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世闇の女子高生
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「何で女装しているんですか?」
息が止まりそうになった。まさか、女装姿がバレているなんて思いもしなかったから。
(どうして気づいたんだ…確かにメイクとか完璧じゃない、それでもウィッグだってロングだし気付かれてないはず…)
「喋らないんですか?喋ったら男ってバレちゃいますもんね~。いいです、正解教えます」
そういうと彼女は、スカートを折り曲げて駐車場のブロック塀に腰を掛けた。そして、マスクを下げて買ってきたのであろう紙パックジュースに口をつけ飲んだ後、ゆっくりと説明していった。
「まず、見た目なんだけどスカートの位置。本来だったらおへそのあたりで履くのに、お兄さんの場合は腰で履いているようだったんだ。まぁ、男性にはわからないと思うけど女子としては、あれ?って思う姿なんだよね」
「それと、メイクもマスク越しだからってもチークはそこまで全体にやらないし、塗るとしても目の下あたりに少しだけ塗る感じ・・・後はそうだなぁ~、服装かな、夜だとしてもその服装ははやりじゃないし、この時間帯に着てくる感じでもない」
「あと髪の毛かな、女性の髪は命よりも大事っていうし全然艶がないし、枝毛が多いよそれ」
彼女からの怒涛の指摘で、僕は固まっていた。
確かに女装する前から、このメイクじゃバレるだろう・服装は変じゃないか・ウィッグも広がりがひどいけど大丈夫かな、1つ1つ心配だったのを覚えている。けれど、誰も教えてくれる人はいないし自分の判断でやるしかなかった。けれど、女子高生にここまで指摘されるのは年上として悔しい。何故か、目頭が熱くなってくる。
「やっぱり、気持ち悪い・・・?そうだよね、男が夜中に女装なんかして外に出てくるんだもんね」
今の精神状態で精一杯、返答したつもりだったが多分声は震えていただろう。うつむきがちでそう答えると、彼女は目を丸く開けて驚いた表情をしていた。
「何言っての、お兄さん。てか、なんで泣いてるんだし…別にいいんじゃない?今だってLGBTっていう言葉があるくらいだし、前と比べて認知度高いじゃん。私は女装しているだけじゃ差別なんてしないよ」
なんて自分の意見を持っている子なんだろう・・・自分の思っていることをそのまま伝えることのできる同世代がどれほどいるのだろうか、僕は彼女に対してカッコ良さを感じていた。
「けれど、女子としてそのメイクと流行を入れない服装は気に入らない!せっかく、女装するんだからもうちょっとキレイになるとか、流行を入れるとか考えなかったの!!私はそこが気に入らない!」
・・・えぇぇ・・・・
さっきまで淡々としていた彼女だったが途端に火が点火したように感情が燃え上がっている。その様子に逆にこちらがぽかんとしているのを見て彼女は一度咳払いをした後、僕にこう話した。
「もし、よかったら私がいろいろとレクチャーしてあげる。もちろんタダでね。でも、約束は守ってもらう。その関係でいいんだったら、お兄さんの女装手伝ってあげてもいいよ」
(・・・どうしょう、女装を手伝ってくれるのはかなり嬉しい。けれど相手は女子高生。これは、どうすればいいんだろうか)
僕は彼女の年齢を聞いてない。もしこれで1年生だったらどうしよう。僕は来年で二十歳になるし、十代と一緒にいるのは不味いのではないだろうか。馬鹿な頭を一生懸命に巡らせる。
(でも、変われるならやってみてもいいかな・・・)
「わかった、少しでも近づけられるなら僕もやってみたい・・・よろしくね」
「お!いいね~よろしく!あ、一応、連絡先を交換しておこうっか。はい、これ私の連絡先」
「あぁ、はい・・・うん、追加したよ」
チャットの名前には上崎佳澄(かみさき かすみ)と書かれている。きっと彼女の名前だろう。
「じゃあ、またね悠馬くん」
そういって彼女は歩き去っていった。
いい人なのかな、どうなんだろう・・・よくわからないが多分悪い人ではないと思う。そう思いながら僕も家に帰った。
こうして彼女との出会いは、僕にとっての転換期となった。
息が止まりそうになった。まさか、女装姿がバレているなんて思いもしなかったから。
(どうして気づいたんだ…確かにメイクとか完璧じゃない、それでもウィッグだってロングだし気付かれてないはず…)
「喋らないんですか?喋ったら男ってバレちゃいますもんね~。いいです、正解教えます」
そういうと彼女は、スカートを折り曲げて駐車場のブロック塀に腰を掛けた。そして、マスクを下げて買ってきたのであろう紙パックジュースに口をつけ飲んだ後、ゆっくりと説明していった。
「まず、見た目なんだけどスカートの位置。本来だったらおへそのあたりで履くのに、お兄さんの場合は腰で履いているようだったんだ。まぁ、男性にはわからないと思うけど女子としては、あれ?って思う姿なんだよね」
「それと、メイクもマスク越しだからってもチークはそこまで全体にやらないし、塗るとしても目の下あたりに少しだけ塗る感じ・・・後はそうだなぁ~、服装かな、夜だとしてもその服装ははやりじゃないし、この時間帯に着てくる感じでもない」
「あと髪の毛かな、女性の髪は命よりも大事っていうし全然艶がないし、枝毛が多いよそれ」
彼女からの怒涛の指摘で、僕は固まっていた。
確かに女装する前から、このメイクじゃバレるだろう・服装は変じゃないか・ウィッグも広がりがひどいけど大丈夫かな、1つ1つ心配だったのを覚えている。けれど、誰も教えてくれる人はいないし自分の判断でやるしかなかった。けれど、女子高生にここまで指摘されるのは年上として悔しい。何故か、目頭が熱くなってくる。
「やっぱり、気持ち悪い・・・?そうだよね、男が夜中に女装なんかして外に出てくるんだもんね」
今の精神状態で精一杯、返答したつもりだったが多分声は震えていただろう。うつむきがちでそう答えると、彼女は目を丸く開けて驚いた表情をしていた。
「何言っての、お兄さん。てか、なんで泣いてるんだし…別にいいんじゃない?今だってLGBTっていう言葉があるくらいだし、前と比べて認知度高いじゃん。私は女装しているだけじゃ差別なんてしないよ」
なんて自分の意見を持っている子なんだろう・・・自分の思っていることをそのまま伝えることのできる同世代がどれほどいるのだろうか、僕は彼女に対してカッコ良さを感じていた。
「けれど、女子としてそのメイクと流行を入れない服装は気に入らない!せっかく、女装するんだからもうちょっとキレイになるとか、流行を入れるとか考えなかったの!!私はそこが気に入らない!」
・・・えぇぇ・・・・
さっきまで淡々としていた彼女だったが途端に火が点火したように感情が燃え上がっている。その様子に逆にこちらがぽかんとしているのを見て彼女は一度咳払いをした後、僕にこう話した。
「もし、よかったら私がいろいろとレクチャーしてあげる。もちろんタダでね。でも、約束は守ってもらう。その関係でいいんだったら、お兄さんの女装手伝ってあげてもいいよ」
(・・・どうしょう、女装を手伝ってくれるのはかなり嬉しい。けれど相手は女子高生。これは、どうすればいいんだろうか)
僕は彼女の年齢を聞いてない。もしこれで1年生だったらどうしよう。僕は来年で二十歳になるし、十代と一緒にいるのは不味いのではないだろうか。馬鹿な頭を一生懸命に巡らせる。
(でも、変われるならやってみてもいいかな・・・)
「わかった、少しでも近づけられるなら僕もやってみたい・・・よろしくね」
「お!いいね~よろしく!あ、一応、連絡先を交換しておこうっか。はい、これ私の連絡先」
「あぁ、はい・・・うん、追加したよ」
チャットの名前には上崎佳澄(かみさき かすみ)と書かれている。きっと彼女の名前だろう。
「じゃあ、またね悠馬くん」
そういって彼女は歩き去っていった。
いい人なのかな、どうなんだろう・・・よくわからないが多分悪い人ではないと思う。そう思いながら僕も家に帰った。
こうして彼女との出会いは、僕にとっての転換期となった。
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