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第一章
お披露目会の衣装は
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<sideルーディー>
アズールが私のことを好きだと言ってくれた。
私もアズールが大好きだ。
これで私たちは両思いになったのだな。
まぁ、元々運命の番なのだから、片思いも両思いもないのだがこうして言葉にされるのはやはり嬉しい。
あまり興奮してはアズールを驚かせてしまうからと必死に冷静を保とうとするが、尻尾だけはどうしても言うことを聞かない。
父上たちはあまり尻尾に感情が現れないというのに、私の尻尾がこんなにも激しく動いてしまうのは私がまだ未熟で自分の感情を制御できないからか。
それとも、獣人であるがために他の人間たちよりも感情の振り幅が大きすぎるためか……。
いずれにしてもこんなにも尻尾が暴れていてはアズールを怖がらせてしまう。
立ち上がりソファーに座って、なんとか落ち着かせようと思っていると、アズールの小さな手が激しく動く尻尾に伸びてきた。
流石にアズールに怪我をさせてはいけないという意識が働いたのか、尻尾は一瞬のうちにぴたりと止まった。
「あうっ……」
アズールは突然止まった尻尾に驚きながらも、
「もふもふーっ」
と嬉しそうに撫でてくる。
どうやら撫でるのはいいが、掴んではいけないと話したのを覚えていてくれたようだ。
撫でられるだけでも興奮はするが、掴まれるよりは断然いい。
それにアズールに触れられるのをやめて欲しいわけではないからな。
嬉しそうに尻尾を撫でてくれるアズールを見つめていると、突然アズールの手が止まった。
「アズール? どうしたのだ?」
「あうーっ。もふもふーっ」
「尻尾がどうかしたか?」
そういうと、アズールは突然私に背を向けた。
そしてソファーに身体を横たえたかと思うと、急に可愛い尻を高く突き上げた。
私の目の前にアズールの可愛らしい尻尾が見える。
「アズール、どうしたんだ?」
「うーっ! もふもふーっ!!」
「――っ!! もしかして、アズールの尻尾を触れと言っているのか?」
「だぁっ! だぁっ!!」
「くぅ――!」
こんなに可愛い尻を間近で見ながら、しかもその尻尾に触るなんて……っ。
そんなことをしたら我慢できそうにないのだが……。
それでもアズールの言うことを拒否するなんてことは私にはできない。
相手はまだ1歳にも満たない赤子だ。
わかっているだろう!!
そう自分に言い聞かせて、そっと手を伸ばしアズールの尻尾に手のひらを当てると、自分の尻尾とは全然違う柔らかく心地いい毛並みに昇天しそうになる。
「ああ……っ、なんて気持ちよさだ……」
アズールがどうして急に触らせてくれたのかはわからないが、この感触を忘れないようにしよう。
アズールが起きあがろうとしているのに気づいて、ああ、尻尾タイムも終わりかとアズールを優しく抱き上げた。
すると、アズールは私の目を見ながら口を開いた。
「うーっ、もふもふぅー、ちゅきー?」
「えっ? 今の……私に聞いたのか?」
「だぁっ!」
「もちろん、好きだよ。アズール、大好きだ」
「うっ?」
コテンと首を倒す仕草も実に可愛らしい。
けれど、私は何か違うことを言ってしまったんだろうか?
<sideアズール>
勢いよく動くルーのしっぽに触ってみようと手を伸ばしたら、突然動きが止まってびっくりした。
だけど、この方がゆっくり触れるからきっと僕のために止めてくれたんだろう。
やっぱりルーは優しい。
いつもと変わらないもふもふの感触に感動しながら、手を伸ばしそっと撫でた。
――しっぽは掴んではいけないよ。今はまだ、ね。
前にそう言われたから、今は撫でるだけ。
掴んでいいときがきたら教えてくれるんだって。
その日が待ち遠しいな。
もふもふのお顔に、もふもふのしっぽ。
僕は毎日のように触らせてもらってるけど、ルーにも僕のしっぽに触って欲しいな。
ルーも僕のしっぽ、好きって言ってくれるかな?
よーし、やってみよう!
僕はルーから離れてソファーに寝転んだ。
だって、ルーのしっぽと違って僕のは小さいから、ルーの目の前に見せてあげないと触れないもんね。
できるだけ近づくように、お尻を高くあげて見せるとルーの顔の前に僕のしっぽが見える。
でも触っちゃいけないと思っているのか、なかなか触ってくれない。
「うーっ! もふもふーっ!!」
必死に声を上げると、ようやくルーの手が僕のしっぽに触れた。
わぁーっ!
ルーに触られるとなんだか楽しい。
耳に触られるのとはまた違う感覚だ。
そっとルーの顔を見ると、なんだかとっても嬉しそう。
よかった、僕のしっぽ気に入ってくれたかな?
突き上げていたお尻をさげ、ルーに抱っこしてもらって顔を見つめながら、
「うーっ、もふもふぅー、ちゅきー?」
ルーに僕のしっぽが好きかを尋ねると、
「もちろん、好きだよ。アズール、大好きだ」
と返ってきた。
んっ?
これって、僕が好きってこと?
それともしっぽが好きってこと?
どっちだろう?
よくわかんないけど、まぁ、どっちも好きってことでいいのかな?
「可愛いアズール。1歳のお披露目にはどんな衣装がいいだろうな?」
「あうっ?」
お披露目ってなにするかわからないけど、誕生日ってことだよね?
その時にパーティーをしてくれるってことなのかな?
もしかしたら家族以外の人に会えるとか?
じゃあ、もしかしてその衣装って、その時に着る服ってこと?
わぁーっ!
僕、誕生日を祝ってもらうのも初めてだ!!
誕生日には小さな生クリームのケーキが出たのを思い出す。
それを見て、自分の誕生日だってことに気づいたんだ。
誰もお祝いに来てくれない。
おめでとうと言ってくれるのは、ケーキを運んできてくれた看護師さんだけ。
そんな僕がお祝いしてもらえるなんて!!
それだけで嬉しいよっ!!
でも、衣装か……どんなのがいいんだろうな……。
僕、この世界のことわかんないしな……。
悩んでいると、目の前のルーが嬉しそうに僕を見つめてる。
あっ! そうだっ!!
「うーっ! うーっ!」
「んっ? どうした? 何か着てみたいものでもあるのか?」
「うーの、いい!」
「んっ? なんと言ってるんだろうな……」
うーん、上手く伝わらないな。
僕は必死にルーの着ている服を掴んで、もう一度訴えてみた。
「うーの、いい!」
「――っ!! アズール、もしかして……私とお揃いの服がいいと言っているのか?」
そうそう!
ルーの着ているかっこいい服を着てみたい!!
いかにも王子さまって感じでかっこいいもん。
僕もこんな服着たら、かっこよく見えるかも!!!
アズールが私のことを好きだと言ってくれた。
私もアズールが大好きだ。
これで私たちは両思いになったのだな。
まぁ、元々運命の番なのだから、片思いも両思いもないのだがこうして言葉にされるのはやはり嬉しい。
あまり興奮してはアズールを驚かせてしまうからと必死に冷静を保とうとするが、尻尾だけはどうしても言うことを聞かない。
父上たちはあまり尻尾に感情が現れないというのに、私の尻尾がこんなにも激しく動いてしまうのは私がまだ未熟で自分の感情を制御できないからか。
それとも、獣人であるがために他の人間たちよりも感情の振り幅が大きすぎるためか……。
いずれにしてもこんなにも尻尾が暴れていてはアズールを怖がらせてしまう。
立ち上がりソファーに座って、なんとか落ち着かせようと思っていると、アズールの小さな手が激しく動く尻尾に伸びてきた。
流石にアズールに怪我をさせてはいけないという意識が働いたのか、尻尾は一瞬のうちにぴたりと止まった。
「あうっ……」
アズールは突然止まった尻尾に驚きながらも、
「もふもふーっ」
と嬉しそうに撫でてくる。
どうやら撫でるのはいいが、掴んではいけないと話したのを覚えていてくれたようだ。
撫でられるだけでも興奮はするが、掴まれるよりは断然いい。
それにアズールに触れられるのをやめて欲しいわけではないからな。
嬉しそうに尻尾を撫でてくれるアズールを見つめていると、突然アズールの手が止まった。
「アズール? どうしたのだ?」
「あうーっ。もふもふーっ」
「尻尾がどうかしたか?」
そういうと、アズールは突然私に背を向けた。
そしてソファーに身体を横たえたかと思うと、急に可愛い尻を高く突き上げた。
私の目の前にアズールの可愛らしい尻尾が見える。
「アズール、どうしたんだ?」
「うーっ! もふもふーっ!!」
「――っ!! もしかして、アズールの尻尾を触れと言っているのか?」
「だぁっ! だぁっ!!」
「くぅ――!」
こんなに可愛い尻を間近で見ながら、しかもその尻尾に触るなんて……っ。
そんなことをしたら我慢できそうにないのだが……。
それでもアズールの言うことを拒否するなんてことは私にはできない。
相手はまだ1歳にも満たない赤子だ。
わかっているだろう!!
そう自分に言い聞かせて、そっと手を伸ばしアズールの尻尾に手のひらを当てると、自分の尻尾とは全然違う柔らかく心地いい毛並みに昇天しそうになる。
「ああ……っ、なんて気持ちよさだ……」
アズールがどうして急に触らせてくれたのかはわからないが、この感触を忘れないようにしよう。
アズールが起きあがろうとしているのに気づいて、ああ、尻尾タイムも終わりかとアズールを優しく抱き上げた。
すると、アズールは私の目を見ながら口を開いた。
「うーっ、もふもふぅー、ちゅきー?」
「えっ? 今の……私に聞いたのか?」
「だぁっ!」
「もちろん、好きだよ。アズール、大好きだ」
「うっ?」
コテンと首を倒す仕草も実に可愛らしい。
けれど、私は何か違うことを言ってしまったんだろうか?
<sideアズール>
勢いよく動くルーのしっぽに触ってみようと手を伸ばしたら、突然動きが止まってびっくりした。
だけど、この方がゆっくり触れるからきっと僕のために止めてくれたんだろう。
やっぱりルーは優しい。
いつもと変わらないもふもふの感触に感動しながら、手を伸ばしそっと撫でた。
――しっぽは掴んではいけないよ。今はまだ、ね。
前にそう言われたから、今は撫でるだけ。
掴んでいいときがきたら教えてくれるんだって。
その日が待ち遠しいな。
もふもふのお顔に、もふもふのしっぽ。
僕は毎日のように触らせてもらってるけど、ルーにも僕のしっぽに触って欲しいな。
ルーも僕のしっぽ、好きって言ってくれるかな?
よーし、やってみよう!
僕はルーから離れてソファーに寝転んだ。
だって、ルーのしっぽと違って僕のは小さいから、ルーの目の前に見せてあげないと触れないもんね。
できるだけ近づくように、お尻を高くあげて見せるとルーの顔の前に僕のしっぽが見える。
でも触っちゃいけないと思っているのか、なかなか触ってくれない。
「うーっ! もふもふーっ!!」
必死に声を上げると、ようやくルーの手が僕のしっぽに触れた。
わぁーっ!
ルーに触られるとなんだか楽しい。
耳に触られるのとはまた違う感覚だ。
そっとルーの顔を見ると、なんだかとっても嬉しそう。
よかった、僕のしっぽ気に入ってくれたかな?
突き上げていたお尻をさげ、ルーに抱っこしてもらって顔を見つめながら、
「うーっ、もふもふぅー、ちゅきー?」
ルーに僕のしっぽが好きかを尋ねると、
「もちろん、好きだよ。アズール、大好きだ」
と返ってきた。
んっ?
これって、僕が好きってこと?
それともしっぽが好きってこと?
どっちだろう?
よくわかんないけど、まぁ、どっちも好きってことでいいのかな?
「可愛いアズール。1歳のお披露目にはどんな衣装がいいだろうな?」
「あうっ?」
お披露目ってなにするかわからないけど、誕生日ってことだよね?
その時にパーティーをしてくれるってことなのかな?
もしかしたら家族以外の人に会えるとか?
じゃあ、もしかしてその衣装って、その時に着る服ってこと?
わぁーっ!
僕、誕生日を祝ってもらうのも初めてだ!!
誕生日には小さな生クリームのケーキが出たのを思い出す。
それを見て、自分の誕生日だってことに気づいたんだ。
誰もお祝いに来てくれない。
おめでとうと言ってくれるのは、ケーキを運んできてくれた看護師さんだけ。
そんな僕がお祝いしてもらえるなんて!!
それだけで嬉しいよっ!!
でも、衣装か……どんなのがいいんだろうな……。
僕、この世界のことわかんないしな……。
悩んでいると、目の前のルーが嬉しそうに僕を見つめてる。
あっ! そうだっ!!
「うーっ! うーっ!」
「んっ? どうした? 何か着てみたいものでもあるのか?」
「うーの、いい!」
「んっ? なんと言ってるんだろうな……」
うーん、上手く伝わらないな。
僕は必死にルーの着ている服を掴んで、もう一度訴えてみた。
「うーの、いい!」
「――っ!! アズール、もしかして……私とお揃いの服がいいと言っているのか?」
そうそう!
ルーの着ているかっこいい服を着てみたい!!
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