3 / 79
彼との出逢い
しおりを挟む
ーはい。実は私の会社の社員が、今石垣島で取引先と打ち合わせをして西表島に帰る予定だったのですが、車を走らせていたところ急に車が故障してしまったようなんです。それを直している最中に土砂降りになってしまったとかで、市内に戻るのにもかなり離れていますし、今いる場所から浅香の宿が目と鼻の先だそうで、宿に連絡をしたんですが、今日はあいにく満室らしくて……。
ああ、なるほど。そういうことか。
本当ならこの部屋に泊まらせようと思っていたんだな。
まぁ部屋はあるから私は問題はないが……相部屋を頼むということはその社員は男性だろう。
私の性癖を知った上で倉橋さんは頼んでいるんだろうが、相手は私と同じ部屋でいいのだろうか?
ーあの、そういうことでしたら私は相部屋でも全然構いませんが、その……よろしいのですか?
ーえっ? 何がですか?
ー私はゲイだと申し上げましたが、そんな者と相部屋などその方が嫌がるのではないですか?
ーああ。そのことですか。ふふっ。大丈夫ですよ。相部屋をお願いする社員は恋愛にはあまり興味がないようですし、安慶名さんが無理やり迫るようなことはなさらないとわかっていますから。それに……
ーなんですか?
ーもし、安慶名さんが彼とそういうことになるのなら、それもまた運命ですから……。
意味深な倉橋さんの言葉に私は少し戸惑った。
しかし、それもまた運命……確かにそうだ。
それでも、普段の私なら何か間違いがあってはと断っていただろう。
けれど、この日常からかけ離れた空間が私に何か不思議な力を与えたようだ。
ーわかりました。一緒に宿泊していただいて構いませんよ。
私の言葉に倉橋さんは安堵の息を吐き、
ーありがとうございます。助かります。
と何度もお礼を言って電話を切った。
それからしばらく経って、離れの玄関にあるチャイムが押された。
本当にここだけ自分の家のようだな。
そんなことを思いながら、ガラガラと引き戸を開けるとそこにはタオルを手に持ち、まだ髪からポタポタと雫を垂らしているびしょ濡れの美青年が立っていた。
一緒にいたこの宿の支配人が何やら私に説明をしようとしていたが、こんなに濡れたままの彼を放っておいて話を聞くわけにはいかない。
「君、話は後でゆっくり聞こう。風邪を引くといけないからとりあえずお風呂に入りなさい」
と声をかけると、一瞬戸惑った様子をしていたが、こんなに濡れていてはゆっくり話もできないと気づいたのだろう。
彼は
「申し訳ありません。お言葉に甘えてお風呂いただきます」
と礼儀正しく頭を下げ、急いでバスルームへと駆けて行った。
パタパタと駆けていく彼を見送りながら、
「安慶名さま、お騒がせいたしまして申し訳ございません」
と支配人が深々と頭を下げる。
「いいえ、倉橋さんからは先にご連絡いただきましたし、こちらも了承の上で彼にここに来ていただいたのです。支配人も彼も私に詫びる必要などありませんよ。こちらのことはお気になさらず。食事だけ2人分お願いしますね」
そういうと支配人はホッとした表情を見せ、
「畏まりました」
と頭を下げ、出ていった。
玄関に1人残され、さてどうするかと思ったが、そういえばさっきの倉橋さんの口ぶりでは彼は日帰り出張で石垣に来たようだった。
とすると、風呂に入らせたはいいが着替えなどは持ってきてはいないだろう。
そういえば、いくつか新品の下着を持ってきていたはずだ。
華奢な彼には大きいかもしれないが、ないよりはマシだろう。
着替えの服は……私の服では大きいだろうが、確か着れる服を持ってきていたはずだ。
急いで探そうと思ったが、そうこうしている間に彼が風呂から出てきてしまっては元も子もない。
服は後で貸すとして、とりあえず急いで自分の荷物から下着を取り出し、部屋に置いてあったバスローブと共にバスルームへと持っていった。
さっき入ったばかりだからまだ出てきてはいないだろうと思いながらも、一応ノックをしてみると中からまだ水音が聞こえる。
よかった、大丈夫そうだ。
ホッと胸を撫で下ろしながら扉をカチャリと開け、持ってきた着替えをわかりやすい場所に置いていると、ガラガラと風呂場の扉が開いた。
えっ? と振り返った私の目に飛び込んできたのは、風呂で温まり頬をほんのりと赤らめた裸の彼……。
その彼の色白の肌に可愛らしい赤い実と薄い下生えから少しだけ見える可愛らしいモノ。
なんと美しいのだろう……。
私と目が合い、一瞬にしてさらに顔を赤らめた彼に
「失礼した。着替えはここに置いていますので」
と努めて冷静に話し、急いでバスルームを出た。
ソファーに腰を下ろし、『ふぅ』と一息ついたものの、目を閉じれば脳裏に先ほどの美しい肢体が甦ってくる。
そして何よりあの恥ずかしそうに私を見つめる目……あの瞳がすごく綺麗だった。
私などに身体を見られて彼は傷ついているかもしれない。
彼のためにもすぐにでも私の記憶から消し去ってあげた方がいいだろうに、私の脳が忘れたくないと拒否している。
こんなこと初めてだ。
ついさっき出会ったばかりの彼がこんなにも私の心を掴んで離さないなんて……。
これが一目惚れというものなのだろうか?
――伊織、私は皐月と出会った瞬間に、この人は絶対に手放してはいけない、一生のパートナーだと感じたんだ。
今思えば、それは一目惚れだったのだろうな。
私が皐月に一目惚れしたようにきっと伊織にもいつかそのような人が現れるはずだ。
あれはどういうきっかけだったか。
宗一郎さんが料理をしている皐月さんを見ながら、そう話してくれたことがあったのを思い出した。
あの時は一目惚れの存在などあまりにも不確かでまるで御伽噺のように聞いていたが、宗一郎さんの言っていたことは本当だったな。
彼は私にとって絶対に手放してはいけない。
あの一瞬でそう感じたんだ。
だが、彼はゲイではない。
初めての一目惚れは、このまま失恋となるのだろうな。
宗一郎さんのように一目惚れの相手と一生を添い遂げられるなんて、奇跡以外の何ものでもないのだろう。
今更ながら、宗一郎さんと皐月さんが羨ましく思える。
「あ、あの……」
綺麗な声が聞こえてそちらを振り向くと、まだ頬をほんのりと赤く染めた彼がバスローブを着てこちらを向いて立っていた。
「どうぞこちらにお掛けください」
「すみません、失礼いたします」
そう声をかけると、彼はおずおずとこちらに近づいてきた。
ああ、歩く姿ですら目を惹くのだな。
「先ほどは勝手に入ってしまい、失礼いたしました」
不可抗力だったとはいえ、勝手に裸を見てしまった謝罪はすべきだろう。
私は彼に頭を下げた。
「い、いいえ。私の方こそ突然お邪魔した上に、あんな姿をお見せしてしまって申し訳ありません」
顔を真っ赤にして謝罪の言葉を口にする彼を見て、おそらく他人に裸を見られたのは初めてなのだろうと思った。
それならこれ以上あのことに触れない方がいいだろう。
「私のことは倉橋さんからお聞きになっていらっしゃいますか?」
「はい。倉橋が弊社の顧問弁護士にと依頼したと聞いております。
わざわざ東京からこんなに遠くまでお越しいただきありがとうございます」
「いいえ、御社への訪問は私の方から倉橋さんにお願いしたのですよ。
西表の素晴らしい自然の中にあるなんて素晴らしい会社じゃないですか」
「はい。それはもう。私は宮古島出身なのですが、西表島の美しさは別格ですよ」
先ほどまでの凛とした姿とはまた違う可愛らしい笑みを見せながら話してくれる彼を見て、本当に西表が……そして西表島での仕事が好きなのだなと思った。
「そうなんですね。西表島は初めてなので楽しみですよ。そういえば自己紹介もせず失礼いたしました。私、安慶名伊織と申します」
そう言って念のためにと内ポケットに入れていた名刺入れから一枚名刺を抜き取って彼に渡すと、
「ああ、私もすっかり忘れておりまして申し訳ございません……わっ!」
と慌てて服から名刺を渡そうとして自分がバスローブ姿だったことを思い出したようだ。
「今、手持ちがなくて……名刺は後程でもよろしいでしょうか?」
「ふふっ。いいんですよ、お気になさらず。お名前だけお伺いしてもよろしいですか?」
「はい。砂川悠真と申します。あの、安慶名さんは沖縄の方ですか?」
「はい。やっぱりわかりますね。那覇出身です」
「私も宮古島では多い名前なのですぐに当てられるんですよ」
ふふっと可愛らしい笑顔を見せる彼に私はどんどん惹かれていくのがわかった。
ああ、なるほど。そういうことか。
本当ならこの部屋に泊まらせようと思っていたんだな。
まぁ部屋はあるから私は問題はないが……相部屋を頼むということはその社員は男性だろう。
私の性癖を知った上で倉橋さんは頼んでいるんだろうが、相手は私と同じ部屋でいいのだろうか?
ーあの、そういうことでしたら私は相部屋でも全然構いませんが、その……よろしいのですか?
ーえっ? 何がですか?
ー私はゲイだと申し上げましたが、そんな者と相部屋などその方が嫌がるのではないですか?
ーああ。そのことですか。ふふっ。大丈夫ですよ。相部屋をお願いする社員は恋愛にはあまり興味がないようですし、安慶名さんが無理やり迫るようなことはなさらないとわかっていますから。それに……
ーなんですか?
ーもし、安慶名さんが彼とそういうことになるのなら、それもまた運命ですから……。
意味深な倉橋さんの言葉に私は少し戸惑った。
しかし、それもまた運命……確かにそうだ。
それでも、普段の私なら何か間違いがあってはと断っていただろう。
けれど、この日常からかけ離れた空間が私に何か不思議な力を与えたようだ。
ーわかりました。一緒に宿泊していただいて構いませんよ。
私の言葉に倉橋さんは安堵の息を吐き、
ーありがとうございます。助かります。
と何度もお礼を言って電話を切った。
それからしばらく経って、離れの玄関にあるチャイムが押された。
本当にここだけ自分の家のようだな。
そんなことを思いながら、ガラガラと引き戸を開けるとそこにはタオルを手に持ち、まだ髪からポタポタと雫を垂らしているびしょ濡れの美青年が立っていた。
一緒にいたこの宿の支配人が何やら私に説明をしようとしていたが、こんなに濡れたままの彼を放っておいて話を聞くわけにはいかない。
「君、話は後でゆっくり聞こう。風邪を引くといけないからとりあえずお風呂に入りなさい」
と声をかけると、一瞬戸惑った様子をしていたが、こんなに濡れていてはゆっくり話もできないと気づいたのだろう。
彼は
「申し訳ありません。お言葉に甘えてお風呂いただきます」
と礼儀正しく頭を下げ、急いでバスルームへと駆けて行った。
パタパタと駆けていく彼を見送りながら、
「安慶名さま、お騒がせいたしまして申し訳ございません」
と支配人が深々と頭を下げる。
「いいえ、倉橋さんからは先にご連絡いただきましたし、こちらも了承の上で彼にここに来ていただいたのです。支配人も彼も私に詫びる必要などありませんよ。こちらのことはお気になさらず。食事だけ2人分お願いしますね」
そういうと支配人はホッとした表情を見せ、
「畏まりました」
と頭を下げ、出ていった。
玄関に1人残され、さてどうするかと思ったが、そういえばさっきの倉橋さんの口ぶりでは彼は日帰り出張で石垣に来たようだった。
とすると、風呂に入らせたはいいが着替えなどは持ってきてはいないだろう。
そういえば、いくつか新品の下着を持ってきていたはずだ。
華奢な彼には大きいかもしれないが、ないよりはマシだろう。
着替えの服は……私の服では大きいだろうが、確か着れる服を持ってきていたはずだ。
急いで探そうと思ったが、そうこうしている間に彼が風呂から出てきてしまっては元も子もない。
服は後で貸すとして、とりあえず急いで自分の荷物から下着を取り出し、部屋に置いてあったバスローブと共にバスルームへと持っていった。
さっき入ったばかりだからまだ出てきてはいないだろうと思いながらも、一応ノックをしてみると中からまだ水音が聞こえる。
よかった、大丈夫そうだ。
ホッと胸を撫で下ろしながら扉をカチャリと開け、持ってきた着替えをわかりやすい場所に置いていると、ガラガラと風呂場の扉が開いた。
えっ? と振り返った私の目に飛び込んできたのは、風呂で温まり頬をほんのりと赤らめた裸の彼……。
その彼の色白の肌に可愛らしい赤い実と薄い下生えから少しだけ見える可愛らしいモノ。
なんと美しいのだろう……。
私と目が合い、一瞬にしてさらに顔を赤らめた彼に
「失礼した。着替えはここに置いていますので」
と努めて冷静に話し、急いでバスルームを出た。
ソファーに腰を下ろし、『ふぅ』と一息ついたものの、目を閉じれば脳裏に先ほどの美しい肢体が甦ってくる。
そして何よりあの恥ずかしそうに私を見つめる目……あの瞳がすごく綺麗だった。
私などに身体を見られて彼は傷ついているかもしれない。
彼のためにもすぐにでも私の記憶から消し去ってあげた方がいいだろうに、私の脳が忘れたくないと拒否している。
こんなこと初めてだ。
ついさっき出会ったばかりの彼がこんなにも私の心を掴んで離さないなんて……。
これが一目惚れというものなのだろうか?
――伊織、私は皐月と出会った瞬間に、この人は絶対に手放してはいけない、一生のパートナーだと感じたんだ。
今思えば、それは一目惚れだったのだろうな。
私が皐月に一目惚れしたようにきっと伊織にもいつかそのような人が現れるはずだ。
あれはどういうきっかけだったか。
宗一郎さんが料理をしている皐月さんを見ながら、そう話してくれたことがあったのを思い出した。
あの時は一目惚れの存在などあまりにも不確かでまるで御伽噺のように聞いていたが、宗一郎さんの言っていたことは本当だったな。
彼は私にとって絶対に手放してはいけない。
あの一瞬でそう感じたんだ。
だが、彼はゲイではない。
初めての一目惚れは、このまま失恋となるのだろうな。
宗一郎さんのように一目惚れの相手と一生を添い遂げられるなんて、奇跡以外の何ものでもないのだろう。
今更ながら、宗一郎さんと皐月さんが羨ましく思える。
「あ、あの……」
綺麗な声が聞こえてそちらを振り向くと、まだ頬をほんのりと赤く染めた彼がバスローブを着てこちらを向いて立っていた。
「どうぞこちらにお掛けください」
「すみません、失礼いたします」
そう声をかけると、彼はおずおずとこちらに近づいてきた。
ああ、歩く姿ですら目を惹くのだな。
「先ほどは勝手に入ってしまい、失礼いたしました」
不可抗力だったとはいえ、勝手に裸を見てしまった謝罪はすべきだろう。
私は彼に頭を下げた。
「い、いいえ。私の方こそ突然お邪魔した上に、あんな姿をお見せしてしまって申し訳ありません」
顔を真っ赤にして謝罪の言葉を口にする彼を見て、おそらく他人に裸を見られたのは初めてなのだろうと思った。
それならこれ以上あのことに触れない方がいいだろう。
「私のことは倉橋さんからお聞きになっていらっしゃいますか?」
「はい。倉橋が弊社の顧問弁護士にと依頼したと聞いております。
わざわざ東京からこんなに遠くまでお越しいただきありがとうございます」
「いいえ、御社への訪問は私の方から倉橋さんにお願いしたのですよ。
西表の素晴らしい自然の中にあるなんて素晴らしい会社じゃないですか」
「はい。それはもう。私は宮古島出身なのですが、西表島の美しさは別格ですよ」
先ほどまでの凛とした姿とはまた違う可愛らしい笑みを見せながら話してくれる彼を見て、本当に西表が……そして西表島での仕事が好きなのだなと思った。
「そうなんですね。西表島は初めてなので楽しみですよ。そういえば自己紹介もせず失礼いたしました。私、安慶名伊織と申します」
そう言って念のためにと内ポケットに入れていた名刺入れから一枚名刺を抜き取って彼に渡すと、
「ああ、私もすっかり忘れておりまして申し訳ございません……わっ!」
と慌てて服から名刺を渡そうとして自分がバスローブ姿だったことを思い出したようだ。
「今、手持ちがなくて……名刺は後程でもよろしいでしょうか?」
「ふふっ。いいんですよ、お気になさらず。お名前だけお伺いしてもよろしいですか?」
「はい。砂川悠真と申します。あの、安慶名さんは沖縄の方ですか?」
「はい。やっぱりわかりますね。那覇出身です」
「私も宮古島では多い名前なのですぐに当てられるんですよ」
ふふっと可愛らしい笑顔を見せる彼に私はどんどん惹かれていくのがわかった。
334
あなたにおすすめの小説
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます
なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。
そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。
「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」
脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……!
高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!?
借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。
冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!?
短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
病弱の花
雨水林檎
BL
痩せた身体の病弱な青年遠野空音は資産家の男、藤篠清月に望まれて単身東京に向かうことになる。清月は彼をぜひ跡継ぎにしたいのだと言う。明らかに怪しい話に乗ったのは空音が引き取られた遠縁の家に住んでいたからだった。できそこないとも言えるほど、寝込んでばかりいる空音を彼らは厄介払いしたのだ。そして空音は清月の家で同居生活を始めることになる。そんな空音の願いは一つ、誰よりも痩せていることだった。誰もが眉をひそめるようなそんな願いを、清月は何故か肯定する……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる