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遠足に行こう!
<side征哉>
「せいくーん!!」
私の車が駐車場に着いたことに気づいたのか、一花が地下まで迎えにきてくれた。
「おはよう、一花。もう制服に着替えているなんて早いな」
「だってー、今日は遠足なんだよ! 一花、楽しみで早起きしちゃったの」
「そうか。今日はいい天気だから動物園日和だぞ。さぁ、家に入ろう」
一花を腕に乗せて縦抱きに抱っこして、地下駐車場から家に入ると櫻葉会長の姿が見えた。
「会長、おはようございます」
「征哉くん、今日は一花の付き添いをよろしく頼むよ」
「お任せください」
「パパー、帰ってきたら一花が遠足のお話、いっぱい聞かせてあげるね」
「ああ、楽しみにしてるよ。ほら、一花。麻友子が呼んでいたぞ。お弁当とお菓子をリュックに詰めるんだろう?」
櫻葉会長の言葉に一花は
「あっ! そうだった! せいくん、下ろしてー」
と声をあげ、そっと下ろしてやるとキッチンへと駆けて行った。
「征哉くん、朝から騒々しくて悪いな。ちょうど準備をしていたところで君を迎えに駆け出して行ったものだから」
「いえ、私の方こそタイミングが悪かったようですね。失礼しました」
「それで今日のルートはどうなっている?」
「はい。今、スマホに送りますね」
桜グループの保護者とエヴァンがフランスから呼び寄せたロレーヌ家の専属警備隊の隊員二人と共有している今日のスケジュールを櫻葉会長に送った。もちろんこれは私の両親にも送信済みだ。
「史紀に協力してもらって、間に二時間ほど観にいける時間を作ったから、麻友子と参加させてもらうよ」
「わかりました。基本的にはこのスケジュールで動いていますので、変更があれば随時新しいものを送信します。それをご覧ください」
「ありがとう。助かるよ。あとは動画の撮影と写真だが、征哉くんに全て任せてもいいのかな?」
「それもご安心ください。私の秘書が付き添いとして同行することになっていますので、撮影等は全て彼にお願いしています」
「君の秘書? すごいな、もうつけているのか?」
「はい。大学の後輩なんですが、法学部だったので、私より一足早く卒業をして司法修習も済ませて、弁護士事務所で働いていたんですよ。学生時代から優秀で、私が社会人となったら秘書になってもらうと約束をしていたのでうちに来てもらいました。彼にお願いしたら完璧にこなしてくれるので、安心してください」
私の秘書である志摩くんとは法学部の講座を受けに行った時に知り合った。
彼の勤勉さと優秀さに惹かれ、彼を絶対に自分の秘書にすると決めて必死に口説き落とした。
彼自身も絶対に弁護士になりたいというわけではなかったようで、最終的には私の考えに賛同してくれて私が貴船コンツェルンの後継として働き出すと同時にうちに入社し、私の右腕となって働いてくれるようになった。
私が睨んだ通り、彼は秘書としてかなり優秀で父でさえも、彼をどこで見つけてきたんだと驚くほどで、彼がいれば安心して仕事ができると言わしめるほどの実力を持っていた。
今日は一花の初めての遠足ということで父は私には休暇を、志摩くんには日帰り出張ということで手当を弾んでくれたようだ。もちろんカメラマンとして付き添ってもらう謝礼は私のポケットマネーから支払うつもりだ。
彼とは動物園で待ち合わせすることにしているから、志摩くんのことだから約束の十分前には到着しているだろう。
「せいくん。準備できたよー! ちゃんとせいくんのお弁当も作ってもらったからね」
「それは楽しみだな。麻友子さん、ありがとうございます」
「あのね、せいくんのおにぎりは一花が握ったんだよ」
「えっ? そうなのか?」
「うん。でもちょっと崩れちゃった。せいくん、食べてくれる?」
「もちろんだよ。一花の手作りおにぎりか。お昼が今から楽しみだな」
一花が私のために作ってくれたんだ。崩れていようが、塩と砂糖を間違えていようがなんだって美味しく感じられるに決まっている。
初めての遠足というだけでも楽しみなのに、一花の手料理まで食べられるとは……幸せすぎるな。
「ねぇ、せいくん。弓弦くんたちがお迎えに来てくれるんだよね?」
「ああ。そうだ。ここに来て、次に理央くんのお家、そして、空良くんのお家、そして最後に真守くんの家に寄ってから動物園に向かうんだ」
「みんなのお家に行けるなんて楽しみだなー」
「そうだな」
そんな話をしていると玄関チャイムが鳴り、二階堂さんが弓弦くんとエヴァン、そして執事のジュールさんの来訪を伝えにきた。
「弓弦くんがきたー!!」
一花が嬉しそうに玄関に飛んでいくのを私は慌てて後ろからついていった。
「せいくーん!!」
私の車が駐車場に着いたことに気づいたのか、一花が地下まで迎えにきてくれた。
「おはよう、一花。もう制服に着替えているなんて早いな」
「だってー、今日は遠足なんだよ! 一花、楽しみで早起きしちゃったの」
「そうか。今日はいい天気だから動物園日和だぞ。さぁ、家に入ろう」
一花を腕に乗せて縦抱きに抱っこして、地下駐車場から家に入ると櫻葉会長の姿が見えた。
「会長、おはようございます」
「征哉くん、今日は一花の付き添いをよろしく頼むよ」
「お任せください」
「パパー、帰ってきたら一花が遠足のお話、いっぱい聞かせてあげるね」
「ああ、楽しみにしてるよ。ほら、一花。麻友子が呼んでいたぞ。お弁当とお菓子をリュックに詰めるんだろう?」
櫻葉会長の言葉に一花は
「あっ! そうだった! せいくん、下ろしてー」
と声をあげ、そっと下ろしてやるとキッチンへと駆けて行った。
「征哉くん、朝から騒々しくて悪いな。ちょうど準備をしていたところで君を迎えに駆け出して行ったものだから」
「いえ、私の方こそタイミングが悪かったようですね。失礼しました」
「それで今日のルートはどうなっている?」
「はい。今、スマホに送りますね」
桜グループの保護者とエヴァンがフランスから呼び寄せたロレーヌ家の専属警備隊の隊員二人と共有している今日のスケジュールを櫻葉会長に送った。もちろんこれは私の両親にも送信済みだ。
「史紀に協力してもらって、間に二時間ほど観にいける時間を作ったから、麻友子と参加させてもらうよ」
「わかりました。基本的にはこのスケジュールで動いていますので、変更があれば随時新しいものを送信します。それをご覧ください」
「ありがとう。助かるよ。あとは動画の撮影と写真だが、征哉くんに全て任せてもいいのかな?」
「それもご安心ください。私の秘書が付き添いとして同行することになっていますので、撮影等は全て彼にお願いしています」
「君の秘書? すごいな、もうつけているのか?」
「はい。大学の後輩なんですが、法学部だったので、私より一足早く卒業をして司法修習も済ませて、弁護士事務所で働いていたんですよ。学生時代から優秀で、私が社会人となったら秘書になってもらうと約束をしていたのでうちに来てもらいました。彼にお願いしたら完璧にこなしてくれるので、安心してください」
私の秘書である志摩くんとは法学部の講座を受けに行った時に知り合った。
彼の勤勉さと優秀さに惹かれ、彼を絶対に自分の秘書にすると決めて必死に口説き落とした。
彼自身も絶対に弁護士になりたいというわけではなかったようで、最終的には私の考えに賛同してくれて私が貴船コンツェルンの後継として働き出すと同時にうちに入社し、私の右腕となって働いてくれるようになった。
私が睨んだ通り、彼は秘書としてかなり優秀で父でさえも、彼をどこで見つけてきたんだと驚くほどで、彼がいれば安心して仕事ができると言わしめるほどの実力を持っていた。
今日は一花の初めての遠足ということで父は私には休暇を、志摩くんには日帰り出張ということで手当を弾んでくれたようだ。もちろんカメラマンとして付き添ってもらう謝礼は私のポケットマネーから支払うつもりだ。
彼とは動物園で待ち合わせすることにしているから、志摩くんのことだから約束の十分前には到着しているだろう。
「せいくん。準備できたよー! ちゃんとせいくんのお弁当も作ってもらったからね」
「それは楽しみだな。麻友子さん、ありがとうございます」
「あのね、せいくんのおにぎりは一花が握ったんだよ」
「えっ? そうなのか?」
「うん。でもちょっと崩れちゃった。せいくん、食べてくれる?」
「もちろんだよ。一花の手作りおにぎりか。お昼が今から楽しみだな」
一花が私のために作ってくれたんだ。崩れていようが、塩と砂糖を間違えていようがなんだって美味しく感じられるに決まっている。
初めての遠足というだけでも楽しみなのに、一花の手料理まで食べられるとは……幸せすぎるな。
「ねぇ、せいくん。弓弦くんたちがお迎えに来てくれるんだよね?」
「ああ。そうだ。ここに来て、次に理央くんのお家、そして、空良くんのお家、そして最後に真守くんの家に寄ってから動物園に向かうんだ」
「みんなのお家に行けるなんて楽しみだなー」
「そうだな」
そんな話をしていると玄関チャイムが鳴り、二階堂さんが弓弦くんとエヴァン、そして執事のジュールさんの来訪を伝えにきた。
「弓弦くんがきたー!!」
一花が嬉しそうに玄関に飛んでいくのを私は慌てて後ろからついていった。
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