イケメンスパダリ弁護士に助け出されて運命が変わりました

波木真帆

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結婚式……挙げたいな

「どうして……? 悪いのは僕なのに……」

「いや、理央は悪くないよ。悠木の反応は確かに空良くんを傷つけた。いくら嬉しかったとはいえ、ちゃんと反応してあげるべきだったんだ」

「やっぱり嬉しかったんですね、悠木さん……」

「ああ。でも、やっぱりって?」

「佳都さんがそう言ってたんです。空良くんの言葉が嬉しすぎて言葉が出なかったんじゃないかって……」

「そうか。やっぱり佳都くんが言ってくれてたんだな。その通りなんだよ。悠木もいつかは空良くんと結婚したいって考えているようだが、空良くんはまだそこまで自分のことを思ってはいないだろうから、そばにいられればいいと思っていたみたいだ。だから、空良くんの方から結婚の話が出て嬉しすぎて言葉に詰まってしまったらしい。あいつにとっては空良くんが初恋だからどうしていいかわからないんだろう」

やっぱり初恋なんだ……。
初恋の相手から結婚したいなんてあんなに嬉しそうに言われたら、そうなっちゃうかも。

「あの……凌也さん、も?」

「んっ?」

「あ、いや、なんでも――」
「もちろんだよ! 理央が俺の初恋だってわかってるだろう?」

そういってギュッと抱きしめてくれる。
絶対に離さないとでもいうような力強さに凌也さんの思いが込められているようですごく嬉しい。

「あのね、僕も……凌也さんと、結婚式……あげたいな」

「――っ! ああ、そうだな。すぐに計画しよう!!」

「わぁーっ!! やったぁ! 凌也さん、大好きっ!!」

僕は嬉しさのあまり、凌也さんのほっぺたにちゅっとキスをした。

「理央……」

「えへへっ。だって、嬉しくって……」

驚く凌也さんに笑顔でそう答えると、

「ああ、もうっ! 理央には負けるよ」

そう言って、僕の唇にそっとキスをしてくれた。
凌也さんにしては重ねるだけの短いキス。

あれ? と思っていると、

「ふふっ。続きは今夜な。今日はここに泊まりだから……」

と耳元で囁かれた。

「えっ? お泊まり? って……このホテルにってことですか?」

「ああ。そうだよ。理央、泊まりは初めてだろう?」

「はいっ! 嬉しいですっ!!!」

こんな素敵なホテルにお泊まりだなんて!!!

「ふふっ。夜はゆっくり楽しもうな」

そう言って凌也さんはもう一度重ねるだけのキスをしてくれた。

時計を見て、そろそろ教会に行こうかと言われて僕たちは部屋を出た。

新郎さんの控え室の前で凌也さんが少し大きな声で悠木さんに声をかけると、少し経って空良くんと悠木さんが部屋から出てきた。

空良くんが笑顔で出てきたから、きっとうまく仲直りできたんだろう。
よかった。

僕は空良くんに近づいて今日このホテルにお泊まりだよ! と話すと、空良くんも嬉しそうに

「本当? 僕たちもだよ!!」

と教えてくれた。
こんなすごいホテル緊張しちゃうよねと言う空良くんを見て、僕とおんなじだと思うとなんだか少しホッとしてしまった。

佳都さんたちが結婚式を挙げる教会は、僕が大好きで読んでいた絵本に出てくるような可愛らしいところで僕は思わず

「わぁーっ、素敵っ!」

と声をあげてしまった。

「ふふっ。理央、気に入ったか?」

「はい。こんなところで凌也さんと結婚式できたらいいなって思っちゃいました」

「そうか……でも、ここで結婚式を挙げられるのは今日だけの特別なんだそうだよ」

「あっ、そうなんですね……」

「理央、がっかりしたか?」

「いえ、佳都さんがここでできてよかったなって……。だって、佳都さんの思い出のホテルなんですよね? 佳都さんも喜んでるだろうなぁ……ふふっ」

そういうと凌也さんはにっこりと笑って、

「俺たちは2人の気に入った場所で結婚式挙げような」

と言ってくれて僕は嬉しかった。

ああ、凌也さんとの結婚式……楽しみだな。


「おーい、観月!! お前もこっちにきて挨拶しとけ」

悠木さんから声をかけられ、凌也さんは僕の手を引いて教会の前の席に座る人たちのところへ連れて行ってくれた。

「理央、綾城のご両親だよ」

そう紹介されて視線を向けると、本当だ。
綾城さんによく似ている。

「綾城のお父さん、お母さん。本日はおめでとうございます。佳都くんみたいな素敵な息子ができて幸せですね」

「ふふっ。そうなのよ。もう可愛くて可愛くて……でもね、直己が独占してあんまり実家に連れてきてくれないのよ。ねぇ、観月くん酷いでしょう?」

そんなことを言いながらも綾城さんのお母さん、すっごく嬉しそう。

「仕方ないですよ、あいつは佳都くんのことを溺愛しまくってますからね」

「ふふっ。溺愛しているのは観月くんもなんじゃないか?」

「ははっ。わかりますか?」

凌也さんの言葉に綾城さんのお父さんが返すと、凌也さんは笑いながら僕の腰に手を回し抱き寄せた。

「彼は観月理央。私の大切なパートナーです」

「えっ? 観月って、じゃあもう?」

「はい。私の両親の籍に入れたので、もう家族なんですよ。ほら、理央。自分で挨拶できるか?」

そうだ。今度はちゃんと間違えないように挨拶しなきゃ!

「あの、初めまして。僕……観月理央です。凌也さんと一緒にお仕事できるように頑張って勉強しているところです。えっと、僕……凌也さんのことが大好きです!」

「ふふっ。理央くんっていうのね、可愛いわ。直己と悠木くんと、そしてあなたまで良い子と出会えたのね。あなたたち高校時代から本当に仲良かったけど素敵なパートナーと出会えるタイミングも一緒なんて、さすが親友ね」

「ええ。私たちもびっくりしてますよ。でも、そもそものきっかけは綾城が佳都くんを捕まえてくれたおかげなんで、そこは綾城に感謝してますよ」

「あら、そうなの? じゃあ、麗花さんにもお礼言ってもらわなきゃ。ふふっ」

綾城さんのお母さんがニコニコと笑ってる。
そっか、お母さんとも仲良しなんだ。
僕はずっと一人ぼっちだったのに、凌也さんと知り合えたことで僕の大切な人がどんどん増えている気がする。

本当に凌也さんと出会えて幸せだな、僕は。
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