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夢が叶う時
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「ここって、全部でどれくらいのお部屋があるんですか?」
ギャラリーまで歩いている間に、そんな質問を投げかけられた。
わがロレーヌ家の先祖が建てたこの城はドイツでもかなり大きな城の部類に入る。
だからこそホテル棟と個人棟に分けても、あまりあるほどの部屋があるのだ。
小さな部屋の全てを数えたことはないから正確な数はわからないが、おそらく100部屋は優に超えるだろうな。
そう教えてやると、ユヅルは大きな目をパチクリとさせながら全部回るのは無理そうだと笑う。
そうだな。
ここを全部回るのはどれくらいの年月が必要だろう。
けれど、それを少しずつ見て回るのもいい。
今よりも少し年齢を重ねたユヅルと今回の結婚式のことを振り返りながら、城を散策するのも楽しいだろうな。
その時のユヅルもこうやって私の腕に抱かれてくれているだろうか。
いや、考えることもないな。
私の腕にいて、同じような笑顔を見せてくれているに決まっている。
それくらい、私たちの未来は明るいのだ。
高く開放感のある緩やかなアーチ状の天井をしたギャラリーには、そのすべての壁に金箔が施されている。
ほんのわずかな照明でもその金の輝きが反射して、昼間以上の明るさを引き出してくれる。
美しいドレスを纏ったユヅルにその黄金の輝きが移っている。
なんと神々しいことだろう。
私が贈ったクラウンティアラの輝きと共に、まるで女神のような美しさだ。
このギャラリーの豪華さに驚いているユヅルにクラウンティアラが金色に輝いているぞと教えてやると、必死に見ようとしている姿が実に可愛らしい。
そんな可愛らしい姿もきっとトリスタンが写真におさめてくれていることだろう。
クララが大きな鏡を持ってきてユヅルに見せてあげると、自分の姿を嬉しそうに見つめる。
きっとユヅルには美しいドレスとクラウンティアラだけが目に入っているのだろう。
何よりも美しいのはユヅル自身だというのに。
自分の美しさには鈍感な私の愛しい姫に
「ああ、私の美しい姫……ここでもう一度、私とダンスをしてくれないか?」
と誘うと、満更でもない様子だったのはよほどさっきのダンスが楽しかったのだろう。
だが今度のダンスは違う。
私の気持ちを表したダンスだ。
きっとユヅルも喜んでくれることだろう。
庭での撮影でつけていたトレーンをまた外す。
やはりどちらも甲乙つけ難いほど美しい。
準備が整うと、誂えたように曲が鳴りだす。
さすが、ジョルジュ。
わかってくれているな。
フランスで結婚式に新郎新婦が踊るダンスとして欠かせないのは、なんといってもチークダンスだろう。
さっきは舞踏の間だったからワルツにしたが、やはりユヅルと踊るならロマンチックなチークダンスを踊らない選択肢はない。
ゆったりとした曲に身を任せ、頬をくっつけるほどにピッタリと密着していると、ドレスの奥からユヅルの速い鼓動が聞こえる。
私も同じくらい緊張しているが、伝わっているだろうか。
速い鼓動の理由を、私が格好いいからだといってくれるユヅルが愛おしくてたまらない。
すぐ目の前にユヅルの形のいい唇がある。
チークダンスをしながらキスをする……そんな夢が叶う日が私にもやってきたのだな。
――このままキスをしてもいいか?
そう尋ねた私に、ほんのりと頬を染めながら、
「聞かないで……」
と返すユヅル。
ああ、そうだな。
ユヅルの目がこんなにも恍惚としているというのに、わざわざ尋ねるなんて無粋だったな。
ゆっくりと唇を重ねると、甘く幸せな時間が流れる。
ユヅルとのキスシーンを写真におさめることができるなんて、素晴らしい思い出になったな。
すべての撮影を終え、支度部屋へと戻る。
少し前にミヅキとユウキからも撮影が終わったと連絡が来ていたからちょうどいい。
さすが日本人は時間に正確だな。
支度部屋の前で待っていたジュールと共に中にはいる。
ジュールはユヅルのドレスを見て、嬉しそうに目を細めた。
きっとニコラとアマネのことでも思い出しているのだろう。
私も思った。
今のユヅルはいつも以上にアマネによく似ていると。
ニコラによく似た私と、アマネによく似たユヅルの姿に二人を投影させているのかもしれないな。
撮影に疲れた表情を見せるユヅルのために甘い紅茶とマカロンを用意してくれていたジュール。
きっとリオとソラにも用意してあげたのだろう。
本当に気が利くな。
テーブルに置かれたマカロンを食べようかどうしようか悩んでいるユヅルの心配に気づき、私はマカロンを摘んでユヅルの口に運んだ。
私には十分小さなマカロンだが、ユヅルの小さな口には多少大きかったらしい。
それでも一口でなんとか入れ、もぐもぐと美味しそうに食べる姿はまるでリスのようだ。
喉に詰まらせてはいけないと思い、冷ました紅茶をゆっくりと飲ませる。
満足そうに食べ終えたユヅルはジュールの反応が気になったのか、
『パピー、僕……可愛い?』
と尋ねる。
ふふっ。これくらいのフランス語なら余裕で話せるようになってきたな。
私たちがニコラとアマネに似ていて、二人の結婚式を見たようで嬉しいと話すジュールを見てやっぱりなと思いながら、ユヅルに教えてやると、ユヅルは嬉しそうに笑っていた。
あのダンスといい、何か感じるところがあったのかもしれないな。
「エヴァンさん、パピーは理央くんや空良くんの部屋にもいったのかな?」
そんな質問はきっと、このマカロンが美味しかったから出たのだろうか。
『ジュール、リオとソラにもこの紅茶とマカロンを用意したのか?』
『はい。お二方にも紅茶とマカロンをご用意いたしましたよ。旦那さまと同様にミヅキさまとユウキさまが食べさせておいででございました、今は少しお部屋でおやすみされておりますよ』
『そうか、撮影の話はしていたか?』
『はい。随分と満足されたご様子でございました』
『そうか、ならよかった』
ユヅルに二人紅茶とマカロンを食べていたぞと教えてやると、喜びつつもジュールに二人のドレスの様子を聞いていた。
ああ、なるほど。
ユヅルの関心はマカロンじゃなく、ドレスの方だったか。
二人ともよく似合っていたとジュールがいうと、目を輝かせて早く見たいなと笑っていたが、それはもうすぐだ。
しばらくして
『旦那さま。準備が整ったようでございます』
とジュールが声をかけにきた。
さて、そろそろ本番だ。
私はユヅルを腕にだき、礼拝堂へ足を進めた。
少し緊張気味のユヅルに私も同じだと教えてやると、
「同じだね」
と嬉しそうに笑うユヅルが可愛い。
礼拝堂に到着すると、すでにミヅキとユウキがそれぞれの伴侶を腕にだき、立っているのが見えた。
すると、さっきまでの緊張気味の顔もどこへやら、お互いのドレス話に夢中のようだ。
ふとリオの足元を見れば、綺麗な透明の靴が輝いている。
ああ。
あれは、『les souliers de verre』
そうか、リオの望んでいた姫は 『Cendrillon』だったか。
だからミヅキも王子の衣装なのだな。
伴侶の夢を叶えるためにここまで再現するとはさすがだな。
ギャラリーまで歩いている間に、そんな質問を投げかけられた。
わがロレーヌ家の先祖が建てたこの城はドイツでもかなり大きな城の部類に入る。
だからこそホテル棟と個人棟に分けても、あまりあるほどの部屋があるのだ。
小さな部屋の全てを数えたことはないから正確な数はわからないが、おそらく100部屋は優に超えるだろうな。
そう教えてやると、ユヅルは大きな目をパチクリとさせながら全部回るのは無理そうだと笑う。
そうだな。
ここを全部回るのはどれくらいの年月が必要だろう。
けれど、それを少しずつ見て回るのもいい。
今よりも少し年齢を重ねたユヅルと今回の結婚式のことを振り返りながら、城を散策するのも楽しいだろうな。
その時のユヅルもこうやって私の腕に抱かれてくれているだろうか。
いや、考えることもないな。
私の腕にいて、同じような笑顔を見せてくれているに決まっている。
それくらい、私たちの未来は明るいのだ。
高く開放感のある緩やかなアーチ状の天井をしたギャラリーには、そのすべての壁に金箔が施されている。
ほんのわずかな照明でもその金の輝きが反射して、昼間以上の明るさを引き出してくれる。
美しいドレスを纏ったユヅルにその黄金の輝きが移っている。
なんと神々しいことだろう。
私が贈ったクラウンティアラの輝きと共に、まるで女神のような美しさだ。
このギャラリーの豪華さに驚いているユヅルにクラウンティアラが金色に輝いているぞと教えてやると、必死に見ようとしている姿が実に可愛らしい。
そんな可愛らしい姿もきっとトリスタンが写真におさめてくれていることだろう。
クララが大きな鏡を持ってきてユヅルに見せてあげると、自分の姿を嬉しそうに見つめる。
きっとユヅルには美しいドレスとクラウンティアラだけが目に入っているのだろう。
何よりも美しいのはユヅル自身だというのに。
自分の美しさには鈍感な私の愛しい姫に
「ああ、私の美しい姫……ここでもう一度、私とダンスをしてくれないか?」
と誘うと、満更でもない様子だったのはよほどさっきのダンスが楽しかったのだろう。
だが今度のダンスは違う。
私の気持ちを表したダンスだ。
きっとユヅルも喜んでくれることだろう。
庭での撮影でつけていたトレーンをまた外す。
やはりどちらも甲乙つけ難いほど美しい。
準備が整うと、誂えたように曲が鳴りだす。
さすが、ジョルジュ。
わかってくれているな。
フランスで結婚式に新郎新婦が踊るダンスとして欠かせないのは、なんといってもチークダンスだろう。
さっきは舞踏の間だったからワルツにしたが、やはりユヅルと踊るならロマンチックなチークダンスを踊らない選択肢はない。
ゆったりとした曲に身を任せ、頬をくっつけるほどにピッタリと密着していると、ドレスの奥からユヅルの速い鼓動が聞こえる。
私も同じくらい緊張しているが、伝わっているだろうか。
速い鼓動の理由を、私が格好いいからだといってくれるユヅルが愛おしくてたまらない。
すぐ目の前にユヅルの形のいい唇がある。
チークダンスをしながらキスをする……そんな夢が叶う日が私にもやってきたのだな。
――このままキスをしてもいいか?
そう尋ねた私に、ほんのりと頬を染めながら、
「聞かないで……」
と返すユヅル。
ああ、そうだな。
ユヅルの目がこんなにも恍惚としているというのに、わざわざ尋ねるなんて無粋だったな。
ゆっくりと唇を重ねると、甘く幸せな時間が流れる。
ユヅルとのキスシーンを写真におさめることができるなんて、素晴らしい思い出になったな。
すべての撮影を終え、支度部屋へと戻る。
少し前にミヅキとユウキからも撮影が終わったと連絡が来ていたからちょうどいい。
さすが日本人は時間に正確だな。
支度部屋の前で待っていたジュールと共に中にはいる。
ジュールはユヅルのドレスを見て、嬉しそうに目を細めた。
きっとニコラとアマネのことでも思い出しているのだろう。
私も思った。
今のユヅルはいつも以上にアマネによく似ていると。
ニコラによく似た私と、アマネによく似たユヅルの姿に二人を投影させているのかもしれないな。
撮影に疲れた表情を見せるユヅルのために甘い紅茶とマカロンを用意してくれていたジュール。
きっとリオとソラにも用意してあげたのだろう。
本当に気が利くな。
テーブルに置かれたマカロンを食べようかどうしようか悩んでいるユヅルの心配に気づき、私はマカロンを摘んでユヅルの口に運んだ。
私には十分小さなマカロンだが、ユヅルの小さな口には多少大きかったらしい。
それでも一口でなんとか入れ、もぐもぐと美味しそうに食べる姿はまるでリスのようだ。
喉に詰まらせてはいけないと思い、冷ました紅茶をゆっくりと飲ませる。
満足そうに食べ終えたユヅルはジュールの反応が気になったのか、
『パピー、僕……可愛い?』
と尋ねる。
ふふっ。これくらいのフランス語なら余裕で話せるようになってきたな。
私たちがニコラとアマネに似ていて、二人の結婚式を見たようで嬉しいと話すジュールを見てやっぱりなと思いながら、ユヅルに教えてやると、ユヅルは嬉しそうに笑っていた。
あのダンスといい、何か感じるところがあったのかもしれないな。
「エヴァンさん、パピーは理央くんや空良くんの部屋にもいったのかな?」
そんな質問はきっと、このマカロンが美味しかったから出たのだろうか。
『ジュール、リオとソラにもこの紅茶とマカロンを用意したのか?』
『はい。お二方にも紅茶とマカロンをご用意いたしましたよ。旦那さまと同様にミヅキさまとユウキさまが食べさせておいででございました、今は少しお部屋でおやすみされておりますよ』
『そうか、撮影の話はしていたか?』
『はい。随分と満足されたご様子でございました』
『そうか、ならよかった』
ユヅルに二人紅茶とマカロンを食べていたぞと教えてやると、喜びつつもジュールに二人のドレスの様子を聞いていた。
ああ、なるほど。
ユヅルの関心はマカロンじゃなく、ドレスの方だったか。
二人ともよく似合っていたとジュールがいうと、目を輝かせて早く見たいなと笑っていたが、それはもうすぐだ。
しばらくして
『旦那さま。準備が整ったようでございます』
とジュールが声をかけにきた。
さて、そろそろ本番だ。
私はユヅルを腕にだき、礼拝堂へ足を進めた。
少し緊張気味のユヅルに私も同じだと教えてやると、
「同じだね」
と嬉しそうに笑うユヅルが可愛い。
礼拝堂に到着すると、すでにミヅキとユウキがそれぞれの伴侶を腕にだき、立っているのが見えた。
すると、さっきまでの緊張気味の顔もどこへやら、お互いのドレス話に夢中のようだ。
ふとリオの足元を見れば、綺麗な透明の靴が輝いている。
ああ。
あれは、『les souliers de verre』
そうか、リオの望んでいた姫は 『Cendrillon』だったか。
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