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番外編
ラブホテルに行こう!※ 伊織&悠真Ver. 2
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<side悠真>
「ふふっ。沖縄以外で伊織さんとこんなにも長い時間ドライブできるなんて、初めてですね」
「確かに。悠真がこちらに来てもいつも自宅か実家でしたからね。これからはたまに遠出しましょうか」
「はい。でも……」
「んっ? どうしました?」
「車だと伊織さんにピッタリくっつけないのは寂しいですね」
「――っ、あなたって人は……そんなに可愛いことを言うと、ホテルに着く前に襲いたくなってしまいますよ」
ああ、伊織さんの瞳が私をほしいと訴えてくる。
その瞳に見つめられるだけで、私の身体の奥が疼いてしまう。
「伊織さん……」
私が縋るように見つめると、伊織さんは途中の脇道に車を停め、身を乗り出して私にキスをした。
「もう少しの辛抱ですから、あまり煽らないでください……ただでさえ、悠真といつもと違う場所で愛し合えることに興奮しているのですから……」
「伊織さん……今日はいっぱい愛してください」
「くっ――!! ああ、もうっ!!」
「んんっ!!」
クチュクチュと唾液の交わる激しいキス。
車の中で、誰かに見られるかもしれないのにこんな激しいキスをしてしまうなんて……。
伊織さんだけでなく、今日は私も興奮しているみたいだ。
それもこれも、敬介さんから紹介されたラブホテルがそうさせているのかもしれない。
それからはサービスエリアに留まる時間ももったいなく思えて、時間にして30分くらい……でも私にとっては永遠にも感じられるような車の旅が終わり、目的地である大きな建物の前に到着した。
「伊織さん、ここですか?」
「ええ。この駐車場に車を置いたらそこから部屋に上がれるそうです」
「なんだか入る前からドキドキしてしまいますね」
「そんな可愛い悠真の姿を誰にも見せたくないので、早く入りましょうか」
そういうと、伊織さんは駐車場の一番奥の駐車スペースに車を止めた。
自分で降りようとする前にさっと伊織さんが扉を開けてくれる。
こうやっていつでも私をエスコートしてくれるんだ。
そのまま手を握られながら、すぐ横の階段を上がると伊織さんが暗証番号錠を操作すると扉がカチャリと音を立てて開いた。
ラブホテルって一体どんな感じなんだろう。
緊張が高まってくる。
「ふふっ。大丈夫ですよ、悠真」
優しく抱き寄せられながら中に入ると、少しシックな照明にドキッとするけれど、内装自体は飛び抜けて大きな丸いベッドがある以外は普通のホテルと変わらない気がした。
と言うよりも、部屋に置かれている家具はどれも高価なものというか、品質の良いもので揃えられている。
言葉は悪いけれど、これがラブホテルだとは思えない。
そう思ってしまうくらい、ここは素晴らしく豪華な部屋だった。
「こんな素敵な部屋に泊まらせてもらえるなんて……本当にいいんでしょうか?」
「浅香さんに感想を聞かせてほしいと頼まれたのですから、私たちは気にせずに使って思ったままの感想を伝えたらいいんですよ」
「そ、そうですね……」
そうだ、この部屋に伊織さんと泊まった感想を伝えるんだった。
うわー、なんだかさらにドキドキしてきた。
「悠真……」
「えっ? んっ!!」
まだベッドにも行っていないのに、入り口で濃厚なキスが始まってしまった。
さっきの車の中でのキスよりもずっと激しいキスに、腰が砕けてしまいそう。
「ふふっ。もう力が抜けてしまいましたか?」
「だって、さっきからキスばかりで……」
「すみません、緊張している悠真が可愛くて、つい……。とりあえず、ソファーに座りましょうか」
伊織さんは柔らかな笑顔を浮かべながら、力の抜けてしまった私を抱き上げ、ソファーに腰を下ろした。
<side伊織>
思いがけず素晴らしいホテルで悠真と過ごすことになった。
ラブホテルという名の通り、悠真と愛を確かめ合うためのホテルだ。
ここに来るまでの道中も、悠真がいつもよりはしゃいでいる姿に何度も押し倒しそうになってしまった。
もちろん、自宅や浅香さんのホテルで愛し合うことに飽きたというわけではない。
ただ、いつもと違う悠真の姿が見られると思うだけで滾ってしまうのだ。
周平さんから、このホテルについての仕掛けをいくつか聞いたが……さて、どうやって一人で風呂に入ろうか。
寝室で愛し合うにしても、バスルームで愛し合うにしても、いつも私と悠真は一緒だ。
片時も離れることはない。
だが、悠真を一人にさせないと、普段なら絶対に見られない悠真の極上の姿を見ることはできない。
しかもその姿を映像として残しておけるのだ。
周平さんはどんな映像だったかまでは教えてはくれなかったが、あれだけしっかりと私に念を押すくらいだ。
きっとすごいものに違いない。
それこそ一生の宝物にでもなるかもしれない。
そのチャンスをみすみす逃すわけにいかないのだが……。
おかしな態度をとって、悠真の機嫌を損ねたり悲しませたりはしたくない。
どうするのが一番いいか……。
いい考えを思いつかずにとりあえず、悠真を抱き上げソファーに腰を下ろしたが、さて、本当にどうしようか。
弁護士として仕事をしている時は、次の手に悩んだことなど一度もないが、こんな時どうしていいかわからなくなる。
こういうのはやはり経験値がものを言うのか……。
「あの、悠真……一緒にお風呂に……」
「あ、えっと……伊織さんだけで入ってきてください……」
「えっ?」
「あっ、違うんですっ!! その、一緒に入るのが嫌だというわけじゃなくて……あの、せっかく滅多に来られないホテルに来たので、ベッドの上でゆっくりと、愛して欲しくて……だから、嫌とかじゃなくて……」
真っ赤な顔で思いを伝えてくれる悠真に、嬉しさが込み上げる。
「わかりました。確かに一緒に入ると、私が我慢できずにすぐに愛してしまいたくなってしまいますからね」
「あの、私……それも、すごく好きなんですよ。でも、今日は……」
「ふふっ。わかりました。じゃあ、一人で入ってきます。いい子で待っていてくださいね」
チュッと唇を合わせると離れがたかったが、思いがけず一人になれるチャンスをもらったのだからここは素直に受けておいた方がいい。
悠真はあの仕掛けに気づいてくれるだろうか……。
そこは大きな賭けだが、とりあえずそれを待つしかない。
――いいか。彼の極上の姿が見られても絶対に反応してはいけないぞ。表情も、そしてあっちもな
周平さんの忠告を思い出す。
表情はともかく、そこはしっかりと愚息に言い聞かせておくしかないな。
「ふふっ。沖縄以外で伊織さんとこんなにも長い時間ドライブできるなんて、初めてですね」
「確かに。悠真がこちらに来てもいつも自宅か実家でしたからね。これからはたまに遠出しましょうか」
「はい。でも……」
「んっ? どうしました?」
「車だと伊織さんにピッタリくっつけないのは寂しいですね」
「――っ、あなたって人は……そんなに可愛いことを言うと、ホテルに着く前に襲いたくなってしまいますよ」
ああ、伊織さんの瞳が私をほしいと訴えてくる。
その瞳に見つめられるだけで、私の身体の奥が疼いてしまう。
「伊織さん……」
私が縋るように見つめると、伊織さんは途中の脇道に車を停め、身を乗り出して私にキスをした。
「もう少しの辛抱ですから、あまり煽らないでください……ただでさえ、悠真といつもと違う場所で愛し合えることに興奮しているのですから……」
「伊織さん……今日はいっぱい愛してください」
「くっ――!! ああ、もうっ!!」
「んんっ!!」
クチュクチュと唾液の交わる激しいキス。
車の中で、誰かに見られるかもしれないのにこんな激しいキスをしてしまうなんて……。
伊織さんだけでなく、今日は私も興奮しているみたいだ。
それもこれも、敬介さんから紹介されたラブホテルがそうさせているのかもしれない。
それからはサービスエリアに留まる時間ももったいなく思えて、時間にして30分くらい……でも私にとっては永遠にも感じられるような車の旅が終わり、目的地である大きな建物の前に到着した。
「伊織さん、ここですか?」
「ええ。この駐車場に車を置いたらそこから部屋に上がれるそうです」
「なんだか入る前からドキドキしてしまいますね」
「そんな可愛い悠真の姿を誰にも見せたくないので、早く入りましょうか」
そういうと、伊織さんは駐車場の一番奥の駐車スペースに車を止めた。
自分で降りようとする前にさっと伊織さんが扉を開けてくれる。
こうやっていつでも私をエスコートしてくれるんだ。
そのまま手を握られながら、すぐ横の階段を上がると伊織さんが暗証番号錠を操作すると扉がカチャリと音を立てて開いた。
ラブホテルって一体どんな感じなんだろう。
緊張が高まってくる。
「ふふっ。大丈夫ですよ、悠真」
優しく抱き寄せられながら中に入ると、少しシックな照明にドキッとするけれど、内装自体は飛び抜けて大きな丸いベッドがある以外は普通のホテルと変わらない気がした。
と言うよりも、部屋に置かれている家具はどれも高価なものというか、品質の良いもので揃えられている。
言葉は悪いけれど、これがラブホテルだとは思えない。
そう思ってしまうくらい、ここは素晴らしく豪華な部屋だった。
「こんな素敵な部屋に泊まらせてもらえるなんて……本当にいいんでしょうか?」
「浅香さんに感想を聞かせてほしいと頼まれたのですから、私たちは気にせずに使って思ったままの感想を伝えたらいいんですよ」
「そ、そうですね……」
そうだ、この部屋に伊織さんと泊まった感想を伝えるんだった。
うわー、なんだかさらにドキドキしてきた。
「悠真……」
「えっ? んっ!!」
まだベッドにも行っていないのに、入り口で濃厚なキスが始まってしまった。
さっきの車の中でのキスよりもずっと激しいキスに、腰が砕けてしまいそう。
「ふふっ。もう力が抜けてしまいましたか?」
「だって、さっきからキスばかりで……」
「すみません、緊張している悠真が可愛くて、つい……。とりあえず、ソファーに座りましょうか」
伊織さんは柔らかな笑顔を浮かべながら、力の抜けてしまった私を抱き上げ、ソファーに腰を下ろした。
<side伊織>
思いがけず素晴らしいホテルで悠真と過ごすことになった。
ラブホテルという名の通り、悠真と愛を確かめ合うためのホテルだ。
ここに来るまでの道中も、悠真がいつもよりはしゃいでいる姿に何度も押し倒しそうになってしまった。
もちろん、自宅や浅香さんのホテルで愛し合うことに飽きたというわけではない。
ただ、いつもと違う悠真の姿が見られると思うだけで滾ってしまうのだ。
周平さんから、このホテルについての仕掛けをいくつか聞いたが……さて、どうやって一人で風呂に入ろうか。
寝室で愛し合うにしても、バスルームで愛し合うにしても、いつも私と悠真は一緒だ。
片時も離れることはない。
だが、悠真を一人にさせないと、普段なら絶対に見られない悠真の極上の姿を見ることはできない。
しかもその姿を映像として残しておけるのだ。
周平さんはどんな映像だったかまでは教えてはくれなかったが、あれだけしっかりと私に念を押すくらいだ。
きっとすごいものに違いない。
それこそ一生の宝物にでもなるかもしれない。
そのチャンスをみすみす逃すわけにいかないのだが……。
おかしな態度をとって、悠真の機嫌を損ねたり悲しませたりはしたくない。
どうするのが一番いいか……。
いい考えを思いつかずにとりあえず、悠真を抱き上げソファーに腰を下ろしたが、さて、本当にどうしようか。
弁護士として仕事をしている時は、次の手に悩んだことなど一度もないが、こんな時どうしていいかわからなくなる。
こういうのはやはり経験値がものを言うのか……。
「あの、悠真……一緒にお風呂に……」
「あ、えっと……伊織さんだけで入ってきてください……」
「えっ?」
「あっ、違うんですっ!! その、一緒に入るのが嫌だというわけじゃなくて……あの、せっかく滅多に来られないホテルに来たので、ベッドの上でゆっくりと、愛して欲しくて……だから、嫌とかじゃなくて……」
真っ赤な顔で思いを伝えてくれる悠真に、嬉しさが込み上げる。
「わかりました。確かに一緒に入ると、私が我慢できずにすぐに愛してしまいたくなってしまいますからね」
「あの、私……それも、すごく好きなんですよ。でも、今日は……」
「ふふっ。わかりました。じゃあ、一人で入ってきます。いい子で待っていてくださいね」
チュッと唇を合わせると離れがたかったが、思いがけず一人になれるチャンスをもらったのだからここは素直に受けておいた方がいい。
悠真はあの仕掛けに気づいてくれるだろうか……。
そこは大きな賭けだが、とりあえずそれを待つしかない。
――いいか。彼の極上の姿が見られても絶対に反応してはいけないぞ。表情も、そしてあっちもな
周平さんの忠告を思い出す。
表情はともかく、そこはしっかりと愚息に言い聞かせておくしかないな。
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