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天使に似合う服
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<side昇>
独りよがりにならず、直くんの隣にいて恋人に見える服。
それでいて大人の洗練さも入れたい。
まだまだ初心者の俺にはかなりの難題だ。
でも服を見ながら直くんのことが隣にいることを想像したら、さっきの服は選ばないことだけはよくわかる。
直くんはきっと明るくて可愛い服を着るだろう。
絢斗さん自身がそういうのを好んでいるし、あの時ドレスを選んだ時も、はっきりとした強い色より淡い色の方が断然似合っていた。
あの時のピンクベージュのドレスは我ながらいいチョイスだったと思う。
あの時は、俺も黒だけど少し明るめのスーツだったから似合っていたんだろう。
やっぱり隣にいる人との調和って大事だよな。
伯父さんと絢斗さんはいつも合わせて着替えているんだろう。
二人のバランスが取れていなかったことが一度もない。
それは父さんと母さんも同じだ。
直くんがどんな服を選んだのかちょっとヒントみたいなのが欲しいよな。
一つだけでも教えてもらえたら系統が分かりそうな気がする。
そんなことを考えながら服を一枚一枚広げて見ていると、薄い水色のパーカーを見つけた。
少し派手すぎるかと思ったが、広げて光に当てると白っぽくも見える。
「これ、良さそう!」
これにさっきのベージュのジャケットを合わせたら明るい印象だし、パーカーのラフさが出て大人すぎない。
直くんが可愛い格好をしていても合うんじゃないか。
そうしたらパンツは同系色のチノパンか……いや、こっちのブラックデニムもいいかも……。
ちょっと考えるのが楽しくなってきたな。
俺の動きがちょっと変わってきたのを見て伯父さんはどう思っているだろう。
ふと伯父さんに視線を向けると、スマホを手に顔を覆っているのが見えた。
どうしたんだろう?
ちょっと気になって服を手にしたまま近づいてみた。
「伯父さん、どうかした? もしかして直くんたち、もう買い物終わったとか?」
ここにきてどれくらい経ったのか覚えてないけど、もうそんなに時間が経ってしまったんだろうか?
直くんたちを待たせるわけにはいかないから俺も早く選ばないとな。
「いや、違うんだ」
「じゃあ、どうしたの?」
「これだよ」
伯父さんが俺に見せたのは、裏向きのスマホ。
「見ていいの?」
「ああ。だが、気合いを入れておけ」
「気合い? わ、わかった」
正直伯父さんが言っている意味がよくわからなかったけれど、伯父さんが顔を覆うほどの内容だ。
ふぅと深呼吸してから表を向けた。
「――っ!!! なっ、こっ――!!」
なんだ、この異常な可愛さ!
そう叫びたくなったが、あまりの可愛さに言葉にできず俺はその場に膝から崩れ落ちた。
身体中の力が一気に抜けてしまったが、それでもスマホを持つ手だけはしっかりと握っていた。
だって、可愛い直くんの写真だ。
まるで天使のようなその姿に俺は魂が抜かれてしまったようだ。
可愛い、可愛すぎる!!
こんな可愛い姿を見れば、いくら伯父さんでもこうなってしまうのも無理はない。
この短パンと、ニーハイソックスだっけ?
その狭間がエロいんだよな。
やばい! 可愛すぎる!!
「お、伯父さん……この服、やばくない?」
「ああ。本当に可愛すぎるな」
「まさか、絢斗さん……これで外に出す気じゃないよね?」
「試しにと言っていたから流石にそれはないだろう。もしそんなことをしようとしたら、父か賢将さんが止めてくれるはずだ」
「そう、だよね……でも、まじで可愛いな……」
穴が開くほど見つめていると、
「わかった、わかった。お前のスマホにも送っておくよ」
伯父さんが呆れたように言ってくれた。
「やった! ありがとう。でもさ、この写真見てこういう系統の可愛い服だってわかったから、探しやすくなったよ」
「そうだな。んっ? その手に持っているのは?」
「あ。そうそう。これどうかなって選んでたんだ。たまたま直くんと同じ色っぽいパーカー選んでたけど、これは良さそうじゃない?」
「ああ。この画像を見る前から選んでいたなら良い傾向だな。この調子でいくつか選ぶんだな。多分直くんも制服は着替えるだろうから、お前もこのまま着ていく服を選べ。ちゃんと直くんのことを考えていたら釣り合いが取れる服が選べるはずだよ」
「最初っから結構ハードだな。でも頑張るよ」
それからは俺もちょっと頭を柔らかくしてラフさと大人っぽさをうまく融合したコーディネートを考えた。
楽しんで作っているうちに5パターンくらい出来てしまったけれど、あとは伯父さんが選んでくれるだろう。
直くんと会うのが楽しみになってきたな。
<side寛>
店に入り楽しそうに服を選び始める二組の親子を、私と賢将さんは少し離れた場所にあるソファーに座って眺めていた。
「絢斗がはしゃいでますよ。聞いたらこうして一緒に服を選ぶのは初めてみたいで……」
「ならはしゃぐのも無理はないよ。私も可愛い孫の服を選ぶとなれば同じようにはしゃいでしまいそうだ」
「ええ。私もです。まだまだ時間はかかるでしょうからのんびりと過ごして待っていましょう」
さっき店員が運んできてくれたアイスコーヒーを飲みながら待っているとしようか。
「そういえば買い物の後は食事だったが、どこにいくんだったかな?」
「ああ。それなら昇が直くんを連れて行きたいタコス屋があるとか……」
「そうだ、そうだ。そう言ってたな」
私が泊まった時にキッチンカーの話が出て、私の大好物のタコスの話を聞いて直くんが食べて見たいと言ってくれたんだ。
タコスを食べてどんな感想を言ってくれるだろう。
楽しみだな。
その後も直くんや昇のことについてたわいもない話をしていると、絢斗くんが私たちを呼ぶ声が聞こえた。
試着室の前にいるからきっと直くんの着替えたところを見せてくれるのだろう。
さて、どんな服を選んだんだろうな。
年甲斐もなくワクワクしながら賢将さんとともに試着室の前に向かうとサッとカーテンが開けられる。
中から途轍もない可愛らしい天使が現れた。
「くっ!!」
賢将さんは幼少期の絢斗くんで免疫も多少あるだろうが、私はこんな可愛い姿を見ることも初めてでその場に頽れてしまいそうだ。
それでも直くんを驚かせたくなくて必死に気力だけでその場に立ち続けた。
「可愛い!」
必死に絞り出した言葉はそれだけだったが、直くんはそれでも十分喜んでくれているように見えた。
絢斗くんは他にも選んでくるねと直くんに声をかけ、直くんを試着室に残し服を選び始めた。
「絢斗くん、まさかあの服を着せて外に出る気か?」
「絢斗。流石にそれはやめた方がいい」
「わかってますよ。あれはお家の中だけにしておきます」
絢斗くんの言葉にホッとしつつ、あれを昇が見て興奮しないわけがないがな……と不安に思わずにはいられなかった。
独りよがりにならず、直くんの隣にいて恋人に見える服。
それでいて大人の洗練さも入れたい。
まだまだ初心者の俺にはかなりの難題だ。
でも服を見ながら直くんのことが隣にいることを想像したら、さっきの服は選ばないことだけはよくわかる。
直くんはきっと明るくて可愛い服を着るだろう。
絢斗さん自身がそういうのを好んでいるし、あの時ドレスを選んだ時も、はっきりとした強い色より淡い色の方が断然似合っていた。
あの時のピンクベージュのドレスは我ながらいいチョイスだったと思う。
あの時は、俺も黒だけど少し明るめのスーツだったから似合っていたんだろう。
やっぱり隣にいる人との調和って大事だよな。
伯父さんと絢斗さんはいつも合わせて着替えているんだろう。
二人のバランスが取れていなかったことが一度もない。
それは父さんと母さんも同じだ。
直くんがどんな服を選んだのかちょっとヒントみたいなのが欲しいよな。
一つだけでも教えてもらえたら系統が分かりそうな気がする。
そんなことを考えながら服を一枚一枚広げて見ていると、薄い水色のパーカーを見つけた。
少し派手すぎるかと思ったが、広げて光に当てると白っぽくも見える。
「これ、良さそう!」
これにさっきのベージュのジャケットを合わせたら明るい印象だし、パーカーのラフさが出て大人すぎない。
直くんが可愛い格好をしていても合うんじゃないか。
そうしたらパンツは同系色のチノパンか……いや、こっちのブラックデニムもいいかも……。
ちょっと考えるのが楽しくなってきたな。
俺の動きがちょっと変わってきたのを見て伯父さんはどう思っているだろう。
ふと伯父さんに視線を向けると、スマホを手に顔を覆っているのが見えた。
どうしたんだろう?
ちょっと気になって服を手にしたまま近づいてみた。
「伯父さん、どうかした? もしかして直くんたち、もう買い物終わったとか?」
ここにきてどれくらい経ったのか覚えてないけど、もうそんなに時間が経ってしまったんだろうか?
直くんたちを待たせるわけにはいかないから俺も早く選ばないとな。
「いや、違うんだ」
「じゃあ、どうしたの?」
「これだよ」
伯父さんが俺に見せたのは、裏向きのスマホ。
「見ていいの?」
「ああ。だが、気合いを入れておけ」
「気合い? わ、わかった」
正直伯父さんが言っている意味がよくわからなかったけれど、伯父さんが顔を覆うほどの内容だ。
ふぅと深呼吸してから表を向けた。
「――っ!!! なっ、こっ――!!」
なんだ、この異常な可愛さ!
そう叫びたくなったが、あまりの可愛さに言葉にできず俺はその場に膝から崩れ落ちた。
身体中の力が一気に抜けてしまったが、それでもスマホを持つ手だけはしっかりと握っていた。
だって、可愛い直くんの写真だ。
まるで天使のようなその姿に俺は魂が抜かれてしまったようだ。
可愛い、可愛すぎる!!
こんな可愛い姿を見れば、いくら伯父さんでもこうなってしまうのも無理はない。
この短パンと、ニーハイソックスだっけ?
その狭間がエロいんだよな。
やばい! 可愛すぎる!!
「お、伯父さん……この服、やばくない?」
「ああ。本当に可愛すぎるな」
「まさか、絢斗さん……これで外に出す気じゃないよね?」
「試しにと言っていたから流石にそれはないだろう。もしそんなことをしようとしたら、父か賢将さんが止めてくれるはずだ」
「そう、だよね……でも、まじで可愛いな……」
穴が開くほど見つめていると、
「わかった、わかった。お前のスマホにも送っておくよ」
伯父さんが呆れたように言ってくれた。
「やった! ありがとう。でもさ、この写真見てこういう系統の可愛い服だってわかったから、探しやすくなったよ」
「そうだな。んっ? その手に持っているのは?」
「あ。そうそう。これどうかなって選んでたんだ。たまたま直くんと同じ色っぽいパーカー選んでたけど、これは良さそうじゃない?」
「ああ。この画像を見る前から選んでいたなら良い傾向だな。この調子でいくつか選ぶんだな。多分直くんも制服は着替えるだろうから、お前もこのまま着ていく服を選べ。ちゃんと直くんのことを考えていたら釣り合いが取れる服が選べるはずだよ」
「最初っから結構ハードだな。でも頑張るよ」
それからは俺もちょっと頭を柔らかくしてラフさと大人っぽさをうまく融合したコーディネートを考えた。
楽しんで作っているうちに5パターンくらい出来てしまったけれど、あとは伯父さんが選んでくれるだろう。
直くんと会うのが楽しみになってきたな。
<side寛>
店に入り楽しそうに服を選び始める二組の親子を、私と賢将さんは少し離れた場所にあるソファーに座って眺めていた。
「絢斗がはしゃいでますよ。聞いたらこうして一緒に服を選ぶのは初めてみたいで……」
「ならはしゃぐのも無理はないよ。私も可愛い孫の服を選ぶとなれば同じようにはしゃいでしまいそうだ」
「ええ。私もです。まだまだ時間はかかるでしょうからのんびりと過ごして待っていましょう」
さっき店員が運んできてくれたアイスコーヒーを飲みながら待っているとしようか。
「そういえば買い物の後は食事だったが、どこにいくんだったかな?」
「ああ。それなら昇が直くんを連れて行きたいタコス屋があるとか……」
「そうだ、そうだ。そう言ってたな」
私が泊まった時にキッチンカーの話が出て、私の大好物のタコスの話を聞いて直くんが食べて見たいと言ってくれたんだ。
タコスを食べてどんな感想を言ってくれるだろう。
楽しみだな。
その後も直くんや昇のことについてたわいもない話をしていると、絢斗くんが私たちを呼ぶ声が聞こえた。
試着室の前にいるからきっと直くんの着替えたところを見せてくれるのだろう。
さて、どんな服を選んだんだろうな。
年甲斐もなくワクワクしながら賢将さんとともに試着室の前に向かうとサッとカーテンが開けられる。
中から途轍もない可愛らしい天使が現れた。
「くっ!!」
賢将さんは幼少期の絢斗くんで免疫も多少あるだろうが、私はこんな可愛い姿を見ることも初めてでその場に頽れてしまいそうだ。
それでも直くんを驚かせたくなくて必死に気力だけでその場に立ち続けた。
「可愛い!」
必死に絞り出した言葉はそれだけだったが、直くんはそれでも十分喜んでくれているように見えた。
絢斗くんは他にも選んでくるねと直くんに声をかけ、直くんを試着室に残し服を選び始めた。
「絢斗くん、まさかあの服を着せて外に出る気か?」
「絢斗。流石にそれはやめた方がいい」
「わかってますよ。あれはお家の中だけにしておきます」
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