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番外編
サプライズの行方 <前編>
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せっかくなので二人にも楽しいイベントを味わってもらうことにしました。
ちなみにこの時には彼らはすでに面識がある設定になってます(笑)
* * *
<side秀吾>
夕食を食べ終えて、片付けをしてくれている将臣の姿を見ていると突然電話が鳴って驚いた。
ー先生、どうしたんですか?
ーこんな時間に悪い! 榊くんにどうしても頼みがあって……
ー先生が僕にお願いということは理央くん関連ですか?
ーやっぱりわかるか?
ーふふっ。それしかないですよ。それでどうしたんですか?
ー明日、悠木が学会に出席するから空良くんを預かる予定になっていたのは覚えてるだろう?
ーはい。明日は僕は休暇をいただいてますけど先生が内勤なので大丈夫だと、僕も予定を確認したので問題ないかと思いますが‥‥
ーそれが急遽出ないといけなくなってしまったんだ。数時間で帰ってこられるとは思うんだけど、やっぱり二人でいさせるのは心配なんだよ。それで本当に申し訳ないんだが、榊くんに二人を見て見てもらいたいんだ。どうだろう?
ー明日は実家に行くだけなので問題ないですが、よかったら理央くんと空良くんを僕の実家に連れて行ってもいいですか?
ーえっ? 榊くんの実家に? でも急にご迷惑じゃないか?
ーいえ。うちの両親、特に母はまた理央くんと空良くんに会いたいと電話でこぼしていましたので、すごく喜ぶと思いますよ。
ー榊くんの実家なら安心だし、じゃあ二人をお願いしてもいいかな?
ーはい。そしたら、明日午前中に空良くんが事務所に来る頃に迎えに行きますね。
ーいや、午後からでいいんだよ。
ーいえ、せっかくなので、午前中からお預かりします。お昼ご飯も実家で一緒に食べますので、お弁当も持たせなくても大丈夫ですよ。
悠木先生のところに預ける時には、ほとんど毎回お弁当を持たせているのを知っていたから、先手を打っておいた。
せっかくなら、うちの料理を食べてもらいたいからね。
ーわかった。助かるよ。ありがとう。じゃあ、明日9時に。
ーわかりました。
ふふっ。先生の方が離れ離れになって寂しくなるんじゃないかな。
でも思いもかけず明日は楽しい一日になりそうだ。
朝、タクシーで迎えに行こうとしたら将臣が、
「理央くんと空良くんはタクシーだと緊張してしまうだろう」
と言って、出勤時間を調整して送迎してくれることになった。
先生の事務所から、僕の実家に連れていくと将臣はそのまま仕事に向かった。
夕方も迎えにきてくれるというから本当に至れり尽くせりだ。
将臣って本当に優しいんだよね。
「理央くん、空良くん。いらっしゃい! 家に来てくれて嬉しいわ」
「花織ママ! 今日はよろしくお願いします」
理央くんが頭を下げると、空良くんも同じように挨拶をして頭を下げる。
本当に二人は双子みたいで可愛い。
「お正月以来ね。元気にしていた?」
「はい。また会えて嬉しいです」
「私も嬉しいわ。さぁ、中に入って」
初対面の時は本当に大騒ぎで大変だった。
お母さんも、そして観月先生たちのお母さんたちも可愛い理央くんたちの着物姿に大興奮で、狂喜乱舞ってああいうことを言うんだなって思ったものだ。
「今日はね、理央くんと空良くんと一緒にやりたいことがあるの」
「やりたいことってなんですか?」
「こっちに来て」
お母さんが連れて行ったのはキッチン。
そして作業台の上にはたくさんの道具が置かれている。
「何か、作るんですか?」
「ええ。今日が何の日か知ってるかしら?」
お母さんの言葉に理央くんは多分ピンと来てないだろう。
「あっ! バレンタインデーです!!」
さすが空良くんは知ってたな。
「ばれん、たいんでー?」
「バレンタインデーっていうのは、好きな人にチョコレートをあげる日なんだよ」
空良くんが教えてあげた途端、理央くんは目を輝かせて声をあげる。
「好きな人に? わぁー、凌也さんにあげたい!!」
「じゃあ、これからみんなで作りましょうか」
元々、今日休暇をとっていたのは将臣と両方のお父さんへのバレンタインの贈り物を作るため。
息子からもらうのはどうなんだろうと思ったけど、お父さんもお義父さんも将臣だけなんてずるい! っていうものだから、これが習慣になっちゃったんだよね。
「じゃあ、エプロンと三角巾を用意しているからつけましょうね」
理央くんのは桜色のエプロンと三角巾。
そして空良くんのは水色のエプロンと三角巾。
ちなみに僕はオレンジ色だ。
お母さんは嬉しそうに二人にエプロンをつけて、三角巾もつけてあげる。
二人を見ながら、ずっと嬉しそうな表情をしているから今日は楽しくてたまらないみたいだ。
うちは僕以外に息子がいないから、僕の弟みたいに思っているのかもしれないな。
「今日はクッキーを焼くのよ」
「わぁー! クッキーっ!」
「クッキー、大好きっ!!」
お母さんの言葉に二人は飛び跳ねて喜んでいるのが可愛い。
ちなみに今日のお菓子教室が決まったと知って、お父さんが朝からキッチンにカメラをセットしていた。
この映像を観月先生たちにプレゼントするつもりらしい。
多分……いや、絶対に大喜びしてくれそうだな。
お母さんが、クッキーを焼くって言った通り、実はもう生地はできている。
なんせ、理央くんも空良くんも、観月先生と悠木さんが大切に大切にしている存在。
もしこれで、火傷をしたり、包丁で指を切ったりしてしまったら目も当てられない。
というわけで、昨日のうちにすでに生地作りは終わっている。
お母さんは冷蔵庫から次々に生地を出していく
お母さん、相当気合い入れて作ったみたいだ。
プレーン生地にココア生地と抹茶生地。
イチゴの粉末を入れたイチゴ生地。
そして、チョコチップが入った生地。
それぞれ小さなまとまりずつ、たくさん用意されているから楽しい。
「この生地を綿棒で伸ばして、好きな形にくり抜いていくの」
そう言って、ハート型や星型、それに動物の形などたくさんの種類の型を理央くんたちに見せる。
「わぁー、すごい!!」
「動物さんもいっぱい!!」
二人の反応。僕が初めてお母さんとクッキーを作った時と同じだ。
理央くんと空良くんの初めてのお菓子作り。
うまくいくといいな。
ちなみにこの時には彼らはすでに面識がある設定になってます(笑)
* * *
<side秀吾>
夕食を食べ終えて、片付けをしてくれている将臣の姿を見ていると突然電話が鳴って驚いた。
ー先生、どうしたんですか?
ーこんな時間に悪い! 榊くんにどうしても頼みがあって……
ー先生が僕にお願いということは理央くん関連ですか?
ーやっぱりわかるか?
ーふふっ。それしかないですよ。それでどうしたんですか?
ー明日、悠木が学会に出席するから空良くんを預かる予定になっていたのは覚えてるだろう?
ーはい。明日は僕は休暇をいただいてますけど先生が内勤なので大丈夫だと、僕も予定を確認したので問題ないかと思いますが‥‥
ーそれが急遽出ないといけなくなってしまったんだ。数時間で帰ってこられるとは思うんだけど、やっぱり二人でいさせるのは心配なんだよ。それで本当に申し訳ないんだが、榊くんに二人を見て見てもらいたいんだ。どうだろう?
ー明日は実家に行くだけなので問題ないですが、よかったら理央くんと空良くんを僕の実家に連れて行ってもいいですか?
ーえっ? 榊くんの実家に? でも急にご迷惑じゃないか?
ーいえ。うちの両親、特に母はまた理央くんと空良くんに会いたいと電話でこぼしていましたので、すごく喜ぶと思いますよ。
ー榊くんの実家なら安心だし、じゃあ二人をお願いしてもいいかな?
ーはい。そしたら、明日午前中に空良くんが事務所に来る頃に迎えに行きますね。
ーいや、午後からでいいんだよ。
ーいえ、せっかくなので、午前中からお預かりします。お昼ご飯も実家で一緒に食べますので、お弁当も持たせなくても大丈夫ですよ。
悠木先生のところに預ける時には、ほとんど毎回お弁当を持たせているのを知っていたから、先手を打っておいた。
せっかくなら、うちの料理を食べてもらいたいからね。
ーわかった。助かるよ。ありがとう。じゃあ、明日9時に。
ーわかりました。
ふふっ。先生の方が離れ離れになって寂しくなるんじゃないかな。
でも思いもかけず明日は楽しい一日になりそうだ。
朝、タクシーで迎えに行こうとしたら将臣が、
「理央くんと空良くんはタクシーだと緊張してしまうだろう」
と言って、出勤時間を調整して送迎してくれることになった。
先生の事務所から、僕の実家に連れていくと将臣はそのまま仕事に向かった。
夕方も迎えにきてくれるというから本当に至れり尽くせりだ。
将臣って本当に優しいんだよね。
「理央くん、空良くん。いらっしゃい! 家に来てくれて嬉しいわ」
「花織ママ! 今日はよろしくお願いします」
理央くんが頭を下げると、空良くんも同じように挨拶をして頭を下げる。
本当に二人は双子みたいで可愛い。
「お正月以来ね。元気にしていた?」
「はい。また会えて嬉しいです」
「私も嬉しいわ。さぁ、中に入って」
初対面の時は本当に大騒ぎで大変だった。
お母さんも、そして観月先生たちのお母さんたちも可愛い理央くんたちの着物姿に大興奮で、狂喜乱舞ってああいうことを言うんだなって思ったものだ。
「今日はね、理央くんと空良くんと一緒にやりたいことがあるの」
「やりたいことってなんですか?」
「こっちに来て」
お母さんが連れて行ったのはキッチン。
そして作業台の上にはたくさんの道具が置かれている。
「何か、作るんですか?」
「ええ。今日が何の日か知ってるかしら?」
お母さんの言葉に理央くんは多分ピンと来てないだろう。
「あっ! バレンタインデーです!!」
さすが空良くんは知ってたな。
「ばれん、たいんでー?」
「バレンタインデーっていうのは、好きな人にチョコレートをあげる日なんだよ」
空良くんが教えてあげた途端、理央くんは目を輝かせて声をあげる。
「好きな人に? わぁー、凌也さんにあげたい!!」
「じゃあ、これからみんなで作りましょうか」
元々、今日休暇をとっていたのは将臣と両方のお父さんへのバレンタインの贈り物を作るため。
息子からもらうのはどうなんだろうと思ったけど、お父さんもお義父さんも将臣だけなんてずるい! っていうものだから、これが習慣になっちゃったんだよね。
「じゃあ、エプロンと三角巾を用意しているからつけましょうね」
理央くんのは桜色のエプロンと三角巾。
そして空良くんのは水色のエプロンと三角巾。
ちなみに僕はオレンジ色だ。
お母さんは嬉しそうに二人にエプロンをつけて、三角巾もつけてあげる。
二人を見ながら、ずっと嬉しそうな表情をしているから今日は楽しくてたまらないみたいだ。
うちは僕以外に息子がいないから、僕の弟みたいに思っているのかもしれないな。
「今日はクッキーを焼くのよ」
「わぁー! クッキーっ!」
「クッキー、大好きっ!!」
お母さんの言葉に二人は飛び跳ねて喜んでいるのが可愛い。
ちなみに今日のお菓子教室が決まったと知って、お父さんが朝からキッチンにカメラをセットしていた。
この映像を観月先生たちにプレゼントするつもりらしい。
多分……いや、絶対に大喜びしてくれそうだな。
お母さんが、クッキーを焼くって言った通り、実はもう生地はできている。
なんせ、理央くんも空良くんも、観月先生と悠木さんが大切に大切にしている存在。
もしこれで、火傷をしたり、包丁で指を切ったりしてしまったら目も当てられない。
というわけで、昨日のうちにすでに生地作りは終わっている。
お母さんは冷蔵庫から次々に生地を出していく
お母さん、相当気合い入れて作ったみたいだ。
プレーン生地にココア生地と抹茶生地。
イチゴの粉末を入れたイチゴ生地。
そして、チョコチップが入った生地。
それぞれ小さなまとまりずつ、たくさん用意されているから楽しい。
「この生地を綿棒で伸ばして、好きな形にくり抜いていくの」
そう言って、ハート型や星型、それに動物の形などたくさんの種類の型を理央くんたちに見せる。
「わぁー、すごい!!」
「動物さんもいっぱい!!」
二人の反応。僕が初めてお母さんとクッキーを作った時と同じだ。
理央くんと空良くんの初めてのお菓子作り。
うまくいくといいな。
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