ドラゴンテイマー

第ニ章ドラゴンの里

その先へ

　あれから半年がたった。
　私も旅に慣れ、疲れで体調を崩す事が少なくなった。

今はとある山の麓で野宿している。


「ふたりともー夕食出来たわよ」

「はーい！ありがとフィン!」

今日の食事は少し豪華、この山を超えたらある街があるため最低限にする必要がない
のだ。

「ねぇ、カルこの鳥私が獲ってきたの！」

　キリアはこの半年で信じられないくらい強くなった。
　獣人の力が身体に馴染んだのだろう、その証拠に鼻や目が効くようになった。

それに加え力も強くなりどんだけ甘く見ても人間の男の倍はある。

    そのせいで力が有り余っているのか、私も狩りをすると言いだしカルはキリアが強くなったのを素直に喜ぶべきか、力だけとはいえ男勝りになってしまったのを悲しむべきかと、悩んでいた。

　この様子ならよっぽどで無ければ死の危険に晒されることは無いだろう。

「な～に？？キリアちゃんが自分から変わろうとしてるのよ？保護者なら素直に応援すべきよ」

「えっなに？私の話？？」

こんな感じで火を囲みながら食べていると、何処かで聞いた声がした。

「っ…グラル？グラルなのか！？」

そこには、何処かでフィンが置いてきたというエドワーがいた。

「もうっ、失礼しちゃう！」

「なにが、失礼しちゃう！だ…俺の財布持って行きやがって……」

元気が無く、血の気の無い彼はそれだけ言うとバタンと倒れてしまった。

「エドワー！？」

「エドワー君！」