これから君と

レインボー

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第一章 始まり

3、

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※この世界の結婚ですがお互いの身分証明書に魔力を流すと伴侶の欄に名前がのります。
それで、結婚したことになります。
また、浮気をすると、名前が消えます。

─────────────────
僕とアルは薬草採集のため、門を出て、森の草原にやって来ていた。

「うーん、なかなか見つからないね」

僕たちは依頼のツクヨミ草を探しているのだが見つかるのは、どれもポーラ草というものだった。

「そうだな、一旦町に戻って、ポーラ草を鑑定してもらって、宿をとって、また夜に来てみるか?」

「何で夜に?」

「いや、昔、ツクヨミというのは、月の神と聞いたことがあって、もしかしたら夜にだけ咲くのではないかと思ってな」

「おぉ、なるほど、確かにいいかも。
それじゃ、街に戻ろうか。」

僕とアルは話ながら、途中で遭遇した魔物を倒しつつ、街に戻った。

街に戻ってからギルドに行き、報酬を受け取ったあと、いい宿がないか聞いてみたところ、防音で部屋の中に風呂がある宿があると教えてもらい、その宿に向かった。

「いい宿がとれてよかったな、」

「そうだね。」

……よし!
まわりは…誰もいないね!
今なら、言える。

「ねえ、アル」
 
「ん?どうした?」

「あのね、その、けっ、結婚しませんか!」

いきなり言って困ってないよね?大丈夫だよね?
僕は不安になって、アルを見ると口を開けて、呆けていた。

「あの、い、嫌なら別にいいんだ。
ただ、もう離ればなれになるのが嫌で、だから、その、」

だんだん不安になってきて、何を言えばいいのかわからなくなってきた。

「あ、いや、そうじゃなくて、嬉しいんだ。
うん、結婚しよう。
レイ、一生をかけて愛するから、俺と結婚してくれますか?」

「はい!」

僕は、とても嬉しくなって、泣いてアルに飛び付いた。

やっと、やっとだ。
この世界に来る前から思っていた。
アルと結婚したい、僕以外の人を見ないでほしいって。

宿につくと、僕とアルは魔力をお互いの身分証明書を流し、正式に結婚したことになった。

僕とアルはどちらからともなく、キスをし、だんだんと深くなっていった。
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