたが、次の瞬間にはあっさりとエスコートの手を取られて彼に腰を抱かれていた。
「ひゃっ、」
背中に彼の冷たい手が直接当たって、ゾクゾクとしたもの駆け上がった。背中がパックリ空いているドレスはくすぐったがりの自分には向いていないなと冷静に判断しながら、マーガレットは表向き澄まし顔でゆったりと歩いた。
「ねえ、あれどなた?フローラさまとマーガレットさまに似ているようだけれど、あたしが知っているどちらとも異なるようだわ」
「きー!!テオドールさまのお隣にいるなんて、何て図々しい奴なの!?さっさと駆除しなくちゃいけないわ!!」
(テオールのことばっかり………。なんか気に入らないわ。口論で泣かしてやろうかしら)
「なあ、あの女嫌いの伯爵が女を連れてるぞ!!明日は槍が降るのか!?」
「嘘だろっ!!あんな美人を侍らせているだなんてっ。やっぱり、この世は顔なのか!?」
(マギーを語るだなんて、1000年早い。あの首をへし折って、八つ裂きにしてやろうか)
2人はお互いにお互いが物騒なことを考えているとも知らずに、微笑みを浮かべていた。
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
読んでいただきありがとうございます(*≧∀≦*)
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