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日本からの旅立ち※
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えっ……今、ソウタって……。
まさか、バレてる??
「――っ!!!」
驚いて、バッと顔を上げると目の前にあの美しい顔が見える。
「――っ、あっ」
「ふふっ。本当に初心なのだな。私の可愛い花嫁は」
「んんっ……んっ」
なんだ、これ?
どういう状況なんだ?
絶対にバレてるのに、何も怒られることなく、しかもキスされてるなんて……!
「んぅ……っんっ……っんんっ」
いつの間にか俺の口内に入り込んだ彼の舌が縦横無尽に動き回り、俺の舌に絡みついてくる。
クチュクチュといやらしい水音が耳に入ってきて、ますます興奮してしまう。
口内を余すところなく弄ばれて唇がゆっくりと離れた時には、あまりの快感に足の力が抜けてしまっていた。
それでも立っていられたのは、彼にしっかりと支えられていたからだ。
165cmにも満たない俺の身体は軽々と彼に持ち上げられ、広々としたソファーに連れて行かれた。
そのまま膝の上で抱きしめられながら、もう一度軽いキスを与えられる。
唇が離れると、彼の優しい瞳に見つめられる。
「ふふっ。何か言いたげな顔をしているな? 何か言いたいことがあるか?」
「あ、あの……俺……いや、僕が爽太だと、知っていらっしゃったのですか?」
「ああ、そのことか。わかっていたよ。男だと言うことも何もかもね」
「何もかも? それなのになぜ……? 僕は優里香じゃないのに……」
「ふふっ。最初から、私の花嫁はソウタ、君だよ」
「え――っ? で、でも……僕は男で……」
「ふふっ。そんなこと、このスタインフェルド家にはなんの問題もない」
「ですが、跡継ぎが……」
「我々は神に与えられた力を持っている。その力を持ってすれば男でも女でも孕ませられる。だから我が一族の嫁に男女の区別はない」
「うそ――っ」
男でも孕ませられるって……俺が跡継ぎを産むってこと?
そんなこと……。
思っても見なかったことを告げられて、一気に血の気が引いていくのがわかる。
「ソウタ、どうした? 大丈夫か?」
「お、僕が……跡継ぎをう、むんですか……?」
「そうだな。できればいいとは思うが、無理はせずとも良い」
「えっ? でも……」
「確かに跡継ぎは必要だが、我が一族には他にも嫁を迎える者がいる。そこから跡継ぎを育てても良いし、方法はいくらでもある。それに……私がソウタを独り占めしたいのだ。たとえ我が子であろうともソウタの愛情を取られるのは許せぬな」
それって……俺に自分だけを見てみて欲しいってこと……。
「ソウタ、憂いはなくなったか?」
そんなにも優しくされてこれ以上反論するなんてできるわけがない。
俺が小さく頷くと、彼は嬉しそうに俺を抱きかかえたまま立ち上がり、
「ならば早急に屋敷に帰るぞ」
と声をあげた。
その声に呼応するように突然扉が開き、どこから現れたのか数十人の黒服の人たちに見守られながら彼はスタスタと部屋を出てどこかへ歩いて行った。
「あ、あの……どこにいくんですか?」
「屋敷に戻ると言ったろう? 今から飛行機に乗ってイギリスに向かう」
「イギリス? って、俺……そういえばパスポート……」
「ふふっ。問題ない。我がスタインフェルド家の嫁となるのだから、この世界を移動するのにパスポートなど要らぬ」
「そう、なんですか……」
そんな高待遇聞いたことない……。
さすが神に選ばれし一族。
って俺もその一員になるってこと?
信じられないんだけど……。
彼はそのまま機内へと入ったけれど、どう見てもここはどこかのホテルだろ! とでも言いたくなるほど、ものすごい豪華な空間が広がっていた。
「これ……本当に飛行機の中?」
「ふふっ。狭いが、数時間の辛抱だ。我慢できるか?」
「いやいや、狭いなんてっ!! 広すぎてびっくりしてるのにっ!」
「ふふっ。そうか。ソウタが気に入ったならよかった」
そういうと、彼は部屋を横断し奥の部屋に移動した。
「うわっ!! ここもすごいっ!!」
中には俺が10人は寝られそうなほど広いベッドと、機内なのに風呂がついている。
ここって本当に機内なのか?
まさか全部ドッキリだったりとかないよな?
「ここで休みながらイギリスに向かう。ここで過ごせばあっという間だぞ」
そういうが早いか、彼は俺をベッドに座らせると、何やらわからない言葉を呟き始めた。
すると、なんの音も聞こえないけれど、飛行機が動き出したのはなんとなくわかった。
「あの、シートベルトとかしなくていいんですか?」
「必要ない。ここは神の領域。飛行機がどんなに揺れようが、ここにはなんの影響もない」
これも神の力らしい。
もう凄すぎて何がなんだかわからない。
「ほら、もう飛び立ったぞ」
俺を抱き上げ窓の方へと連れて行ってくれた。
見れば確かに上空へと上がっているところだ。
けれど俺たちにはなんの負荷もなく、地上にいる時と同じだ。
「3時間後には屋敷に着く。それまでに私の花嫁となる準備をするとしよう」
「えっ、そんなに早く着くんですか? もしかしてこれも神さまのお力ですか?」
「ふふっ。そうだ。早く私がソウタと夫夫になりたいのを神もわかってくれているようだな」
「夫夫にって……それ……」
俺と……その、そういうことをするってことだよね?
「それだけでそんなに顔を赤らめるとは……本当に初心で可愛らしい。この柔らかな唇の感触を知るのが私だけだと思うだけでこの上ない幸せなのだぞ」
「あ、あの……あなたさまの名前を、聞いても……?」
「ふふっ。そうだったな。ソウタに出会えた嬉しさで自分のことを伝えるのを忘れていたな。私の名はアダム。アダム・スタインフェルドだ。ソウタにはアダムと呼んでほしい」
「そんな、呼び捨てなんて……」
「ソウタは私に花嫁なのだぞ。身分的には私より上だ。このスタインフェルド家の次期総帥である私より上だということはソウタはこの世界のトップと言っていいのだ。呼び捨ては当然だろう?」
いやいやいや、俺が世界のトップだなんてそんなことあっていいわけないだろう。
でも呼ばないと引いてくれそうにない。
俺は意を決して彼を名前で呼ぶことにした。
まさか、バレてる??
「――っ!!!」
驚いて、バッと顔を上げると目の前にあの美しい顔が見える。
「――っ、あっ」
「ふふっ。本当に初心なのだな。私の可愛い花嫁は」
「んんっ……んっ」
なんだ、これ?
どういう状況なんだ?
絶対にバレてるのに、何も怒られることなく、しかもキスされてるなんて……!
「んぅ……っんっ……っんんっ」
いつの間にか俺の口内に入り込んだ彼の舌が縦横無尽に動き回り、俺の舌に絡みついてくる。
クチュクチュといやらしい水音が耳に入ってきて、ますます興奮してしまう。
口内を余すところなく弄ばれて唇がゆっくりと離れた時には、あまりの快感に足の力が抜けてしまっていた。
それでも立っていられたのは、彼にしっかりと支えられていたからだ。
165cmにも満たない俺の身体は軽々と彼に持ち上げられ、広々としたソファーに連れて行かれた。
そのまま膝の上で抱きしめられながら、もう一度軽いキスを与えられる。
唇が離れると、彼の優しい瞳に見つめられる。
「ふふっ。何か言いたげな顔をしているな? 何か言いたいことがあるか?」
「あ、あの……俺……いや、僕が爽太だと、知っていらっしゃったのですか?」
「ああ、そのことか。わかっていたよ。男だと言うことも何もかもね」
「何もかも? それなのになぜ……? 僕は優里香じゃないのに……」
「ふふっ。最初から、私の花嫁はソウタ、君だよ」
「え――っ? で、でも……僕は男で……」
「ふふっ。そんなこと、このスタインフェルド家にはなんの問題もない」
「ですが、跡継ぎが……」
「我々は神に与えられた力を持っている。その力を持ってすれば男でも女でも孕ませられる。だから我が一族の嫁に男女の区別はない」
「うそ――っ」
男でも孕ませられるって……俺が跡継ぎを産むってこと?
そんなこと……。
思っても見なかったことを告げられて、一気に血の気が引いていくのがわかる。
「ソウタ、どうした? 大丈夫か?」
「お、僕が……跡継ぎをう、むんですか……?」
「そうだな。できればいいとは思うが、無理はせずとも良い」
「えっ? でも……」
「確かに跡継ぎは必要だが、我が一族には他にも嫁を迎える者がいる。そこから跡継ぎを育てても良いし、方法はいくらでもある。それに……私がソウタを独り占めしたいのだ。たとえ我が子であろうともソウタの愛情を取られるのは許せぬな」
それって……俺に自分だけを見てみて欲しいってこと……。
「ソウタ、憂いはなくなったか?」
そんなにも優しくされてこれ以上反論するなんてできるわけがない。
俺が小さく頷くと、彼は嬉しそうに俺を抱きかかえたまま立ち上がり、
「ならば早急に屋敷に帰るぞ」
と声をあげた。
その声に呼応するように突然扉が開き、どこから現れたのか数十人の黒服の人たちに見守られながら彼はスタスタと部屋を出てどこかへ歩いて行った。
「あ、あの……どこにいくんですか?」
「屋敷に戻ると言ったろう? 今から飛行機に乗ってイギリスに向かう」
「イギリス? って、俺……そういえばパスポート……」
「ふふっ。問題ない。我がスタインフェルド家の嫁となるのだから、この世界を移動するのにパスポートなど要らぬ」
「そう、なんですか……」
そんな高待遇聞いたことない……。
さすが神に選ばれし一族。
って俺もその一員になるってこと?
信じられないんだけど……。
彼はそのまま機内へと入ったけれど、どう見てもここはどこかのホテルだろ! とでも言いたくなるほど、ものすごい豪華な空間が広がっていた。
「これ……本当に飛行機の中?」
「ふふっ。狭いが、数時間の辛抱だ。我慢できるか?」
「いやいや、狭いなんてっ!! 広すぎてびっくりしてるのにっ!」
「ふふっ。そうか。ソウタが気に入ったならよかった」
そういうと、彼は部屋を横断し奥の部屋に移動した。
「うわっ!! ここもすごいっ!!」
中には俺が10人は寝られそうなほど広いベッドと、機内なのに風呂がついている。
ここって本当に機内なのか?
まさか全部ドッキリだったりとかないよな?
「ここで休みながらイギリスに向かう。ここで過ごせばあっという間だぞ」
そういうが早いか、彼は俺をベッドに座らせると、何やらわからない言葉を呟き始めた。
すると、なんの音も聞こえないけれど、飛行機が動き出したのはなんとなくわかった。
「あの、シートベルトとかしなくていいんですか?」
「必要ない。ここは神の領域。飛行機がどんなに揺れようが、ここにはなんの影響もない」
これも神の力らしい。
もう凄すぎて何がなんだかわからない。
「ほら、もう飛び立ったぞ」
俺を抱き上げ窓の方へと連れて行ってくれた。
見れば確かに上空へと上がっているところだ。
けれど俺たちにはなんの負荷もなく、地上にいる時と同じだ。
「3時間後には屋敷に着く。それまでに私の花嫁となる準備をするとしよう」
「えっ、そんなに早く着くんですか? もしかしてこれも神さまのお力ですか?」
「ふふっ。そうだ。早く私がソウタと夫夫になりたいのを神もわかってくれているようだな」
「夫夫にって……それ……」
俺と……その、そういうことをするってことだよね?
「それだけでそんなに顔を赤らめるとは……本当に初心で可愛らしい。この柔らかな唇の感触を知るのが私だけだと思うだけでこの上ない幸せなのだぞ」
「あ、あの……あなたさまの名前を、聞いても……?」
「ふふっ。そうだったな。ソウタに出会えた嬉しさで自分のことを伝えるのを忘れていたな。私の名はアダム。アダム・スタインフェルドだ。ソウタにはアダムと呼んでほしい」
「そんな、呼び捨てなんて……」
「ソウタは私に花嫁なのだぞ。身分的には私より上だ。このスタインフェルド家の次期総帥である私より上だということはソウタはこの世界のトップと言っていいのだ。呼び捨ては当然だろう?」
いやいやいや、俺が世界のトップだなんてそんなことあっていいわけないだろう。
でも呼ばないと引いてくれそうにない。
俺は意を決して彼を名前で呼ぶことにした。
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