124 / 138
困った人たち <side晴>
「理玖、初めてのお化け屋敷はどうだった?」
「えっ? あ、うん。やっぱり日本のは怖いな。なんか実際にいそうで怖いよ」
「ふふっ。確かにホラー映画も洋画だとお話として観られるけど、邦画だとすぐそこにいそうで怖いもんね」
上手く言えないけど、妙にリアルに感じちゃうんだよね。
多分、これからもお化け屋敷は隆之さんと一緒じゃなきゃ入れないな。
「香月、叫びすぎて喉乾いたんじゃないか? あそこでちょっと休憩しよう」
そう言って、理玖が指差したのは絵本の世界そのままのイメージで作られたお菓子の森。
「わぁー、可愛い」
そのエリアには、ウサギやリス、バンビのオブジェが置かれていて、よく見れば木にはフェーもいるし、本当にメルヘンの世界だ。
「せっかくだから、雰囲気を楽しむためにも店内ではドイツ語で過ごそうか?」
「わぁ、それ楽しそう! 良いだろう、香月」
そんなオーナーの提案に一番先に乗ったのはやっぱり理玖。
本当に仲がいいんだから。
「うん。久しぶりだからおかしなところもあるかもだけどいいよ。隆之さんもいいですか?」
「ああ、大丈夫だよ」
前に隆之さんがドイツ語を話しているところ聞いたけど、聞き慣れないからか、日本語の時よりドキドキするんだよね。
ここで聴けるなんて嬉しいな。
しかもネイティブなオーナーと話しているところが聞けるし。
ふふっ。楽しみ。
カランとドアベルを鳴らしながら、中に入ると店内にいる人みんなからの視線を感じる。
ほぼほぼ女性のお客さんばかりだから、男四人で入ってくるのが珍しいのかもしれない。
ちょっと場違いかなと思ったけれど、店内は僕の好みだ。
可愛いし、スイーツも美味しそうなのが揃っている。
恥ずかしさもあるけど、まぁもう二度と会わない人たちばかりだから気にしなくてもいいかな。
ここはレジでオーダーして、セルフで運ぶタイプのカフェらしい。
まぁ、メニューを指さして言えばいいから、ドイツしか話せない設定でもいけるかな。
まずはオーナーと理玖が注文する。
メニューを指さしながら、時折英語も交えて話をしているみたいだ。
ふふっ、あれなら大丈夫そう。
無事に注文を終えた理玖たちと交代して、僕たちもレジに向かう。
「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりでしたらどうぞ」
見るからに日本人の僕たちには当然のように日本語で話しかけてくる。
ちらっと隆之さんを見ると、パチンとウィンクして笑顔を見せてくれた。
どうやら任せてくれとでも言っているみたいだ。
『晴、何にする?』
滑らかなドイツ語の発音にドキッとする。
ああ、やっぱりかっこいいな。
『うーん、このプリンパフェとティラミスで悩んじゃうな』
『ふふっ。じゃあ、どっちもとってシェアしようか』
『わぁ、隆之さん。大好きっ!!』
嬉しすぎて、人前なのについ大好きとか言っちゃったけど、目の前の店員さんは気づいてないみたい。
そっか。日本語じゃないとこういうメリットもあるんだ!
なんか堂々と自分の気持ちを伝えられるっていいかも。
飲み物は喉が渇いているから無糖のアイスカフェラテをお願いした。
隆之さんはブラックのアイスコーヒー。
うん。メニューを指さしながらだといけるね。
店員さんの日本語も理解できるからだと思うけど。
少し離れたカウンターで注文したものを受け取るんだけど、隆之さんは頼んだものを全て持ってくれた。
『片方持ちますよ』
『いいよ。それより、俺のここ掴んでいてくれ』
そう言われて腕に絡みつくと、隆之さんは嬉しそうに笑ってオーナーと理玖が座っている席に向かった。
『理玖は何頼んだの?』
『俺は、マロンパフェとチーズケーキだよ』
『わぁ、美味しそう!』
『香月の頼んだプリンパフェとティラミスも美味しそうじゃん』
理玖は隆之さんが置いたトレイを見ながらそう言ってくれた。
『じゃあ、いただこうか』
隆之さんとオーナーがコーヒーに口をつける中、僕と理玖はもちろんスイーツ。
やっぱりプリンパフェからかな。
スプーンで掬い取ると、少し硬めのプリンが嬉しい。
滑らかなタイプも好きだけど、やっぱり硬いのはいいよね。
ドイツのおばあちゃんもよく硬めのプリンを作ってくれたっけ。
この景色を見ながら食べると懐かしい記憶が甦ってくる。
『うーん、美味しいっ!!』
固めに泡立てた生クリームと少し苦めのカラメルがちょうどいい感じだ。
『隆之さんも美味しいから食べてみて。ほら、あーん』
スプーンを差し出すと、隆之さんが嬉しそうに口を開けてくれる。
『ああ、最高に美味しいな』
『ふふっ。でしょう?』
これもドイツ語だから、理玖たち以外には聞かれていないと思うと楽しい。
理玖たちもお互いに食べさせあって、楽しそうに過ごしていると突然僕たちの席に影がかかった。
何事だろうと思ってそっちに目を向けると、僕たちより少し年上だろうか。
少し派手めな女性たち四人組が僕たちを見ていた。
気になって尋ねようとしたのをテーブルの下で理玖に制された。
と同時にオーナーが
『何か用かな?』
とドイツ語で話しかけると、彼女たちは少し困った様子で顔を見合わせてから、一人の女性が英語で話しかけてきた。
『あの、私たち、あなたたちと、仲良く、したいんですけど、英語は、話せますか? これから、静かな、場所に、行きましょう』
辿々しい発音で、単語を並べただけで文法もおかしい、お世辞にも上手とは言えない英語だったけれど、言いたいことはわかった。
でも、僕は別に仲良くしたくないけどな……。
知らない人だし。
っていうか、静かな場所ってどこ?
『君が何を言いたいのかわからないが、悪いけど英語は話せないよ』
オーナーはネイティブすぎる発音でドイツ語で返していたけれど、多分理解はできていないだろう。
これでなんとか引いてくれないかなと思ったけれど、彼女たちは引くどころか違う相談を始めた。
「えー、今なんて言ったんだろう?」
「いいって。とりあえず隣に座って身体に触ってたらわかってくれるって」
「そうだよね、そうしたら私たちが何したいかわかるよね」
「そうそう、喋れなくてもエッチはできるし」
「ふふっ。直球すぎるってば」
「でも、こんなイケメン揃いでしかも同じ四人組とか最高じゃん」
「そうそう、卒業旅行でイケメンたちとえっちとかいい思い出になりそう!」
「ねぇ、誰が好み?」
「私……あのお髭の人がいい。近くで見るとさらにワイルドでかっこいいじゃん」
「じゃあ私はこの子にしよっかなー。可愛いし」
チラリと女性の一人と目があって、にこりと微笑まれる。
けれど、可愛いというよりはなんだか捕食されるウサギのような気分がして背中がゾクリと震えてしまう。
すぐに隆之さんがそれに気づいてくれたみたいで、さっと抱きしめてくれた。
それだけで安心する。
というか、さっき、えっちとか聞こえた気がするけど気のせいだよね?
『アル、なんとかしないと面倒なことになりそうだぞ。アルも狙われてるみたいだし』
『ああ、そうだな。本当に面倒だよ』
隆之さんとオーナーがそんな話をしていると、
「えー、なんの話ですか? 私たちにも教えてくださーい」
と近づいてくる。
いやいや、教えるも何もドイツ語わからないんだよね?
この人たちが何したいのか、全くわからない。
どこにでも困った人っているんだな。
「えっ? あ、うん。やっぱり日本のは怖いな。なんか実際にいそうで怖いよ」
「ふふっ。確かにホラー映画も洋画だとお話として観られるけど、邦画だとすぐそこにいそうで怖いもんね」
上手く言えないけど、妙にリアルに感じちゃうんだよね。
多分、これからもお化け屋敷は隆之さんと一緒じゃなきゃ入れないな。
「香月、叫びすぎて喉乾いたんじゃないか? あそこでちょっと休憩しよう」
そう言って、理玖が指差したのは絵本の世界そのままのイメージで作られたお菓子の森。
「わぁー、可愛い」
そのエリアには、ウサギやリス、バンビのオブジェが置かれていて、よく見れば木にはフェーもいるし、本当にメルヘンの世界だ。
「せっかくだから、雰囲気を楽しむためにも店内ではドイツ語で過ごそうか?」
「わぁ、それ楽しそう! 良いだろう、香月」
そんなオーナーの提案に一番先に乗ったのはやっぱり理玖。
本当に仲がいいんだから。
「うん。久しぶりだからおかしなところもあるかもだけどいいよ。隆之さんもいいですか?」
「ああ、大丈夫だよ」
前に隆之さんがドイツ語を話しているところ聞いたけど、聞き慣れないからか、日本語の時よりドキドキするんだよね。
ここで聴けるなんて嬉しいな。
しかもネイティブなオーナーと話しているところが聞けるし。
ふふっ。楽しみ。
カランとドアベルを鳴らしながら、中に入ると店内にいる人みんなからの視線を感じる。
ほぼほぼ女性のお客さんばかりだから、男四人で入ってくるのが珍しいのかもしれない。
ちょっと場違いかなと思ったけれど、店内は僕の好みだ。
可愛いし、スイーツも美味しそうなのが揃っている。
恥ずかしさもあるけど、まぁもう二度と会わない人たちばかりだから気にしなくてもいいかな。
ここはレジでオーダーして、セルフで運ぶタイプのカフェらしい。
まぁ、メニューを指さして言えばいいから、ドイツしか話せない設定でもいけるかな。
まずはオーナーと理玖が注文する。
メニューを指さしながら、時折英語も交えて話をしているみたいだ。
ふふっ、あれなら大丈夫そう。
無事に注文を終えた理玖たちと交代して、僕たちもレジに向かう。
「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりでしたらどうぞ」
見るからに日本人の僕たちには当然のように日本語で話しかけてくる。
ちらっと隆之さんを見ると、パチンとウィンクして笑顔を見せてくれた。
どうやら任せてくれとでも言っているみたいだ。
『晴、何にする?』
滑らかなドイツ語の発音にドキッとする。
ああ、やっぱりかっこいいな。
『うーん、このプリンパフェとティラミスで悩んじゃうな』
『ふふっ。じゃあ、どっちもとってシェアしようか』
『わぁ、隆之さん。大好きっ!!』
嬉しすぎて、人前なのについ大好きとか言っちゃったけど、目の前の店員さんは気づいてないみたい。
そっか。日本語じゃないとこういうメリットもあるんだ!
なんか堂々と自分の気持ちを伝えられるっていいかも。
飲み物は喉が渇いているから無糖のアイスカフェラテをお願いした。
隆之さんはブラックのアイスコーヒー。
うん。メニューを指さしながらだといけるね。
店員さんの日本語も理解できるからだと思うけど。
少し離れたカウンターで注文したものを受け取るんだけど、隆之さんは頼んだものを全て持ってくれた。
『片方持ちますよ』
『いいよ。それより、俺のここ掴んでいてくれ』
そう言われて腕に絡みつくと、隆之さんは嬉しそうに笑ってオーナーと理玖が座っている席に向かった。
『理玖は何頼んだの?』
『俺は、マロンパフェとチーズケーキだよ』
『わぁ、美味しそう!』
『香月の頼んだプリンパフェとティラミスも美味しそうじゃん』
理玖は隆之さんが置いたトレイを見ながらそう言ってくれた。
『じゃあ、いただこうか』
隆之さんとオーナーがコーヒーに口をつける中、僕と理玖はもちろんスイーツ。
やっぱりプリンパフェからかな。
スプーンで掬い取ると、少し硬めのプリンが嬉しい。
滑らかなタイプも好きだけど、やっぱり硬いのはいいよね。
ドイツのおばあちゃんもよく硬めのプリンを作ってくれたっけ。
この景色を見ながら食べると懐かしい記憶が甦ってくる。
『うーん、美味しいっ!!』
固めに泡立てた生クリームと少し苦めのカラメルがちょうどいい感じだ。
『隆之さんも美味しいから食べてみて。ほら、あーん』
スプーンを差し出すと、隆之さんが嬉しそうに口を開けてくれる。
『ああ、最高に美味しいな』
『ふふっ。でしょう?』
これもドイツ語だから、理玖たち以外には聞かれていないと思うと楽しい。
理玖たちもお互いに食べさせあって、楽しそうに過ごしていると突然僕たちの席に影がかかった。
何事だろうと思ってそっちに目を向けると、僕たちより少し年上だろうか。
少し派手めな女性たち四人組が僕たちを見ていた。
気になって尋ねようとしたのをテーブルの下で理玖に制された。
と同時にオーナーが
『何か用かな?』
とドイツ語で話しかけると、彼女たちは少し困った様子で顔を見合わせてから、一人の女性が英語で話しかけてきた。
『あの、私たち、あなたたちと、仲良く、したいんですけど、英語は、話せますか? これから、静かな、場所に、行きましょう』
辿々しい発音で、単語を並べただけで文法もおかしい、お世辞にも上手とは言えない英語だったけれど、言いたいことはわかった。
でも、僕は別に仲良くしたくないけどな……。
知らない人だし。
っていうか、静かな場所ってどこ?
『君が何を言いたいのかわからないが、悪いけど英語は話せないよ』
オーナーはネイティブすぎる発音でドイツ語で返していたけれど、多分理解はできていないだろう。
これでなんとか引いてくれないかなと思ったけれど、彼女たちは引くどころか違う相談を始めた。
「えー、今なんて言ったんだろう?」
「いいって。とりあえず隣に座って身体に触ってたらわかってくれるって」
「そうだよね、そうしたら私たちが何したいかわかるよね」
「そうそう、喋れなくてもエッチはできるし」
「ふふっ。直球すぎるってば」
「でも、こんなイケメン揃いでしかも同じ四人組とか最高じゃん」
「そうそう、卒業旅行でイケメンたちとえっちとかいい思い出になりそう!」
「ねぇ、誰が好み?」
「私……あのお髭の人がいい。近くで見るとさらにワイルドでかっこいいじゃん」
「じゃあ私はこの子にしよっかなー。可愛いし」
チラリと女性の一人と目があって、にこりと微笑まれる。
けれど、可愛いというよりはなんだか捕食されるウサギのような気分がして背中がゾクリと震えてしまう。
すぐに隆之さんがそれに気づいてくれたみたいで、さっと抱きしめてくれた。
それだけで安心する。
というか、さっき、えっちとか聞こえた気がするけど気のせいだよね?
『アル、なんとかしないと面倒なことになりそうだぞ。アルも狙われてるみたいだし』
『ああ、そうだな。本当に面倒だよ』
隆之さんとオーナーがそんな話をしていると、
「えー、なんの話ですか? 私たちにも教えてくださーい」
と近づいてくる。
いやいや、教えるも何もドイツ語わからないんだよね?
この人たちが何したいのか、全くわからない。
どこにでも困った人っているんだな。
あなたにおすすめの小説
魔性の男
makase
BL
俺はとにかくモテる。学生の頃から、社会人になった今でも、異性問わずにモテてしまう。
最近、さえない同性の先輩に好意を持たれている。いつものことだろう。いい人だから、傷つけたくはないな。
そう、思っていた。
【完結】男の後輩に告白されたオレと、様子のおかしくなった幼なじみの話
須宮りんこ
BL
【あらすじ】
高校三年生の椿叶太には女子からモテまくりの幼なじみ・五十嵐青がいる。
二人は顔を合わせば絡む仲ではあるものの、叶太にとって青は生意気な幼なじみでしかない。
そんなある日、叶太は北村という一つ下の後輩・北村から告白される。
青いわく友達目線で見ても北村はいい奴らしい。しかも青とは違い、素直で礼儀正しい北村に叶太は好感を持つ。北村の希望もあって、まずは普通の先輩後輩として付き合いをはじめることに。
けれど叶太が北村に告白されたことを知った青の様子が、その日からおかしくなって――?
※本編完結済み。後日談連載中。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。